「なんでだよ・・・・なんでデュエルでこんな事になるんだよ!」
「ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ・・・・」
「十代、ももえ・・・・」
「デュエルって楽しいもんじゃねぇのかよ!なんで誰かが悲しむ必要があるんだ・・・・絶対に許さねぇ、こんなデュエルをさせる奴等、セブンスターズを!次は・・・・俺が相手だ!!」
「わたくしが・・・・わたくしのせいで・・・・わたしの勝手で・・・・万丈目様っ・・・・」
私は二人を見ていられなかった。闇のデュエルに憤慨する十代、万丈目君の敗北を自分の責任だと思いつめるももえ・・・・二人を放っておいたら今すぐにでもカミューラの所に特攻しそうだ。
・・・・冷静を欠いて勝てる相手じゃない、構成は無茶苦茶だがプレイングは上々、アンデットの強力カードに加え《影依融合》なんかも使い、極めつけは《幻魔の扉》。正々堂々闘えても厳しいと思う、十代やカイザーさえもだ。こうなったら・・・・
前回のあらすじ
黒星
「あら、貴女一人?拍子抜けねぇ・・・・それとも」
私は、今カミューラの城にいる・・・・一人で
「お友達が誰もいないのかしらぁ?淋しい娘ね、オホホホホッ!」
あのコを・・・・
「ボッチはドッチよ?吸血鬼の生き残りさん」
モモを泣かせた奴をぶっ飛ばす為に!
「世界でたった一人なのは・・・・アンタの方じゃないの?」
「なんですって?!」
けど、これから私がやるのは・・・・まともな闘いではないから
「わざわざ幻魔の人質連れてきたらアンタの思う壷でしょ?」
「可愛くない餓鬼ねぇ。良いわ、その小生意気な面を恐怖と苦痛に歪ませてあげる!」
「「デュエル!!」」
お願い、誰もみないでね。
《クルック~》
「明日香ぁ!ジュンコは居ないか?!」
万丈目の敗北から数日・・・・あいつが闇のデュエルで負けて、人形に魂を封印されるのを目の当たりにした俺達は未だショックから抜け出せないでいた。
「しっ、知らないわよわたしは!?花瓶のお水代えてたら居なくなってて・・・・」
「クソッ!やっぱりか・・・・」
あの時ももえが奴の人質になったことから、奴に挑戦する際は友人達に独りにさせないよう訴え実行していた。
「十代、落ち着くんだな!
「そうだよアニキ、ちょっとお手洗いいってるだけかもしれないし・・・・」
「そんなわけあるかっ!」
「やっぱりってどうゆうこと?!十代心当たりがあるの?」
「ああ・・・・今夜は俺がカミューラの相手してやろうと考えてて、ひとっ風呂浴びて気合を入れ直してたんだ」
「あがったら、アニキの脱衣籠の中にこんな手紙が・・・・」
‘闇のペンダントは借りていきます、ご免なさい。
ジュンコより’
「闇のペンダント?なんであんなモノを・・・・わたしなら十代の衣服を盗むわよ」
「さらっと犯罪地味た発言はやめて下さいッス!」
闇のペンダントとは・・・・俺達が以前錬金術の課外授業で精霊界に行った時に、試練を突破した証として墓守の長から受け取った半分に割れたアイテムの事である。
あんな物黙って借りてどうするつもりなのだろうか?
「兎も角、黙って出ていった事から考えてカミューラの城に行ったのかもしれないわ」
「ジュンコさん、随分落ち込んでいたからなぁ・・・・」
俺達はももえが立ち上がるのも困難だと知っていた、
「一人で抱え込む必要何てないのに・・・・俺達も同罪だ。いや、知ってて黙ってたんだから俺達が悪いと言っていい」
「・・・・過ぎた事を言っても仕方がないわ、ジュンコが一人突っ走る前に探し出しましょ。翔君、隼人君。ここお願い出来る?ももえを宜しくね」
「了解ッス!」
「蝙蝠は怖いけど頑張るんだな!」
ももえも一人にならないように保健室に移された、ジュンコが絶対に目を離さないって言っていた。今は眠っている・・・・
「いきましょ十代、ジュンコを探しに」
「ああ、急ごうぜ!」
《クリクリッ》
「私のターンッ!《マジェスペクター・ラクーン》を召喚!」
『ク~ン・・・・』
《マジェスペクター・ラクーン》星4/風/魔法使い/攻1200/守800
「あら、可愛いモンスターね。それに貴女のデュエルディスクちょっと可笑しくなあい?なんとゆうか・・・・」
「ゴテゴテしてるアンタの悪趣味な奴よりマシでしょ?ラクーンの効果、マジェスペクターカードをデッキから手札に加えれる《マジェスペクター・ユニコーン》をサーチ」
当然よ、これはライキリの奴からかっぱらったArc-V仕様の奴なんだから。
「もいっちょ魔法カード《テラフォーミング》でフィールド魔法《天空の光彩》をもってきて、そのまま発動!この陰気な城を明るくしてやるわ!!」
「くっ、やっぱりかわいくない・・・・!」
⚫⚫⚫⚫
「カイザー!クロノス先生!」
「十代、明日香。来たか・・・・」
一応ジュンコの部屋などを調べた後(明日香が)俺達は結果カミューラの城がある湖にやってきた。
「それで本当なの?ジュンコを見たって話」
「本当ナノ~ネ!」
「俺達は城に乗り込もうとしていたんだが・・・・枕田君が空飛ぶ何かに乗って、城に向かうのが見えたんだ」
空飛ぶ何か、か・・・・
「じゃああいつは城の中に!?急ごう、ジュンコが危ねぇ!!」
《我ら!》
《この廊下の番人!》
「永続魔法《補給部隊》を発動して・・・・《天空の光彩》の効果発動、ラクーンを破壊してデッキから《オッドアイズ・ミラージュ ドラゴン》を手札に招く」
《キュンッ・・・・》
「結構容赦無いのね、自分のモンスターをそんな扱い?」
他人に言われる迄も無い、自分のモンスターを破壊する行為はソリッドビジョンがあるこちらの世界では一層罪悪感にみなわれる。
けどそれを顔に出したら負けだ、すぐ呼び戻してあげるからね。
「《補給部隊》の効果、モンスターが破壊されたから1枚ドロー。私は・・・・」
「ジュンコォォ!!」
・・・・あ、あれっ。十代!?
「なっ、なんでアンタがここにいんのよ!」
「なんでってお前が心配だったからに決まってんだろ!!」
うぅ、ドストレートにありきたりな主人公な台詞吐きやがる・・・・
似非侍コンビ強引に実体化させて足止めに置いてきたのになにやってんの彼奴ら。
「アンタが来た所で何が出来るってのよ!もうデュエルは始まってんのよ解ってる?」
「そっ、そんな言い方ないだろ?!・・・・確かに、その通りかもしんないけどさ」
ほんとは嬉しいくせに、こんな言葉しか吐けない自分がたまに嫌になる。
「もういいわ、その代わりこのデュエルで観たモノは他言しないでね」
「それってどうゆう・・・・」
「こうゆう事よ!私はスケール3の《
「・・・・は?」
「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!」
「一体、何が起こっているの?!」
あ~あ。十代には観られたくなかったのにな、けどこのデッキでデュエルを始めた以上もう後には引けない。
役立たずのあのコンビ、油で揚げてやろうかしら。
「揺れろペンデュラム、その導きにより・・・・我が友たちの戒めを破れ!ペンデュラム召喚!!」
けどしょうがない、どんな風に思われても・・・・モモを泣かせた奴は絶対に許せない!!
「解き放たれよ、災厄の巨鳥達!レベル7《
『『ギュオォォォォッ!!』』
『ヒヒンッ!』
『クーンッ!』
《霞の谷の巨神鳥》星7/風/鳥獣/攻2700
《ダーク・シムルグ》星7/闇・風/鳥獣/攻2700
《マジェスペクター・ユニコーン》星6/獣/攻2000
「なによ、これ・・・・」
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
ジュンコ H0
(F)《天空の光彩》
《霞の谷の巨神鳥》(攻)
《ダーク・シムルグ》(攻)
《マジェスペクター・ユニコーン》(攻)
《マジェスペクター・ラクーン》(守)
(PS3)《オッドアイズ・ライトフェニックス》
(PS8)《オッドアイズ・ミラージュ・ドラゴン》
「すっげぇ、上級モンスターを同時にこんなに・・・・」
「これが、ペンデュラム召喚。セッティングされた左右の振り子の振り幅(スケール)の間のレベルを持つモンスターを同時に呼び出す事が出来る」
「凄いじゃない、けどねぇ・・・・それだけで勝てると思ったら大間違いよ!ワタシのタァーン!」
「確かにこれだけなら危ういかもね、だったらこれはどうよ?永続罠オープン《魔封じの芳香》!」
「なぁにぃ?!」
「このカードがある限り、魔法カードはセットしてからでないと発動出来ない、そしてセットしたターンに発動する事も出来なくなる!」
「小賢しい延命措置ね!ならカードを・・・・デュエルディスクにエラー?!どうなっている!!」
「残念ね、《ダーク・シムルグ》がフィールドにいる限り相手はカードをセット出来ない・・・・つまり」
「魔法・罠を実質的に使えなくなるってわけか・・・・相当エグいな」
「それだけじゃ済まないわよ?《霞の谷の巨神鳥》は霞の谷モンスターを手札に戻すことであらゆるカードの発動を1回無効に出来、《マジェスペクター・ユニコーン》はマジェスペクターモンスターを手札に戻すことで相手モンスターを手札に戻す・・・・」
「ば、馬鹿な?!実質何も出来ないようなものじゃない!!」
「そうね、だから早くターンを譲って?・・・・すぐに終わらせてあげるから」
魔法・罠の完封。あらゆる効果も防ぎ、モンスターも手札に戻すことで攻撃も防ぐ・・・・上手くカードが揃った
「これじゃあカミューラは手も足も出ない、けどなんつーか・・・・ジュンコらしくないよな」
「う・・・・」
・・・・わかってる、こんなのデュエルじゃない。一方的な封殺、2体のエースはサーチがしづらいとはいえ決まってしまえば最悪の制圧力を誇る。
「だからっ!観られたくなかったのに・・・・」
「ジュンコ・・・・?」
本当は使うつもりなんかなかった・・・・けど、私は弱いから。
「こうでもしないと、勝てないじゃない!!」
《幻魔の扉》1枚にびびった結果がこれ、何もさせない戦術だ。弱い私はこうでもしなきゃ勝てない・・・・だから私は
「さぁど~するのおねーさん?なんかやれる事あるわけ?」
力をかざして、強いフリをし続ける。
「フッ、ウフフフフフ・・・・なるほどねぇ」
「なんだ、降参か?」
「降参?・・・・冗談じゃないわ!わたしは誇り高きヴァンパイア、たかが鳥ごときにわたしは止められはしない!!手札より、モンスターを特殊召喚!!」
動くの?!《虚無空間》みたいなカードは引けなかったけど、かのグランモールを越える最強バウンス能力を持つユニコーンがいるのにいったい何を・・・・
「現れよ!《溶岩魔神 ラヴァ・ゴーレム》!!」
『ヴァァァ・・・・』
《ラヴァゴーレム》星8/火/悪魔/攻3000
「嘘・・・・あちっ」
「あのモンスターは!」
「コイツは相手モンスターを2体生け贄に、場に特殊召喚出来る。貴女の可愛い巨鳥2体はコイツの餌にさせてもらったわ。召喚ルール効果だから邪魔出来ないものねぇ?」
そんな・・・・この布陣を難なく突破出来る数少ないカードを、そもそもなんでデッキに入ってんの?!
「まだよ!手札より罠カード《タイフーン》を発動!」
「手札から罠だって?!」
「このカードは相手が表側表示の魔法・罠を2枚以上コントロールしている場合に手札から発動出来、魔法・罠カードを1枚破壊する!破壊するのは当然、《魔封じの芳香》よ!」
《魔封じの芳香》が無為に破壊された。
完封に近い形にもっていけるはずだったのに・・・・
「なんで、なんでそんなピンポイントなカードを2枚も・・・・」
「アムナエルの奴が五月蝿くってねぇ、「もしもの為に1枚は入れておけ」って。お蔭で助かっちゃったわ」
アムナエル?そいつがセブンスターズの親玉か!あれ?なんでだろ聞いた事あるってゆーか知ってた気がするってゆーか・・・・
「これで魔法が使える、手札より魔法カード《手札抹殺》を発動ォ!互いに手札を全て、ってアンタは手札0だったわねぇ。私は3枚捨てて3枚ドロー!ついでに今捨てた《シャドール・ビースト》の効果により追加で1枚ドロー!ウフフ、来た来た・・・・《
「あれはデッキ融合を行えるカード!でもジュンコのフィールドには融合モンスター、ましてやシンクロやエクシーズなんて・・・・」
「いるじゃない、言ってたわよねぇ・・・・「EXデッキより甦れ」って出てきたそこの豆狸がね!デッキの《シャドール・ヘッジホッグ》と地属性《馬頭鬼》を融合!禁忌に触れし力の片鱗《エルシャドール・シェキナーガ》!!」
『ギシャァァァッ!!』
《エルシャドール・シェキナーガ》星10/地/機械/攻2600
「融合召喚で墓地に送られたヘッジホッグの能力によりデッキから《シャドール・ドラゴン》を手札に加えるわ、バトル!《シェキナーガ》よ、あの忌々しい駄馬を汚して壊しなさい!!」
ペンデュラム召喚の特性もちゃっかり利用された!?こんな状況になるなんて・・・・黙ってやられるくらいならっ!
「ユニコーンの能力!《マジェスペクター・ラクーン》を手札に戻し、シェキナーガも道連れに還す!」
「ならばそれに対し、シェキナーガの効果を発動ォ!手札の《シャドール・ドラゴン》を墓地に送り、その効果を無効にして破壊する!」
「けどっ、マジェスペクターモンスターは効果では破壊されない!」
「でも戦闘は続行ね、消えなさい!」
ジュンコ LP4000➡3400
「うぅっ・・・・」
「ジュンコ!大丈夫か?!」
なんか、《補給部隊》やられて結果的に被害悪化しちゃった・・・・馬鹿だなぁ私。
痛くなんてない、弱さを見せるな。私は大丈夫、私は大丈夫・・・・
「この程度っ、なんともないわよ!」
「お、おぅ・・・・(そんな言い方、っていつも通りだな)」
「健気ねぇ、ちなみに戦闘破壊の前に《シャドール・ドラゴン》の効果で《補給部隊》は破壊しといたから、ドローはさせないわよ?そしてフィールド魔法《ヴァンパイア
「わざわざご丁寧に《天空の光彩》を壊しにきたか・・・・」
ペンデュラムとかしたからすっかり忘れていたが、マスタールール2ではフィールドは共有出来ない・・・・《補給部隊》を狙ったのはそうゆうわけね。
「あ~眩しかった、ようやく落ちつけるわ。カードを1枚伏せてターンエンド。さぁ、今度は足掻く番ね!」
カミューラ H1
《ヴァンパイア帝国》
《エルシャドール・シェキナーガ》(攻)
セットカード
まだ負けてない、フィールドのペンデュラムカードは無事だしユニコーンは何度でも復活出来る・・・・
「私のターン!」
「ラヴァ・ゴーレムの恐ろしい効果を受けなさい!スタンバイフェイズ事に灼熱の体を溶かし、コントローラーに1000ダメージを与える!」
「キァァァァァァッ!!」
ジュンコ LP3400➡2400
なんて熱さ・・・・こんなの毎ターン食らってたらライフが無くなる前にまいっちゃうよ。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・・こんなもん!セッティング済みのスケールを行使し、ペンデュラム・・・・」
「メインフェイズ開始時にリバースカードオープン!!速攻魔法《ツインツイスター》!!」
「んなっ?!」
「このタイミングで?!」
「手札を1枚捨て、貴女のペンデュラムカード2枚を破壊する!!見たところ永続魔法みたいな扱いでいいのよねぇ?」
「そんな・・・・」
ユニコーンの再利用だけが希望だったのに・・・・相手のフィールドはシェキナーガだけ、こうなったらラヴァ・ゴーレムで戦線維持するしかないっ・・・・
「・・・・お望み通り、アンタのグロテスクなペットで攻撃してやるわよ!」
「いい心がけだわ、わたくしのペットの攻撃名は<ゴーレム・ボルケーノ>よ!さぁ、高らかに攻撃を宣言なさい!!」
牙剥き出しにして技名を伝授するカミューラさん怖い。
うっさい!攻撃名くらい自分で決めるわ!!
「ラヴァ・ゴーレムの攻撃!・・・・<枕田ファイアー>!!」
「なんでだよ?!なんで自分の名前入れるんだよ!!」
十代の貴重なツッコミ、
い、一種の伝統かなって・・・・それどころじゃないのわかってんだけど。
「フフ・・・・シェキナーガが破壊された時、墓地の《影依融合》を手札に加える事が出来る」
カミューラ LP4000➡3600
通った・・・・伏せも使ったし当然っちゃ当然よね、今捨ててたカードが気になったけど・・・・《影依融合》がまた手札に戻る、EXデッキから出てきたラクーンがいる限り何度も融合してくる・・・・このカードでターンを凌げたらいいけど
「カードを1枚セットしてターンエンドよ」
ジュンコ LP2400 H0
《マジェスペクター・ラクーン》(守)
《ラヴァ・ゴーレム》(攻)
セットカード
「わたしのタァーン!豆狸を処理出来なかったのは残念だったわね!手札より再び《影依融合》を発動ォ!」
「ま、またあのデッキ融合カードか!」
「そんなん承知の上だっての!罠カード《次元障壁》を発動!このターン、私が宣言した種類の召喚法は行えず、その種類のモンスターがフィールドに存在していても効果は無効となるわ![融合]を宣言!!《影依融合》は不発よ不発!」
「なぁんですってぇ?!わたしにカードを無駄打ちさせるなんてぇ・・・・」
「(なんだあのカード、俺使われたら詰みそう・・・・)」
ミドラージュはまだしもネフェリム飛んできたら対処出来る自信ないもの、これで大人しくしてくれたら・・・・
「ならば《シャドウ・ヴァンパイア》を召喚ッ!効果によりデッキから《ヴァンパイア・デューク》を特殊召喚!」
『・・・・』
『クククッ・・・・』
《シャドウ・ヴァンパイア》星5/闇/アンデット/攻2000
《ヴァンパイア・デューク》星5/闇/アンデット/攻2000
「上級モンスターをコスト無しで召喚だと?!」
「さっき《ツインツイスター》の手札コストにした《ヴァンパイア・ソーサラー》のチカラよ、ヴァンパイア召喚の際に生け贄が必要なくなる・・・・さらに特殊召喚したデュークの効果発動!相手はわたしが宣言した種類のカードをデッキから墓地に送る!罠カードを宣言!!」
手札コストは守りじゃなくて攻めの為のカードだったか・・・・罠でいいならこれよ!
「私は《ブレイクスルー・スキル》を墓地に送るわ」
「この瞬間!《ヴァンパイア帝国》のチカラにより、デッキからカードが墓地へ送られた時、相手フィールドのカードを1枚破壊する!用済みのラヴァゴーレムを破壊!!」
『ヴァァァァ・・・・』
哀しげな声を出すな、切なくなる。
「バトル!《ヴァンパイア・デューク》で《マジェスペクター・ラクーン》を攻撃!<ダーク・インパルス>!!」
「うっ、全滅・・・・」
「やべぇ!ジュンコの場はがら空きだ!!」
「《シャドウ・ヴァンパイア》で・・・・と言いたいのだけど、このターンはコイツで呼んだモンスターしかバトル出来ないのよね、残念・・・・」
「よ、よかったぁ・・・・ジュンコが負けちまうかと」
「けどただじゃあ済まさないわよ!この2体でオーバーレイ!!誇り高きヴァンパイアの騎士《
『フフンッ』
《ヴァンパイア・ブラム》★5/闇/アンデット/攻2500
「そいつは・・・・」
「覚えてるようねぇ、モンスター効果発動!
『キュオォォォォッ!!』
「わたしはこれでターンエンド、精々あがいてごらんなさい?自分のモンスターに苦しめられるがいい!」
カミューラ H0
《ヴァンパイア帝国》
《ヴァンパイア・ブラム》(攻)
《霞の谷の巨神鳥》(攻)
巨神鳥さんがちょっと黒みがかってこちらを見ている・・・・ダーク・シムルグっぽい。
そんなに睨まないでよぉ・・・・普段使わないからか?!今度から色んなデッキに刺すから許して!
「余裕かませる状況じゃないんだったわ、私のターン!・・・・毎回タイミングいいわねアンタ、《強欲で貪欲な壺》発動ォ!デッキから10枚除外してから2枚ドロー!!」
「出たぁ!ジュンコの崖っぷちドローだ!!」
「なら、その最後の希望を貴女のモンスターで砕いてあげる!《霞の谷の巨神鳥》のモンスター効果発動![霞の谷]モンスターを手札に戻すことになるが、そのカード効果を無効にして破壊する!!」
「へっへーん、《ヴァンパイア・デューク》の効果を使われた時からこの状況は想定してたのよ!墓地から罠カード《ブレイクスルー・スキル》発動ッ!巨神鳥の効果を打ち消すわ!!」
「何ィ!巨神鳥は効果処理時に手札に戻されている為、対象にとれないのではないのか!?」
「残念、このコを手札に戻すのは効果でよ?だから発動時にはまだフィールドに存在している、よってブレスルの無効は有効!!逆順処理で《強欲で貪欲な壺》も有効!2枚ドロー!!」
「(・・・・何言ってんだかさっぱりわかんねぇ)」
この2枚か、Pカードが2枚揃ってくれれば御の字だったけど・・・・やれる事やるっきゃない!
「だが、考え用によってはわたしのフィールドには攻撃力2700と2500の上級クラスモンスターが現存している・・・・手札2枚ぽっちで突破出来るのかしら」
「なめんな!むしろ好都合!魔法カード《オッドアイズ・フュージョン》機動!相手フィールドにのみモンスターが2体以上いる時、EXデッキのモンスターを素材に融合召喚出来る!」
「ジュンコが融合召喚だって?!しかもEXデッキのモンスターだけでなんて・・・・」
あ、そういや使った事ないっけ融合。
鳥っぽいのはいても純粋な融合モンスターは少ないのよね鳥獣族・・・・
「貴様ぁ!さっきから意味★不明なカードばかり・・・・インチキ効果も大概になさいよね!」
「なんでじゃー!《影依融合》してきたり、それをなんやかんやで突破するアンタにだけは言われたかないわー!!」
「用はどっちもどっちだぜ・・・・」
「ええい、EXデッキの《EM オッドアイズ・ライトフェニックス》と《オッドアイズ・ミラージュ・ドラゴン》を融合!羽ばたける疾風の意思(光だけど)、神秘の龍に今宿らん!融合召喚ッ、雷雲渦巻け!《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》!!」
『グゴォォォォォッ!!』
《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》星7/風/ドラゴン/攻2500/守3000
「おおカッケー!・・・・けどまたドラゴンだな」
「フェニックス素材にしたし風属性だからいいでしょー!私だって鳥獣族融合カッコ良く使いたいわ!!このコが駄目とは一切言わないけども・・・・とりあえず効果発動!特殊召喚時に相手モンスター1体を手札にぶっ飛ばす!戻っておいで《霞の谷の巨神鳥》!!」
「チィ、厄介な・・・・」
ブラムと攻撃力は互角だから倒せないけど・・・・あとはこのカードとボルテクス第2の効果で守りきれば完璧ッ!大丈夫、一次はどうなるかと思ったけど・・・・勝てる!!
「カードを1枚伏せて、ターンエンド!!」
ジュンコ H1 LP2400
《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》(守)
セットカード
「フーン、随分な自信ね・・・・守備3000とバウンスの他になにかあるのかしら?カード、ドロー!」
カミューラはねっとりとした目付きでボルテクスを見ている・・・・・せ、説明はしないからね、さっき痛い目みたばっかだし
「・・・・墓地の《馬頭鬼》の能力を使うわ、自身を除外して墓地からアンデットモンスター1体を特殊召喚する。現れなさい《ヴァンパイア・デューク》!!」
『フハハハハ・・・・』
「・・・・げっ?!」
「デュークの効果を再び発動!今度は魔法カードよ!!」
「おっ、《オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン》効果!EXデッキの表側Pカードをデッキに還し、その効果を無効にして破壊するわ!!」
「あら、また封殺系?よっぽど《幻魔の扉》が怖いようねぇ・・・・けど正直、アンタにはあれ使うまでをないわね」
「んなっ?!」
「カミューラ!そりゃどうゆう意味だよ?!」
「簡単よボ・ウ・ヤ。そこの小娘は弱い・・・・先日人形にしたこのコの方がよっぽど強かったわ」
カミューラはどこからか万丈目君の人形をとり出し、まるで恋人にでも甘えるように撫でながら呟
「ジュンコが・・・・弱い?そりゃ万丈目は強いけどよ・・・・」
「聞いてた以上に変わったカードを所持しているようだけど、たったそれだけ・・・・最初の布陣を崩したら簡単にボロが出たわ。お前は、ただおっきな鳥さんを従えてはいい気になってるだけの小鳥ちゃんよ」
「・・・・・・・・」
「お、おい!ジュンコ?!」
なにも、言えなかった。
「いつもみたいに・・・・なんか言ってやってくれよ?!!」
あいつの言うことは間違いじゃないもの・・・・
「ジュンコォ!!」
その通りだ。
モモを泣かせたアイツを許せなかった?万丈目君の仇討ち?
たしかにそう思った、思ってた。けど、なんでこのデッキを使った?・・・・慢心があったんだ。初見なら対応出来ない、こっち来てから調整してなかったし蝙蝠にもスパイされないだろう・・・・いきなり封殺してしまえば絶対に勝てる。
丸藤先輩とか絶対怒りそうな・・・・相手をまるで見ていない。今の私はカミューラの言う通り小物、背伸びして強がって相手が怯むと思って・・・・
「もう飽きたわ、《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》召喚!」
『クククッ・・・・』
《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》星7/闇/アンデット/攻2000
「ぁ・・・・」
「察したようね?最初の《手札抹殺》でもう1枚、《ヴァンパイア・ソーサラー》を捨てていたのよ?アンタみたいな小娘にこのヴァンパイア最強モンスターを使ってあげるんだから感謝なさいな」
「・・・・ヴァンパイア最強モンスターだって?レベル7で攻撃力たった2000じゃないか」
「お黙りボ~ヤ。せめてガールフレンドの最後を静かに飾ってあげなさいな・・・・モンスター効果発動ォ!召喚時に相手モンスターを1体装備し、その攻撃力を自身に加える!!」
《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》の眼が光ると、ボルテックスドラゴンが待ってましたといわんばかりにあちらへ行ってしまった・・・・止める手段も、資格もなかった。
『グォォォォ・・・・』
《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》(攻2000➡4500)
「装備っつーか、まるでプレイヤーを裏切ってあのヴァンパイアの僕になったみてーだ・・・・」
「バトル!プレイヤーへダイレクト、アタァック!!」
伏せカード・・・・あ、なぁんだ・・・・やっぱり負けフラグなのね、コレ
「罠カード《聖なるバリア-ミラーフォース》・・・・攻撃モンスターを、破壊する」
「やった・・・・って、なにしてんだ?」
私は十代からパクってた奴と・・・・師匠(馬鹿)が先日送りつけてきた闇のアイテムを合わせて完成させといたペンダントを首から外した。そして、
「十代、パス!!」
十代に投げつけてやった、完全に他人任せである。
「お、おいなんだよこれ?!半分しかなかったのに完成してんじゃ・・・・ってかなんだよ急に、デュエル中だろ!!」
「ナイスキャッチ。デュエルはもう、終わったわ・・・・」
「はぁ?!」
あ~あ、カッコ悪いなぁ私。十代やモモには不が悪いとか思って突っ走って・・・・そもそもあいつ私より重症だったとか何よバカ。
「ごめんっ、あと任せたわ!それつけてれば多分なんとかなっから・・・・」
ペンデュラムとか使って、挙げ句無様に負けだもんね。
「頑張れ、ヒーロー」
人形なんのって痛いのかな?やば、今更怖くなってきた。
「《ヴァンプ・オブ・ヴァンパイア》第2の効果を発動、装備モンスターを犠牲に破壊されても復活する。ヴァンパイアは死する事は無いのよ・・・・そしてダメージ計算時《ヴァンパイア帝国》の元でアンデットは攻撃力が500ポイント上昇!!」
「嘘、だろ・・・・」
ボルテクスが恨みがましくこちらを凝視しながらヴァンプ様の盾にされ、破壊された。笑顔のヴァンプがそのまま迫ってきた。あの爪、絶対痛い奴だ・・・・
「ダイレクト、アタック!!」
ジュンコ LP2400➡0
私のカラダが引き裂かれる。あ、思った程痛くないかも・・・・
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!!」
「フフッ、これで鍵はフ・タ・ツ。小娘は人形になってもナッマイキそうな顔してるけど、先のツンツンボウヤと合わせてコレクションしときますか・・・・オーホッホッホッホッホ!!」
鍵は、あと5つ
<完>
《人形ジュンコ》<ってこんな所で終わられてたまるかー!!?ちゃんと続くハズ・・・・よね?!
・・・・結局、カミューラさんを倒したのは十代だった。私と万丈目君は人形状態でそのデュエルをずうっと見ていたが、それはもう堂々としたもので・・・・時々うちらを見せつけては切れそうになってたけど。
しまいにゃ「あんた可哀想な奴だな」とか言い出し、なんやかんやで《シャイニング・フレア・ウイングマン》で《ヴァンパイア・ジェネシス》消し飛ばしてフィニッシュ、入ってたのねジェネシス・・・・確かこの辺りまで原作通りだっけ?問題はここからである
「はい、十代ア~ン」
「いや、ほんと自分で食べれるから勘弁してって・・・・」
「何を言っているの?食べないと治るものも治らないじゃない・・・・さぁ!この血が滴るレアなステーキを平らげなさい!!」
「顔怖?!ステーキは結構好きだけど怪我人に出すモンかな?!・・・・ジュンコ~、万丈目~、助けてくれよ~」
「知らん」
「知らない」
「モモエモ~ン・・・・」
「わたくし、一番重症ですので(ニッコリ)」
現在保健室である、人形にされただけとは思ったが予想以上にダメージが大きかったようで私もベットにリターン、万丈目君もももえの横にすっぽり。え?十代に飯食わせてるのは誰かって?・・・・
「十代!愛情弁当(重箱)作ってきたわよ!!ってなんで貴女がここにいるの?!」
「明日香さん怖い。アニキ~御見舞いにきたよ~・・・・うへぇ?!」
「何事なんだなぁ、ってギャアアアアア?!」
「「「カミューラァ?!何故ここに?!」」」
「あら、ここは保健室室よ?静かになさい」
「一番常識の外にいそうな人に常識を突っ込まれた?!!」
そう、カミューラさんである・・・・十代ったら《幻魔の扉》の扉の呪いから彼女を救ってしまったのだ、男前ェ・・・・いやヤベーダロと人形のうちらもツッコミを入れたが例の闇のペンダントが原作よりパワーアップ!してたらしくラビエルハンド(仮)を弾き反したのだ、師匠の奴一体何しやがったのか・・・・
「ちょっとぉ!何十代に寄りかかってゴハン食べさせてんのよ!そこはわたしのベストプレイスッ!!」
「アラァ?アナタのような小娘のゴテゴテ弁当よりワタクシの血もしたたるイイ肉のが怪我にいいわよねぇ~じゅ~だい?」
「いや、その・・・・」
「腕にしがみついてるんじゃないわよそこぉ!!」
「「「ハァ~・・・・」」」
お分かりいただけただろうか?なんかそんときの十代がやたら美化されたらしく、カミューラさんベタ惚れである。ボウヤには興味ないんじゃなかったのかおい、十代も大困惑である・・・・やれやれ、これからどうなってしまうのやら。
続く・・・・のかこれで。
つーわけでカミューラ戦は終わりです
夏の暑さ+シリアス風味の話で筆が全然進まなかった・・・・