ハイスクールD×D ―史上最強の存在―   作:黒鬼

12 / 40

特筆すべき事は無いので本編行きましょう。


『ご挨拶? サプライズ? 何の事?』

 

 

 

 

天月 刻SIDE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んじゃ、コソコソすんのもダリィし、ここは男らしくド派手に行きますかぁ」

 

 

廃教会の扉の前。 それが俺たちの現在地だ。

思い立ったが吉日というので、早急に堕天使共を葬りに来てやったワケだが…。

コソコソ穏便になんつうのは性に合わない。

 

 

俺は扉の近くまで行き、

 

 

「おっ邪魔っしまーーす」

 

 

――ドゴォン!――

 

 

ドアを蹴破る。

 

 

「…めちゃくちゃだな」

 

「…めちゃくちゃだね」

 

「…めちゃくちゃです」

 

「イんだよ、別に」

 

 

建物内に堂々と入っていく俺達。 吹き飛んだドアの下には何時ぞやのド変態神父がいた。

絶賛気絶中だったので、顔にラクガキと言う名の芸術を施しておいた。 

さぞや感謝されることだろう。 

イッセーは爆笑、白音はプルプル震えながら我慢、木場は苦笑していた。

あまり緊張するのは良くないからな。

でも、ユルすぎるのも問題か。ちょいと喝でも入れとくか?

 

 

「地下に気配がわんさか居るな……。

 一つ言っておくがお前ら、これからやるのはガチの殺し合いだ。

 油断するな、躊躇するな、生き残る事を第一に考えろ。 

 心配せずともお前らは強い。 イッセー以外は(ボソッ)」

 

「おい、聞こえてんだけど」

 

 

フッ、馬鹿め。 俺が何の対策も考えて無いと思うてか。

 

 

 

「大丈夫だ。 ヤバくなったら俺を呼べ。 白音だけは俺が守る」

 

「ダメじゃん! 大丈夫じゃないじゃん! 一番弱い俺を守れよ!!!」

 

「よし、行くか!」

 

「よくねぇよ!?」

 

 

誰が望んで野郎なんざ守らにゃならんのだ。 反吐が出るわ。

だが、やっぱりイッセーをこのまま行かすのには少々不安が残るな、この役立たずめ。

 

 

「あー、じゃあ一つアドバイス。 神器は所有者の想いに呼応する。

 その想いが強けりゃ強いほど、神器もその分お前の想いに応えてくれる」

 

「想い、か…(なんか、一瞬罵倒されたような…)」

 

「親玉はお前が倒したいんだろ? 後方支援は任しとけ。

 最大限のバックアップを施してやる。 一騎打ちは誰にも邪魔はさせねぇ」

 

「お、おう!」

 

 

やっと全員の覚悟が決まったところで、行動開始。

やっぱ奇襲が効果的という事になったので、俺の出番だ。

何をするか話したら、全員青い顔していた。

相手が気の毒に思えたんだろう。

 

 

俺は建物内の中心に行き、しゃがみ込む。 そして……、

 

 

「えい」

 

 

床を軽く殴る。 てか、撫でる。

 

 

――ドゴォォォォォン!!!――

 

 

なんということでしょう。 床が崩れて俺達みんな地下へと真っ逆さまになりました。

 

 

「な、何だ!?」

 

「天井が落ちてくるぞ!?」

 

「逃げろー!」

 

 

地下にいた神父のみんなも喜んでくれたようだ。

こんな小粋でお茶目なサプライズ、そうそう他では見られまい。 

俺って優しいねぇ(←絶対ない)

 

 

――スタッ!――

 

――スタッ!――

 

――スタッ!――

 

――ドゴッ!――

 

 

着地×3、犬神家×1。 誰が誰かは言うまでもない。

こんなところでそんな体張った一発芸をされても、対応に困るぜイッセーちゃんよぅ。

 

 

「な、悪魔!? 何でここが!?」

 

 

ほうほう、アレが親玉のレイナーレだったっけ? 

エラく狼狽えてやがる。 滑稽だねぇ。

モブキャラ(エクソシスト)共が一斉に俺達へと向かってくる。

 

 

「イッセー、お前は一直線にあのアバズレ堕天使のとこに行け。 援護はしてやらぁ」

 

「んーんー!!!」

 

「……まだ埋まってんのかよ。 白音、この馬鹿投げろ」

 

「…はい」

 

 

返事をした白音は犬神家状態のイッセーの片足を持ち、大きく振りかぶって投げた。

おーおー、なかなかのコントロール精度だ。 堕天使と頭同士でゴッツンコしてらぁ。

メイン同士が対峙したのは良いが、二人共軽い脳震盪でフラフラしている。

なんとも締まらないクライマックスである。

 

 

「二人共、イッセー君の扱いが雑すぎるよ……」

 

「…そんなことないです」

 

「小猫ちゃん、何で目を背けて言うの?」

 

「フッ、作戦通りだ」

 

「何処が!?」

 

 

木場はツッコミの才能があるようだ。 

今度イジりまくってやろう。

そんな漫才をしている内に、残りの神父に囲まれてしまった。

 

 

「あーあ、木場のせいだ」

 

「ええ!?」

 

「責任とって倒しなさい」

 

「…僕、君には色々と勝てる気がしないよ……」

 

 

木場は渋々と言った表情で神父たちを打倒し、切り伏せる。

まだ荒削りだが、中々筋が良いではないか

戦場全体をよく見て、その時その時に応じて的確な対処をしている。

鍛えてやれば化けるかね。

だが、敵が多過ぎる。 まだ木場のレベルでは多勢に無勢状態になってしまうだろう。

俺なら一瞬で全員滅ぼせるが、此処は俺が手を出さないほうが良い。

そんな木場が不憫に思ったのか、白音が参戦する。

 

 

「トキ君は手伝ってくれないの?」

 

「…祐斗先輩、トキさんは力の加減が出来ないので下手に動かれると私達も危険です」

 

「ああ……」

 

「何納得してんだ。 それに白音、俺はちゃんと手加減してる。 

 してなかったら日本沈むぞ?」

 

「「余計にタチが悪い(よ/です)」」

 

 

レン…、お兄ちゃんは今、社会の荒波に揉まれながらも頑張っています。

なんと世知辛い世の中だろうか…。

涙が出そうである。

正直もう眠いのである。

 

 

そうこうしてる内に、木場と白音が敵を倒し終えたようだ。

イッセーの方は地上に逃げた堕天使を追って、上で交戦中の様なのでここで待つことにした。

まぁ、ここにイッセーを引こずって来た時にドライグにはハッパかけといたから大丈夫だろう。

俺の読みが正しければ、ちゃんと『赤龍帝の籠手』が覚醒して倒せるはず……。

 

 

「吹っ飛べ! クソ天使ッ!」

 

 

――ガッシャァァァァァァァァン!!!――

 

 

終わったようだ。 そろそろ上がるか。

リアスや朱乃も来たみたいだし。 頃合かね。

少々疲れ気味の木場と白音を連れて、俺は階段を昇っていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 





次回はレイナーレの最期です。
若干シリアス。

うーん、書いているもう一方の小説の方が楽しい。
本腰はこっちだった筈だが、どうしてこうなった?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。