遊戯王GX レイヴンズ-鳥使い共   作:トランス・D

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はいどうも、最近寝付きが悪いので更新しました。


VS迷宮兄弟後編です、21羽と併せてどうぞ。




22羽 私的に漆黒って響き好き、思わず口にしたくなる。

前回のあらすじ

 

相手フィールド

迷宮兄弟 H0/2 LP1975

《ダーク・ガーディアン》(攻)+《巨大化》+《ディメンション・ガーディアン》

セットカード

 

 

 

 

「私の・・・・タァーン!!」

 

 

うっ、これか・・・・なら思いっきり!

 

 

「おいで!《RR(レイドラプターズ)バニシング・レイニアス》!その効果により特殊召喚《ファジー・レイニアス》!!」

 

『『ピュウゥゥッ!』』

 

「フン、先に見た光景よな。ワンパターンな娘だ」

「しかし《ファジー・レイニアス》は自身の効果で特殊召喚出来るのではなかったか?効果の無駄使いだな」

 

「なんとでも言え!《RR-ネスト》の効果で《RR-ラスト・ストリクス》を手札に加えるわ!そして《バニシング》《ファジー》の2体でオーバーレイ!」

 

「レベル4が2体、ランク4モンスターであの化物を対処出来るのかしら・・・・」

 

大丈夫、相手をこのまま仕止められるランク4のモンスターエクシーズは私のEXには二種類・・・・伏せカードがあるから対処される可能性もある。相手が予測しない事・・・・戦闘による正面突破!

 

 

「漆黒の闇より・・・・愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今降臨せよ!!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!!」

 

『ギャオォォォォォ!!』

 

《ダーク・リベリオン》★4/闇/ドラゴン/攻2500/守2000

 

 

「カッケーけど、ちょっと怖いドラゴン出て来たな・・・・」

「ジュンコが鳥獣族以外で攻めるなんて、なりふり構っていられないって事かしら・・・・」

 

「フッ、しかし攻撃力2500程度恐れるにあらず!」

「我らが《ダーク・ガーディアン》の攻撃力は、7600也!!」

 

 

案の定有頂天だ、あの馬鹿高い攻撃力を越えられるなんて露ほども考えていないだろう。

 

 

「少し黙ってなさいよ・・・・《ダーク・リベリオン》の効果発動!ORU(オーバーレイ・ユニット)を2つ使い、相手モンスター1体の攻撃力を半分にし、その数値分自身の攻撃力に加える!<トリーズン・ディスチャージ>!!」

 

「なんだと?!」

「《フォース》と同等の効果とな!」

 

《ダーク・リベリオン》から発せられた電流が走り、《ダーク・ガーディアン》の力を奪う・・・・モモの敵よ、今すぐ蹴散らしてやるッ!!

 

《ダーク・ガーディアン》(攻7600➡3800)

《ダーク・リベリオン》(攻2500➡6300)

 

 

「攻撃力が・・・・我らが《ダーク・ガーディアン》を上回っただとぉ?!」

 

「スッゲー!やっちまえジュンコー!!」

 

「・・・・バトルよ!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》で《ダーク・ガーディアン》を攻撃!!反逆のぉ・・・・<ライトニング・ディスオベイ>!!」

 

「攻撃力の差は2500!迷宮兄弟のライフは1975!この攻撃が通ればジュンコの勝ちだわ!!」

 

「まさか我らが《ダーク・ガーディアン》相手に正面突破を仕掛けるとは・・・・」

「だが甘い!罠発動《ドレイン・シールド》!!」

 

「んなっ?!」

 

「貴様の《ダーク・リベリオン》の攻撃力分、ライフを回復させてもらうぞ」

 

迷宮兄弟 LP1975➡8275

 

AGOの突撃がバリアに防がれてしまった。

そんな・・・・攻撃力を過信してモンスターを除去から防ぐ物かとッ!《ディメンション・ガーディアン》で充分ってことか・・・・完全に油断した、《カステル》が最適策だったわ

 

 

「フハハハハ、例を言うぞ娘」

「これで我らのライフは初期値を上回った。さらに貴様の《ダーク・リベリオン》が攻撃力を変動してくれおったおかげで《巨大化》のデメリットが発生せず、数値が固定された!」

 

「クッ・・・・」

 

 

駄目だ、切り替えるのよ。

攻撃力はこっちが上回った、勝負はここからよ!

 

 

「ももえの《クリスタル・ゼロ・ランサー》を守備に変更、カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

ジュンコ H1 LP3900

《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》(攻)

FA(フルアーマード)クリスタル・ゼロ・ランサー》(守)

《RR-ネスト》

セットカード

 

 

「ジュンコ、焦ってるわね」

「無理もねぇよ、ももえがあんな状態だ・・・・俺達を守ってるこのバリアーみたいのだって、いつまで持つかわかんないしな。あちっ?!」

 

 

不味い、このままじゃ十代(ついでに夜這い馬鹿)も危ないわ!私の大事な人ばっか巻き込みやがって・・・・!!

 

 

「ククク、表情に余裕が無くなってきたな娘よ」

「デュエル開始前の勢いはどうした?我らを「ぶっ飛ばす!」のではなかったか?」

 

「・・・・・・・・」

 

「言い返す余裕も無しか、我のターン!魔法カード《天使の施し》!3枚ドローし2枚を捨てる!フフフフ、良いカードを引いた、速効魔法《ツインツイスター》

!手札の《水魔神-スーガ》を捨て、貴様の伏せカードと《RR-ネスト》を破壊する!!」

 

「《RR-レディネス》も破壊されるっ・・・・」

 

「そして魔法カード《フォース》を発動!」

 

 

「《フォース》ですって?!」

「不味い!これじゃ今度はジュンコの《ダーク・リベリオン》が・・・・」

 

 

「作用。攻撃力の半分を吸収し、その数値を頂く!こちらはエンドフェイズ迄だがな」

 

『グウオォォォォ・・・・』

 

「ううっ・・・・」

 

《ダーク・リベリオン》(攻6300➡3150)

 

《ダーク・ガーディアン》(攻3800➡6950)

 

 

「また攻撃力が逆転した!?」

 

 

「バトル!《ダーク・ガーディアン》の攻撃!!」

 

『ウガァァァァァ・・・・!』

 

 

《ダーク・リベリオン》が一刀両断に・・・・ッ!

 

 

「キャアアアアアッ?!」

 

ジュンコ LP3900➡100

 

 

痛い・・・・痛いよぉ・・・・

 

 

『ジュッ、ジュンコ殿!起きてくだされジュンコ殿ォ!?』

 

 

なに・・・・ライキリ、アンタ居た?・・・・デッキ違うからでしゃばんなよ・・・・

 

 

「ハハハハハハッ!先にくたばりおった娘同様、派手に吹き飛びおったわ!!」

「よくやったぞ弟よ!」

 

 

「じっ、ジュンコォー!!」

「だっ、駄目よ十代大人しくしてて!溶岩に落ちたらどうするのよ?!」

 

「HANASE 明日香!あいつらが、ジュンコがボロボロになってく所を・・・・黙って観てるなんて出来るわけないだろ!!」

 

「わたしだって同じ気持ちよ!だけど・・・・」

 

「煩い!やいお前らもう充分だろ!次は俺が相手だぁ!!」

 

「フム、そうしたいのは山々だがな」

「ライフが尽きるかサレンダーでもされぬ限り鍵の譲渡は行えぬ、もうしばし待つが良い・・・・もっともあれだけのダメージ、立ち上がれはせぬだろうがな?」

 

「そんな・・・・」

「クッソォ!俺には何も出来ないってのか!!」

 

「フフフフ。立ち上がれぬデュエリストにターンは回ってこない、よって次は我のターン!《貪欲な壺》を発動し《岩石の巨兵》2枚と《ゴルゴニック・ガーディアン》《神樹の守護獣-牙王》《トラスト・ガーディアン》を戻し2枚ドロー!2枚目の《アームズ・ホール》により墓地から弟の《D・D・R》を手札に加え発動、手札の《風魔神-ヒューガ》を捨て、再び《レスキュー・ラビット》を異次元より特殊召喚!効果でデッキより2体の《岩石の巨兵》を呼び戻し、オーバーレイ!再臨せよ《ゴルゴニック・ガーディアン》!!」

 

『ゲヒャヒャヒャヒャヒャッ』

 

《ゴルゴニック・ガーディアン》★3/闇/岩石/攻1600/守1200

 

「効果を起動!ORUを使い《クリスタル・ゼロ・ランサー》を石化!そして第2の効果!攻撃力が0になったモンスターを破壊する!!」

 

『アァァァァァ・・・・』

 

 

「ジュンコ達のモンスターが・・・・」

「居なくなった・・・・」

 

「終幕だ!《ダーク・ガーディアン》よ!プレイヤーにダイレクトアタック!!」

 

「イヤァァァァァァァ!!」

「チクショオオオオオ!!」

 

 

痛いけど・・・・

 

 

「・・・・墓地から、《RR-レディネス》の効果を・・・・発動ッ!」

 

「何ィ?!」

 

「戦闘・効果ダメージを・・・・エンドフェイズまで0に・・・・する・・・・」

 

 

痛いけど・・・・モモは・・・・もっと痛い目に合ったのよ!!

 

 

「「ジュンコォ!!」」

『ジュンコ殿ォォォォ!!』

 

 

うっさいわねぇ・・・・オチオチ寝てらんないじゃない。

あとライキリは泣くな鬱陶しい。

 

 

「貴様ッ!」

「まだ立てるか!」

 

「悪いけど・・・・私は打たれ強さには案外自信があんのよ。十代程じゃないけどね」

 

 

「立った!立ったぁ!」

「ジュンコが立ったわ!!」

『グオオオオオウッ!ジュンコ殿ォォォォォ!!』

 

 

「ク○ラか私は!・・・・そして黙れ似非侍!!」

 

 

まぁ実際・・・・足ガクガクしてるし肌はボッロボロだし口ん中は血の味しかしないし目眩がするわで超ヤバいんですけどね?やべ、肋骨も数本逝ってるかも・・・・あ~鍛えててよかったわ~?

 

 

「ハァッ、ハァッ・・・・まだ、やることあんの?さっさとターン寄越しなさいよ」

 

「むむぅ、ターンエンドよ」

 

 

迷宮兄弟 H0/0 LP8175

《ダーク・ガーディアン》(攻)+《ディメンション・ガーディアン》+《巨大化》

《ゴルゴニック・ガーディアン》(攻)

 

 

「それだけの傷を負ってなお立ち上がるとはその粋やよし!」

「だがもう限界であろう、大人しくサレンダーした方が身のためよ!!」

 

 

「はぁ?何言ってんのアンタら・・・・殲滅するって言ったでしょうが・・・・ッ!私のッタァーン!!」

 

 

「行っけー!!ジュンコー!!!」

「絶対・・・・負けないでよ!?負けたら十代貰うからね!!!」

「(えっ?)」

 

 

『じゅぅぅぅんこぉぉどぉぉのぅおぅおぅぉぅ』

『兄者、気持ちは解ったから引っ込もうな?今いい所』

 

 

「ったり前よ・・・・誰が譲るかボケー!!チドリはさっさとその馬鹿引っ込めときなさい!ふぅー・・・・魔法カード《強欲で貪欲な壺》!!デッキトップから10枚除外して・・・・2枚ドロー!!」

 

「なんと10枚も?!」

「とてつもないリスクだ・・・・最後の賭けに出たというわけか!」

 

「来たわ!」

「強欲で貪欲なジュンコの、インチキドローの始まりだぜ!!」

 

 

私ってどんなにがめつい奴だと・・・・ツッコんでる気力もないわもう

 

 

「来た・・・・ッ!魔法カード《シャッフル・リボーン》を発動!場にモンスターが居ない時、墓地からモンスターを特殊召喚!もう一度お願い!《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》!!」

 

『ギャオォォォォォォォォォ!!』

 

 

「このカードで特殊召喚したモンスターの効果は無効となり、エンドフェイズに除外されるわ」

 

「フム、ならば《ゴルゴニック・ガーディアン》の効果を使うまでもないようだ」

 

「そう?だったらこれよ!《RUM(ランクアップマジック)幻影騎士団(ファントムナイツ) ラウンチ》!!《ダーク・リベリオン》と、このカードを素材にオーバーレイ!!」

 

「また《RUM》とな?!」

 

「アンタらなんかに使うはめになるなんてね?煉獄の底より・・・・いまだ鎮まらぬ魂に捧げる反逆の歌!永久に響かせ現れよ!ランクアップ・エクシーズチェンジ!力を貸して!!《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》!」

 

『ギシャアァァァァァァ・・・・』

 

《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》★5/闇/ドラゴン/攻3000/守2500

 

 

「哭いてる、な・・・・」

 

 

「《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》の効果発動!相手モンスター1体の攻撃力を0にし、その変化させた数値を自身に加える!!<レクイエム・サルベーション>!!」

 

 

《ダーク・レクイエム》から放たれた黒い縄のような物が《ダーク・ガーディアン》を拘束する

 

 

「なんと恐ろしい能力よ」

「だが忘れたか!《ゴルゴニック・ガーディアン》のモンスター効果を発動!!<石化の魔眼>!!せっかくの新モンスターも・・・・」

 

「チェーンして《ダーク・レクイエム》の第2能力!ORUを1つ使い、相手モンスター効果を無効にし!破壊する!!」

 

『ギヒャアァァァッ!?』

 

 

「「馬鹿なぁ?!」」

 

「その後、墓地のモンスターエクシーズを1体特殊召喚!充たされぬ魂の守護者よ!再び蘇り、私達に勝利を!!《S(サイレント)H(オナーズ)・Dark Knight》!!」

 

『俺は未だかつてこれ程までに、誰かを憎いと思ったことはない!!』

 

《S・H・Dark Knight》★5/水/水/攻2800

 

 

「ももえのエースも復活だぁ!!」

 

「そして、第1の効果が適用される・・・・!」

 

《ダーク・ガーディアン》(攻 3800➡0)

 

《ダーク・レクイエム》(攻3000➡6800)

 

「攻撃力6800ッ!」

「いかん!我らには防ぐ手段が・・・・」

 

「まずはももえの分よ!《S・H dark knight》!!《ダーク・ガーディアン》を攻撃!<デモンズ・ランス>!!」

 

『ベェ⚫タァァァァァ!!』

 

 

漆黒の槍が《ダーク・ガーディアン》を貫くが破壊されない・・・・吸収させたげても良かったけどごめん、そいつには借りが腐る程あんのよ!

 

 

「だ、《ダーク・ガーディアン》は戦闘では破壊されな・・・・」

 

「だが切れ味は受けてもらうわ!」

 

「「ぐはぁぁぁぁっ?!」」

 

迷宮兄弟 LP8175➡5375

 

「これで・・・・終わりよ!《ダーク・レクイエム・エクシーズ・ドラゴン》の攻撃!皆が受けた痛みを味わえぇ!<鎮魂の、ディザスター・ディスオベイ>!!」

 

『グゴオォォォォォ!!』

 

「「お、おのれぇぇぇぇぇ!!」」

 

迷宮兄弟 LP5375➡0

 

Win ジュンコ&ももえ

 

 

 

 

「勝っ・・・・た・・・・良かっ・・・・」

 

 

勝って安心したら、そのまま倒れこんでしまった。やっぱ体は限界です・・・・

 

 

「やった!ジュンコが勝ったぜ!!」

「ええ・・・・ええ!!」

 

 

「ククク・・・・あの状況から逆転するとは見事なり・・・・」

「我らの負けよ・・・・素直に受け入れよう」

 

「迷宮兄弟・・・・」

 

 

「だがこれで終わったわけではない、むしろ始まりなのだ」

「我らの実力は、セブンスターズの中でも最弱・・・・より強力な闇のデュエリストが・・・・貴様達を襲うだろう・・・・」

 

 

四天王ネタかて・・・・ってツッコム気力もないわ

 

 

「それに主のデュエルは・・・・我らよりもはるかに闇に染まっている・・・・」

「精々力の振るい方に・・・・気をつける・・・・ことだな・・・・!」

 

 

誰が闇の力やねん・・・・闇属性のデッキってだけでしょーが、最後にとんだ風評被害つけやがって・・・・

 

 

「消えた・・・・ッ!?」

「これが、闇のデュエルの敗者の末路・・・・」

 

 

迷宮兄弟の二人は、黒い霧になって消えてしまった。皆を酷い目に合わせた以上同情の余地は無いけど・・・・

迷宮兄弟達が消えると、また怪しげな光に包まれて私達は火口の外になげ出されていた。

 

 

「ふぅ・・・・」

 

「「ジュンコォォォォ!!」」

 

「うわっ?!何よ二人して!」

 

 

いきなり十代と明日香にハグられました、おい待て重いって・・・・

 

 

「良かった・・・・わたしてっきりもう駄目かと思ってッ!」

「なっ、なに言ってんだよ明日香ぁ!俺はジュンコが負けるはず無いって信じて・・・・信じてっ・・・・!!」

 

二人供すっごい顔。

・・・・心配かけちゃったわね、ごめんて。

 

 

「とーぜんよ、私を誰だと思って・・・・うん、もう無理っぽい。じゅ~だ~いあ~すか~・・・・私とももえ宜しくぅ~・・・・」

 

 

とりあえず・・・・二人の腕の中で意識無くします。

 

 

「「えぇ~!?」」

 

 

 

 

《ジュンコ殿ぉぅぉぅぉぅぉぅぉぅ(ry》

《あれ?今回俺ら出番あんだけ?》

 

 

 

 

 

「う~ん・・・・」

 

 

あれからどれ程時間が経ったのだろう、私の回りが騒がしい気がする

 

 

「・だ・・覚め・・んの?」

 

「もう・・間に・・るわ」

 

 

うっさいなぁ・・・・ゆっくり寝かして頂戴よ

 

 

「・方・あり・・ん・十代様」

 

「ん?よく・・ん・・けど」

 

 

十代、そこにいるのかな。

あれ?気配が近づいて・・・・

 

「ジュンコ、そんな無防備に寝てると・・・・食っちまうぜ?」

 

「ぜひお願いします!!・・・・ってアホー!?何言わせてんのよー!!!」

 

「グッハァ?!」

 

「あ、アッパーカット・・・・」

 

 

耳元であんな事囁かれてつい反射的に手が出てしまった、あれ?ここ保健室かな

 

 

「ね?眼が覚めましたでしょう?」

 

「痛って~・・・・その代償はでかかったぜ」

 

「良かった・・・・」

 

 

やっぱり保健室だった、私は寝かされていたようだ・・・・十代、明日香、ももえに十代同室コンビが私を見ていた。

 

 

「ってももえぇ!アンタ大丈夫なの?!私より派手にやられてたじゃない!!」

 

「ちょっと辺獄逝きかけましたが・・・・無事<リターン・フロム・リンボ>致しましたわっ!」

 

「どこのカオスナンバーズよアンタわ!ってイタタタタ・・・・」

 

「大声出すからです、3日寝込んだ上に全治一週間ですってね?精々養生してくださいまし」

 

 

こ、この女。人に散々心配かけておいて・・・・

 

 

「なんでももえはピンピンしてんだ?」

 

「さぁ・・・・ももえなら仕方なくないかしら」

 

「ももえさんの扱いって・・・・」

「日頃の行いの結果なんだなぁ・・・・」

 

「それ、どうゆう意味ですかね前田様?詳しく伺いたいものですわ・・・・(ニッコリ)」

 

「ご、ごめんなさいなんだな」

 

「はてさて、もう寮の消灯時間が迫ってますわよ皆様。早く帰らないと校則違反です・・・・それとも、十代様はジュンコさんと一緒に寝るから帰らないのでしょうか」

 

 

「おう!ジュンコが独りじゃ心細いってなら残っていくぜ!朝まで一緒にいてやる!!」

「待って十代!怪我人相手にナニするつもりなのよ冷静になりなさい!わたしも残るから3(ピー)でイキましょう、ジュンコの負担はわたしが減らすわ!!」

 

「モモてめー余計な煽り入れんな十代本気にしてんじゃない!あと明日香は真顔で何口走ってんのよアンタが一番冷静になれってかもう帰ってください余計傷に響きます!アタタタタタ・・・・」

 

「いちいち突っ込むからダメージ増えるんじゃ・・・・」

「このまま残ってたら本当に退院遅れそうなんだなぁ」

 

 

「フフフ、楽しそうでなによりです。それでは皆様ごきげんよう~」

 

「・・・・モモ!」

 

「はい?」

 

「無事で・・・・良かった」

 

「ええ。お互いに・・・・」

 

 

そのまま、ももえは保健室を出て行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

《無茶しやがって・・・・・》

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・この辺りなら、大丈夫でしょうか・・・・」

 

 

保健室から大分離れた、明日香達が寮に帰るとしてもこちらは遠回りだ、まず見つからないだろう。

 

 

「ハァッ・・・・ハァッ・・・・ハァッ・・・・」

 

 

そのまま壁にもたれて座り込む・・・・困ったな、立ち上がれそうにない。こんな事なら松葉杖でも用意して隠しておくのだった、朝までここで過ごすはめになるかもしれない。

 

 

「フン、半死人がこんな所で何をしている」

 

 

暗くなった廊下の先から人の声がした。こんなみっともない姿を晒したくない人物の一人だ。

 

 

「万丈目、様・・・・」

 

「全く、雑魚(おじゃまイエロー)に見張らせておいた貴様が居なくなったと聞いて驚いたぞ」

 

「まぁ、乙女の寝床を見張ってらしたんですか?万丈目様のエッチ・・・・」

 

「貴様も以前、精霊共に似たような事をさせていただろうが馬鹿者」

 

「あら、流石にばれてしまいましたか・・・・」

 

「ふざけるのも大概にせんか・・・・全治一週間処ではないだろうが貴様は!何故そんな体を引きづって迄枕田に会う必要があった?自室養生を望んだのも貴様であろうが!」

 

 

 

彼はいつになく真剣な顔だ、普段通りにして質問をかわせる空気じゃない・・・・

 

 

 

「・・・・泣いて欲しくないんです」

 

「はっ?」

 

「ジュンコさんって責任感強すぎるんですよ。自分のせいだって考え出したら深く落ち込んだり」

 

「・・・・」

 

「そんなジュンコさんは・・・・もう見たくありませんから」

 

「フン、案外友達想いな奴だったのだな」

 

「ですので・・・・協力してくださいませんか?十代様達にもあとでメールで伝えます。どうかジュンコさんには、わたくしは元気だと」

 

 

どうせすぐにばれちゃうんだろうけど、せめてあっちが退院出来るくらいまでは・・・・自分を治す事に専念してほしいから。

 

 

「ところで・・・・これからどう帰るつもりだ?立つこともままならないくせに」

 

「えっ?えと・・・・少し休んだら」

 

「馬鹿が、貴様は他人に頼る事を知らんのか?・・・・背中を貸してやる、誰かに見られる前に帰るぞ」

 

「は、はい!」

 

 

意外な申し出だが有り難くお言葉に甘える事にした、こっちも素直じゃない。

 

 

「あの・・・・お姫さま抱っこしてくれてもいいですわよ?」

 

「やはり一人で帰るか?」

 

「じ、冗談ですわ!おほほほ・・・・」

 

 

彼の胸の辺りに腕を回し、体を彼の背中に預ける。こんなふうに他人に頼ったの何時以来だろ・・・・わたし重くない?臭くない?

 

「よっと・・・・おい、胸部を故意に押し付けるな。襲われても文句はいえんぞ」

 

「えっ?」

 

 

普通に体預けてただけなのに・・・・力抜け過ぎて自然とそうなっちゃったのか

 

 

「何時でもどうぞ?」

 

「はぁ、どうして俺はこんな奴を・・・・」

 

 

 

 

 

 

・・・・続く




本当は前回、《ダーク・リベリオン》を出して終わらせる気でしたが文字数不足によりこんな感じに。
鳥獣じゃないんだけどジュンコに漆黒の闇より~・・・・と<ライトニング・ディスオベイ>を言わせたかったんです。ライキリさんと共通点多い気がして


アンケートに協力してくれた方々ありがとうございました

今後の展開に活かしていきたいと思います。

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