贖罪のゼロ   作:KEROTA

37 / 81
第33話 BLACK STAIN 黒き染み

 

潜入員(サイドアーム)統括『ゴルゴン』より、管制を司る特務部隊『イース』へ。繰り返す、『ゴルゴン』より特務部隊『イース』へ。応答願う』

 

『こちらアーク1号、特務部隊『イース』。任務ご苦労、『ゴルゴン』――状況の報告を開始せよ』

 

『了解――現在、潜入員(サイドアーム)6人によって艦内の警備態勢を強化中。また、不安を抱いている乗組員たちへの簡易的なカウンセリングも並列して実行しています』

 

『状況了解――特別報告しておくべきことはあるかね?』

 

『はい、『ノースウィンド』が動力部に設置されていた時限式の爆弾を発見し、これを解除しました。おそらくですが、このまま順調にいけばプランαまで漕ぎつけられるかと』

 

『! そうか、よくやってくれた。だが油断は禁物だ、『ゴルゴン』――引き続き警戒を怠るな。緊急の案件が発生したら、すぐに通信をするように』

 

『了解。オールオーバー』

 

『吉報を待っている――オールオーバー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

 

 ――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――アネックス1号打ち上げより39日目。

 

 日本の埼玉県字浦市(あざらし)にある飲み屋街を歩く、三人の男の姿があった。既に夜は深まり、車通りも徐々に減りつつあるこの時間帯、普段なら人通りは飲み会帰りの酔っ払いか、残業終わりのサラリーマンくらいのものだろう。

 

 しかし、彼らは酔っ払いではなかった。三人ともその足取りはしっかりとしており、どこか目的地があることを感じさせる歩調で足を動かしている。

 

 では残業帰りのサラリーマンかと言われれば、そうでもない。一日の仕事を終えた後にしては、()()()()()()()()()。むしろその様子は、これから仕事に臨むようにさえ見えた。

 

「ホントにここで間違いないんだな、日向?」

 

「大丈夫だよ、()っちゃん。七星さんの情報ともちゃんと照合したしね」

 

 三人の内、見上げるような巨体の男の質問に、隣を歩いていたサングラスの男がそう返した。2人の会話を聞いていた前を行く精悍な男性――蛭間七星(ひるましちせい)は日向の言葉を首肯すると、口を開いた。

 

「信頼できる筋からの情報だ。我々の目指している場所に、二十一年前に消息を絶った本多博士がいるのはほぼ確実。気がかりなのは、他の勢力が先回りしていないかどうかだが――」

 

 そう言いながら、七星は曲がり角を曲がって裏路地へと足を踏み入れた。この通りにある小さなバーこそが、彼らの目指している場所。事前に調査した段階では、この先にあるはずだが――

 

「――龍っちゃん」

 

「っと……一歩遅かったみてぇだな」

 

 目に飛び込んできたその光景に、染谷と日向は七星を庇うように前へと踏み出した。

 

「あン? 何だオメーら?」

 

 ――そこにいたのは、4人の男女だった。いずれも人種はバラバラ、暴走族を思わせる派手な服装をしている。その手にはいかにも、といった感じで鉄パイプや鎖が握られており、一般人ならば明らかに忌避する類の人種だ。

 

「おいおいおっさん、ここはウチらのシマだぜ?」

 

 噛んでいたガムを吐き捨てると、リーダー格と思しき女は嘲りの色を浮かべながら七星たちを見つめた。

 

「普段なら財布をむしりとってやるとこだが――今のアタシらは機嫌がいい。今すぐ逃げりゃ許してやるぜ? そら、失せな」

 

 女の言葉に、取り巻きの男3人がゲラゲラと下品な笑い声をあげる。

 

「……おい、言われてるぞおっさん」

 

「え、俺!? 今の龍っちゃんが言われたんじゃねえの!?」

 

 対する2人は呑気なもので、女の威嚇など歯牙にもかけずに会話を続けている。当然ながら、それを見た女の顔に険しさが滲んだ。

 

「……おい、聞こえてなかったのか? とっとと消えな、リーマン共。おめーらにゃここらの上等な店より、屋台の方がお似合いだ」

 

「んー、つっても俺らも仕事だしね……いや、飲み会も仕事の内とかそういう話ではなく」

 

 困ったように頬を掻くと、日向は口を開いた。

 

「あんたらみたいな、()()()()()()()()()()()善良な民間人を守るのが俺達の仕事なんだよ、お嬢ちゃん」

 

 ――瞬間。

 

 それまで笑っていた男たちの声がピタリと止まった。

 

「……何に言ってんのか分かんねぇな。いいからとっとと消えろ、おっさん。アタシらの気が変わんないうちによ」

 

 荒い言葉遣いを崩さずにそう言った女だったが、その目に宿る警戒の色が強まったのを日向は見逃さなかった。

 

「とぼけても無駄だぞー。かなり上手く隠してるけどあんたら、何か格闘技の訓練を受けてるでしょ? それも趣味で習ったり、競技用に鍛えたりする奴じゃあない……人を殺すためのガチな奴だ」

 

 日向の言葉に続き、染谷がびしっと彼らを指さした。

 

「それにお前ら、さっきから火薬と血の匂いがプンプンしてるぜ。腐ってもここは法治国家、今どきヤクザでもここまでの奴はそういねぇ。軍の小隊……いや、それにしちゃ人種にばらつきがありすぎるな。フリーランスの殺し屋ってとこか?」

 

「……なる程、大した慧眼だ」

 

 2人の言葉に黙り込んでいた女だったが、やがてクツクツと笑い声を溢した。おそらく先程までの振る舞いは演技だったのだろう。その声には既に軽薄さはなく、代わりに底冷えするような冷たさがあった。

 

「ばれてしまっては仕方ない……貴様らには、ここで消えてもらおう」

 

 女がそう言って手を挙げると、周囲の男たちが一斉に懐から注射器型の薬――MO手術の変態薬を取り出した。

 

 無論それは、日本の一都市の暴走族程度が持っていて良い代物ではない。男たちが一様に鋭い殺気を発しながら前に出ると、入れ替わるように女が彼らの後ろに下がり、懐から通信機を取り出す。

 

「β班は退路を封鎖しろ。γ班は狙撃準備、δ班は通信と連中の解析にかかれ。画像は送っておいた、迅速に身元を割り出せ」 

 

 女の指示で、周囲の建物やその影から()()()()()()()が起こる。およそ一般人ならば悟ることのできないような、しかしある程度、荒事に慣れた者であれば気付くだろうそれは、攻撃のために動く特殊部隊のそれ。

 

 それを見た日向と染谷は臨戦態勢をとると、静かに言葉を交わす。

 

「前の4人の他に後に3人、窓からこっちを銃で狙ってるのが3人か。向こうの指示聞く感じ、もうちょい居るな……日向、どうだ?」

 

「何とかなる……けど、さすがにここまでとは思ってなかったな」

 

 ――敵単体の実力は、おそらく大したことはない。

 

 否、厳密にいえば1人1人の錬度はかなりのものだが……染谷と日向であれば、仮に相手が変態をしてきたとしてもどうとでもできるだろう。問題なのは、その数と配置。

 

()()()

 

 敵への評価を上方修正しながら日向は呟き、周囲を見渡した。建物に囲まれたこの区画は囲むに易く、かつ一度包囲してしまえば簡単には逃げられない。さらに周囲の建物にも狙撃手が配置され、増援が来るのも時間の問題。

 

 対するこちらは、要人の警護をしながらの殲滅戦。七星は自衛隊に所属していることもあってある程度の戦闘はできるが、さすがにMO手術を受けた人間に太刀打ちできるほどではない。

 

 

 

 ――博士を奪取したら即撤退だな、こりゃ。

 

 

 

 日向が思考を巡らせた、その時だった。

 

 

 

「こらこら皆さん、いけませんよ。そんなに事を荒立てては」

 

 

 

 チリチリと張りつめた空気の中に、どこか場違いにのんびりとした声が響いた。瞬間、今にも飛び掛からんばかりの構えを見せていた女たちの動きが、再び止まる。

 

「……?」

 

 不思議に思いつつも構えを解かない日向と染谷の耳に届くのは、カツ、カツという静かな靴音。間もなく、彼女達の背後にある地下へと続く階段から、その人物は姿を見せた。

 

 ――それは、年老いた男性だった。

 

 白く染まった頭髪に、まるで枯れ枝のような細長い体躯。しわの刻まれたその顔に浮かぶのは、穏和な笑み。腰に鍔のない日本刀を下げている以外は、ちょっと街を歩けば見かけそうな好々爺と言った容姿だ。

 

 だがその姿を目に入れたその瞬間、3人の警戒心は一気に極限まで跳ね上がった。

 

「っ……!」

 

「オイオイオイ、何の冗談だ……!?」

 

 謎の部隊に包囲されても崩れなかった七星の顔に動揺が浮かび、日向の口は無意識にそう口走る。

 

 ――日向は広く世界の情勢に精通していたために、七星はその職業上の理由から、その老人を知っていた。

 

「……ヤバそうなのが来たな。知ってんのか?」

 

 ただ1人、辛うじて平常を保っていた染谷は、油断なく老人を睨みつけた。

 

 2人と違い、彼が老人を警戒していた理由は、己の直感だった。だが、百戦錬磨の彼の闘争本能が、脳内で警鐘を鳴らしていた。

 

 それは、久しく彼が感じていなかった感覚。即ち、今彼の目の前にいる枯れ木のようなこの男は――()()()()()()()()()()()()()自分すらも殺しかねない実力の持ち主だ。

 

「――(ロン) 百燐(バイリン)

 

 染谷の問いに答えるように、日向が口を開いた。

 

「中国陸軍大将にして、()()()()()()()()()。今度、時間がある時にネットで調べてみなよ? 戦場で100人斬りしてたり、1km先からの狙撃見切ってたり、面白い伝説が付きない人だから」

 

「ハハ……いささか脚色が過ぎますぞ、そこな御仁」

 

 のんびりとした声で、老人――百燐が日向の言葉に釘を刺した。

 

「私が戦場で切り捨てたのは、正しくは100人ではなく48人。見切ったのは遠距離狙撃ではなく、50m程先からの近距離射撃です故」

 

「十分化け物じゃねーか」

 

 漫画かよ、とツッコミながら染谷は眼前の老人の危険度を更に引き上げた。

 

 言うまでもないことだが、27世紀における国軍の主兵装は銃火器や戦車を始めとする近代兵器だ。砲弾や銃弾が飛び交う戦場で古風な刀を使い、その上で小隊規模の人数を壊滅させるなど尋常ではない。

 

 銃撃にしてもそうだ。銃口の向きさえわかれば回避可能――と漫画などではしばしばいわれるが、現実でそれができるのは達人でもそうはいないだろう。

 

「実力は……うちの顧問と互角ってとこか?」

 

 やりたくねぇ、とぼやく染谷の脳裏に浮かぶのは、自分達の勤務先の『顧問』――とある小さな孤児院を運営しながら、自分達に古武術の指南をしている老人の姿だ。

 

「……頼むぞ、龍っちゃん。そのじーさんは、俺じゃ勝てない」

 

 冷や汗が滲むのを感じながら、日向が思考を張り巡らせる。

 

 百燐と染谷を比べた場合、染谷は技量と経験では劣るものの、それを補って余りある身体能力がある。おそらく彼ならば、目の前の老人に勝つこと自体は可能だろう。だが、決して楽勝とはいかないはずだ。

 

 問題は彼が勝つまでの間、自分だけで七星を守りきれるかどうか。

 

 かの老人には見劣りするものの、決して自分を取り囲む部隊が弱いわけではない。対する日向は1人、MO手術のベースとなった生物は『戦闘向き』ではあるものの『大規模制圧』には不向きだ。

 

 ――完全に、見誤っていた。

 

 自分達の任務は本多の保護だが、現状の戦力ではそれも難しい。日向の頭に撤退の二文字がちらつき――しかし結果として、それは完全な杞憂と終わることとなる。

 

哎呀(ふむ)……蛭間七星殿と、一警護(はじめけいご)の方とお見受けしますが――相違ありませんかな?」

 

「……そうだ」

 

 相変わらず覇気のない声で百燐が問うと、緊張を顔に張り付けたまま七星が頷いた。それを見た老人は再び「哎呀(ふむ)」と呟くと、周囲の部隊に呼びかけた。

 

「武器を下ろしてください、皆さん。この方々は敵ではありません」

 

「!?」

 

 脅しでもなく、攻撃の指令でもなく。

 

 彼の口から発せられた「警戒解除」の指示に、七星たちの顔に驚きが浮かんだ。どうやらそれは彼らだけではなかったようで、周囲の部隊の人間からも戸惑っているような気配が発せられた。

 

「……おい、いいのか?」

 

 部隊を指揮していた女の言葉に、老いた剣豪は静かに首肯した。

 

「問題ないでしょう。あの方々は相当にお強いですが、戦いの勝敗は『強さ』だけで決まるものではありませぬ故。既に地の利と数の利を制した以上、万が一戦闘になろうと、遅れをとることはありますまい。何より……」

 

 そう言って、百燐は自らが上がってきた階段の下へと目を向けた。

 

()()()()()()()()()()。さすがに、団長の意向に背くわけにもいきますまい」

 

「バッ……!? それを先に言わんか、たわけ!」

 

 女はギョッとしたように目を剥くと、慌てた様子で「武器を下ろせ!」と部下の男たちに指示を出す。間もなく、集団から七星たちへと向けられていた敵意が完全に消え失せたのを確認すると、百燐は再び口を開いた。

 

「さて、まずは自己紹介……の前に。どうやらあなた方は、誤解をされているようですな」

 

「何?」

 

 訝し気に日向が聞き返すと、百燐は滔々と語った。

 

「あなた方は我々を中国の手の者と思っているようですが……それは思い違いというものです。軍の方はつい先日、無事に定年退職しておりましてな。陸軍大将という肩書にも、今は『元』という但し書きがつきます」

 

 そう言ってからからと笑う百燐に、七星が口を開いた。

 

「……では、あなたはなぜここに? 先ほど『雇い主』と仰っていたことから、誰かに雇われているようですが」

 

 その問いに百燐はその目を細めると、上品な笑みを口元に浮かべた。

 

「私の所属は――『地球待機』第8団」

 

「!」

 

 その言葉に何かを察した様子の七星たちに、百燐は穏やかに告げる。

 

「改めまして、名乗らせていただきましょう。私は不肖、アーク第8団にて副団長を務めさせております、(ロン)百燐(バイリン)と申します。今あなた方を包囲しているのは、遊撃を司る特務部隊『ティンダロス』の者たち。どうぞよしなに」

 

「アーク計画……!」

 

 日向が僅かに眼を見開いた。一月程前、彼らの司令官である七星から聞かされた『アーク計画』の情報は記憶に新しい。

 

 重武装をした不審船が南極から火星へと打ち上げられたこと。

 

 それを主導していたのが、かのクロード・ヴァレンシュタインであること。

 

 そして――その日を境にクロードと、彼の直属の部下たちがU-NASAから忽然と姿を消したらしいこと。

 

「なるほど、そーいう……まさか、こんな形で関わるとはね……」

 

 日向の言葉に百燐は微笑むと、ひらりと踵を返した。

 

「こちらへ、お三方。中でクロード博士と、本多博士がお待ちです。『ティンダロス』の皆さまは、引き続き警戒を怠らぬよう」

 

 そう言うと、百燐は軽い足取りで階段を降りていってしまう。それを見た七星の脳裏に浮かぶのは疑念。

 

 果たして、あの老人は本当に味方なのか? 信用して、ノコノコとついていってもいいものなのか?

 

 一瞬の逡巡。その後に七星は決断を下すと、両脇に控える2人に静かに告げた。

 

「染谷くん、日向くん……行くぞ」

 

「ッス」

 

「了解」

 

 そう答えた2人は、間に七星を挟むように並んで階段を降り始める。そう長くもないそれを下りきると、狭い通路の先に古びた扉が見えた。

 

「お連れしました、クロード博士」

 

 そう言うと、百燐はドアを開けて店内へと入る。カランカラン、というドアベルの音を聞きながら、七星たちもそれに倣って扉を潜り抜けた。

 

 ――内装は、どこにでもありそうな極々普通のバーだった。

 

 暗めの照明が店内を照らし、カウンターの後ろの棚にはいくつもの酒のボトルが並ぶ。店内には静かにジャズが流れ、ムーディな雰囲気を醸し出している。そんな店の中、カウンターを挟むようにして、2人の人物が向かい合っていた。

 

「……今日は、千客万来ですね」

 

 そう呟いたのは初老の男性、本多晃だった。

 

 七星の知る二十年前の面影――兄である蛭間一郎から写真で見せられていた、強大な野心を秘めた様子――はどこにもなく、その姿はどこかくたびれたようにも見える。

 

「こんばんは、七星君。良い夜だね」

 

 そしてもう1人は、この場に場違いな白衣を身に纏った()()――クロード・ヴァレンシュタイン。

 

 彼は二十年前とほとんど変わらぬ姿のまま、しかし当時に比べて幾分か落ち着きのある様子で、空になったグラスを傾けて見せた。

 

「色々と聞きたいことはあると思うけど、ひとまず座ってもらえるかな? 多分、長くなるだろうからね……本多さん、『PLANET』のお代わりをロックで」

 

「かしこまりました……七星さん、でしたか? ご注文はどうされますか」

 

 本多は背後の棚から酒瓶を取り出しながら、七星に視線を向ける。

 

「……『THE HELL』のロックを、ダブルで」

 

「かしこまりました」

 

 本多は頷くと、グラスに氷を入れてウイスキーを注ぎ始める。危険はない、と判断した七星がチラリと視線を向けると、日向と染谷は頷いて店の外へと出ていった。

 

「クロード博士から、大方の事情は伺いました」

 

 酒を注いだグラスをカウンターに並べながら、本多は七星に言った。

 

「アネックス計画のことや、MO手術のこと。それに――膝丸燈のことも」

 

「なるほど……なら、話は早い」

 

 本多から受け取ったグラスを受け取りながら、七星は本題を切り出した。

 

「本多博士、あなたには日本(われわれ)と共に来ていただきたい。あなたの存在は、火星の乗組員たちを救うためのジョーカーになり得ますから」

 

 七星の言葉に、本多はただ「分かりました」とだけ答えた。その顔にはやや不安の色があるものの、確固たる決意が滲んでいる。

 

 それを認めた七星は、「ただ」と口を開いた。

 

「こちらも今すぐ、と言う訳にはいかなくなりました。アネックス計画の副司令官として――聞かなくてはならないことができた」

 

 そう言って彼は、隣に座るクロードを見つめた。

 

「話していただけますね、クロード博士? あなたが企てた『アーク計画』のことと……今、火星で何が起こっているのかを」

 

「勿論だ。とはいえ、何から話したものか……」

 

 七星の言葉にもクロードはその表情を変えることはなかった。彼は手の中でグラスを回すと、「まずは計画の概要からかな」と呟き放し始めた。

 

「この辺りは一郎君から聞いていると思うが……『アーク計画』は文字通り、火星に救助艦(はこぶね)を飛ばす計画だ。任務の内容は2つ、そのうちの1つは、『アネックスの乗組員110名』全員を、地球へと生還させること」

 

 クロードはそう言って、静かに笑みを浮かべる。

 

「――アネックス1号の乗組員110名を救うため、既に大型の武装宇宙艦『アーク1号』と、89人の戦闘員が現地入りをしている」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

 

 ――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――同時刻、アネックス1号内にて。シャワールームの前に、5人の男女がいた。

 

 その内3人は男性乗組員で、彼らは床の上で正座させられていた。面子は左から順に膝丸燈、マルコス・エリングラッド・ガルシア、そしてニコライ・ヴィノグラード。一見して何の接点も見られない面々だ。

 

 対して、彼らの眼前に立っているのは2人の女性乗組員――キャロル・ラヴロックと、第4班に所属するヨウという女性。こちらはやや険しい表情で、正座する男3人を見下ろしている。

 

 ――なぜ彼らがこんな状況に陥っているのか、順を追って説明しよう。

 

 

 

 話は1時間ほど前に遡る。

 

 

 

「ん?」

 

 動力部で爆弾を解除した帰り道、フラリと立ち寄ったシャワールーム前でニコライはそれを見た。

 

 彼の視線の先にいたのは、丁度シャワールームへと入っていくアジア系の女性乗組員。名前は確か、ヨウと言っただろうか? 

 

「……こんな時間に風呂だと?」

 

 シャンプーと洗面器、それにバスタオルを片手にシャワールームの扉を開けて中へと入っていくのを、ニコライは怪訝そうに見つめた。

 

 おそらくアネックス1号は、あと1時間ちょっとで火星の大気圏に突入する。任務開始も、そう遠い話ではないのだ。それにも関わらず……入浴?

 

「……まぁ、任務前に軽くシャワーを浴びて気分転換、って考えりゃおかしくもないですかね?」

 

 1人呟いた彼だったが、その表情は間もなく怪訝から不審へと変わることになる。

 

 ――ヨウが上がってこないのだ、一向に。

 

 チラッと時計を確認すれば、既に40分の時間が経過しようとしていた。女性の入浴時間は長いと聞くが、それにしても命を懸けた任務前に長すぎやしないだろうか?

 

 ――『マーメイド(リンファ)』の報告聞く限り、中国・アジア第4班は完全に『黒』だったな。

 

 静かに、ニコライは脳内で思考を回転させた。外部から見えづらい空間ということもあり、シャワールームは何かを仕掛けるにはもってこいのエリアだ。彼女が何かを仕掛けている、という可能性も考えられる。

 

「……こちら『ノースウィンド』。誰かSエリア付近にいる奴はいますかい?」

 

『はーい、こちら『シンデレラ』! 今Pエリアだけど、どしたの?』

 

 バッヂに偽装した通信機に小声で話しかけると、インカムからすぐに元気な声が返ってきた。ニコライは周りの乗組員に怪しまれないよう、小声で通信機に話しかける。

 

「念のため、ちょっと来てもらっていいか? 第4班の班員がシャワールームから上がって来ねぇ。二重の意味で心配だ」

 

『ん、了解。今から行くね』

 

 プツリと通信が切れると同時、ニコライは「さて」と顔を上げた。

 

 ――中の様子を窺う必要があるな。

 

 ニコライは静かに、その足を踏み出した。

 

 別に、女性の裸を見たかったわけではない。ニコライには、彼女が怪しい作業をしていないかどうか見極める必要があるのだ。必要不可欠な措置である。

 だからこれは、断じて不純な動機による行為ではない。ここで覗かないと、自分のキャラのアイデンティティが失われるとかそういう理由ではない。ないったらない。

 

 そろり、そろりとニコライは歩みを進める。そして彼と浴室の距離が半分ほどにまで縮まったその時、彼は背後に気配を感じた。

 

「……!」

 

 ――しまった、仲間がいたのか!?

 

 ニコライはいつでも迎撃に映れるように身構え、迅速に背後を振り向いた。

 

「……」

 

「……」

 

 そこに立っていたのは、2人の男性乗組員――燈と、マルコスだった。彼らはまるで、国語の教科書を読んでいるかのような真顔だった。拍子抜けして目を丸くするニコライに対し、彼らは無言で親指を立てた。

 

「……ふっ」

 

 それを見たニコライもまた、親指を立てる。もはや3人の間に、言葉はいらなかった。ほぼほぼ初対面の彼らだったが、言いたいことは分かった。

 

 彼らは原初の感情――即ち、性欲という1点で互いの思考を感じ取る。

 

「……」

 

 ニコライは、再び前を向く。もはやその心から、先程の聞き苦しい言い訳の言葉は完全に消え去っていた。

 

 これは、潜入員としての確認じゃない――自分はニコライという1人の人間として、入浴中の女性を覗く!

 

 新しい仲間を手に入れた彼は、清々しい心持ちで大きく足を踏み出し――

 

 

 

 

 

 

「あっ」

 

 

 

 

 

 

 ――盛大に足を滑らせた。

 

 

 

 

 

「「あっ」」

 

 ニコライは運悪く、近くにいた燈とマルコスも巻き添えを喰らわせて転倒する。更に運が悪いことに、ニコライの頭は丁度、ヨウが入っているシャワールームのドアに激突した。

 

 いかにシャワーの流水音があろうと、さすがにドアに何かがぶつかれば、中の人間は気が付く。

 

 故に――

 

「あっ」

 

「「「あっ!?」」」

 

 シャワーを中断して中から顔を出したヨウは、丁度ドアの前に折り重なるようにして倒れているニコライ達を目撃した。

 

 そしてとどめとばかりに。

 

「ニコライ君、来たよー……お?」

 

「「「あっ!?」」」

 

 ――このタイミングで、ニコライが呼びつけていた『シンデレラ(キャロル)』が到着した。

 

「……」

 

「「「……」」」

 

「燈くん、マルコス君、ニコライ君……君たち3人とも、正座」

 

「「「あっはい」」」

 

 

 

 ――以上が、一時間前に起こった全てだ。

 

 

 

「――いい、3人とも? 覗きって言うのはやってる側は楽しくても、やられてる女の子は凄く怖いんだよ?」

 

「「「すいません……」」」

 

 キャロルの言葉に、3人は死んだ目で返した。

 

 彼女の叱り方は、ミッシェルのような鉄拳制裁ではない。まるで子供に言って聞かせるように、延々と正論を諭し続けるというもの。

 

 別段怒鳴るわけでもなければ暴力を振るわれるわけでもないのだが、燈たちには殴られるよりもよほど堪えていた。

 

「どうして自分が正座させられたのかわかる?」から始まり、それにマルコスが「覗きをしようとしたからです」と答えれば、「悪いと分かってるのにどうしてやったのかな?」と返し。

 

 燈がそれに「自分の中の『男』に逆らえませんでした」と答えれば、「女の子が嫌がることをするのが、君の中の『男』なの?」と返し。

 

 ニコライが「でもばれなきゃ女の子は嫌がらないし、俺達はハッピーですよね?」と答えれば、「でもばれたでしょ? それに、今話しているのはそういうことじゃないんだよ」と返し。

 

 延々と続く問答のような説教を、かれこれ1時間。ニコライ達の心はすっかり折れていた。最初は彼らを睨みつけていた被害者本人のヨウですら、同情の視線を向け始めている程だ。

 

「自分に置き換えて考えてみようよ。君たちだって、お風呂に入ってる時に息を荒げたおじさんに覗かれてたら、怖いと思わない?」

 

「うぐっ……」

 

「た、確かに……!」

 

「い、言い返せねえ……!」

 

 ミッシェルがこの場にいれば「馬鹿じゃねえのかコイツら」と言いそうな反応だが、キャロルはそれを見て、今まで険しかった表情を少しだけ緩めた。

 

「――男の子だもん、そういう気持ちになることだってあるよね。だけどそれってさ、女の子を怖がらせたり、傷つけたりしていい理由にはならないんじゃないかな。君たちはどう思う?」

 

「思います」

 

「全く持ってその通りです」

 

「お、俺はなんてことを……」

 

 反省したらしい3人の様子に、キャロルは「よろしい!」と呟くとその顔に太陽のような笑顔を浮かべた。

 

「分かってくれたみたいだし、アタシからのお説教はこのくらいにしておいてあげる! それじゃ、まずは君たちがしなきゃいけないことは何なのか、分かるよね?」

 

 キャロルの言葉に頷くと、3人は一斉にヨウに向かって綺麗な土下座をした。

 

「「「覗こうとして本当にすいませんでした!」」」

 

「あっ、うん……今回だけは特別に許してあげる。けど、次からは本当にやめてね?」

 

 ヨウの言葉に、燈たちは首を千切れそうなほどに振った。それを見たキャロルは満足げに頷くと、空気を換えるようにパンと手を叩いた。

 

「よし! それじゃあ、さっき艦長の艦内放送もあったことだし、そろそろ行こう! もうすぐ、任務開始前の集会が始まる時間だよ」

 

 キャロルに言われ、今の時間を思い出した男性陣の顔に焦りが浮かぶ。

 

「マジか!? 急ぐぞマルコス、遅刻したら洒落にならん!」

 

「おう、いくぞ――あ、ちょっと待って!? 足が痺れて上手く歩けねぇ!?」

 

「ぐおぉお、動け俺の足ィ……! 隊長にどやされんのはご免被る……!」

 

 今の時間を思い出し、燈たちは慌てて立ち上がると出口へと向かって歩き始めた。ニコライとマルコスは正座で足がしびれて辛そうだが、この分ならば間に合うだろう。

 

「えっと……ヨウちゃん、でいいんだよね? ホントにごめんね、こんな時間まで付き合わせちゃって」

 

「別に、大丈夫……じゃあ、私はこれで」

 

 素っ気なく言って、ヨウはこの場を立ち去ろうとする……が。その直後、彼女は自分のミスに気が付いてその足を止めた。

 

「あ、しまった……お風呂道具、シャワールームに置きっぱなしだ」

 

 彼女の手には、シャワールームに入る際に手に持っていたシャンプー類がなかった。燈たちの覗きのごたごたで部屋を出る際、室内に置き忘れたのだ。

 

「あ、いいよいいよ! アタシがとってくるから!」

 

 慌てて戻ろうとするヨウを止め、代わりにキャロルはシャワールームの前まで小走りでで近づいた。それからキャロルはドアの取っ手に手をかけ、こちらの様子を窺う燈に声をかける。

 

「ゴメン、先に行ってて! ヨウちゃんの荷物を回収したら、すぐに追いつくから!」

 

 そう言ってキャロルは、シャワールームのドアを開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 じ ょ う じ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして――ドアの向こう側に立っていた()()は、不気味な声でそう鳴いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ※※※

 

 

 

 ――クルー居住区に異変なし、と。

 

 周囲の様子に気を配りながら、カリーナはほっとため息を吐いた。潜入員たる彼女たちが最も警戒しているのは、当然ながら第4班の裏切り行為――()()()()、アネックス計画の参加者たる()()()()()()である。

 

 彼女達の最優先任務は、『110人の乗組員を全員生還させる』こと。だからこそ、クルーが最も集まりやすいこの区域を自分が警戒しているのだが……現時点で何も起こっていないのは、幸いといえるだろう。

 

 強いて言うなら乗組員たちの顔に浮かぶ不安の色が濃くなってきているものの、このくらいは想定済みだ。むしろパニックを起こすものがいないだけマシだ、とカリーナは感心にも似た感情で彼らを見つめた。

 

「さっきから落ち着きないんじゃない? あんたらしくな……いや、いつものことか」

 

「ふふ、表に出てくださいマルシア。クールに決着をつけましょう」

 

「その決着方法って多分相当泥臭いし、そもそも表は宇宙よクールバカ」

 

 そう言うと、マルシアは飲料水の入ったパックに口をつけた。そんな彼女にカリーナは、ため息を吐くとぼやいてみせた。

 

「私は確かにクールビューティですが、 ク ー ル ビ ュ ー テ ィ で す が ! ……さすがに緊張くらい、します。数時間後にはあの気色の悪いゴキブリ人間が目の前にいるかもしれないんですから――まぁ、戦闘員のマルシアには無縁の悩みでしょうけどね」

 

 そう言って彼女は、拗ねたようにふいと顔を背けて見せる

 

 ――ふふん、どうですか私のこのクーーーーールな演技力は! 

 

 その表情の裏側でカリーナはクールさの欠片もなくはしゃぎまわる。

 

 ――ちょっと女の子感出しながらの、露骨すぎない程度の非戦闘員ですよアピール! さすが私、演技派過ぎて自分に惚れ惚れします!

 

 無論、彼女の心中がどれだけ残念だろうと、見てくれは完全に非戦闘員のそれだ。ゆえに、今回ばかりは彼女の自画自賛も、間違ってはいないだろう。

 

 マルシアはそんな彼女の様子に、驚いたように目を丸くすると――

 

「……何って言ってんの、このおバカは」

 

「うわっ!? ちょ、何ですかマルシア!?」

 

 ――カリーナの頭をぐしゃぐしゃと撫でた。

 

 突然の事態に慌てるカリーナ、そんな彼女にマルシアはふんと鼻を鳴らした。

 

「戦闘員のあたしには無縁の悩み? おバカ、()()()()()()()()()()()()()()()

 

「は、はい?」

 

 カリーナが首をかしげると、マルシアは彼女の顔を覗きこむようにして目を合わせた。

 

「何のために戦闘員(あたしら)がいると思ってんの? その気色悪いゴキブリ人間を、あんたみたいな非戦闘員に近づけないためでしょ」

 

 ――え? え!?

 

 予想外の展開に大混乱のカリーナだが、マルシアの声は真剣そのもの。とてもではないが茶化せる雰囲気ではなかった。

 

「もっとあたしたちを信用して頼りなさい。そしてあんたは、自分の任務を全うしなさい。戦闘員も非戦闘員も……ただ、自分ができることを全力でやるって点では、大差ないんだから」

 

 いい? と念を押され、カリーナはコクコクと首を縦に振った。

 

 ――やばい、マルシアが男だったら完全に惚れてた。

 

 何やら心の内に芽生えかけたいけない感情を首を振って振り払い、カリーナは今度こそ茶化すように口を開いた。

 

「マルシア……今ならあなた、クールランキング2位狙えますよ?」

 

「余計なお世話。っていうかあんた、意地でも1位を譲る気、は……」

 

 軽口を叩こうとしたマルシアだが、その言葉は尻すぼみになって立ち消える。怪訝に思ったカリーナが顔を上げれば、マルシアは瞬きも忘れたように、じっと天井の一点を見つめていた。

 

「……マルシア?」

 

「――カリーナ、あれ何に見える?」

 

 マルシアが天井を指さす。カリーナが言われるまま首を傾ければ、ホールを思わせる高い天井の一画に、黒い何かがあった。

 

 ――染み? いや、そんなものなかったはず。

 

 眼鏡越しに、カリーナは正体を確かめようと目を細め――その正体を理解したその瞬間。彼女はあらんかぎりの大声で、叫んでいた。

 

 

 

 

 

()()()()()()()()!!」

 

 

 

 

 

 自分に集まった視線に構わず――彼女は1人の乗組員に向かって、全速力で突進する。

 

 それと同時、その場にいたほとんどの者が理解するよりも速く――天井に張り付いていたそれは動いた。

 

 

 

 

「じょう」

 

 

 

 

 本能の恐怖をくすぐる低い声で鳴き、それは天井から飛び降りる。それが狙いをつけたのは――自分の真下で棒立ちになっている、男性乗組員。無防備なその胴体目掛け、それは漆黒の剛腕を振り下ろした。

 無論、何が起きたかも理解できていない彼に、躱す余裕などあるはずもない。

 

 

 

 ぶちゅり。

 

 

 

 肉の千切れる音。それと共に鮮血が飛び散って――。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ぐ……ッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――カリーナの口から、小さな悲鳴が漏れる。

 

 直後、カリーナと()()()()()()()()()()男性乗組員の体が床にたたきつけられた。衝撃は彼女の体に電撃のような痛みを走らせ、その顔を苦悶で彩った。

 

 彼女の左肩から真紅の液体がドクドクと溢れだし、床に水たまりを作っていく。

 

「ッあ、あぶねえ!」

 

 突き飛ばされた乗組員は咄嗟に、うずくまったカリーナを引っ張った。彼女の体が引き寄せられると同時、次なる一撃が放たれる。一瞬前までカリーナがいた床に足が叩き込まれ、めしゃりという嫌な音と共に金属製の板を歪ませる。

 

 

 

 ――それの出現。

 

 

 

 ――直前まで元気だった仲間が負った重傷。

 

 

 

 それを目の当たりにした後、さらに一拍を置いて。

 

 

「あ、あぁ……!?」

 

 彼らは、やっと自らの置かれているその状況を理解した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「て、テラフォーマーだぁああああああああああああああ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じょうじ」

 

 

 

 

 

 

 叫び声に包まれた広間の中央に立ち、『それ』――テラフォーマーは、短く鳴いた。

 

 

 

 

 

 







【オマケ】原作のマイナーキャラ紹介Q&A
※一部原作のネタバレがあるため注意


Q.ボーンって誰?

A.原作2巻、第6話で初登場。ジェットにブチ切れていたアメリカ人の人。原作第9話では彼の雄姿(色んな意味で)を拝むことができる。初めて名前が判明した際、多分ほとんどの読者はネーミングに悪意を感じた。チンコ手術野郎(ジェット談)。


Q.ヨウって誰?

A.原作2巻、第7話で初登場。シャワーを浴びてた中国班の女の子。原作でもしっかりと燈とマルコスに入浴を覗かれている。ドア越しに燈を睨みつけてからの見開き登場シーンは圧巻の一言。雌の匂いがする(燈談)


Q.マルシアって誰?

A.原作第9巻、第91話で初登場(棒)。原作第171話では、大量のゴキブリに包囲されても冷静さを失わず行動する胆力を見せつけた。実は原作4巻、第27話で登場している疑惑アリ。探してみよう!(なおry)



備考:彼らの変態後の姿は、テラフォーマーズの特設サイトにあるポスターで拝めるぞ!(ステマ)




▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。