【更新停止】紅次元ゲイムネプテューヌ 深紅の呪血   作:APOCRYPHA

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ネプギア達の奮闘

……そして、更新が長引いた。中々難しいですね。戦闘の描写って……これがそうなのかは知りませんけど

アナザー「と言うか、長引いたのはお前がオンラインゲームやらドラクエやら、挙句に今更英雄伝説 閃の軌跡やらをやってるからだろうが!」

いやいや、これでも頑張ったんだよ?!職場が変わったり風邪引いたりして

アナザー「………時間はあったのだろう?」

…………マジですみませんでしたorz


第十二話 改善後

side ユニ

 

 

「イィィヤッハアアアアァァァァァッァァァ!!」

 

「あぶな?!」

 

奇声を上げながら、イヴェルトは拳を振り、アタシ達へと突撃してきた。

しかし、幸いにもイヴェルトの早さはたいしたことは無いので、銃弾を撃ちながらでもどうにか避けられる。

けれど、アイツの体は相当硬いらしく、至近距離で放たれた弾丸は、まるで分厚いコンクリートにでもぶつかったかのように四方八方に跳んで行く。

不幸中の幸いと言おうか、アイエフ達は既に十分な距離を取っていたので、跳弾による誤射は無い。

 

「ち……本当に、厄介なぐらい硬いわね!アンタ」

 

「ギャッハハッハハッハハハ!!どォしたァ?さっきまでの威勢は何処に行きやがったんデスかァぁァァ!?」

 

アタシは、隙を見て手早く変身し、どうにか上空へと飛翔した。

 

「ほんと、勘弁して欲しいわ……」

 

「ユニちゃん!私も手伝うよ!」

 

アタシがあまりの面倒くささにボヤいていると、ネプギアは空を飛んでいるアタシの隣にやって来て………………ん?隣?

 

「ユニちゃんがラステイションの候補生だったんだね!一緒に頑張ろう!」

 

名前といい、容姿といい、似てるだけかと思えば…………プラネテューヌの『女神候補生』……か……他人の空似だと思いたかったけど…………

 

「………………いいわ。アイツを倒すまでは共闘してあげる!」

 

アイツはエクスマルチブラスター(X.M.B.)に限界までエネルギーをチャージするまでは、誰かに前衛に―――壁になって貰わないと撃退さえ出来ない。

だから、ここでは一旦我慢してあげる…………………

 

 

side out

 

side アイエフ

 

 

「ユニちゃん!私も手伝うよ!」

 

「………………いいわ。アイツを倒すまでは共闘してあげる!」

 

私達がどうにか距離を取った頃合いを見計らってか、変身してユニの元へ飛んで行ったネプギアは、さっきから大暴れしてる、自称マジェコンヌ四天王直属の配下『イヴェルト』を倒す為に、ユニに共闘を申し出ていた。

しかし、私が見た限りでは、少しだけユニの表情が不穏だと感じたが……まあ、気の所為でしょう。

 

「ユニちゃん!私はどうすればいいの?」

 

「時間を稼いで!その間にエクスマルチブラスター(X.M.B.)を限界までチャージしてるわ!」

 

そして、その言葉を皮切りに、ユニは変身してから両手で抱えている黒い鉄塊のような武骨な巨銃―――当人曰くエクスマルチブラスター(X.M.B.)と言うらしい――――のチャージを開始した。

 

「あいちゃん……わたし達も」

 

「ええ、私達は魔法でネプギアを援護しましょう」

 

「はいです!」

 

そうして、私達は、コンパの回復魔法と私の攻撃魔法の射程範囲ギリギリにある岩まで近寄って、息を潜めるのだった。

 

「ほんと、とんだ厄日ね」

 

「へへっ……そうだろうなァ?」

 

「ふむ、これで我らの任務は終わったな」

 

ゴンッ!ガンッ!

 

「…な……な、に……が………?」

 

「キュウゥ~」

 

背後から衝撃を受けて、振り返った私が見たのは、何か棒状の物を振り被った、妙に小物臭がする灰色の肌とネズミっぽいパーカーをした粗暴そうな女と、本を片手に持ち、蒼い髪を伸ばして純白のローブを羽織った気障な雰囲気を纏った男だった。

そして、そんな光景を最後に、私は意識を失ったのだった。

 

 

side out

 

side Free

 

 

ネプギアは、空中に滞空しつつも時折飛んでくる瓦礫や岩を回避しながら、イヴェルトを攻撃し、彼の気を惹いていた。

 

M.P.B.L.(マルチプルビームランチャー)剣形態(ソードフォーム)開始!」

 

「効くかよ雑魚がァ!!」

 

しかしネプギアがどれだけ攻撃を繰り返しても、イヴェルトの強靭な肉体には傷1つ付きはしない。

いや、それ所か、イヴェルトが纏う衣服の端にさえ、攻撃が徹ったとは言いがたかった。

 

「クカカ……不思議かァ?テメエの攻撃がオレの服の端にさえ効果がねェのはよォ!!」

 

「ハアアアアアアアアア!!」

 

そうしている間にも、ネプギアは剣形態(ソードフォーム)に変形させたM.P.B.L.(マルチプルビームランチャー)での攻撃を続けているが、イヴェルト自身が言うように、服の端さえ焼き切る事が出来ないでいた。

 

確かに、ネプギアの攻撃性能は決して高くはない。寧ろ、どちらかと言えば速さを武器にして手数で攻めるタイプではある。

しかし、それは女神や女神候補生と言う枠の基準での話だ。女神で在る以上は並みのモンスターよりも高い身体能力を保有している。

幾ら捕虜として過ごした日々の影響で、三年前よりも弱体化したとは言っても、生半可な力の差ではこうはならない。

しかも、ネプギアは女神化までしているのだ。その力は上位の冒険者に匹敵するレベルにまで膨れ上がっている。

 

「無駄だっつゥのォ!!本当に、プラネテューヌの連中は良い仕事をするよなァ!!」

 

「プラネテューヌ?!その服はプラネテューヌ製なんですか!?」

 

「オウよ!!少しばかり脅し付けてやったらヒィヒィ言いながら必死扱いて作ってくれたぜぇ?」

 

そう言って、イヴェルトは下卑た高笑いを挙げながらも纏う衣装の解説に入りだした。

ネプギアにとっては、ユニがエクスマルチブラスター(X.M.B.)を限界までチャージする時間を稼げれば良いので、大人しく乗って聞き手に回る。

 

曰く、『耐熱・耐火・耐水・防刃・防弾等の多種多様な攻撃への耐性』

曰く、『非常に頑丈ながらも特殊な繊維を特殊な織り方で織っている為に、行動を阻害しない柔軟性を保有する』

曰く、『直径6mのビーム砲の直撃でも壊れない頑丈さ』

 

それらの解説を聞きながら、ネプギアはその衣服の弱点に気が付き始めていた。

 

(もしかしたら……これなら行けるかも?)

 

「あははははァ!テメェ如きじゃァオレに勝てねェんだよォ!!」

 

「アナタなんかに、負けません!!」

 

そう言ってネプギアは、M.P.B.L.(マルチプルビームランチャー)剣形態(ソードフォーム)を維持しつつも、ビーム状になっている刃の形状を細く、鋭く変えて、イヴェルトへと突撃を開始した。

 

(もしも、前に聞いた通りの織り方で編まれてるなら……!!)

 

「今度は自棄起こして特攻かァ?もう少し工夫して来いやァ!!」

 

そう言いながら、カウンターを狙って防御したイヴェルトの隙を突く為に、ネプギアは突撃を続行した。

 

「カハッ?!」

 

「あァ、言ってなかったなァ……」

 

しかし、現実は非情である。

確かに、ネプギアがやったような、刺突武器による攻撃はイヴェルトの衣服には有効だった。

 

「そん、な……確かに、あなたの、服に…使われた、技法は…構造、上の…問題、で……」

 

「なァ?何時から、オレがオレの服より脆いと言ったんだァ?」

 

そう……単純に、イヴェルトの肉体が極端なまでに頑丈だったと言うだけでしかない。

数メートル程殴り飛ばされたネプギアは、絶望したかのような顔をして、呆然としている。

 

「エネルギー充填完了!」

 

「ッ?!」

 

その時、ユニの最大の攻撃が完成した。

その言葉に、これまで平然としていたイヴェルトは、遊びが過ぎた事を少々後悔しながらも、近場にある岩を拾う為に、全速力で走り始めた。

しかし、先程までネプギアへと投げ飛ばし続けた岩は少々遠くにまで飛んで行ってしまっており、数秒程度では、とてもでは無いが取れそうもなかった。

 

「さあ!これで終わりよ!!エクスマルt「油断大敵……と言う言葉を知らぬのか?」カハッ?!」

 

あと少しで、イヴェルトを退ける為のレーザーが発射されようと言う時、背後から、気障な雰囲気を纏った男の声が聞こえ、後頭部に強い衝撃を受けたユニは、衝撃から気を失った際に変身まで解けてしまい、十数メートルの空から、大地へと墜ちて行こうとしていた。

 

「ククク……ここで死なれては困るのでな」

 

「アレイスト……!!邪魔すんなって言っただろうがァ!!」

 

しかし、意識のないユニを、背後から掴み、支える事で落下を防いだ男―――アレイストは、皮肉気な顔をしながら、イヴェルトへの皮肉を返した。

 

「ハ……先の失態を忘れたか?脳筋風情が」

 

「黙れ!てめえからブッ殺されてェのかァ!?」

 

「はいはい、後にしましょうや?これからメインディッシュがあるんですし、こんな所で体力を使う事もねェでしょう?」

 

そう言って、どうにか喧嘩腰な二人を宥めた妙に小物臭がする少女―――下っ端(リンダ)は、間に入って仲裁に奔る。

 

「チッ……まァいい、オイ下っ端!こいつ等を拠点に運べ!!」

 

「ふん、そうだな。バカに付き合って体力を浪費する暇があるのなら、トリックと談義でもしている方が数段マシだ」

 

「誰ガバカだ誰が!!テメエからブチ殺すぞゴラア!!」

 

「はいはい!それじゃあ、自分はこいつらを運んでるんで」

 

険悪な雰囲気の中、下っ端の少女は1人、疲労から溜息を吐くのだった。




因みに、これで回想編は終了です。次からは、多分教会でネプギア一行誘拐の知らせを聞かされたアナザーの話に移ります。
………多分

ちょっと加筆修正しました。

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