【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血   作:APOCRYPHA

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書けた………取り敢えず、意味不明の方向に転がり掛けた軌道の修正完了っと


第六話

side ネプギア

 

 

「………ギア!…プギア!!」

 

「………アちゃん!……ギアちゃん!!」

 

(………アレ?私、生きてる?)

 

よく分からないが、私達はどうにか生き延びたらしい。

暫く意識が飛んでいた私は、ボーっとする意識をどうにか覚醒させて、周囲の状況を把握する事に努める。

 

(確か私は……バーチャフォレストの最深部に居るゲイムキャラさんに力を借りに行って……そこで、フェンリスヴォルフに襲われて………!??!)

 

ガバッ

 

「「キャアッ!?」」

 

「アイエフさん!!無事ですか!?」

 

「ちょ…ネプ、ギア……ギブ…ギブ……!」

 

私は、飛んでいた意識で記憶した最後の記憶を思い出すと、慌てて意識を覚醒させた。

そして、コンパさんの隣にいるアイエフさんに駆け寄ると、必死に肩を掴んで揺らしていた。

 

「あ……すみません」

 

「アイタタタ……いいわよこれぐらい……まあ、それだけやる元気があるなら大丈夫そうね」

 

(うぅ……恥ずかしい)

 

穴があったら入りたいとはこう言う気分なのだろう。慌て過ぎてアイエフさんを振り回していた私は、罪悪感から全身を小さくして縮こまっていた。

 

「やあね……そんなに落ち込まないの。アンタは無事にトラウマを乗り越えて……変身して私を助けてくれたのに、これじゃあ私がアンタをイジメてるみたいじゃないの」

 

本当に、やめてよねと言わんばかりに手を軽く振るアイエフさんを見ると、本当に無事だったんだなと思う。

 

(………でも、私が変身?)

 

そう思い、私は何気なく髪を一房掴み、目の前に持ってきた。

変身前の私なら、薄紫色の髪が目の前に映る筈である。

しかし、私の目に映ったのは何処となく見覚えがあるピンク色だった。

 

「……………………」

 

…………………え?

 

「………ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?」

 

「わっ……ビックリした。脅かさないでよね!?」

 

「え……ごめんなさい!でも、えっちょ……変身……出来たんですよね?」

 

「何で疑問形なのよ……ええ、出来てるわよ?気付いてなかったの?」

 

「……はい。全く気付いていませんでした」

 

(変身……出来たんだ……やっとこれでお姉ちゃん達を)

 

思えば、スライヌ相手に変身しようとして失敗し、ダイコンダーには鼻で笑われ、挙句にグロイ光景を視界に収めて女神(候補生だけど)なのに気絶して………

色々と大変な日々ではあったけど、これで後はゲイムキャラさんから力を借りればギョウカイ墓場に囚われたお姉ちゃん達を助けられるのだ…………ゲイムキャラさん?

 

「そうだ!ゲイムキャラさんを早く見付けないと!?」

 

「………その必要はないぞ?」

 

「「「キャッ?!」」」

 

背後からいきなり声をかけられた私達は、声が聞こえた方に顔を向けたのだった。

 

 

side out

 

side アナザー

 

 

散々迷いながら、どうにかネプギア達を見付けた俺は……出るタイミングを完全に逃していた。

と言うか、ネプギアが変身して駄犬(フェンリスヴォルフ)をしばき倒していた。予想外にも程があった。

寧ろ、何でこいつ等あんなにボコボコにしている癖に悲鳴を上げたと思わずにはいられない程にボコボコにしてるので、ちょっぴり駄犬(フェンリスヴォルフ)が可哀想になってきた程だ。

 

「………あー……そう言う事な」

 

しかし、周囲をよく見るとボロボロのアイエフとそれを治しているコンパが目に入った。

どうやら、あの駄犬(フェンリスヴォルフ)は変身前のネプギアには荷が重かったらしく、アイエフが暫く時間を稼いでいたようだ。

………まあ、それでも荷が重いのは変わっていないが、幾らか可能性があったのも確かなのだ。

 

俺の血は確かに浴びた輩の力を上げるが、それでも頑丈さが上がる訳ではない。

寧ろ、理性が彼岸に逝く分、肉体を自壊させながら死ぬまで暴れるのだ。

パワーアップもする分、ヤバさは倍増と言う奴だろうか?

どちらにしろ、これを使うと味方が敵に寝返って見境なく暴れ出すので我ながら性質が悪いとは思っている。

 

「………あ、気絶した」

 

所々でヤバイかと思ったが、どうやら無事に終わったらしい。

しかし、気が抜けてしまったのか……駄犬(フェンリスヴォルフ)を滅すると同時にネプギアも気絶してしまった。

 

(…………しかしまあ、何処で出ればいいんだ?)

 

本当に、タイミングの悪い話である。

 

 

それから、暫く登場のタイミングを計りながら待っていると………………

 

「………ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?」

 

「ぬおっ!?」

 

………正直、滑って落ちるかと思ったが、何とか持ち直した。

 

どうにも、大声で聞こえる話を聞く限りでは、ネプギアは自分が変身していた事に自覚が無かったらしい。

正直、それでよく駄犬(フェンリスヴォルフ)を倒せたなと思うが………ぶっちゃけるとどうでも良い。

それよりも、早い所出て行くタイミングをくれと思い続けて暫く待つと………漸くタイミングを確保出来た。

 

「そうだ!ゲイムキャラさんを早く見付けないと!?」

 

「………その必要はないぞ?」

 

「「「キャッ?!」」」

 

(………何故驚く?)

 

 

side out

 

side ネプギア

 

 

えー……ネプギアですが、誰か助けてください。

 

「…………それで?言いたい事はなんかある?」

 

「………?言いたい事など別に無いが?」

 

(……場の空気が最悪です)

 

どうしてこうなったんだろう…?

そう思わずにはいられない程に、目の前に居る男性―――アナザーさんとの再会は最悪の空気だった。

 

「………そう……そこに正座しなさい!!」

 

「……はぁ?なんでまた」

 

「悪い人だからって、あんな風に惨く殺す事は無いです!」

 

(………どうしてこうなったんだろう……orz)

 

「いや……ゲイムキャラはいいのか?お前達はアレを回収に来たのだろう?」

 

(私としては早くゲイムキャラさんに会って力を借りたいんだけど……出来るかなぁ?)

 

「……いいわ。今はそっちを優先してあげる。案内しなさい」

 

私は、アイエフさん達の様子を見て少々心配になっていたが、どうやら杞憂だったようだ。

一旦ではあるが、怒りを呑み込んだアイエフさん達を背後に、私はアナザーさんの先導に任せるのだった。




なお、ゲイムキャラとの会話は次回です。(多分)
やっとだ……あと少しで……二章に移れる……。

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