双子の姉弟が送る!暗殺教室   作:コミ6目半

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 自分が書いてて、よく登場するキャラとしないキャラが激しいことに気付くw
 
 まんべんなくやらないとw


第5課 集会の時間

 

 四時間目の社会が終わり、昼休み。

 

 普段なら友達と机をくっつけて談笑して、昼食を取る時間なのだが今日はいつもと違った。

 

 「渚、みんなどこ行くの?」

 

 「今日は全校集会なんだよ。ふもとの本校舎まで今から歩いて行かなきゃならないから…」

 

 「え、ふもと?山を下りる?マジで?」

 

 「マジだよ」

 

  飯食えねーじゃん。せめて飯食ってからでも……

 

 「しかもほかのクラスより先にならんでないと、嫌がらせが…」

 

 「何その罰ゲーム」

 

 

 

 

 

 しぶしぶ俺は、渚、杉野、菅谷、茅野、神崎、奥田、と一緒に山を下る。

 

 「はあーっ、だいぶ下ったな」

 

 「うん、でもまだ半分くらいあるよ」

 

 「まじか…」

 

 「はー疲れたぜ…」

 

 俺と同じく菅谷もぼやく。

 

 「そういや、先生は?」

 

 「烏間先生は先に行ってる、ビッチ先生は…」

 

  渚の指さす方向をみると、100mほど向こうに金髪が倒れてた

 

 「だらしねー」

 

 「聞こえてるわよ!嵯峨!」

 

 うわ、地獄耳かよ

 

 そんなこんなで下っていく中初夏の微妙な暑さが、イライラを増長させる。

 

 

 「はあー、もう!どうしてこんなことしなきゃならねーんだよ」

 

  俺はそう言って、近くにあった空き缶を蹴る

 

 その空き缶はきれいに放物線を描き、そして、

 

 

 ハチの巣に当たった。

 

 

 「おい、まさか・・・」

 

 当然大量の蜂が俺らを襲う。

 

 

 

 柊季はどうする? 

 

 戦う   バック 

 

 〇ケモン ▶逃げる

 

 

 

 「逃げるに決まってんだろ、バカヤロー」

 

 「「バカはお前だ、柊季ー」」

 

 杉野と菅谷がツッコむ中俺ら七人は全力で山を下った。

 

 

 

 結果から言うとその蜂は、蛇を体中に巻き付け、ずぶ濡れで落石と鬼ごっこしていた、岡島が引き受けて行った。

  サラバ 岡島 Forever

 

 「人を勝手に殺すんじゃねー」

 

 

 

 

 「はぁ、はぁ、やっと着いた」

 

 「ほら、みんな急いで整列しようぜ」

 

  磯貝の掛け声のもと、疲れて座り込んでいた生徒も重い腰を上げ、並び始める。

 

 「椿季、俺らどこに並ぶ?」

 

 「うーん、名前順で行くと、陽菜ちゃんと渚君の間かな」

 

 「オッケー」

 

 そういって、倉橋と渚の間に入れてもらう。

 

 「そっかー、名前順で行くとつっちゃんとさがっちはここに来るんだね」

 

 

 つっちゃんとさがっちってネーミングセンス独特だな、おい。

 

 「うん、転校生だから。一番後ろかなとも思ったんだけど、名前順に並びなさいって烏間先生が」

 

 「へー」

 

 

 そうやって、椿季と倉橋が話していると、後ろで渚が何やら絡まれていた。

 

 「渚くーんw おつかれーwわざわざ山の上からこっち来るの大変でしょーw」

 

 なんだこの、モブキャラ

 

 「渚、こいつらは?」

 

 「元僕のクラスメートだよ」

 

 「クラスメート、ねー」

 

 俺は思い出していた。俺の元クラスメートのことを、

 

 最近ここの生活になれてきて分かった。暗殺という、異常な科目があるこの教室。しかし、その暗殺者達も、一歩外に出るとエンドのレッテルが貼られた、落ちこぼれに過ぎない。 他者から差別され、笑われ者になるそんな現状が、ここにはあるのだ。

 

 「ふーん。下の人見てそんなに楽しい、学力って指標だけで人を見れないなんて寂しい人間だねえ」

 

 「なんだお前、見たことねえな」

 

 「そりゃ、この間転校してきたばかりだからな」

 

 「じゃあ、もう頭っからバカってことかよ、救いよーがねーな」

 

 「なんだと、てめえ」

 

 「やめなよ、柊季」

  

 「なんだよ、お前だってあそこまで言われて悔しくないのかよ、椿季」

 

 「だからって手を出していいわけじゃない。郷に入っては郷に従え、今はダメ」

 

  椿季は俺の目を見てそういった。いつもと違って真面目な顔で

 

  そう言うと俺らをからかった、眼鏡と、ニキビは笑いながら去っていった。

 

  俺はその言葉を境に黙った。いつもならとっくに殴りかかっているのだろう。さっき向こうでは、おちょくられた寺坂が、殴りかかろうとしていたのを、前原と磯貝が二人がかりで止めに入っていたし。

 

  周りの女子たちもいつもとは違った面持ちで、どこか悔しそうに、また、諦めの表情があった。

 

 

  集会が始まってもこのE組差別に歯止めはかからない。

 

  そしてそれは、生徒だけではなかった。

 

 

  「要するに、君たちは全国から選りすぐられたエリートです、この校長が保証します。が、油断していると、どうしようもない誰かさん達みたいになっちゃいますよ」

 

 

  校長を筆頭に、教師もこんなんだ。まあ、うちの学校も一部のやつらはこんなだったけどな。

 

  ん?そう言えば、

 

 「渚、カルマどうした」

 

 あいついたら、真っ先に問題起こしそうなのに、

 

 「あー、カルマ君ならサボり」

 

 「サボり!?」

 

 「集会更けて罰喰らっても痛くもかゆくもないんだってさ、成績よくて素行不良ってこういう時羨ましいよ」

 

 「ははっ」

 

  俺も思わず笑いが漏れた。

 

  集会もつつがなく進む中、唐突に英語のビッチ先生がこっちにやって来た。さっきまでへばってたくせに

 

  「渚、あのタコがいないからちょうどいいわ、あのタコの弱点メモ集会の間おねーさんに貸しなさい」

 

  「いや、もう役立つ情報は全部話した…」

 

  するとこのビッチは飛んでもない行動に出た。

 

  「いいから貸しなさい、このガキ」

 

  そうするとビッチ先生は渚の顔を自分の胸にねじ込んでいた。

「うー、やめてよ!ビッチ先生!」

 

  「おい何してんだよ、集会中だぞ、くそビッチ」

 

  「うっさい、ガキ!あんたには何も…」

 

   話の途中でビッチは烏間先生によってつまみ出された。

 

「ふーっ、助かった…」

 

「集会中に何やってんだ、あの人」

 

  「まったく、しょうがねーなビッチ先生は。

 

でも、なんとなくだが、それを見ていたクラスメイトはさっきの暗い雰囲気からいつもの雰囲気へともどっていた気が俺にはした。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   この後、プリントが来ないかわりに、校舎で待っているはずのタコが手書きのプリントを持って登場したりしたが、一応無事にツッコミどころ満載の集会は終わった。

 

 

  「さて、戻るか」

 

  「柊季、私行くところあるから、戻ってて」

 

  「ん?どこ行くの?」

 

  「秘密」

 

  そういって、先に行ってしまった。

 

  「ふぁーっ、眠い、コーヒーでも飲むか」

 

  そう言って、自販機のところにいくと殺せんせーと、烏間先生。そして、その目線の先には渚がいた。

 

  「渚のやつ、また絡まれてる」

 

  「待ちなさい、柊季君」

   

  「なんですか殺せんせー、ここはやっぱり…」

 

  「いいから見ていなさい」

 

  「?」

 

 

 

  自分たちのことを棚におげて、渚たちが集会中に笑ってたことが気に入らないらしい。

 

 

  「ったく、E組はE組らしく下向いてろってんだ」

 

  「どうせ、人生詰んでんだからよ」

 

  渚はじっと黙って、メガネとニキビをみていた。

 

  「んだ、その不満そうな眼はよ。あっ?」

 

  「何とか言えよ、E組、殺すぞ!」

 

 

 

 

  その時だった、まるで寒気に似た何かが俺を包み込んだのは、

 

 

  そして、渚はつぶやく

 

 

  「殺そうとしたこともないくせに」 

 

   

  言葉自体は普通なのにもかかわらず、俺の耳にその言葉はそうは聞こえなかった。

 

  

 

  「せんせー今のは…」

 

  「ヌルフフフ、うちの生徒は殺る気が違いますよ」

 

堂々と歩いていく渚はいつもと同じはずなのに俺は彼に対して畏怖の感情すら覚えた。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

  そしてこの光景を見ていたのは俺らだけではなかった。

  

   

 

 

 

 

 

 

 

 

  「E組。エンドのE組が普通の生徒を押しのけ歩いてゆく、それは私の学校では合理的ではない」

 

  男は顔の前でじっと手を組む。

 

  「少し改善する必要がある、それは私にとっては暗殺よりも優先事項だ」

 

  椚ヶ丘学園理事長、浅野学峯は監視カメラの画像をじっと見つめているのだった。

 

 


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