転生、魔法諸々のある地球(微妙に違うが)   作:たぬたぬたぬき

16 / 25
第16話

 

いよいよ……。

 

ここ数日はそわそわしっぱなし。何故かと言えばそろそろ理論的には平行世界への移動が可能となるからである。

 

1つ、或いは1人の規格外の魔法書に加えて3人のおおよそ天才と言って差し支えない頭脳を結集して数年。環境も次元世界中を探してもこれほど整ったものはないと言える程資金も情報も集まった場所である。そこでついに…ついにだ。

 

流石に即実行する訳には行かないんだが……命は惜しいし。ここ数日腰がふわふわしている感覚で半端なくやばい。

 

 

 

はぁぁ。

 

後輩の娘の1人、眼鏡ちゃんが反旗を翻した……であってたか。とにかくこう、革命的なのを起こした。

 

曰く普段ならもう少しまともな判断を出来るの子ならしいが。何気に集まっている技術が凄すぎて戦力をちゃんと把握出来なかったのか。或いは悪人みたいなことを出来ずフラストレーションでも溜まっていたのか。

 

もっとも1番の要因は俺に会ってしまったことなんだろうけど。

 

まさか起こして間もなくすぐさま鎮圧されてしまうとは思ってなかったろうに…同情は出来ないんだけれども少々憐憫を覚えてしまう。

 

 

 

ここのところ心配されてばっかりだ。

 

研究関連の奴らには敢えて何でもない風にしてくれるが、下は小学生から上はじいさんにまで。何があったのかと聞いてくる。俺の事情について知らない三人娘辺りはいいが、クローン妹や騎士連中はとんでもない事態なのかと勘違いしてるし……あのじじい、次元世界大戦でも始まるのかと言いやがった。

 

確かに、功績的には繋がってしまわなくもないのを認めざるを得ないんだけど……むかむかする。

 

あとじいさん、笑うんじゃない、いや、別にいいんだけども……あー何か混乱してるわこれ。

 

 

 

こんな時だから魔法戦はお休み。

 

今さあんまり上手く4人の攻撃を捌ける自身がないし……何より力加減も万が一にでもミスったりしたら怖い。というか第一にそんな魔法をぶっぱなす気分にならない。

 

暇なので遊んだり話をしたりするのだが、どうにも駄目だ。何かをしていたりすれば気が紛れるけど一息つくとすぐに意識が平行世界移動について飛んでしまう。自分がこんなに落ち着かない奴だったとは知らなかった…!

 

やっぱり1番の解決策は早く完成してくれることなんだろう。

 

ああ、早く早く。もしかしたら恋焦がれるってこんな感じなのかもしれないと、自分でもなかなかに気持ちの悪いことを考えてしまうくらいには気がはやっている。

 

収束砲を適当な島とかにぶち込んだりしたら気分が晴れるかな…。




久し振りの更新

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。