【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血 作:APOCRYPHA
………何故かネプギアが活躍してしまった。本当はユニの方が先に活躍する予定だったのに…………どうしよう
2016/05/07
下っ端(リンダ)のレベルをあとがきに追加しました。
side アナザー
「ちっ………逃したか」
周囲を強烈な光が包み、俺は敵を逃がした事を理解した。敵は意外に強固な魔法障壁まで張って身を護っていたのだ。
勿論、あと少しの時間があればあの程度の障壁はぶち破れたのだが……勘が良かったのだろう。相手は事前に用意していたらしき転移魔法を使って逃げて行った。
『アナザー……あと少しの時間があればここに女神候補生がやって来るでしょう。その時まで時間が稼げれば十分です』
「……まあ、それもそうだな。でなければ何の為に三年間も森の奥に引き籠ったのか………うん?」
その時、俺は先程の男達相手に自分が何をやっていたかを思い出して顔を蒼くせざるを得ない事に気が付いた。
「…………あ」
『……アナザー?………今度は何をしたのですか……?』
「…………そう言えば、俺の血を奴らが放ったフェンリスヴォルフに叩き付けて放置してたような気が……………」
『「……………………………」』
二人(一人と一枚?)して沈黙に包まれたが、その沈黙も長くは続かなかった。
『いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!』
『GURUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!』
「……急いで殲滅してくる!!それまで何処かに隠れてろ!!」
『急いで潰して来てください!ここで候補生が死んだら本末転倒ですよ!?』
「分かってる!急いで殲滅しないと一体三年間何やってたのか分からなくなる!!」
そして、俺はバーチャフォレストの最奥から最奥入り口の方面に向かって全力で急ぐのだった。
………無駄にパワーアップしているフェンリスヴォルフを殲滅して女神候補生をゲイムキャラの元に連れて来る為に…………ひいては紫色のディスクの姿をしているゲイムキャラの防衛を完了させる為に
side out
side フェンリスヴォルフ
その日、フェンリスヴォルフは酷く不機嫌だった。
元々棲んでいた縄張りを二人の
しかし、そんなフェンリスヴォルフにチャンスが訪れた。
己を捕獲した二人組が、これからやって来る男を殺せば己を解放すると確約したのだ。
本音を言えば、己を捕獲した
プライドと自由の2つを天秤に掛け、結局は従う事を選んだ。
故に、今目の前にいる男を殺す事に理由はない。あの二人組が指定した
ただ単純に、目の前に男が来たから殺す。それだけでしかなく、己にとってはそれ以上の情報は必要ない。
奴等は数までは指定しなかったので、こいつを殺して早々に逃げてやる事にした。
勿論、己が長年棲み続けた縄張りは惜しい。しかし、縄張り等はまた何処かで確保すればいい。それより今は、あの
そして、大樹の上からタイミングを見計らい飛び掛かった己に、ナニか紅いモノがカカッタ。
ソレイコウノイシキハオボロゲダ。
side out
side ネプギア
ああ、どうしてこうなったんだろう?
私達はゲイムキャラさんを見付けて力を貸して貰わないとダメなのに…………
なのに何で………
「「「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」」」
「GURUAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!」
何で危険種に襲われてるんですかあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
いやそりゃあ、確かに道を間違えたかなって思いましたよ!?思いましたけど!?
だからっていきなり何でフェンリスヴォルフに襲われてるの~~!?!?
そして、私達の息も絶え絶えな時、
「くっ……ネプギア!コンパ!アンタ達は先に行きなさい!!」
「そんな!?アイエフさん?!」
「いいから!ネプギア!コンパを連れて先に行って!!」
「ダメです!アイちゃんが殺されちゃうですぅ!!」
「大丈夫よ!それに、早く行ってくれないと私も逃げられないじゃない!」
そんな時、アイエフさんが囮を買って出てくれた。
しかし、あのフェンリスヴォルフは絶対にただのフェンリスヴォルフではない。明らかにヤバイ奴だ。
目は(元々紅いけど)血走って血の涙まで流しているし、口からは今も、呻くような声を上げて唾液のようなものを垂れ流しにしている。
これとアイエフさんが戦えば、万が一もなくアイエフさんは殺されてしまうかもしれない…………でも、私が戦ってもそれは同じ事だと思う。
……いや…死にたくない…………
「とにかく!私が時間を稼いでる間にアンタ達は逃げなさい!!アンタ達が逃げ切ったと確信したら私も逃げるから!!」
「アイちゃん!アイちゃーーん!!」
アイエフさんはあの明らかにヤバイフェンリスヴォルフに目掛けて突撃してしまった。
でも、私にはどうにも………本当に、出来ないの?
そう思った私は、改めてフェンリスヴォルフ(?)を観察し始める。
そして、冷静になってよく視るとあのフェンリスヴォルフには、蒼い毛皮に血管にまで届くような無数の裂傷が在る事に気が付いた。
おかしい……あれだけ強いのなら、あそこまで傷付いている筈がないのに………
他のダンジョンなら兎も角、ここは最近まで自然公園として親しまれてきた場所なのだ。アレに傷を負わせられるモンスターが居ない事は、ギルドでも確認されている。
そもそも、私達がここに来るまでに戦ったのはパックンやホイニン等、駆け出しの冒険者さんでも倒せるようなモンスターばかりだ。
そして、私が考察を続けていると、アイエフさんと戦っているあのフェンリスヴォルフに異変が訪れた。
ブチブチブチ……ブシュゥゥゥ
「VOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOON」
なんと、フェンリスヴォルフ自身が自壊し始めたのだ。
アイエフさんの頭を喰い千切ろうと大きな口を開いて後ろ脚に力を入れたのですが、その後ろ脚と口がいきなり大きく裂けて、そこからモンスター特有の蒼い血が噴き出したんです。
「アイエフさん!退いてください!!」
「なっ……ネプギア、アンタ……」
それを確認した私の行動は、普段よりも数段早かった。
この時は気が付かなかったのですが、後で聞いた話によると私は無意識の内に変身していたらしい。
「
(体が軽い……これなら、行ける!!)
そんな事を考えながら、ネプギアは
「これが、私の全力全開!」
そして、跳ね上げる行為によって出来た隙に、フェンリスヴォルフの先程出来た後ろ脚と口の端、そして元からあった前脚と横腹の裂傷に刃を当てながら、剣舞の如く素早く斬り刻んで行った。
「あなたの様な存在は、ゲイムギョウ界にはいらないんです!」
そして、高速の剣舞が終わるとネプギアの
side out
side ???
何処とも知れない闇の中、暗がりの中にそれは在った。
(ふーん……こんな感じで変わってるんだ……)
それは、この世界の事をよく知っていた。
そして、それの知識では女神候補生ネプギアの対犯罪組織に於ける初陣の相手は断じてフェンリスヴォルフ擬きではなかった。
つまる所、それが知っているのはこの世界の原型の知識である。
(………まあ、別にどうでも良いんだけどね。
そう言って(?)それはネプギアの変化から目を逸らすと、急いでネプギア達の居場所に向かう紅い髪の男……アナザーの方を妙に熱っぽい目で観ていた。
(さてさて、
そのような事を呟いて、それは何処へともなく存在感を揺らがせる事で全ての認識から完全に外れてしまった。
side out
因みに、フェンリスヴォルフについてですが………理性が無いからレベル19なら余裕で勝てますけど、理性が消し飛んでる分勝手が違い、その勝手の違いを把握して戦わない場合、適正レベルでも逆に殺されるぐらいパワーアップしてます。ガチなバーサーカー状態です。序盤の危険種なのに性能だけならリバ1のおばさんと同等に強かったり………つまり、性能だけならレベル換算で25~30は必要です。ただ、理性が無いから実際に必要なレベルは18~20相当ですね。
※普通のフェンリスヴォルフはネプギア一行のレベルが全員9でアイテムを大量に消費すればどうにか倒せます。(実話)
現時点でのネプギア一行のレベル
ネプギア:LV5(15)
アイエフ:LV10
コンパ:LV6
()の中は変身した時のレベルです。パワーアップ率がゲームより高いのは仕様だったり………そして、何気に一人だけ素のレベルが高いアイちゃんは諜報員だし……原作通りレベル1から始まるのっておかしいと思いレベル10になりました。
因みに、アナザーと大隊長(仮)は………
アナザー:LV120(×2~5)
大隊長(仮):LV60
だったり………ふざけてないですよ?大隊長(仮)がアナザーに大ダメージを与えたのは操魔のグリモアに貯めてた魔力まで引き出して限界以上に爆裂魔法の威力を高めたからで、大隊長(仮)の全魔力だけならかすり傷を負わせるのが精一杯ですね。
オマケで下っ端(リンダ)のレベル
下っ端:9
……まあ、下っ端だしね。序盤はこんなもんです。ただ、犯罪組織のシェアで多少は強くなってるから………アイちゃんよりも強かったり
最後に出て来た謎のナニかは………ジブンハナニモシリマセン。ガチな正体不明です。どうしてこうなった…………orz
……仕方ない、オリキャラとして設定を考えねば(アンポンな使命感)
後、もう少し一章が続いてしまいました。訳分かんない現状だったと思った人、大丈夫です。自分にも訳ワカメです(ォィ