【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血 作:APOCRYPHA
「う、ぅん…………あら?ここは何処でしょうか?」
何時の間にか眠っていたわたしの視界に映ったのは、周囲に土の色が広がってその中で倒れているアナザーさんと、その土色の外は雪で覆われている謎の景色でした。
しかも、身に覚えのない女神化までして…………
「…………まあ、女神化は解除してと、一体なにが……あ」
あ、あぁ……思い出しました。
そう言えば、気分が高揚しちゃってつい、扱いきれてないのに
「我が事ながら、まだまだ未熟ですね。アイエフさん達が巻き込まれたら流石に死んでましたよ…………そう言えば、アイエフさん達は無事でしょうか?」
確か、憶えている限りでは雪崩が激しくなり過ぎて巻き込まれない内に避難してたと思うんですけど……『pipipi!!』……あら?
「…………よく無事でしたね。この端末」
確かに、普段から頻繁に熱暴走を起こすから、徹底的に対物理や耐熱及びに防水を強化した逸品でしたけど……と、そんな事はさておき
「えっと……『ルウィーの教会で待ってるわ。暴走したアナザーが落ち着いたらそこまで来て』と…………では、アナザーさんを起したらわたしもルウィーへ行くとしましょうか」
取り敢えず、ちょっと焦げちゃってるアナザーさんを起しましょう。
因みに、この後アナザーさんを起したら何故かもの凄く威嚇されました。(´・ω・`)ショボーン
そんな風にアナザー達が雪山を降りる最中、荒れ地にまで変貌した雪山の一角より遥かに遠くからそれをじっと見つめている存在がいた。
「……………痛い………」
その者は、長く艶やかな黒い髪を靡かせ、金色の瞳を内包した眦には涙を浮かべている、クリーム色の学生服を着込んだ童女の姿をしていた。
「…………………………(ごしごし)」
そんな童女―――以前、トリック・ザ・ハードとルウィーの公園で密会していたエルマは、眦の涙をクリーム色の学生服で拭いながら、先程までアナザーとハクが戦っていた場所へとその視線を移して――――――
「………………なにあれ恐い」
徹底的に強化されたわたしの視界には、先程まで雪でいっぱいだった山の一角が映っていた。
……そう、
先程、眼が潰れるかと思う程の(と言うか、強化のし過ぎで光をモロに受けてしまい本当にさっきまで潰れてた。わたしじゃなかったら失明ものだ)極光が、その主と矛先になってた少年以外の全てを吹き飛ばしてしまっていたのだ。
「……逃がして、正解……」
わたしが想うのは、こんな
今回だって、わたしが介入しなければ、あの方の祖は例え自分の後続達を巻き込んででも、周囲一帯諸共少年を消し飛ばしてでも、最悪な結末を回避する為に、周囲の全てを消し飛ばしていたかもしれない―――――いいえ、間違いなく消し飛ばしていた。
あの方達の祖はそう言うものであり、今もなお存在し続ける規格外の光だから―――わたしに流れる力だって、流してくれたのはあの方だけど、源流はあの方の祖だ。だからこそ、今もなお、微弱な影響を受け続けている。
「…………」
はっきり言って、あの状況でわたしに出来たのは、あの方の後続を―――その従者達を縛っていた縄を壊して逃走し易くなるように協力する事だけだった。
それ以上の事をしようと動くと、光で覆われた時に一瞬だけ、傍から見なければ分からない、ほんの一瞬だけ、闇に覆われた少年を始末してでも平和を保つように動く事を、わたしはわたしに流れているシェアエナジーを介して強要されかねなかった。
「……けど、それじゃあダメ……それじゃあ、何度でも同じ事が起こる…………」
けれど、それに従う訳にはいかなかった。
確かに、衝動のままにあの少年を始末すれば、一見平和が保てるかもしれない。しかし、それで平和を保つのは
そもそもの話しとして、本当の意味で世界の平和を得ようとすれば、結局の所は意思を失って単なる力にまでその身を落として窶してしまったあの方では、もうどうしようもが無いのだから……………
「……もう、限界…なの?」
そうこうしてしまっている内に、
今のわたしは所詮、天で抗う
「……あぁ、トー……トリックにも会えたし、もう、あんまり思い残すこともない、かな?」
ただ、願わくば……次のわたしもトー……トリックに会えますように………………
―――――そして、アナザー達を見つめていたエルマは、光へと分解されて完全に消滅して逝った。
その表情は、聖母のように慈愛に満ちたものだったとか…………
と、言う訳で、今回も伏線をぶち込んでみましたが…………ぶっちゃけますけど、mk2ではこれまでの伏線は殆ど回収されません。
本格的にややこしさを増して逝くのはV以降と決めてますので…………まあ、実際には不明ですけど(ボソッ)
多分どうでも良い情報
【
『種族能力』
再生:C
【
再生:B
眷族作成:C
変化:B