【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血   作:APOCRYPHA

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えー、凄い時間がかかった理由ですが、実は一回書き上げたのに内容が気に食わずに没になったのが原因です。もしも希望する方がいれば、没ルートになった話しも挙げます。


第二十六話

あれからまた一晩経った。

ネプギア達を引き連れながらラステイションの教会が保有する森の奥深くに移動した俺は今、非常に眠かった。

 

「………眠い」

 

「えっと……よろしくお願いします!」

 

「ちょっと!本当にコイツで大丈夫なの?」

 

「ユニ様、申し訳ありません。私はアイエフ殿とコンパ殿をゲイムキャラの元へと送らねばならなくなりまして……今日限りですので、これも経験と思って挑んでいただければ幸いであります」

 

結局、修練の準備に一晩中追われ続けた俺は、あれから一睡もしていない。三徹だった。

正直言うと、意識が落ちそうだ。眠い。

 

「では、ユニ様、ネプギア殿……御武運をお祈りしております」

 

「あ、はい……ユニちゃん!頑張ろうね!」

 

「え、ええ……死なないように頑張るわ」

 

(…………何故殺す前提でやるような言われようなのだろうか?)

 

訳が分からない。幾ら眠くても、相手が女神でも、俺が『女神候補生』程度を相手に本気で殺し合うような輩に見えるのだろうか?甚だ心外だ。

 

「…………準備はいいか?」

 

「ええ!……それで、どうするのよ?」

 

「…………なに、簡単な話だ」

 

グロウが教会の方に向かった事を確認した俺は、一晩中殺し回ったスライヌから絞り出した血と、その血を支配できるギリギリの濃度にまで川の水で薄めて蒼い塗料(血ではない)で色付けした大量の液体を背後に浮かべ、無数の弾丸を形成した。

 

「…………?なによ、それ」

 

「無理ですダメです死んじゃいます!?死にますよ?!死んじゃいますからねこれ!?!?」

 

「………………落ち着け。これはただの水……とは言い切らんが、昨晩の間に雑魚を鏖殺して血を搾り取り、川の水で薄めながらモンスターに浴びせて実験した結果、この濃度ならスライヌ程度でも余程大量に浴びなければ酒に酔うのとそう変わらんのは確認済みだ」

 

そして、何故か慄いているネプギアとよく分かってなさそうな顔をしている黒いのに対して、俺は今回の修行の内容を伝えた。

 

「俺はこの液体弾丸以外は一切使わん。お前等はお前等で、逃げるもよし、その手に持った武器で撃ち落とすもよしだ。持てる全てを使い限界まで抗え」

 

「……つまり、前方方向からの回避と迎撃の訓練って事?嘗めないでよね!そんな基本中の基本、とっくにマスターしたわよ!!」

 

「ユニちゃ…これ、まz「阿呆か貴様は……誰が前方からだけと言った…………全方向から一面数十発が基本に決まっているだろう?」………………あ、マズいんじゃなくってダメですね。これ」

 

ネプギア(空気)がなにかを言っているが、知らぬ存ぜぬ。纏めて心底どうでも良い。

 

「さて……………………精々、長い時間を踊れ」

 

「ふん!やってやろうじゃないの!!さあ、どこからでもかかってって……痛い痛い!?まさかの一斉射撃?!?!」

 

「い……いやああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

こうして、俺もやった事が無い、単なる液体(水)同然にまで薄まった血液(実質水)操作での弾幕ゲームが始まったのだった。

 

「ちょ……せめて開始の一言ぐらい言ってから撃ちなさいよー!!??」

 

「知るか……実戦で敵が待ってくれるとでも思っているのか?」

 

…………動かし難いな。

 

 

 

 

 

 

 

 

えっと……皆さん、お久しぶりです。それとも初めましてでしょうか?コンパです。

今現在、わたし達はぐろーさんの案内でラステイションのゲイムキャラさんの元へと案内されてるんですけど…………

 

「さて、ここだ」

 

「……成る程、ラステイションのゲイムキャラはもうとっくに保護してたって訳ね」

 

なんと、ゲイムキャラさんは教会の地下深くで保護されてたんです。ビックリしちゃいました。

 

「道理で、あれだけいっぱい聞き込みをしても見付からない訳です」

 

「いやコンパ?普通はこんな機密情報なんて一般人に聞き込んだだけで手に入るものじゃないからね?」

 

…………え?

 

「そうだったんですか?!プラネテューヌだと、町の人や職員さんに聞いたらねぷねぷの居場所や次の政策や会議の内容とかを普通に教えてくれるから、てっきり、聞けば教えてくれるものとばかり思ってたです?!」

 

「…………コンパ、それってどこの誰?特に、教会職員については詳しく教えてくれないかしら?」

 

「……………………アイエフ殿、流石に同情するぞ」

 

(あいちゃんが……あいちゃんが怒ってるです)

 

なんだかうむを言わせずって感じのあいちゃんに迫られてつい誰に聞いたかを言っちゃったですけど…………大丈夫ですよね?!

 

「………………さて、話しも終わったであろう?」

 

「ええ、待たせて悪かったわね」

 

「うむ、気にする事ではない。卿等が話をしている間にゲイムキャラ殿には話を通しておいた。存分に交渉してくるがよい」

 

そう言って、ぐろうさんはゲイムキャラさんの居るお部屋の扉によくあいちゃんがやるみたいに凭れかかってお休みしてしまいました。

 

「…………いや、あんたは着いて来ないの?」

 

「うむ、着いて行ってやりたいのはやまやまだが、生憎とゲイムキャラ側からのオーダーだ。どうやら、卿等2人に話があるそうだ」

 

「お話しってなんでしょうか?」

 

「さあ?……まあ、そう言う事なら行かせてもらうわ」

 

「うむ、私はここで待っている故、存分に話し合ってくるがよい」

 

こうして、わたしとあいちゃんはゲイムキャラさんの待つ、ラステイション教会地下の一室に入って行ったのでした。

…………でも、この時はまだゲイムキャラさんのお話しがあんなものだったとは、わたしもあいちゃんも思いもしませんでした。




…………疲れた。

因みに、この時点(修行前)でのネプギア達のレベルです。

ネプギア:LV21(63)→LV28(84)→LV29(87)
アイエフ:LV18→LV19→LV20
コンパ:LV15→LV16→LV17
ユニ:LV24(72)→LV27(81)→LV28(84)
日本一:LV16→LV17
RED:LV13→LV15

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