鎮守府警備部外部顧問 スネーク   作:daaaper

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発動

 

「すいませんBOSS……」

「わかっても今回は指導する、熱くなって命令を忘れるな」

『…………』

そうだ、今回は命令違反が1つある ……いや、ありかけた

フルパワーのレールガンを直撃させないこと

 

何せ戦車装甲もチャージせずに貫通する

それだけ威力は十分だ

電力を供給する事でさらに速度を上げる事が出来る

速度が上がれば貫く装甲も厚くなる、衝撃波もデカくなる

7・8メートル離れた所でも艤装の部品が吹っ飛ぶぐらいだ

それを直撃すれば、いくら艦娘でも完治に時間はかかる

……それをこのバカ達はマジになって当てにいってた

おかげで、俺が射線をずらす羽目になった

 

「駆逐艦3人を当てた所までは許せる、バルカンを間を置かず撃ったのも問題ない。

……だがなぁ、怪我をさせる威力の物を当てようとしたのは見過ごせない」

『…………』

 

俺に投げられながら4人は話を聞く

今は頭を冷やして俺に挑んでいる

…………だが指導は1時間で終わらせるハメになった

 

 

「各小隊長並びに外部顧問の皆さん、大至急提督室に来て下さい。

繰り返します、大至急提督室に来て下さい」

鳳翔の声で呼び出しがかかった

にしては淡々と話している、言葉も早い

……何が起きた?

 

「…全員呼び出しがかかった、走るぞ」

『了解』

全員熱くなりやすいが諜報員だ、

言葉の抑揚や変化に敏感に反応する

同じく何かを感じ取ったらしい

走って中央の建物に向かう

…………嫌な予感がする

 

 

 

 

時刻は17:06

電話が鳴る、しかもレッドライン

 

「ハイ、私です」

レッドラインは緊急事態の時

直ちに主力艦隊を向かわせるような事案が発生した時に鳴る

……コレが鳴ったのは本土に深海凄艦が来ているのがわかった時だ

 

「はい……テレビ?」

 

相手は大本営からだった

すぐに鳳翔とアイコンタクトを取る

テレビがつく

内容は____

 

「これは?____はい………そうですか」

ペンを走らせる

……ヤバイな、犠牲者が出たのか

 

「それで?こっちから出せと?____はい……警察は?……分かりました、他には?

…では何かわかったら教えてください、失礼します。」

「……何事ですか?」

「鳳翔、各小隊長とスネーク達を呼べ、大至急だ。来たら話す」

「____分かりました」

 

鳳翔もテレビを見て大方想像がついたのだろう

比べ物にならない位、いつもより動作が機械化した

……よりによって何で今日、テロなんだ!

 

 

 

 

 

 

 

16:32

自衛隊基地からの護衛の人と一緒に艦娘23人とマイクロバスで鎮守府に帰る途中です。

……さっきから彼女達の、おーんなじ文句を自衛官5人と私で聞いてる状態ですけどね〜

 

 

「なんで言ってくれなかったのよ!!」

「まあ静かにね、車は貸切だけど乗り物だし」

「……何で黙ってたのよ、あんな代物だって」

「言ったらやってくれた?」

「!!」

そりゃ〜やらないよね、

急上昇して飛行機にワイヤーで引っ掛けられて回収されるとか怖いわ!

……まあ子供にはすごく楽しいアトラクションだったみたいだけど

 

「アレ?瑞鶴さんは怖かったの?」

「私が慰めてあげるー、ナデナデ」

「…………」

うわー屈辱的だなぁ〜、

少しほっとこう

 

「……あなた達からは何かある?」

「ウン?ああ、そうだなぁ……」

摩耶たち高雄姉妹と駆逐艦・軽巡達に聞く

……何かみんな、胸部装甲厚くないかな?

 

「……どこ、見てんだ?」

「あ、はい!マーリンさん!!」

「どうしたの夕張?」

「あの使ってた武器って何ですか?」

バシっ

「イタ〜い」

「夕張ちゃん、あなた反省会の時に経験したでしょ?トンデモない事になるって」

「そうよ〜、ここで死にたくないでしょ〜?」

「な、何があったクマ!?」

 

あーややこしくなるぞ

 

「……あのね、高雄に愛宕、いくら私でもこんな車内で暴れないって」

「どうかしらね〜タカオ?」

「あの……本当に何があったにゃ?」

「キニシナイデ、タマ」

「にゃ……ニャ〜」

 

何か猫が出てきたー

ア○ルみたい…………いや違う、○イルーよ!!

上のは何か違うよ!?

 

「マーリン、何か顔が赤くなってるぜ?」

「気にしないで……んで夕張の質問なんだけど〜」

「ハイ!」

「アレはね〜、ちょっと話せないね〜」

「……ちなみに理由は?」

「そうだね、世界中の国でも私たちしか実用化してない代物だってところ?」

『!?』

「そんなの使ったんですか!?」

「ウン、手軽だし、経費はそんなかからないよ?」

「いやそもそも、実現させて無いものを作っちゃったの!?」

「……一体どんな技術よ」

「あ〜そこら辺を詮索しっちゃた人達とかを色々やってたのがウェーバーとかティムだから」

『…………』

 

やっば、あいつらのイメージダウンさせた!

どうしよう…………………まあいっか!!

 

「あの〜、もうすぐ電車に乗り換えですよ」

「え!?よーしみんな____」

 

 

 

 

バーーン

 

 

 

 

「いまの!?」

「全員対ショック!」

『とっくに耐ショック!!』

 

さすが艦娘、すでに安全な体勢を取ってる

車も急停止した、

けど体が飛ばされるようなほどじゃ無い

すぐに止まった……それより

 

「今の爆発は爆薬ね?」

「ええ、かもしれませんね」

「……テロか?」

「怪我人はいる!?」

 

「加賀います」「飛龍です」「蒼龍です」「瑞鶴!」

「高雄姉妹は無事です」

「軽巡、駆逐艦の安全も確認したクマ」

「…………よかった〜」

 

 

「こっちは基地に連絡します」

「了解です、こっちも鎮守府に連絡しますか?」

「いえ、基地からすぐにそちらの大本営に連絡は行きます」

「そうなんだ……で、あんたら武器は?」

「PDWは無いですがハンドガンなら5人全員」

「わかった、じゃあ私は駆逐艦の子達を、あなた達は残りをお願い」

「分かりました」

「……もう勝手に出ちゃう?」

「いや、むしろ目立ちます。本当にテロなら目立たない方がいいです」

「うん……」

 

そんな事は知ってる

……だけどここから逃げろ、ってどこからか感じる。

こんなの任務以外で感じた事ない、殺気は無いけどヤバイな

 

「連絡取れました、車を回してくれるそうです」

「対応が早いな、もう脱出か」

「おそらく爆発を民間人が見てるハズです。

だとしたら通報はするでしょうし、テロの可能性があればなおさらでしょう」

「……一体何が目的だ?」

「今は後よ、護衛が最優先」

『了解』

 

このまま何も無い……とは考えない方がイイわね

周りはまだパニックにはなってないけど________

 

「はーいみんな注目!、ここから出るから駆逐艦の子達は私について来て!!」

『はい!』

「じゃあ、コッチが先行します!残りは頼んだよ!!」

『了解』

 

まずは子供から、

立ち止まってる場所は駅周辺、周りには建物

逃げるにはもってこい

____で銃声が!?

 

「全員走って!走れない人がいたら助けてね!!」

『ハイ!』

 

駆逐艦は早い、

すでに走ってるし周りにも気を配ってる

アレなら安全地帯に行ける

それより____!

 

「そっち5人!要救助者はいる!?」

「_______」

 

やられてる

しかも腹

 

 

後ろ すでに 手遅れ

12人全員捕まった

 

ほか民間人、女子供のみ

 

敵数

手前6

奥 12

 

武装

AK……M4⁉︎

グレ・ハンドガン

顔 マスク

 

…………バレた!!

 

 

「全員走って!撃ってくるよ!!」

 

自分も逃げるしか無い

抵抗する意味が無い

それ以上の情報は得られない

得られるのは死体のみ

 

「マーリンさん!他の人は____」

 

「いいから走って、死ぬよ?」

 

……怖がられた、けどそれどころじゃ無い

周りも逃げ出している

 

「こちら鎮守府所属のマーリン、迎えに来てる自衛隊は応答して」

《こちら日笠一等陸____》

「話は後、どこに居る?」

《もう見えてます》

 

目の前の車らしい、すでに艦娘も乗っている

自分も乗って

銃を抜く

 

「……ごめん、テロの仲間の可能性もあったから」

「それより!他の艦娘や仲間は!?」

「やられたよ、詳しい事は後、すぐ逃げて、発砲もしてきた」

「っ了解!!」

 

すぐに車は発進する

車は2台、マイクロじゃなくバンだ

……ックッソ!!

 

 


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