『言霊使いと幻想郷』   作:零戦

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魅魔との出会い

 

 

 

「……八雲誠、貴方は管理局の魔導師としての資格はありません。直ちに海鳴市へ帰還して魔法を捨てなさい」

「な、何でだよリンディ提督ッ!! 俺が何をしたって言うんだよッ!!」

 

 俺は予想通り告げられた言葉に反論するがリンディ提督は表情を変えずに告げた。

 

「数多くの独断先行が物語っています。治療代は此方が払いますが、退院次第海鳴市へ帰ってもらいますからね。それと、デバイスは没収させてもらいます」

「ちょ、リンディ提督……」

 

 リンディ提督は言うだけ言って病室を出て行った。

 

「……行ったな。ぁ~疲れたぁ……」

 

 提督がいないと判って俺はベッドに潜り込んだ。

 

「取りあえずA'sまでは終わったから俺の仕事は終わりだな」

 

 俺は見舞い品のリンゴをナイフで剥いてウサギを作って食べる。

 俺は俗に言う転生者だ。死んだら神様のところにいたって言うあれだ。

 俺は神様の依頼で踏み台転生者をやってくれと言われた。神様曰く「踏み台転生者が面白いから」だと。

 踏み台転生者はなのはA'sまでしてくれたらいいと言われ、その後の生活も援助してやるから腕や脚の一本を無くす勢いで行けと言われた。

 そして転生した海鳴市で幼いなのはを見つけたら即行動を開始して原作開始まで「俺の嫁」とか言っておいた。

 ……凄い恥ずかしかったけどな。一応、オリ主もいたみたいだし、なのは達の好意もオリ主に向いてくれた。

 高町家の父親や兄貴の練習に付き合わされたけどな。(原因は判っているから文句は言わんけどね)

 そして無印でフェイトにも俺の嫁と叫び続けて管理局の指示に従わずに独断先行をしまくって無印終了の時には大怪我をしていた。

 そして程なくしてA's編が始まって俺は闇の書の陣営に付いたりして最後は猫姉妹によって蒐集された。

 この時にリンカーコアは無茶な蒐集をしたらしく、激しく損傷してしまい魔導師の空戦ランクがSSからDにまで下がったらしい。まぁどうでもいいが……。

 そんでまた独断先行をして大怪我。結局、闇の書事件が終わるとポイされた。

 

「……これで俺の中学生生活が始まるぜ」

 

 実は親から転勤で長野に引っ越しをする事になっている。やっとおさらば出来るよほんとに。

 

「ぁ~早く退院したいな~」

 

 俺は二回目の中学生生活を妄想しながらそう思った。

 そして数週間後に退院すると、俺はアースラで海鳴市に送られてそこで俺の魔導師としての任務は終了した。

 

「神様終わったぞ~っと」

 

 俺は自宅に帰り途中、そう呟きながら帰った。更に数週間後、俺は家族と共に海鳴市から長野県へと引っ越しするのであった。

 

 それから三年の月日が経った。

 

「ふんふ~ん♪ふんふ~ん♪」

 

 俺は高一になっていた。今はウォークマンを聞きながらチャリを漕いで帰宅途中だ。

 なお、ウォークマンの中身の音楽は殆ど東方の曲だ。(この世界にも東方があって一安心だよ)

 

「ん?」

 

 チャリを漕いでいると、視界に古ぼけた神社が見えた。この神社は昔から存在する神社らしい。周りは住宅地に囲まれている。

 まぁ幽霊とかいなさそうだから安心してるが。

 

「たまには賽銭でも入れるか」

 

 俺はチャリを神社の前に止めて財布から五円玉を取り出して賽銭箱に投げた。

 チャリンと音がして箱の中に入る。

 

「(色々堪能出来る二度目の人生でありますように……)」

 

 俺はそう願った。

 

「さて、帰ろう……ん?」

 

 振り向いた瞬間、俺は唖然とした。振り返れば何時もの住宅地は無く、神社と鳥居しか無かった。

 

「……あり? 何だこれ?」

 

 一体これは……。

 

「おや、外来人かい?」

「ん?」

 

 一人の女性が宙に浮いていた。女性は髪の色は緑で長髪、三角帽に黒いマントを着ている。そして脚は無く幽霊のような形をしていた……ってェッ!!

 

「み、魅魔様ァッ!?」

「おや、懐かしい呼び名だねぇ。魔理沙は元気かねぇ」

 

 女性は何と東方旧作に出演していた魅魔だった。てことはこの神社は……。

 

「まさかこの神社は博麗神社かッ!?」

「そうだよ。外来人も知っているのかい?」

 

 知っているの何も……元から知ってるしな。てかそれよりも……。

 

「魅魔様ッ!!」

「何だい?」

「俺と……俺と付き合って下さいッ!!」

「うぇ? ……うぇぇぇぇぇッ!?」

 

 魅魔様は思わぬ告白に相当驚いている。顔も真っ赤になっている。何せ魅魔は一番好きなキャラだからな。今言わず何時言うんだよ。

 お前ら、魅魔様の赤らめた顔だぞッ!! 今すぐ写メを撮るんだッ!!

 

「わ、私は悪霊だよ」

「構いません。魅魔様ならばっちこいですッ!!」

「……助けてくれ霊夢ゥッ!! 私の手じゃおえないィッ!!」

 

 顔を真っ赤にしていた魅魔様は霊夢に助けを求めて神社の中に入って行った。

 

「……もしかしてこれが神様が言っていた特典か? むしろありがとうございますなんだけど……」

 

 俺はそう呟いた。そして結局、俺は外の世界に戻る事は無く、博麗神社に住み着いて魅魔と無事に付き合う事になった。(めげずに何回もアプローチをした結果)

 それに、まだ俺の中に魔力があったため弾幕ごっこも出来た。

 

「魅魔との新しい生活は今始まるッ!!」

「五月蝿いわねッ!!」

 

 霊夢にぴちゅられたが魅魔といれば問題は無いな。

 

 取りあえず終わり。

 

 

 

 

――後書き――

 

 魅魔との短編書きたいなぁと電波を受信した結果がこれだよ。

 別になのは要素はどうでも良かったんたけど、魔法+悪霊=魅魔。魔法=なのはが頭の中で出たのを出しただけなので別に深い意味は無いです。(笑)

 

 




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