【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血   作:APOCRYPHA

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更新に間が開きました。ごめんなさい。
そして、観てくれてありがとうございます。
現在、書き溜めをやってみてるので……なお、結局は中々話が進まない模様。


第二十三話

「くぁ……やっと治ったな」

 

ラステイションの教会に着いてから数時間、当初は直ぐに治るなどと嘯いていた治療だったが、思いの外難航してしまい、結局あれから8時間も掛かって漸く、何時の間にか斬り別けられていた下半身と上半身が治ったのだった。

 

結局、あれから一晩中起きていたので眠くて仕方がない。

しかし、まだやる事がある以上は呑気に眠る訳にもいかんか…………

 

「ゼエ……ゼエ……アンタ、どんだけ魔法抵抗力が高いのよ!」

 

「ハ……雑魚が、お前が弱過ぎるだけだ」

 

「ムッキー!!人を!しかも乙女を一晩中付き合わせといてその態度は無いでしょうが!!その態度は!!」

 

……それに、近くで息を荒くして喚く乙女(笑)が五月蝿くてとてもではないが眠れそうもない。

一瞬、血を搾り取ろうかを迷ったが、現状でこんな雑魚一匹の為に態々ラステイションに喧嘩を売る気はない。面倒だが、殺した方が面倒なのだし放置しておくか……ウザイが

 

「キーキーと喧しい虫けらだな。いっその事治癒術師など辞めて音響系の魔術師にでもなったらどうだ?」

 

「余計なお世話よ!夜更かしや徹夜はお肌に悪いんだからね!!」

 

そうして、近くでキーキー喚く雑魚(治癒術師)の発する雑音に耐えていると、扉からノックの音が聞こえてきた。

 

「あーもう!今度はなによッッ?!?!」

 

「早朝から失礼、緊急の話があって訪ねさせて貰ったのだが……お邪魔かね?」

 

「…………何の用だ?俺も暇d「は~い!何の御用でしょうか?治療がご入用ですか?はっ!?まさか何処かお怪我でも!?早速治療致しますので、脱いでください!!さあ!さあ!!」……………………なんという変わり身の早さだ」

 

「いやなに、すまないが彼の方に用があってね。後でまた訪れる故、少し待っていてはくれぬかね?」

 

「は~い♪…………あの方に無礼を働いたり私の素を話したりしたらブッコロスからな?」

 

最初は少しドスが効いた声で返事をしていたのに、入って来たのがグロウだった事を知ると、もの凄い勢いで変わり身を発揮し気色悪いぐらいの猫撫で声を発した雑魚(治癒術師)だった。

と言うか、さり気にその媚びたような笑みはそのままにして小声で脅迫までしてきた辺りに清々しさを感じた。

 

「…………まあ、いい。移動しながらで良ければ聞こう」

 

「うむ、それで構わぬよ」

 

「またのおこしをお待ちしていま~す♪…………今度は、グロウ様が怪我して来ますように(ボソッ)」

 

最後に不穏な事を呟いていた治癒術師(雑魚)を努めて無視しながら、俺はネプギアの気配がする辺りまで歩き出した。

そもそも、色々(誘拐とか)遭ってすっかり忘れていたが、今回のラステイション訪問は各国の実力者の勧誘とゲイムキャラの確保ないし保護の前座だ。

それを終わらせない事には、リーンボックスにもルウィーにも行けない。

 

「それで?何の用だ……言っておくが、あまり時間はとれんぞ」

 

「ああ、私の用件だが……まあ、ネプギア殿の元に向かうならば、共に聞くが良い。彼女にも関係があるのでな」

 

「ふーん……別にいいが、邪魔だけはするな」

 

結局、一体コイツは何の用で来たのか分からないままだが、別に興味もないからどうでもいい。

…………ああ、ちょうどいいか

 

「所で、ゲイムキャラの居場所は知っているか?」

 

「うん?無論、知っているが……まあ、暫し待て」

 

そう言って、グロウはネプギアの気配がする方向へと足を進めた。

当然、俺もネプギアに用があるので、グロウの後を追う形になってしまったが、ネプギアの気配がする方へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

ミッドカンパニーに起こった惨劇の隠蔽と処理を終えた私は、治癒術師のステファニー女史が詰めている保健室(正式名称は集中治療室だが、ステファニー女史の要望で保健室と呼ばれる事が多い)に向かい、アナザーの行き先を聞こうとしたのだが…………

 

「…………なんだ?」

 

「いや、なんでもないとも」

 

「ふーん……」

 

どうやら、ステファニー女史は私がアナザーに用があると察して引き留めてくれていたらしく、アナザーは保健室に滞在していた。

私は、ステファニー女史の評価を二段階程上げて感謝し、今度ボーナスの支給でもしようかと考えたが…………まあ、今は目の前の事案であるな。

 

どうやら、アナザーは……と言うよりは、ネプギア殿一行はラステイションのゲイムキャラに用があるらしい。

……まあ、ネプギア殿一行がラステイションで聞き込みをしていたのを漆黒人機軍の一般兵が察知していたので、神宮寺教祖共々知っていたが

神宮寺教祖は、この情報を元になにか女神級の者が必要な難題をやらせようとしていたらしいが…………私としては、別にくれてやっても構わんとさえ思う。

無論、ゲイムキャラ自身が拒否すれば話は別だが、そこまでは私も知った事ではない。

 

「ネプギア!居るか?入るからな!」

 

「ちょ……?!」

 

…………済まぬが、ネプギア殿の部屋に着いたようだ。

故に、私の視点はここまでとさせて貰う。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………着替えよう」

 

ラステイションの教会にある一室で、一通り泣いたら少しだけ落ち着いた私は、汗を掻いて気持ち悪くなったのでお気に入りのワンピースを着替えようと、部屋に備え付けられていたシャワーを浴びて汗を流し、予備の下着とワンピースを取り出した時でした。

 

「ネプギア!居るか?入るからな!」

 

アナザーさんの声が聞こえてきたのは…………って、呑気に考えてる場合じゃないよこれ!?!?

 

「ちょ……!?」

 

『……………………あ、悪い』

 

そう言って、ちょっと悪い事をしたかなって顔をしたアナザーさんと本気で悪いって思ってる顔をしたグロウさんはそのまま扉を閉めて出て行きました。

 

「…………いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

 

後で聞いた話だと、私が挙げた悲鳴は、結構広いラステイションの教会全体に響き渡ったそうです。

……うぅ、結構致命的な所まで見られちゃったよ…………(泣)




その後、ネプギアは暫く枕を涙で濡らしていたとかなんとか…………言うまでもありませんが、アナザーはアイちゃんとコンパに滅茶苦茶叱られてます。グロウ?本気で反省して自主的に反省文を書いてますがなにか?(白目)



と言う訳で、唐突にぶち込んだ出落ちキャラ(ステファニー)のステータス紹介です。


【名前:ステファニー LV35】
筋力:D- 魔力:B-
耐久:E- 幸運:C-
敏捷:D+ 異能:D
『固有能力』
『名称』
回復魔法強化:下位(レッサーヒーリング)
『効果』
回復魔法の効果が通常の2倍になる。

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