前回のあらすじ
爆発オチ
「アーユーレディ?」
パッチを開け、眼前に広がる夜空に想いをよせる。
ああ、冷たい風が心地よい・・・・
「うん!」
ボートに乗り、僕は飛び立つ。誰も僕の路を妨げる事ない、孤独な空へ。
「イィィヤッホォォォゥ!!」
ほんの僅かな時間だけだが、自分が鳥にでもなったかのような自由な気分がたまらない。
ああ、「あの人」とも共有したい。この感覚を・・・・ん?
『ジュンコ殿ォ!上から人が!!』
「んなアホな事言ってないでキリキリ飛びなさい!ライキリだけに」
『兄者ェ・・・・』
「あら、あれって・・・・エド様では?」
・・・・あ、ありのまま、今見たコトを話すぜ!ヘリから飛び降りてイヤッホオオゥしていたら、空中で2体の鳥人みたいなのに乗った女子2名とすれ違った!
な、何を言ってるんだかさっぱりわからねーと思うが・・・・
『マスター、なにその口調・・・・』
《クルック~》
○デュエルアカデミア構内、灯台部の灯台にて・・・・
「来ましたね・・・・エド・フェニックス」
「へぇ、逃げずに来てくれたようだね・・・・藍神セラ!!」
丸藤・・・・ヘルカイザー亮とのプロでの試合の後、遊城十代に宣戦布告した僕は再びデュエルアカデミアに降り立った。
だが僕の目的は、遊城十代を下すことだけじゃない。
以前苦汁を呑まされた、この「転生者」藍神セラを今度こそ仕止めるためでもある。
「驚きましたよ・・・・普通に貴方からメールが来た時は」
「ああ・・・・ヘルカイザーに駄目元で聞いてみたら「なんだ貴様、ロリ○ンだったのか」とかなんとか言われつつ、普通に教えてくれたぞ」
「あんのバカイザー・・・・ッッ!」
その時に
「ククク・・・・この事実を彼女に伝えれば大幅なイメージダウンを与えて俺のファンにすることが・・・・」
みたいなことを呟いていた。
「呼び出すには港の灯台がオススメだ。夜間ならまず人は寄り付かん」
なんか勘違いしてるな・・・・まぁ、いいだろう。
「今度こそ、貴様を倒すぞ「転生者」!」
「だからその呼び方・・・・まぁいいです。私が勝ったら、もう私に関わらないで下さいね」
「「デュエッ「あーっ!エド様いたーっ!!!」
「えっ?」
互いにディスクを構え、いよいよリベンジ開始・・・・って時に現れたのは先程の、鳥人っぽいのに乗って飛行していた女子二人組!?
片方は黒髪で、物腰なんかがお穣さまと言った具合だ。もう一人は茶髪で、その、なんとゆうか・・・・
「「姉さん!?」」
「・・・・ほぇっ?」
「帰って来たんですね姉さん!私っ・・・・私ずっと待ってたんですからっっ!!」
「ち、ちょっ・・・・セラちゃんパイセンどったの落ち着いて?キャラが崩壊してるわよクールになろう、一旦クールに」
「だって・・・・だって!姉さん居なくて大変だったんですよぉ~・・・・ツッコミ的な意味で」
「ツッコミかよっ!?」
「あの腹黒クールなセラちゃんがここまで憔悴してるなんて・・・・アカデミアは今年度も絶好調なようですわねっ」
「もう嫌な予感しかしないけどあたしっ!?」
「腹黒クールってなんですか!?」
あの藍神セラが茶髪の方に抱きついた・・・・?それほど彼女達は仲が良いのか・・・・おい駄天使、あの二人の情報は?
『(あんなのいたかしら・・・・あ、リストにあったワ。黒髪の方が浜口ももえ、茶髪の方が枕田ジュンコ。ヒロインの天上院明日香の友人、とゆうか取り巻きで・・・・まぁ、言ってしまえばモブね)』
ふむ、「転生者」とは無関係か?
にしてもモブか、それにしてはあまりにも・・・・
「まぁ積もる話はあとにしましょセラちゃん。それより・・・・エド・フェニックス!」
「は、はいっ!?」
「「サイン下さい!!」」
「・・・・えっ?ああ、構わないが・・・・」
「「ジュンコさんへ」でお願いします!」
「わたくしの方は「モモさんへ」でっ!!」
急に現れたと思いきや、色紙を繰り出してサインの要求か。単なるミーハーな女子か?いや、単なるミーハーが鳥人に乗って空飛ばないだろ・・・・
「はいっ、これで良いかな?」
「キャーッ!ありがとうございまーすっ!!」
「宝物にしますわ~」
「姉さん達・・・・」
藍神セラも呆れているな。興も冷めたし、彼女との決着は遊城十代のあとにでも・・・・ん?なんだ、遠くの方から走るような音が・・・・
「ジュ~ン~コォォォ!!会いたかったぜええええっ!!」
「んなっ!?」
ゆ、遊城十代!?何故あいつがここに!!
「行きなり何すんじゃダボがーっ!!」
「ぐわあああああっ!!?」
SE:ザッバーン
あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
あの遊城十代が茶髪の女性に飛びかかって抱きつこうとした、かと思えば彼女はどこからかHARISENを取り出して!ぶん殴り!遊城十代を海の方へと吹っ飛ばした!!な、何を言ってるんだかさっぱりわからねーと思うが・・・・
『(マスター、そのネタ2回目ヨ)』
「ブハアッ、久しぶりなのにヒデーよジュンコォ~・・・・」
「ヒデーよじゃないわよ!い、いきなり飛び付いてきてなんのつもりよアンタは馬鹿なの!?つーか帰るって連絡してなかったのになんでここにいんのよ!!」
「んなもんっ!ジュンコの匂いを感知したからに決まって・・・・」
「変態かああああっ!!」
「グヘーッ!?」
こ、今度はHARISENを投げつけて追い打ちをかけたぞ!?なんなんだこいつらの関係は!!
「あーっ!アニキが海にオチテルザウルス(白亜紀)!!」
「大方枕田に吹っ飛ばされたんだろう、いつもの事だ」
「アニキ、デリカシー無いから・・・・」
次から次へと・・・・駄天使ぃ!
『(えーと、黒い制服が万丈目準。遊城十代の最初のライバル。メガネショタが丸藤翔、筋肉マンがティラノ剣山。この二人は遊城十代の弟分ネ)』
「あら万丈目様、お久しぶりです。レッド寮の皆様お揃いで来たんですか?」
「ああ、「ジュンコの気配だ!」とか言って急にあの馬鹿が走り出してな・・・・」
「あの十代のアニキをこうもアッサリ倒すとは・・・・これが噂に名高い「電光の
「・・・・ちょいまち、それあたしの事なん?そのアホみたいな通り名あたしの事なんか筋肉!!」
「ヒィィィィ!?俺がつけたわけじゃ無いドン(290円)!」
・・・・もう、なんだかどうでも良くなって来たな。
『(あらん、後ろの黒髪コンビ・・・・今こっそりキスしてたワ。いいわネ~、付き合ってるのかしラ)』
「はぁ、疲れる・・・・それはそうと~、エド様にもう一つだけお願いがありまして~」
「なんだい?僕にできる事なら話を聞くよ(営業スマイル)」
『(よくやるわねマスター・・・・)』
すまん、ファンの前だと癖になっててな・・・・
「ジュンコォ!なんだよその媚びるような態度お前らしくない!!そんなにエドの事好きなのかよ!!」
「じゃかぁしぃわあ!アンタは少し黙ってなさいボケーッ!!」
「ぎゃあああああっ!?」
「アニキィーッッ!!?今引きアゲルザウルス(ジュラ紀)!!」
「ハリセン2本目っ!?どっから出したんですか姉さん!!」
「てかなんでハリセンがあんな勢いよく飛ぶの・・・・」
し、沈んだ・・・・あいつ、僕とデュエルする前にくたばるんじゃないか?
「ご、ゴホン!じゃあ、あたしと・・・・その・・・・デュエルしろよ」
「何っ!?」
「あたしが勝ったら、十代から手を退いてくれないかしら・・・・お願い」
ふむ、全く脈絡もなしにデュエルの申込みか。
しかもあれだけ雑に扱った遊城十代を庇うような発言・・・・さっぱりわからんな。
『(マスターは、もてる割には女心に疎いものねぇ)』
何ィ?!
「僕にまるでメリットの無い話だな。じゃあ僕が勝ったら君はどうするんだい?」
「えっ!?そこまで考えて無かった・・・・あ、あたしにできる事なら・・・・なんでも」
「ふーん・・・・ま、いいだろう。そこまで言うなら相手になろう」
「本当っ?!話がわかる人で良かったぁ~」
やれやれ、「転生者」を仕止めに来たのにとんだ茶番だな。まぁいい、この女性には少し興味がある。あの二人を片付ける前の準備運動と行くか。
「なんだ、枕田の奴がエドとやるのか?」
「そうなんですよ、ジュンコさんったら「十代を助ける」って聞かなくて・・・・」
「「助ける?」よくわかんないッスね・・・・」
「ゼェ、ゼェ、むしろアニキを仕止めてたドン・・・・」
「あ、おかえりなさい。もう寒くなってきたのにご苦労様です」
「ゲホゲホッッ、この感覚、いつものジュンコだぜ・・・・けど俺より先にエドとやろうだなんてズリーぞジュンコ!!」
「フンだ、あんたはそこで大人しく見てなさい。行くわよ・・・・エド・フェニックス!」
「フフッ、いいだろう。プロのタクティクス、その身を持って体感させてあげよう・・・・姉さん!」
「「デュエル!!」」
エド LP4000
ジュンコ LP4000
「「「「・・・・姉さん?」」」」
「あっ」
続くんです。
いよいよ二期本番へ入っていきます