【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血   作:APOCRYPHA

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最近、オンラインゲームに没頭し過ぎて今一筆(指)が乗らない……

ま、まあ……中々進まないだけで、更新はしますから!多分……きっと……


第五十一話

怪物さんを倒してから、エルマさんの手引きでゲイムキャラさんの前へ転移して貰った私達は、そのままゲイムキャラさんの力を借りてルウィーの街にまで帰って来ました。

 

「いえーい♪ミナちゃんの所にまで競争しよう!ロムちゃん♪」

 

「うん……ごーごー♪(びゅ~ん)」

 

ルウィーの街の城門を潜ったロムちゃんとラムちゃんは、仲良く走りながら、教会の方へと走って行きました。

 

「元気ね……わたしは護衛があるから……じゃ」

 

「ええ、任せるわ……私達は、もう少しゆっくり教会に行くから、教祖に連絡よろしくね……」

 

「……ん」

 

そんなロムちゃんラムちゃんを追って、エルマさんも走って行きます。

 

「さ、アナザーさん?これから治療の時間ですよ?」

 

「嫌だああああああああああああ!!離せ!今すぐ離せ!?」

 

そうそう、怪物さんに吹き飛ばされたアナザーさんですけど、ゲイムキャラさんの前へ転移した時に、近くに転移していたんです。

ものすごい力を叩き付けられたのか、先程までは瀕死の重体でしたが……それでも、治療しようとしていたコンパさんを押し退けたハクさんが背負いながら回復魔法を掛け続ける事で、今はあの通り、元気一杯です。

 

「もう!暴れないでください!」

 

「お前に看病される位なら、俺はそのまま死んだ方がマシだ!!」

 

「ふふふ♪ダメです♪アナザーさんは暫くの間、私が確り治療して看病もすると決めたのですから……」

 

「HA★NA★SE」

 

楽しそうなハクさんとは対照的に、とても嫌そうな顔をしながら必死に暴れているアナザーさんですけど……ハクさんは、そんなアナザーさんに対してとても良い笑顔を向けながら、暴れてはズレるアナザーさんを背負い直して確保し続けています。

 

「では皆さん、申し訳ありませんが、私はアナザーさんを治療して看病しなければなりません。教祖のミナさんにはよろしくお伝えください」

 

「ええ、そうね……アナザーがやらかしたことも、改めて謝っておくわ」

 

「ありがとうございます……さ、行きますよ?アナザーさん」

 

「ぬおおおおおおおお!!何故この程度で上手く動かん!俺の身体ああああああああああああああ!!!!」

 

ただ、アナザーさんは余程ハクさんとは一緒に居たくないのか、重傷から回復したとは言ってもまだまだ完治には程遠い状態の身体の傷口が開いて血が吹き出てるのもお構いなしに大声を上げながら暴れ続けています。

 

(ただ、そろそろ暴れるのもその辺にした方が…………)

 

私はそう思ったのですが、声に出すのが少し遅かったみたいで……

 

「もう!近所迷惑ですよ?少し大人しくしていてください」

 

ドスッ

 

『…………………………』

 

「では皆さん、また後で」

 

…………案の定、アナザーさんのお腹にきつい一撃(愛の鉄拳)が叩き込まれ、色々と傷口が開いて出血が酷くなってるアナザーさんは、ぐったりとしたまま動かなくなってハクさんに連れて行かれてしまいました。

 

「…………さ、私達も教会に行きましょう?」

 

「そうね……」

 

……まあ、大丈夫ですよね。ハクさんとアナザーさんですし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルウィーの教会にある執務室

つい数時間前にアナザーがすごくやらかしちゃったからちょっと入り難かったんだけど……

 

「事の顛末はエルマ様から一通り聞かせていただきました。皆さん、本当にありがとうございました」

 

「将来の嫁の為だもん、当然だよ」

 

RED.はちょっとおかしな事を言ってるけど、そこはスルーして……執務室のソファーに腰掛けた私達は、目の前で立ち上がった教祖から言われたお礼の言葉に、私達としては顔を逸らすしかない訳で…………

 

「気にしないでください。こうして無事に、ゲイムキャラさんから力を借りる事が出来ましたから……アナザーさんの件もありますし」

 

「そうそう、うちのアナザーがやらかしたお詫びみたいなものよ」

 

…………本当に、アナザーのやつは…その辺(危険性)を把握した上で陣営に引き込んでるプラネテューヌや私達も大概だけど、もう少し自重できないのかしら?

 

「そう言っていただけると……もうこの国からは出るのですか?」

 

「はい。色々とご迷惑をおかけしました」

 

まあ、全ての国の女神候補生と強者の力は借りられなかったけど、全てのゲイムキャラから力は借りたし、残るはギョウカイ墓場からネプ子や女神達を救出するだけ…………思えば色々と、長かったわね。

 

「いえ、こちらこそ、なにも協力できずにすみませんでした……どうか、ブラン様をよろしくお願いします」

 

「ええ!任せておきなさい!アタシがお姉ちゃんのついで位に華麗に助けて来るから!」

 

「じゃあ、私達はこれからプラネテューヌで女神救出作戦の準備をしなくちゃいけないからこの辺で」

 

とまあ、こんな感じにユニが意気込んだ所で、この教会から出てアナザー達と合流したらプラネテューヌに帰って最終調整に入ろうとしたその時よ。

 

「はいはーい!待った待ったーー!!」

 

「待って……(あせあせ)」

 

「何ですか?ロム、ラム……今日はもう寝ると言っていたじゃない」

 

急に入って来た……何てここの女神候補生相手に言うのも変だけど、まあそれは良いわ。

いきなり話に入って来たここに残ると言う方針で教祖が押し通した双子の女神候補生(ロムとラム)が、大きな声を上げて執務室に入って来たのだった。

 

「……二人から、話しがある」

 

その後ろには、怪物(仮)を倒す為に一緒に戦った(?)エルマの姿も……一体、どうしたと言うのよ?

 

そんな事を思っていると―――

 

「今日からわたし達も、お姉ちゃんを助ける旅に付いて行くわ!」

 

「……!(こくこく)」

 

「………と、言う訳だから……この国の女神候補生(ロムとラム)をよろしくお願いします」

 

―――具体的な理由が、双子の女神から語られたのだった。

 

「…………え」

 

…………一人だけ、話しがよく分かってないって顔をしている教祖をおいてけぼりにして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間を少し遡り、ネプギア達が教会へ辿り着いて教祖に会う少し前

ルウィー教会の3階に在る女神候補生達の自室

 

「……と、言う訳で、女神救出作戦(後の事)は貴女達に任せるわ」

 

そこは今、ベットに並んで腰掛ける双子の女神候補生達に椅子に座ったエルマが向き合い、なにやら話しをしていた。

 

「ねえ、エルちゃんはどうして、一緒にお姉ちゃんを助けてくれないの?」

 

「教えて?(はてな)」

 

ラムとロムがそう問い質すと、エルマはアナザーと同レベルで表情が薄い顔を若干強張らせると、普段通りの感情を極力排した淡々とした口調で説明を始める………

 

「……行けるならそうしているわ。ただ、それが出来ないだけよ」

 

「えー!一緒に行こうよ!」

 

「エルちゃん、わたし達と一緒……イヤ?(うるうる)」

 

………始めるのだが、ロムとラムはその見た目通りの幼さ故か、話を終える前にエルマに抱き付いて駄々を捏ねる。

 

これが姉のブランならば、見た目は幼くとも、数百年の人生(長い稼働時間)が在り精神が多少は成長してるが故にこうはならなかっただろうが……この辺は、生まれてそう時が経っていない二人に求めるのは酷だったろうか?

 

そんな事を無表情の裏で思いながら、エルマは抱き付く二人を抱き返し、話の続きを再開する。

 

「二人の事が嫌いになったんじゃないわ……ただ、わたしはこの国を出られない……それがわたしの在り方で、わたしの選択の果て―――」

 

そう言いながら、エルマはロムとラムの顔を見て、無表情な顔を若干緩ませ、微笑みを浮かべながら

 

「だから、わたしの代わりにブラン様をお願いできないかしら?」

 

そう締め括った。

 

「「……?/(はてな)」」

 

ロムとラムは、良く分かっていなそうな表情で困惑していたが、暫くして普段と同じような表情に戻ると………………

 

「「うん!わかった!/……(こくこく)」」

 

「……ありがとう、二人とも……」

 

「じゃあ、ミナちゃんにお話ししに行かなきゃ!」

 

「……お姉ちゃん、助ける……(ふぁいと)」

 

…………笑顔を浮かべ、そのまま一階へと走って行った。

 

「………………はぁ」

 

それを後から追っているエルマは、小さく溜め息を吐いて、1人廊下の真ん中で何かの不満を堪えるようにぼやき出す。

 

「……祖よ……何故、女神とは言えあの様な幼子へこの様な試練を課されるのですか……」

 

「何故……わたしでは不足であるとでも言うのですか……」

 

「…………はぁ……憂鬱だわ……」

 

そうして、一通りぼやいたエルマは、不服そうな顔を何時のも無表情へ直すと、ロムとラムの後を追って駆け出した。


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