【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血 作:APOCRYPHA
……これ、どうしろって言うのよ。
今現在、アタシ達は森の中で水にボコボコにされてます。
訳が分からない?アタシも訳分かんないわ…………
「ッ!?エクスマルチ「そうやって技名を叫ぶ時間があるなら迎撃しろ。特に、こんな風に周囲を囲まれた状況下で溜め技を使うな。時間の無駄だ」イタ!?痛い?!」
最初は、ここまで一方的じゃなかったのよ?全方位とは言っても十数発しか撃ってこなかったし、そのぐらいならネプギアと協力して(最初のはノーカンよノーカン!)被弾せずに撃ち落とせたし
「ユニちゃん!大丈b「他人の心配をしている場合か?随分と余裕だな」ネ……ネプギャアアアアアアア?!?!」
「ネ……ネプギアーーーーー!!」
けど、一定時間が過ぎて水の奥に居るアイツが『そろそろ良いだろう』とか言った直後に、全方位を無数の水弾に囲まれて嬲り殺し状態に…………
「そら、今のでお前達は蜂の巣だな。どうした?これで死亡回数がネプギアは71回でユニは54回になったぞ」
「ッッ!!!!嘗めないで!!」
痛みに耐えながら、アイツが遊び半分で撃って来た12発の水弾をアタシは自前の銃で相殺した。
て言うか、確かにミッドカンパニーでアイエフから聞いたように発狂はしなかったんだけど……痛いわ!!痛過ぎるにも程があると思わないのアイツは?!
散々水弾に撃たれた部分から感じる痛みに耐えながら、アタシは普段は粒子変換してある弾丸のストックを確認してたんだけど……
(けど、本当にジリ貧ね……そろそろ、残弾も心許なくなってきたし)
「…………(眠い)」
まさか、残りが100発しか無いなんてね……
「…………飽きたな」
「なんですって!?」
「飽きたと言ったんだ。『お前』の銃術もネプギアの『剣技』も、もう見飽きた……弱過ぎて話にならん。女神化しろ」
「ッッッッ!!!!」
弱過ぎる?飽きた?言うに事欠いて女神化しろ?
ふざけんじゃないわよ!!人を舐めてんの?!
(良いわ……そっちがその気なら、アタシだって…………!!)
「いい加減にしてください!これの一体何処が訓練なんですか?!こんなの、ただのなb「殺るわよ……ネプギア」ユニちゃん?!」
「変身するわよ……アイツに一泡吹かせてやりましょう!」
「……………………(くぁ)」
「…………ユニちゃん、本気なんだね」
「当たり前よ!あんなふざけた事言われて、黙って引き下がれるものですか!!」
「…………(早く終わらないかな……この無駄話)」
「わかったよ……ユニちゃん…………一緒に、強くなるって決めたもんね」
「ネプギア……!!」
こうして、目の前で呑気に欠伸をしながらぼさっと突っ立ってる目の前の女顔に一泡吹かせる為に、一矢報いる為に、アタシとネプギアは正真正銘、本気の本気で戦う為、変身する事を決めた。
『括目してください!/プロセッサユニット、装着!』
そして、アタシとネプギアを眩い極光が覆い、0と1が入り乱れるなか、全身をより完全に、より優れた形状へと変換していく。
「………………」
『女神ネプギア!ここに参上です!/装着完了ね!』
その後、アタシとネプギアを覆う眩い光が晴れると、そこには変身して女神として力を極限にまで高められたアタシ達の姿があった。
「今までのアタシだと思わないことね!」
「えっと、覚悟してください!」
「………………まあ、こんなものだろうな。……………………所詮、同じ候補生でもアイツとは比べるのが間違いだったか(ボソッ)」
『行くわよ!/行きます!』
こうして、今までの鬱憤を晴らす為……じゃなくて、アイツの指示通り、女神化したアタシ達は、アイツの作った水弾を時に避わし、時には撃ち/斬り落としながら、協力してアイツへと近付いて行ったわ。
(とっちめて泣くまで〆てやるから、覚悟しなさいよ!)
「……………………まあ、こんなものだろうな。………………所詮、同じ候補生でもアイツと比べるのが間違いだったか(ボソッ)」
『行くわよ!/行きます!』
現在、ラステイションの森の中で先日とっ捕まっていた候補生達の修行を付けているアナザーだ。眠い。
正直言うと、二轍三轍は堪えている。怠いし重い。
「このM.P.B.Lで!」
「蜂の巣にしてあげるわ!」
「………………」
今は変身したからか、先程までの亀が歩いているかのような鈍い動きではなくなったが、それでもまだ遅い。
亀が蝶になろうが、誤差のようなものだ。結局、退屈な時間である事には変わりない。
ネプギアが振るう
「ッ?!」
「アタシの事を忘れてんじゃないわよ!」
「…………生憎だが、記憶する必要がある程の脅威ではないのでな」
ネプギアを撃墜した直後に、エネルギー弾を何十発も撃ち込んできた黒いのだが、弾数に重点を置き過ぎて威力が不足している。籠められたシェアエナジーの密度も薄い。
俺の血弾のような
「ケホッ…ケホッ!」
「大丈夫?ネプギア」
「う……うん、なんとか、大丈夫だよ。ユニちゃん」
「…………そうだな。今のお前達に点数を付けるとすれば、精々が60点だ」
はっきり言って、落第点だ。
揃いも揃って変身してもこの程度でしかない上に、この修行の趣旨を何も解っていない。
「なんですってぇ!?」
「ユニちゃん!冷静になって!!」
「っ!……そうね。ネプギア、ありがとう」
「ううん、それより、もう一回行くよ!」
「ええ!」
そう言いながらも再度突撃してくる候補生を見ていると、この修行の意義が何故分からないのかが心底不思議に思えてくる。
この修行は、格上との闘争ではなく格上からの逃走を達成させる為のものだ。
なのに何故、こいつらは揃いも揃って抗う事しか考え付かない?逃げると言う選択肢はないのか?
折角、全方位に弾幕を張っていながらも、背後の弾幕だけは薄めにしてやっていると言うのに…………やはり、所詮は候補生と言う事か
(…………しかし、謎だな)
目の前に迫る候補生を片手間で捌きながら、俺は考え事をしていた。
(何故、俺はここまで直ぐに水弾に慣れた?最初は操作にさえ梃子摺っていたと言うのに、これほど大量の水弾を撃てる程の練度が直ぐに身に付くものだろうか?)
そう、つい先日、この修行の為だけに大量の水と雑魚の血を使いながら、操作可能なギリギリの濃度を見付け出し、殆どぶっつけ本番で運用しているこの水だ。
最初は、大量の水を浮かせて数発の弾丸を操作するのが精一杯だった筈だ。血の能力は酒と同程度にまで零落れ、威力もそれこそ相当な格下にしか通用しないレベルのそれだ。
(だが、今はどうだ?この数時間程で薄まった
はっきり言おう。これは可笑しい。
数百年前、俺が最初に血弾を形成した際はまず形の維持に困った。
大きな塊で形成する分には支障はなかったのだが、どうにも小型化して亜音速程の速度で射出すると形状の維持に支障が出た。それを数年掛けて試行錯誤をしながらどうにかしたら、今度は展開数の問題と威力の問題が併発し、解決に至るまで更に相応の時間が掛かった。
なのに、この水弾はほんの数時間程度で時間を掛けて解決した問題をクリアしてしまった。
確かに、前回の経験があれば必要とする時間は減るだろう。だが、だからと言って数時間はない。
(…………まあ、だからどうしたと言えば
そう、そんな事は
今の俺に最も重要なのは、何故か突撃ばかりしてくる女神候補生2人をどうやって逃走路線に切り替えさせるか
ただ、
なお、アナザー視点の最中もネプギアとユニはアナザーに一撃見舞おうと奮闘していますが、半ば片手間で叩き潰されてますね。なお、最後の方の威力が云々はその辺の地面に試しただけです。断じてネプギア達へは撃ってませんのでご了承ください。
因みに、レベル的には凄い事になってますよ?2人とも