【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血   作:APOCRYPHA

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今回は、一旦ハクの視点でやろうと思います。
…………ちょっぴり残酷かも?


第三十三話

画面の前の皆さん!初めまして。リーンボックスの女神候補生なハクです。

現在、わたしはアナザーさんのお仲間と合流して、今はリーンボックスから飛行機で直接ルウィーにまで飛んで行っています。

 

「…………ほんと、来てくれて助かるわ」

 

「気にしないでください。これもアナザーさんを陽光の照らす場所で過ごせるようにする為ですし、それ以上にわたしの為ですから」

 

アイエフさんからは、道中のお話を聞かせて頂きました。やっぱり、彼の面倒を見るのは物凄く大変なんですね……

 

(…………やはり、アナザーさんを更生させるのはわたしがやるべき使命なんですね。もしも彼を更生させる事が出来れば、わたしはきっと、あの人の気持ちが解る筈なんです)

 

(……なんでアナザーを日の当たる場所(堅気)で生活出来るようにするのがハクの為なのかしら?)

 

【いや、断じて違うから!しかもなんか片想いの乙女っぽい!!そう言うのは(アタシ)の役!ぶっ殺すわよ!!】

 

…………けど、なんなんでしょうね?この脳裏に直接叩き付けてくるような強烈な思念……わたしじゃなかったら解体されてますよ?声にも妙に聞き覚えがありますけど…………まあ、長距離から叩き付けられるような質ではありませんし、以前も周辺一帯を調べ尽くしたのに何も在りませんでしたから多分幻聴の類いですよね。

 

【幻聴じゃねええええ!!…………っと、危ない危ない。あまりのあざとさについ計画を台無しにする所でした。やはり、このクソアマだけは危険ね】

 

…………けど、一体なんなんでしょうね?この幻聴は……物心付いた時にはもう聴こえてましたし

………………は!?

 

(そうなんですね!夢は自分の深層意識の望みを映すと聞きました!この幻聴はわたしの悪を討ちたいと言う願いが生み出したもの……ですがいけません。昔あの人に誓ったではありませんか!必ずこの世全ての悪は更生させ、真人間として生きられるようにすると……やはり、姉さんが捕まった心労でしょうか?昔の過激な所は頑張って抑えないと……!)

 

【…………うわ……(…………めんどくさい奴ね。暑苦しいし思い込み激し過ぎない?都合がいいとは思うけど……流石にどうよ?)】

 

これは反省しなければいけませんね。

わたしはあくまでも正すモノです。

審判者が争いを望んでは本末転倒にも程があります。あの方にも示しがつきません。

 

(……でも、アナザーさんを更生させるだけでも結構大変ですけど、姉さんも助けなきゃいけないんですよね…………がんばろう)

 

そんな時でした。

 

「大変よ!操縦室にこんなものが!!??」

 

「どうかいたしましたか?」

 

先程操縦室に入って行ったユニさんが、手に紙を持って客室へ入り込んできたのは……………

 

「大変よ!この飛行機はもう少しで雪山に追突するわ!!急いで脱出しなきゃ【ズドオオオオオオン!!!!】――――――――!?!?」

 

そして、そんなユニさんの発言は最後まで続く事なく、リーンボックスから出航したルウィー行きの飛行機は、何処かの巫女さんの放つ弓矢のような大きな音を立て、わたし達はその衝撃で意識を失ったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは…………

 

「……ッ………」

 

「――――さて、死する前に我が贄とンギャラシガ!?!?」

 

「……ああ、思い出した」

 

目の前にいた下位吸血鬼(レッサーヴァンパイア)を血祭りにし、俺は現状を把握した。

端的に言おうか

 

「…………もう、二度とリーンボックスには行かん」

 

「あのー、女神の目の前で治める国の批判とか、色々と言いたい事はありますけど、今回は聞かなかった事にしますから取り敢えず助けてくれません?」

 

やはり、俺がリーンボックスに行くと碌な事がない。

飛行機は雪山に叩き付けられ、起きて早々に下位吸血鬼(レッサーヴァンパイア)の面を拝まされ、挙句の果てに吸血鬼(ヴァンパイア)の集落で餌にされかけ…………と言うかだ。

 

「ま、待て!!こいつらがどうなってm「黙れ虫けら」ギィヤアアアアアアアアa「五月蠅い」……………!?!?」

 

言うに事欠いて俺をあの程度の虫けらの餌?

…………余程、死にたいようだな。

 

「ヒィ!?お助k「知るか。己の不運でも恨め」…………」

 

感情が制御できないが、そんな事はもうどうでもいい。

目の前の下位吸血鬼(レッサーヴァンパイア)の心臓を素手でぶち抜き握り潰した事で恐怖でも憶えたのか、ネプギア(多分)を人質に取った心算なのだろう、下位吸血鬼(レッサーヴァンパイア)を先程潰した同程度の雑魚(下等生物)の血で足を拘束して股座から左右に引き裂き、そのままネプギア達にぶちまけられた血以外の血を支配下に置いた。

 

「ピィ!?」

 

「…………殲滅を開始する」

 

内臓やら諸々を纏めてぶちまけてしまったが、まあ問題はないだろう。

確かにこいつらの血を浴びると吸血鬼になる可能性はあるが、所詮は下位だ。少々なら問題はない。

仮にこの程度の血で吸血鬼化するとしたら、余程才能があったか、余程大量に浴びたかのどちらかだ。幸いにも量は満たしていない以上、これでなるようなら諦めろとだけ言っておこう。

 

「……………さあ、全力で抗うが良い。貴様等総員()()()()()だ」

 

(取り敢えず、現在支配下に置いている血の量は最大量には遠く及ばないが……まあ、ここの吸血鬼共を根絶やしにすれば、ストックぐらいにはなるだろう)

 

そして俺は、早くも逃げ出し始めている吸血鬼共を血祭りに挙げる為に周囲へと支配下に置いた血液を射出した。

勿論、この程度の攻撃では連中は死なんだろう。腐っても(下等でも)吸血鬼(ヴァンパイア)だ。しぶとさは幻想種でも指折りだからな。当然だ。

…………だが、()()()()ならば問題はない。

 

「ハハ…ハハハハ……ハハハハハハッハハハハハハハハハハハッハハハハハッハハハハハッ!!!!」

 

死ね!死んで死んで、破壊を散らせ!!

お前達はお前達の()()()()姿()()()()()()()姿()()()回帰しろ(堕ちて逝け)!!!!

 

『……………………』

 

【………………………………】

 

そしてこの日、ルウィーの雪山の奥地に存在した吸血鬼(ヴァンパイア)の集落の1つが滅亡したが…………それを気にする者は、人間は言うに及ばず、吸血鬼(ヴァンパイア)側でさえ居なかった。




…………因みに、ハクの側には恋愛感情は一切存在しませんし、アナザーは言うに及ばず、天敵としか思っていません。どちらかと言うと、ハクは世話焼きのお母さんでアナザーは反抗期全開の息子です。年齢は逆な上に天と地ほども違いますけどね。

そしてアナザーですけど、分かり難いかもですが完全にキレてます。キレ過ぎて毒電波的なナニかを受信するぐらいに猛り狂ってます。
…………まあ、キライな奴と同じ飛行機で旅をして、飛行機が雪山に追突して死んだ……とは思っていなかったとは言え、気絶して寝覚めの悪い時に下等種族と思っている下位吸血鬼(レッサーヴァンパイア)の顔を拝まされ、挙げ句の果てにお前俺の朝食な!なんて言われたら大抵はキレるでしょうけど…………因みに、アナザーにとって、下位吸血鬼(レッサーヴァンパイア)の食事になれと言うのは、人間で言う家畜の豚の餌になれって言ってるのと同じ事だったりします。場合によっては家畜の豚所か、其処等の野良鼠や羽虫に全身を貪られて来いって言うようなものだったり…………そりゃあ、そんな事言ったらキレますよね。普通

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