鎮守府警備部外部顧問 スネーク   作:daaaper

15 / 65
打ち合わせ

 

1975年10月20日月曜日

すでに歓迎会から1ヶ月がたった

アレからは自衛隊員全員の雰囲気が完全に変わった。

俺が5人の分隊長に言った「艦娘は守るべき存在だ」

という意味は通じたらしい

真面目さは変わらないが熱意が比じゃ無い

この1ヶ月で部下達から3回に1回ぐらいは全員CQCで勝てるようにはなってきた

中には渡り合えるのもいる

……調子に乗って俺に挑むのがいないのは残念だが

 

一方、艦娘の指導も始めた

そっちは、流石に同じやつが常に参加できるわけでは無いために

3日に1回、弓道場を借りて女部下が3人で教えている

3日に1回なのは、曜日で決めても意味が無いからだ

部下達が言うには、

「いや〜、彼女達は力が強いですね〜

おかげでごり押ししてくるのが多いんですよ〜」

「駆逐艦の子達も男性みたいな力がありますからね」

「受け身はみんなできるんで、体の使い方を教えるところからです」だそうだ。

中には武術に長けている羽黒や那智達はやはり強いらしい

ただ、護身術を習っていたせいか、特に羽黒は積極的では無いらしい

もっとも、逃げる事ができるなら十分だ。

彼女達が制圧する役回りには成らない、

させてはいけない

 

そういえば、今日は提督室に来るよう言われていた

……なぜか悪い予感がするのは、あの提督に会うからだろうか?

 

 

 

 

作戦開始が11月23日

……いい兄さんの日か

まあいい、それは別に構わない

だが、内容が内容だ

スネークにも来てもらった方がいい

しかし、その前にいい加減彼女達にも休暇が必要だ

……そのために今日は呼んだ

鳳翔は買い物に行っているから今はいない

「 失礼する 」

思っていたらきた

……間が良いことだ

「 どうぞ 」

ドアが開き、スネークが入ってくる

……なぜ警戒しているんだ

 

「別に厄介ごとを押し付けるつもりは無い……まあ、あなたには面倒なことかもしれませんが」

「……で、何を俺はやるんだ?」

 

 

「警護です」

 

 

「……いや、それはすでにやっているだろう?

他に何を警護すれば良いんだ?」

 

まあ、その内容が彼を面倒に思わせるだろう

だったら、説得して嫌々ながらも何とか引き受けてもらうしか無い

 

「まずは経緯を聞いて頂きたい」

「……本当に何をやらす気なんだ」

 

そう言いながらも座った

始めよう

 

「来月、とある作戦があります」

「……あえて内容は聞かない。

だが、それがなぜお前が護衛を頼むことになる?」

「少し長くなりますけど良いですか?あなたがやって来た輸送路とも関係があります」

「………聞こう」

 

 

 

「そもそも、あなたを日本に連れてくるために私たちは北方海域を使いました」

「それは聞いた、南西海域は深海凄艦が資源確保のためなのかわからないが

時々、大規模な反抗作戦やシーレーンでの破壊活動をしてるからだろ?」

「ええ、北方海域の脅威はほとんど存在しません。

そのため、アラスカからオホーツク海を通って来てもらいました」

「俺と一緒に脱出した連中の中に、元CIAからの奴がいたからな、

おかげで苦労せずに国境を越えてアラスカに行くことが出来た。

移動が大変だったがな」

「……その内容は聞かない方が良さそうですね、

もっとも小説を書くには丁度いい内容そうですけど」

「違いない、フィクションみたいだからな……で、それが俺への今回の依頼とどう繋がるんだ?」

「……南西諸島であなたの仲間からの輸送要請がありました」

「それがどうした?確かに副司令や他の連中は船を使って南西諸島の地下施設に篭ってるが……」

 

驚いた

仲間についての情報なのに対して焦りが無い、普通だ

それだけ信頼しているのだろう

 

「艦砲射撃にあったそうで、その施設から撤退したいそうですが____」

「深海凄艦が邪魔してるのか?」

「それもありますが、場所が悪く、我々の戦力が回復してからでないと難しいです」

「……そう言えば大規模な奪還作戦をやったんだっけか?」

「ええ、艦娘は消耗しませんでしたが燃料や鋼材などが少なくなりました。そのため____」

「あと1ヶ月はかかる……そうだな?」

 

その通りだ

夏ごろ深海凄艦を相手に連合艦隊を組んでまで戦った

本土決戦にもなりえたが、どうにか防衛できた

だが、その影響で今も資材が少ない

 

「まあそうです。幸い、要請している方からは早急に要する事態ではないとのことで

時間があります、そのため完全な状態で輸送任務を完遂させます」

「つまりその時、俺も一緒に行ってこいってことだな、艦娘とあいつらの仲介として」

「そうですね」

「だが、なぜその事を今頼む」

「ああ、それはですね、それがメインではないんです、今回あなたを呼び出したのは。」

「……じゃあ何なんだ?」

「実は____」

 

内容を簡潔に説明する

 

「……それは構わないが、大丈夫か?」

「ええ、問題ありません、彼女達のためですから」

 

別に問題はない

気分転換にも訓練にもなる

 

「それで、それはいつから出来る?」

「すでに手配は完了している、向こうも訓練になると喜んでいる」

「場所は、鎮守府正面海域だな?」

「そうだ」

「了解した、では技術屋の奴に作らせておく。

完成したら報告するが、今週中にはできるはずだ」

 

 

どうやら彼女達のリフレッシュは、楽しいものになりそうだ

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。