大惨事スーパーロボット大戦 Z After 天獄戦争 Muv-Luv 作:溶けない氷
三ヶ月ごとに新型出てんじゃないだろか。
河崎、富嶽、光菱の三社の場合
「10年もあれば実戦投入可能な異星技術を応用した戦術機を生産してみせます!」
アナハイム社の場合
V2アサルトバスターの概要を指して
(亜光速戦闘、単独での大気圏突破と突入、小型の機体に宇宙艦隊並みの火力、大出力Iフィールド)
「こんなの作れ、三ヶ月だ。」
一方その頃
黒の地球で戦闘中のソレスタルビーイングチーム
貧乏くじの一人、ロックオンは・・・
「チッ、入り乱れる前に数を減らす!ハロ!」
『ライフルビット展開!ライフルビット展開!!』
『ミダレウツゼ!!ミダレウツゼ!!』
サバーニャからライフルビットが飛び出し、戦場を縦横無尽に飛び回り
大型BETAを片端から撃ち倒す。
「サバーニャ!目標を乱れ撃つぜ!」
ライフルビットの前に横浜基地に殺到しつつあったBETAの第一陣、突撃級が横腹をビームに貫かれてバタバタと倒れていく。
だが空中に高く浮遊していたビットがビームを発射した次の瞬間、レーザー種の照射を食らって一基落とされる。
「今ので各機に、レーザ型の座標データを送るです!!」
「受け取った。ラファエル、目標の異種を一掃する」
そう言うと空中のGNメガキャノンをトランザムでフルチャージ、目標までの進路上にはBETAが密集しているが
「射線上に人類種の機体が無いことを確認した!GNキャノン、最大出力!」
撃ってきた光線級のレーザーがラファエルのGNフィールドに命中するがトランザムでの高速移動中ではほとんどが外れるか、命中してもフィールドを貫くことはできず却って位置を知らせる結果となる。
「回避行動を取るまでもない、全てを消滅させる。」
ラファエルの放ったGNキャノンの粒子ビームによって前面に展開していた突撃級の群れが一瞬で蒸発し熱量を保ったまま要撃級が周囲を固めていた光線級もろとも蒸発させたままビームが地球の曲面に沿って大気圏外へと飛び出していく。
横浜基地に接近しつつあった小型種、中型種の掃討に当たっていたハルートは
「初っ端から飛ばすぜぇ!アレルヤ、トランザムだ!」
「出し惜しみはしない。全ての武器を使い切る!」
GNシザービット、キャノン、ミサイルの一斉射撃で周辺のBETAを
文字通り目にも留まらぬ速さで殺戮していくハルート。
恐ろしい超機動のおかげでレーザーすら掠りもしない。
「ポンコツがぁ!超兵についてこれるわきゃなぇ!」
「ハレルヤ!小型種が!」
するとアレルヤがシザービットを制御し、基地に近づく小型種を優先して片っ端から切り裂き始める。
「おい、アレルヤぁ!でかい方よりそっち優先してんじゃねぇぞ!」
目の前に迫った要撃級をGNキャノンで消しとばしながら口論する。
「だけど!見過ごすわけには!」
「チッ!好きにしろ。」
助けられる命なら助ける。
Z-BLUEは正義の味方。
そんなハレルヤにとっては虫酸が走るような言葉も今はなぜか心地よい。
(俺も Z-BLUEの甘ちゃん連中に慣れちまったな)
「クロウさん、そっちに次元獣もどきが向かって行きました。
戦場のBETA、やっぱりガンダムとリ・ブラスタに集中していきますです!」
「へ、嬉しい限りだぜ。来いよ、次元獣もどきども。
片っ端からぶっ飛ばしてこの星から叩き出してやる!」
一方で
・・・・翠の地球 フォン・ブラウン市 アナハイム社
「では、今回の事件。
仮称として『黒の地球』事件と報道されている1件とその異種との遭遇対策ですが
新型MSの納入とマウンテンサイクルで発掘された各種機動兵器の解析で・・・
ええ、 技術部はGNドライブよりもロストマウンテンの発掘技術の方が確実性が高いということでミノフスキーMSで・・・
はい、役員会と株主総会には理解を求める方向で・・・
ええ、もうエゴのゴリ押しは通じない時代ですから。」
電話を終えるアルベルト・ビスト
今ではロンド・ベル隊に全面協力する身となっている。
「全く。天獄戦争の時とは違うといえ、また窮屈なお役所仕事にはうんざりだ・・・・」
そう言って、窓の外のドッグに係留されたラー・カイラムに目を落とす。
「頼みます、ロンド・ベル隊。そしてZ-BLUE。」
ロンド・ベルチームの参戦が閣議決定されたその日に集められた人員
ロンド・ベル隊
ラー・カイラム(ブライト大佐)
νガンダム(アムロ)
ジェスタ 3機(ナイジェル・ワッツ・ダリル)
ジェガン(コンロイ少佐)
バンシィ(リディ少尉)
バルゴラ・グローリーS(オハラ少尉)
「ラー・カイラム一隻にMSが7機だけとは寂しい限りだな。」
アムロが呆れたように漏らす。
「仕方あるまい、天獄戦争で連邦軍はほぼ壊滅状態だったんだ。
地球やコロニーの防衛を空にできん以上7機分の予算と資材を調達するだけでも無理を言ったんだからな。」
ブライト大佐の言う様子ではかなり苦労したというのは本当のようだ。
戦後の軍縮に伴う予算削減の影響は即応部隊にも影響を与えている。
「ですが、この7機で並のMS一個師団以上の働きはできる自信がありますよ。」
愛機のチェックをしていたオハラ少尉が降りてきてアムロ大尉に言う。
「久しぶりだな、少尉。ゲート防衛の任務はいいのか?」
「ええ、そっちの方はチーフとトビーに任せてますから。
バルゴラの量産機の為にもロンド・ベル隊に同行しろというのが上からの命令です。」
「ああ、量産化おめでとう、少尉。
すごくいい機体だよ。自分のデータがOSに組み込まれてたのは気恥ずかしかったけどな」
「大尉だけじゃなく、シャア大佐のデータも入ってるverもあるんですよ。」
アナハイムMSの最大の強み、それはTypeAR及びTypeCAと呼ばれる翠の地球での最強のパイロットの動きを新米でも再現できるAUOS(Anaheim Universal Operation System)にあると言われている。
「最近はサナリィが頑張ってて新型の発表も間近と言われてますから、
大尉も油断できませんよ。」
「はは、気をつけることにしよう。」
ナイジェル中尉が「アムロ大尉、ブライト司令。トライスターも準備完了です。ハードもソフトも万全の体制にあります。」
コンロイ少佐も歩兵用装備とジェガンのチェックを終えて報告に来た
「司令、エコーズ小隊も艦の警護に当たります。」
「司令。悪い宇宙人なんか、俺とこのバンシィであっという間に叩き出してやりますよ!」
「よし!ロンド・ベル隊はこれより黒の地球に先に降下したソレスタルビーイング隊と合流する!」