だいぶ時間が空いてしまいました……
主にテストとかテストとかテストとかのせいです。
これからもよろしくお願いします。
「君たちの知恵と工夫と本気の努力。それを見るのが何よりもの楽しみです!全力の暗殺を期待します!」
殺せんせーがそう言い、みんなの準備ができたことを確認すると、岡島が言う。
「それじゃあ、始めるぜ殺せんせー」
するとチャペルの電気が消え、画面にはどこかで見たことのあるロゴが出て、映画が始まる。
殺せんせーは映画を見ながらも周囲の警戒を怠ったりはしなかった。
(後ろでしきりに動いて人数と位置を悟られないようにしていますが……甘い、ここにいない2人の匂いはすでに把握してます、ホテルに続く桟橋の方向から、E組きってのスナイパーの千葉君と速水さんの匂いがしてきますねぇ)
しかし、そんな殺せんせーの余裕は一瞬にしてなくなった。
「それでは、次の映像を見ていただこう」
「なんでしょうねぇ…」
「……買収は失敗した」
その言葉とともにいつしかの擬態してエロ本を読み漁る殺せんせーが映し出される。
「失敗したぁあ!?」
「最近のマイブームは熟女OL。すべてこのタコが一人で集めたエロ本である」
「あ、ちょっと岡島君たちあれほどみんなに言うなと…」
「さらに、アイス一本で買収しようというせこさ、これでも現役の中学校の教師である」
「ちょ、ちょっと岡島君…」
「せんせー、映画鑑賞中は静かにしなよ、聞こえないよ」
柊季がもっともらしい理由で殺せんせーを注意する。
「次はこの映像、女子限定のケーキバイキング。この巨影、誰であろう奴である……」
「殺子って…」
「エロ本に、女装に恥ずかしくないの、このど変態」
「てか、あの体格でばれねー訳ねーだろ?」
狭間と寺坂のいうことはもっともである。しかし、この映画はまだ終わらない。
「つづいてはこれである。ティッシュ配りに並ぶ分身。そんなにもらってどうするのかと思ったら、揚げ物として食べていた」
「なっ」
「なぁ、椿季、ティッシュの揚げ物って食べれるのかよ」
「さぁ、私は作ったこと無いし、食べたいとも思わないね」
「そもそも、ティッシュ食うてるやつに生物としての尊厳はあるもんかねぇ殺せんせー」
柊季がニヤニヤしながらそう言うと殺せんせーは顔を抑え何も言わなかった。ただ。「まだ終わらないんですか」と繰り返しつぶやくだけで…
しかし、そんなせんせーに対し三村のナレーションは無慈悲に告げる。
「この教師の変質な行動はこれだけではない、あと一時間じっくりご説明しよう」
「あと、一時間もぉぉおお!?」
そして、一時間後。
「せんせー、もう死にました……あんな映像見せられて……もう生きていけないです…」
「さて極秘映像にお付き合いいただいたが、何かお気づきではないだろうか?殺せんせー」
三村のナレーションにそう言われて殺せんせーは初めて気づいた。あたりが水浸しになっていることに
「ニュヤッ!これは!誰も水を流す気配はなかったのに?まさか、満潮!」
そう驚く殺せんせーの前に期末テストの勝者8人が立った。
「誰かが小屋の支柱を短くでもしたんじゃないか?」
「船に酔って、恥ずかしい思いして、海水吸ってだいぶ動きは鈍ったんじゃない?」
「さて、殺せんせーいよいよですよ」
「約束だからな、避けないでよ、殺せんせー」
(…………やりますね。しかし、ここに速水さんと千葉君の場所は大体わかっています……2人のいるそちらの方向に注意しておけばば問題ないはず………)
殺せんせーがそんなことを考えていると、律と磯貝が同時に叫ぶ。
「「作戦開始!!」」
その声と同時に殺せんせーの8本の触手が破壊され、チャペルの壁が壊され、一瞬にしてフライボードの檻が出来上がる。
「これは、フライボード!水圧の檻!」
ピーッ!
倉橋の笛の合図とともにイルカが跳ね水圧の檻の隙間を埋め、水中の中から律が出てきた。
「一斉射撃を開始します、照準を殺せんせーの周囲5メートルに設定」
その言葉と共にチャペル内に残った大半の生徒が殺せんせーに射撃を始める。
そして、殺せんせーは鋭い殺気に気付く。
「椿季さん、やはりあなたが来ましたか」
「せんせーの望み通りこれを使うことにします」
椿季はそう言い、日本刀型の対殺せんせーナイフをしっかりと構える。
「でも椿季さん、仕掛けが分かっている武器がせんせーに効くでしょうか?」
せんせーがそう言うと同時に椿季は刀を振り下ろす、せんせーは周りで砲弾が飛び交う中で檻の中でそれを交わしていた。
そして、椿季がいったん引き下がると椿は少しかがみ、それを踏み台にして柊季が殺せんせーの頭上へと飛び上がる。
そして柊季は殺せんせーの樹上から両手に持った拳銃で殺せんせーを狙い撃ち、椿季も地面をけって間合いを詰めよる。
「喰らえ!!」
「そうはいきません!!」
そう言い、殺せんせーは柊季の球をよけながら、今度は間合いを詰めてきた椿季の刀をすれすれで交わした…
はずだった…
「ニュヤッ!!、これは」
せんせーの触手が一本が一本破壊される、どこから飛んできたかもわからない対せんせーナイフによって、
殺せんせーはナイフの飛んできた椿季のほうを見る。
「彼女は確かに刀を両手に持ちしっかり構えていた。ナイフを投げるようなフェイクをするそぶりはなかったはず…」
「甘いですね。殺せんせー、私や柊季だけが攻撃部隊と思ったら大間違いです」
その言葉に殺せんせーは気付く、先ほどまで後方支援に徹してたオレンジ色の髪の少女が対せんせーナイフを構えていたことに。
「なるほど、そう言うわけですか、倉橋さん」
「陽菜ちゃんは普段後方支援をすることが多いですが、ナイフ術の成績は女子の中では悪くないですから、私が教えたんです……人の死角をつく投剣術をね」
倉橋はイトナが学校にやってきて去った後、自分も何か技術を新たに身に着けたいと考えて、椿季に相談していた。そこで椿季は放課後を使って倉橋に投剣術を教えたのだ。
「俺も最初これを見たときはビビったな!」
そう言いながら、柊季は弾丸を放つ…がそれは対せんせーBB弾ではなくゴム弾でチャペルに仕込まれたライトのスイッチににヒットした。
そのライトは紫色の光を放ち全体を照らす。
「こ、これは…あの時の圧力光線!!」
「もらった!!」
柊季が圧力光線で隙を作ると、椿季は刀で切りかかり、殺せんせーもかわそうとするが触手が一本切り落とされる。
「シロから拝借したのを返し忘れてたから、ちょっといじって大きくしてみた」
「私たちだっていつまでも同じじゃないよ!殺せんせー!」
「第二第三の矢はしっかり準備してますから」
椿季と柊季、倉橋が構え直し、懐からナイフを取り出して柊季が言う。
「これで終わりだ!!殺せんせー!!」
三人はナイフを投げたナイフは殺せんせーに向けて一直線に飛んでいく。そして、同じタイミングで丘の上ににおいをしみこませておいたダミーを置き、海の中に隠れていた速水と千葉のコンビが殺せんせーに照準を合わせ引き金を引く。
殺せんせーも二人の球には気付くがもうその時は回避不可能な距離にBB弾が来ていた。
「よくぞ、ここまで!……」
そしてこの後、何かが爆発したかのような光と衝撃波が柊季達を飲み込んだ。