【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血 作:APOCRYPHA
アイエフ達がこの雪崩が頻発している雪山から避難した後も、アナザーとハクの2人は空中で熾烈な争いを続けていた。
「ウォ雄悪汚惡男魚隕塢夫生淤将乙士!!!!」
「まだです。まだわたしは倒れる事は出来ません」
暴走したアナザーが、謎の発生方法で歪みブレたような声で雄叫びを挙げながらハクに突撃したかと思えば、ハクはその突進を左手の
「浄化の光よ!ハァ!!」
「ッッッッ!?!?」
そうしてアナザーをギリギリまで引き付けながら、ハクは女神であるにも拘わらずその身に宿す
「くっ、相変わらずで安心しましたよ」
「邪a!!!!」
しかし、アナザーは足と背中で凍結してしまっていた血液を操作し、バランスを崩した状態のまま加速して強引に上空へと浮上する事で、ハクの細腕に似合わぬ剛腕から振るわれる
「この程度じゃ、倒れません」
「餓亞亜鐚錏阿會椏襾閼亞亜鐚錏阿會椏襾閼!!!!」
だが、ハクもまたアナザーと殺し合えるだけの怪物だけあって、振り切った
戦況は膠着しており、ハクは単純に性能的な面で己を上回るアナザーを倒す事が出来ず、逆にアナザーはハクの
「錏破、錏破破破破破破破破破破!!!!」
「っう!?ハァ!!」
そして、そんな膠着状態も終わりを迎えようとしていた。
「腐鵜憂優紆、斑有迂羽夘嫗兎侑宇于!!」
「ハァ…ハァ……」
終わりの原因は、体力的な限界だった。
そもそも、普段からクエストマラソンで鍛えているハクは元より、保有している異能の関係上、肉体的な疲労を感じ難いアナザーでさえ、体力の限界とは無縁でいられるものではない。
……まあ、空中で何十合も巨大な両手剣をぶつけ合い、(ハクにはあまり自覚は無いが)お互いに殺傷力が高い能力を振るいながらもそれを回避し続ける事を強要されている状態だったのだ。それも仕方がないのかもしれない。
「餓亞亜鐚錏阿會椏襾閼亞亜鐚錏阿會椏襾閼!!」
「次で、決めます」
そして、決着の時は来た。
「雄悪汚惡男魚隕塢夫生淤将乙士!!!!」
アナザーはその身に宿す異能『
そして、血を射出していない正面もアナザー自身もその手に持った巨大な肉斬り包丁を両手で構えて突撃の構えを見せている。
「浄化の光を!!」
一方でハクも、普段は右腕だけで放っている
その熱量は通常の比ではなく、ハクの肢体を薄い光の幕が覆うと同時に、神器である
当然、その規格の莫大な熱量を至近距離で浴びている凍っていた血液の矢尻や球体が無事で済む筈もなく、その全ては跡形もなく消し飛んでしまっている。
「■■■■■■■■■■■■■■!!」
そして、消し飛んで逝った血液よりは遠いと言っても、地上よりは間違いなく近くにいるアナザーが無事で済む筈もなく、暴走していたアナザーは急激な気温と体内にある水分量の変化によって意識を落とし、声になっていない声を挙げながらそのまま地上へと墜落して行った。
「……あ、こ…れ、自爆……技で、した……………………」
……………自分の放とうとした技に周囲の酸素の殆どを使ってしまい、墜落したハクと共に
と、言う訳で、うっかり自爆技かまして勝利寄りの引き分けを掴み取っちゃったハクちゃんでした(意外とポンコツ?)
あ、これ、ハクのステータスとかです。
アナザー:LV130(×2~5)→LV150(×2~5)
侵蝕レベル4(暴走)
LV520→LV600
【ハク:LV150(450)→LV155(465)】
筋力:S+ 耐久:A
敏捷:S 魔力:A+
幸運:A+ 異能:S+
…………まあ、足りないレベルはステータスで補ってたって事で(そもそも、ハクの異能って戦争向きなアナザーと違ってガチな戦闘向きですし)