『言霊使いと幻想郷』   作:零戦

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今回は誠のボケが多いが、モチーフしたキャラが判った人は君の心に今すぐアクセス!!(゚3゚)


第七十三話

 

 

 

「おぅ……身体中が痛む……」

 

 目が覚めると全身がズキズキと痛くて泣きたかった。

 

「お、目が覚めたかい?」

「星熊……?」

 

 そこへ星熊が部屋に入ってきた。

 

「此処は……?」

「みすちーの店だよ。あんたが気絶したから運んでおいた」

「そうか。それは済まなかったな」

「良いって事よ。アタシを負かした奴なんだ。謝る必要は無いよ」

「痛!? た、頼むから強く叩くな……」

 

 星熊が俺の左肩を叩くが痛いんだが……。

 

「それじゃあ飲むよ」

「いやいやいや。何でそうなるんだ?」

 

 星熊はそう言って日本酒を笑顔で出してきた。

 

「何言ってんだい。戦う→負けた→宴会は普通だぞ」

「いや普通じゃないから……」

 

 何でそうなるんだよ……。

 

「文句は言わないよ。ほら飲みな」

「ちょ、ま、むぐ……」

 

 盃に入れられた日本酒を無理矢理飲まされた。胃に透き通るけど……こいつは効くな。早速身体が火照ってきたよ。

 

「この酒……度数高くないか?」

「お、判るかい? 大体四五度くらいだ」

「……市販のウィスキー並じゃねぇか……」

「普通の人間なら直ぐに酔い潰れるんだけど……強いな八雲」

「誠で良い。いや、神社に萃香がいるからいつも飲まされて酒の耐久が付いたかもしれんな」

「へぇ、萃香がいるのかい」

「知り合いか?」

「昔からの知り合いだよ。そうか、萃香は博麗神社にいたのかい」

 

 星熊が嬉しそうに言う。

 

「まぁ飲みな誠」

「あまり飲み過ぎはな」

「無茶しないで下さいね」

 

 みすちーがそう言っておでんを入れた皿を持ってくるのであった。

 

「ちなみに鬼の酒の度数は平均で七十だ」

「……マジで?」

「アタシは嘘をつかないよ」

 

 

 

 

「生きてる誠兄!!」

「んぁ~? 霊夢じゃねぇかぁ……」

「……酒臭い……」

「お、さっきの巫女の姉ちゃんじゃないか」

 

 異変を終わらして私がみすちーの店に行くと誠兄やさっきの鬼女(勇儀)や他の鬼達が宴会していた。

 

「……心配して損したわ」

「そりゃ酷くねぇか霊夢ぅ……」

「……シバくわよ誠兄」

 

 酔っぱらった誠兄が私に抱きついてきたが酒臭い……。抱きついてくれるのは私としては非常に有りがたいんだけどね。

 

「勇儀ぅ……霊夢が苛めるぅ」

「おやおや、私が慰めてやるよ」

 

 誠兄が酔っぱらってる鬼女に抱きついて鬼女も胸を誠兄に当てつけた。

 

「……鬼女、それは私への当てつけなのかしら? というより何で誠兄があんたの名前を呼んでるのよ」

「……気になるかい?」

 

 鬼女のニヤリとする表情が余計にムカツクわね。

 

「良いわ。それより地上で宴会するわよ。その前に汗かいたし露天風呂に入りたいわ」

「露店?」

 

 ん? どうしたのかしら誠兄?

 

「ろ'? とこ『ろてん』? ……露天風呂ォ!?」

「ど、どうしたのよ誠兄?」

 

 い、いきなり誠兄が叫びだした。

 

「あのしゃあのしゃ、それって皆裸? ねぇ裸?」(゜Д゜≡゜Д゜)?

『ddddd』(鬼達)

「おしょと? ねぇおしょとぉ?」(゜Д゜≡゜Д゜)?

『bbbbb』(鬼達)

 

 ………。

 

「こうしちゃいられねぇぞおめぇら!! 早速地上に戻って誰かに押された振りをして露天風呂に入るぞォ!!」

『オオォォォーーーッ!!!』

「……この馬鹿ァァァーーーッ!!!」

 

 ……私が誠兄をシバいたのは正当だと思う。悪は滅んだと思うわね。

 

「全く……飲み過ぎよ誠兄」

「容赦ないねぇ。内心は誠と入りたいんじゃないのかね?」

 

 ……この鬼女……。

 

「問答無用で退治するわよ鬼女」

「おぉ怖い怖い。それじゃあ二次会に行くとするかい。場所は神社かい?」

「妖怪の山の頂上にある守矢神社よ。あそこの神が馬鹿な事をしたみたいだからね」

 

 全く、神奈子も何で地獄鴉なんか力を渡したのかしら……。めんどくさいったらありゃしないわ。

 

 

 

「……で、何で俺は縛られてるんだ?」

「覚えてないのかい?」

「全く」

 

 気がつくと守矢神社で皆が宴会していた。てか勇儀はさっきたらふく飲んでなかったか?

 

「食前酒だから問題は無いね」

「あ、そうすか」

「あらぁ誠君じゃないの」

「幽々子か」

 

 そこへ八目鰻を食べている幽々子が浮遊してきた。

 

「幽々子、その助平を助けちゃ駄目よ」

「す、助平? 俺……ほんとに何かしたのか……てか頭痛い……」

 

 霊夢にそう言われた……もうライフがゼロですわ。

 

「誠、今回の異変は私達が関わっていた。迷惑をかけて済まなかったな。私達なりに幻想郷の未来を想っての事なのよ」

「そうか……って謝っている態度じゃないだろ」

 

 神奈子が言葉では謝っているが、その実態は日本酒(大蛇と書いてる)を盃に注ぎながら謝ってる。

 

「霊夢、縄をほどいてくれ。神奈子の態度気に食わないから胸を揉みまくってやる!!」

「三途の川を渡りたいのかしら誠兄?」

「……サーセン」

 

 やけに怖いな霊夢……。

 

「ほら……あーん」

「……あーん」

 

 霊夢が八目鰻を俺に食わせる。まぁ美味いけど。

 

「熱いな霊夢」

「五月蝿いわよ魔理沙」

「そういや紫さんは?」

「知らないわ。どうせ寝てるんでしょ」

 

 俺の言葉に霊夢はそう答えた。てかもう縄はほどいてくれよ……。

 

 

 

「今回の異変は守矢の神の仕業ね……」

「監視はするべきだと思います」

 

 その頃、博麗神社では紫達が温泉に浸かっていた。

 

 

 

 




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