大惨事スーパーロボット大戦 Z After 天獄戦争 Muv-Luv 作:溶けない氷
刹那「・・・・(うぜぇ・・・)」
御使い、それは平行世界の地球の全生命が一つへと融合した時に誕生した。
だが、1億2000万年の時の中でいつしか生命を自らの価値観のみで測り
身勝手な理屈で銀河すら破壊する恐るべきバアルへと変貌した。
Z-Blueはそんな相手と戦い最後は聖アドヴェントの至高神Zを打ち破りこの
1億年と2000万年の神話に終止符を打った。
そんな敵の名前が何故今また出たのか・・・・
BETA上位存在から又してもイメージが流れ込んでくる・・・
そこは『ここ』とは違う銀河
時も次元も遥かにかけ離れた場所
そこに創造主種族はいた。
創造主は珪素系生命体であり、個体という概念を持たず(まるで・・・ELSのようだな。)
その銀河の一つの恒星にほど近い惑星の上でその創造主は繁栄していた。
その形態はおおよそ地球人やELS,バジュラとも違っていたが確かに生命であり形態こそ全く違うが文明を作り上げていた。
やがて創造主は自分の『体』の一部を他の惑星へと送り出すことで自らを更に増やしより繁栄することを望んだ。
創造主は更に増え、母星を中心に増えていった。
そこに『敵』が現れた。
「あ〜、この石っころって勝手に動くんだ!珍しくって、おもしろそう!あ〜そぼっと」
その『敵』に自らが攻撃されていると気づくまでかなりの時間がかかった。
創造主は珪素系生命でありその時間の概念は被創造物の『存在』とはだいぶかけ離れている。
そして攻撃されていると気がついた時、対抗手段がないということに気づいた。『敵』が繰り出す『兵器』のイメージが又しても流れ込んでくる・・
エル・ミレニウムが創造主が住んでた惑星の一つを完膚なきまでに破壊し尽くし『痛み』を創造主に流し込むイメージ。
アンゲロイ・アルカが巨大な珊瑚の塊のような創造主を削って彫刻を施しているイメージ。
創造主にとってはこれらの行動は耐えられない『痛み』として認識された。
『痛み』を除去する方法を見つけなければならない!
そう決断した創造主はまずはこの『大災害』に自らが生命であることを訴え
このような行動を止めてくれるよう頼みこんだ。
「ふ〜ん、何でテンプティが石っころのお話を聞かなきゃなんないの?」
全く交渉の余地が無かった。
次にやったことは創造主自らが自らの一部を防衛兵器として作り変え銀河の各地で迎撃行動を取った。
結論から言うとこれも失敗した。
圧倒的な御使いの戦力に対抗するには創造主のあまりにもゆっくりとした新陳代謝ペースでは間に合わなかった。
自らの殆どを兵器として投入しても敵の前にはまるで無力。
刹那にはそのイメージがわかった
あれは・・・ゼル・ビレニウムだ。
たった一機のゼル・ビレニウムが宇宙を埋め尽くすほどの『創造主』艦隊をまるで砂糖菓子のように落としていく。
やがて、周辺の銀河にまで広がった自分たちがかつての母星とその周辺数百光年までにうち減らされた時になってようやく対抗手段を見つけた
DECを利用している『敵』の兵器のデッドコピーに成功したのだ。
性能は下回っていても数で押せば問題は無い
だが、DECはこの銀河では希少品。
それゆえ創造主は自らの母星を離れ更に宇宙の彼方へと逃亡した、
一方で宇宙のあちこちに『上位存在』を送り込んで命じた。
DECを回収し、指定ポイントに送れ。来るべき『敵』との決戦に備えて。
以来、創造主が『上位存在』とコンタクトを取ったことは無い。
創造主は今も宇宙のどこかで御使いに隠れて対抗兵器を作り続けているいる。
その為に上位存在たちは遥か昔からこの作業を繰り返してきた。
文字通り天文学的な太古から。
刹那に流れ込んできたイメージは凄まじい情報の奔流となった。
随分長い間見ていたような気もするし、一瞬だった気もする。
「・・・お前たちの事情はわかった。だが、御使いは打倒された。
俺たちが倒したんだ。だからもう資源を回収する必要はない!」
刹那の投げかけるイメージはあの最終決戦でみ使いたちが消滅するものだ。
刹那の地球での資源回収を止めて欲しいという願いは『上位存在』の思考に
強く入り込んでいく。
『・・・・・・・・・検討を要する・・・・』
プログラムにない事態、自らの存在意義を完全に否定する情報。
『上位存在』は機械にあるまじき迷いを感じていた。
凄まじい演算速度で今の状況を理解しようとするが予期されていない状況に炭素でできたコンピューターでしかない『上位存在』は対応できない。
しばらく、悩みこんだように黙りこくってしまった。
刹那は痛いほどにわかっている。
上位存在は欠陥プログラム通りの定められた行動しか取れない。
故に人類を知的生命体だと見なすことはなく、
人類側もまた上位存在を敵だとしか認識できない。
どちらかの滅亡だけがこの憎しみの輪を終わらせることが出来る。
そんなことは、痛いほど分かっている。
全ての存在と分かり合えるなんて言うのは、
実現不可能な理想でしかないということは長い戦いの経験でわかってる。
ニュータイプ同士ですら分かりっても戦う事態は頻発していた。
「それでも・・・俺は信じたい・・・分かり合える可能性を。
内なる神、可能性の獣が示したように。世界はそこまで理不尽じゃないと。」
刹那の願いはGN粒子が充満したこの中枢では願いを通り越して
強力に相手の本質に対して浸透していく。
強力な脳量子波によって上位存在の中枢とでもいえるプログラムを書き換えるほどの力を持つ。
それは本来創造主のみが持ち得る力のはず・・・・
『お前に問う。本当に分かり合う気はないのか!?』
暫くの後に
『緊急事態発生。上位存在に対する非創造主の干渉を確認。
非創造主を特定・・・検索・・検索・・検索・・・
非創造主の『敵対的高次元生命体・ミツカイ』との類似性を確認。
以後、『敵対的高次元生命体・ミツカイ亜種』と分類。
機密情報保持のため、全ての情報同期を解除。
汚染情報部分を緊急消去。
『緊急排除行動規律』を起動。
速やかに排除せよ。』
「なっ、違う!俺は御使いじゃない」
だがもう遅かった。
瞬間、刹那に今までの観察されているような無機的な感覚から
有機的な感覚がぶつけられる。
意識共有空間に冷たく、どす黒い感覚が白いキャンバスに墨汁がぶちまけられたように広がっていく。
これは・・・敵意、そして殺意だ・・・
瞬間、刹那の意識もコクピットに引き戻される。
警報が鳴り響く。
上位存在の台座のもとから数百の触手が刹那の00目がけて殺到してくる。
刹那は瞬時にクアンタムバーストを中断、GNフィールドを形成して防御する。
愕然としていた刹那のGNフィールドに攻撃と敵意がたたきつけられるが
攻撃そのものはフィールドを抜くことはできないが、敵意が脳を襲う。
あのまま対話を続けていても上位存在の行動規範が創造主の絶対律に縛られている以上理解の可能性はないだろう。
例えて言えば、それは魚に歩いて見せろというようなものだ。
だが対話の道は閉ざされた。
もはや、こうなっては相手を破壊するしか手段はない。
刹那は、GNソードVをライフルモードで構え発射した。
発射されたビームは刹那に向かってきた触手を纏めて消し飛ばし、上位存在を消し飛ばす・・・はずだった。
上位存在の手前でビームはまるで軌跡を捻じ曲げられたようにあらぬ方向に向かって行ってしまった。
「ちぃ、バリアか?」
そんな能力は黒の地球のBETAには存在しなかったはずだった。
刹那はこの時点では知らなかったが、上位存在は重力偏差をG元素を利用して兵器として利用することを刹那との対話を通じて学んでいた、皮肉なことに対話がもたらしたものが刹那を苦しめるものとなっていた。
更に、触手の先端の先が00を捉え・・・
レーザーを放った。
刹那は瞬時に00を捻って回避するが、命中した壁は黒く焦げている。
GNフィールドを一撃で破るほどの威力はないが、それでも連続で命中すればエネルギーを消耗することには違いない。
その間にも再生された触手が音速を超えたスピードで00に次々と向かってくる。
刹那の放つビームはバリア、この地球の人間ならラザフォールド力場とでも呼ぶのだろう。
に、阻まれ届かず。
上位存在の放つレーザーも回避されるばかり。
だが、このままではいずれ上層部で待機していたBETAが遠からずこの中枢フロアにも突っ込んでくるだろう。
そうなれば敗北は必至。
刹那は意を決して機体をまっすぐに上位存在の方へ突っ込ませ・・・
そして消えた。
上位存在の周りの職種は目標を喪失し、目標の最新情報を更新しようと前方を索敵しようとした。
だが、次の瞬間、量子ワープで後方から実体化した00のGNソードVに切り裂かれ、状況を理解する間もなく上位存在は破壊された。
Q では、次のお便り。
蒼の地球のSFSさんからのお便りです。
「あの、ぽんこつ炭素ロボットに御使い認定されたんですけど・・・
何ででしょう?」
A 「おそらく、あなたがかつて行った真価融合のせいでしょう。
あれは真理に触れ得ない者にとっては御使いと同等の者への進化に映りますから。」
はい、では次のお便りです
同じく蒼の地球の F・F通称大佐さんからのお便りです・・・