第1節 ヴェルサイユの馬鹿
血液が蒸発しそうな熱気。そして眼前を埋め尽くすのは、それよりも熱く狂する市民達だった。
一人につき一度きりの人生を、たった一瞬で鮮やかに終わらせる大舞台。つまりは処刑だ。
市民にとって人の死は娯楽である。日々の楽しみに飢えている市民達にとって、ギロチンで人の首が飛ぶ様は何にも勝る刺激なのだ。
特に処刑されるのが嫌われ者や高貴な身分な者であれば、鬱憤や嗜虐心でより刺激は強まる。
共和国万歳、共和国万歳。
今日も正義を謳いながら市民達は、笑いながら悪の処刑を待ち望むのだ。
「おい……」
「きたぞ……本当に、きたぞ……」
処刑人であるサンソンに引きずられるように『その男』が断頭台に姿を現すと、市民達がにわかにざわつき始める。
殺される人間の質で刺激が左右されるのであれば、今日のそれは極上といっていいだろう。
「おしまいだな、ロベスピエール。いずれこの日がくる予感はあったけど、想像以上に早かった」
「……」
ロベスピエールと呼ばれた男は、サンソンの問いかけに無言を貫く。
嘗てこの国の政治を動かす人間の一人でありながら、身に纏う服には余計な華美さがなく、質素な慎ましさがあった。目にクマができて痩せこけた細い顔つきは、贅沢な食生活を送っていない以上に、寝る間を惜しんで働いてきた証である。
だが持ち前の断固たる指導力と情熱で革命を引っ張ってきたロベスピエールも、拘束されて断頭台にかけられれば唯の人だ。
アンリ・サンソンのギロチンは、誰であろうと平等に処断する。誰よりも国を愛した王であろうと、誰より民を愛した王妃であろうと。誰よりも革命の理想を信じたロベスピエールもまた然り。
「最期に言い残すことがあるなら聞いておくよ」
「お前は……――――分かるのか? 今、なにが起きている?」
暫しの沈黙の末、ロベスピエールの口から吐き出されたのは抽象的な疑問だった。
けれどサンソンには直ぐにそれが何を指しているのか理解できた。というよりこのフランスの市民で理解できない人間の方が少ないだろう。
「僕にもどうして彼女が生きているのかなんて分からないよ。僕の仕事に一切の手抜かりはなかったし、彼女と陛下が死んだことは処刑した僕自身が一番分かっている。
だけどそんな疑問はもう一度御二人に出逢えた感動と比べればちっぽけなものさ。現実にお二人がああして生きていて、こうして民衆のあらゆる諸問題も解決した」
「夢物語だな。頭に悪とつく類の。流した血と悔恨に目を背け、逃避した夢に先などない」
「それでもいい。都合の良い夢と悪夢のような現実なら、僕は夢の方がマシさ」
「下らないな、話にならない。やはり貴様は一介の死刑執行役人だ」
「……下らない?」
「どうして王党派であるお前を断頭台に送らなかったか分かるか? 結局のところお前は言われた事を淡々とこなす役人で、それ以上でもそれ以下でもない。処刑人としての価値はあっても、処刑する意味はなかった」
「処刑前に処刑人を侮辱する人間は珍しい。理性的な人間は苦しみながら死ぬことを恐れて、罵倒は処刑を命じた人間へ向けるものだからね」
「だがお前は手を抜かないだろう。お前はそういう男だ。愛しい人間も憎らしい人間も、いざ仕事となれば平等に処刑する」
「………」
「話し過ぎたようだ。早く仕事を済ませるといい。最後に訂正すると、先程の言葉は侮辱ではなく賞賛のつもりだった」
そうしてマクシミリアン・ロベスピエールは口を噤む。
抵抗したところで意味などないし時間の無駄だ。無駄な時間を使って市民達に時間の浪費をさせる訳にはいかない。
思い起こせば、全てが致命的に狂い始めたのは王妃の処刑が切っ掛けだった。あれから普通では考えられない、それこそ神話か聖書の中のような出来事が連続して発生し、気付けば己は断頭台である。
フランス全土で燃え盛っていた革命の火は喪われ、代わりに嘗てこの国の主権を支配した王党派が幅を利かせ始めていた。
きっと市民達に問いかければ一様に「革命は終わった」と返ってくるだろう。
だがロベスピエールは信じている。革命はまだ死んでいない。ここで自分が断頭台の露へ消えようとも、きっとこの国の革命を成し遂げる男が現れるはずだ。
根拠など何一つないが努めてロベスピエールはそう信じた。そうでなければ死にきれなかった。
(後は、任せたぞ)
そしてロベスピエールが顔も知らない誰かに心中で語り掛けたところで、断頭台の刃が無情に落下――――してこなかった。
誰が撃ったのか。いやそもそも何処から出てきたのか。広場に脈絡なく出現した大砲が断頭台を正確に狙撃したのである。
「アーハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハーーーーッ!! 清廉の士! 革命の理想最後の体現者! マクシミリアン・ロベスピエール!! 君の死はもっと先だ! もっと後で無惨で物哀しく……ああ、だけど胸を抉る悲劇的なものだ! こんなところで死ぬなんて運命が許しても、この僕が許しはしないよ!!」
「な、なんだこの薔薇吹雪は!?」
広場に吹き荒れる血のように紅い大量の薔薇と、祝砲を鳴らしまくる無数の大砲。その中心に立っているのは薔薇のように赤い舞踏服に身を包んだ男だった。
市民は言うに及ばず。数多の人間を処刑してきたサンソンも、革命を引っ張ってきたロベスピエールも、まったく意味不明な光景に呆然気質となる。
だが謎の男は周囲の空気の温度差など気にした素振りもなく、舞台俳優のような大仰な動きで腰のサーベルを抜き放つ。
明らかな敵対姿勢に警備の兵士達がまず我に返る。
「て、テロリストだ! ロベスピエールを奪還しにきたんだ!」
「あの不審者を捕まえろ!」
銃剣を構えた兵士達が紅の男を取り押えに殺到する。その時、ロベスピエールは男が人喰い鬼のように獰猛な笑みを浮かべるのを見た。
瞬間、目にも留まらぬ速度で男が走り出す。馬ですら追い越すほどの俊敏さに兵士達は触れることすら叶わない。
「お前は……っ!」
「アデュー」
断頭台に血の大輪が咲き誇る。一息で断頭台まで走り飛んできた男が、そのサーベルで処刑人であるサンソンの首を刎ねたのだ。何人もの人間の首を落とした処刑人の皮肉な最期だった。
「誰だ、お前は? 見たことのない顔だが、お前も王妃処刑後に現れだした異常な力をもった人間か?」
「フフフ。自分は違うような口ぶりだね、ムッシュ。同じ力が宿ってるんだろう、君にも」
「!」
「おっと積もる話は後にしようか。新たな観客の登場のようだ」
騒ぎを聞きつけてやって来たのだろう。竜騎兵隊が広場へ突入してくる。先頭にいるのは竜騎兵隊の連隊長にして王妃の腹心であるシュバリエ・デオンだ。
デオンは麗しの風貌の男装の麗人だが、決して見てくれだけの騎士ではない。現場を見るや否や即座に状況を察すると、刃を紅の男へ向ける。
「……百年戦争の時のあの方と同じ、修正力によって呼ばれたマスター不在のはぐれサーヴァントか」
「如何にも」
そう言いつつ紅の男はなにか鋭利な針のようなものを投げた。弾丸めいた速度のそれをデオンは優れた動体視力と反射神経で掴む。
果たして紅の男が投げたものの正体は赤い薔薇だった。
「王妃へ渡しておくれ。これをもって旧き王への宣戦布告としよう。伝えるがいい! 僕こそが華麗なる決戦の舞台へと降り立った薔薇の貴公子! アウステルリッツにて咲き誇る大輪!! イレギュラークラス、プリンスのサーヴァント! 名を……ボナパルト!! ナポレオン・ボナパルトだよ!! ハーハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「な、ナポレ……オンだと?」
フランス市民全員がクエスチョンマークを浮かべる中で、シュバリエ・デオンだけが絶句していた。
そう、この時代では未だ無名であろうとも、後世を知る人間であれば誰もが知っている。
神話や伝説由来の英霊達を差し置いて、近代出身でありながら英雄の代名詞とまで謳われるフランス最大の巨人を。
「では、さらばだフランス市民諸君! 未来における我が臣民達!! この時代の柱たるムッシュ・ロベスピエールの身柄はこのボナパルトが預かった!
僕は古の王が眠る城にて君達を待とう!! そこで僕と旧き国王のどちらがこの国の行く末の舵取りをするのか決しようじゃないか!!」
再び薔薇吹雪が吹き荒れる。デオンには「待て」と叫ぶ間すらありはしない。
薔薇を斬り払いながら断頭台の前まで来た時、既にナポレオンとロベスピエールの姿は忽然と消えていた。
「直ぐに陛下と王妃様へ伝えなければ」
ロベスピエールとボナパルト。およそフランス王家にとって最大最悪の敵である。
その二人が手を結んでしまった。これは一刻も早く『旧き王が眠る城』とやらを見つけなければならないだろう。
部下達に現場の後処理を命じたデオンは、急いで主君のいるヴェルサイユ宮殿へと向かった。
第六特異点〝神聖円卓領域キャメロット〟の修復をどうにか成し遂げた藤丸立華は、マイルームで暫しの安息を甘受していた。
次はいよいよ七番目の特異点。これまでのものとは異なり魔術王自らが手を下した唯一の時代である。詳細はロマンやダ・ヴィンチを中心としたスタッフが調査中ではあるが、過去最高難易度のグランドオーダーになるという予感が自分の中にあった。
元々数合わせのマスターだった自分には、ロマン達の調査を手伝うことはできない。そもそも仮に手伝える能力があったとしても、ロマンは『バックアップは僕らに任せて君は英気を養っていてくれ』とやんわり断るだろう。なんだかんだで一年以上の付き合いだ。それくらいは分かる。
だから寝る間も惜しんで調査をしているスタッフに感謝しながら、マスターである自分は休息に努めるとしよう。
(ぶっちゃけると結構疲れ溜まってるかもだし)
まだ起きたばかりだが、自分の体は未だに睡眠を欲している。ここは休日だけ使える禁断の一手、二度寝を行使するとしよう。
アラームを11時にセットして目を瞑る。その直後だった。
『藤丸くん、緊急の要件ができてしまった。悪いんだけど今直ぐこっちに来られるかな?』
ロマンからの突然の連絡に微睡みかけた意識を浮上させる。
かれこれ一年以上の付き合いだ。当然分かるとも。ロマンのこの声は洒落ではなく不味いことが起きたらしい。
「もしかして第七特異点の調査が完了したんですか?」
『そうじゃない。でもそれに近いとも言える。ともかく詳しくはこっちで説明するよ』
「……分かりました」
マイルームを出て、ロマンの待つカルデアスへ急ぐ。
最初は無駄に広いものだから迷うこともあった施設も、一年間も過ごせば自分の庭同然だ。小走りで向かうと十分程でカルデアスに到着した。
「おはようございます、先輩」
「おはようマシュ。体は大丈夫?」
先に到着していたマシュと挨拶をしつつ、容態を尋ねる。
「はい! ドクターに診てもらいましたし、行動に支障はありません。ありがとうございます、心配させてしまって」
元気よく返事をするマシュ。
マスターとしても先輩としても、マシュの言ったことは素直に信じたいところだが、相棒の体調に気を配るのもマスターの役目だ。
マシュにばれないようにチラッとロマンの顔を見る。マシュは大丈夫ではない時でも『大丈夫』と答えるタイプなので、こういったことは主治医に尋ねるのが一番だ。
ロマンもこちらの意図を察したらしく、肯定するようにこくんと頷く。どうやら空元気ではなく本当に大丈夫らしい。ともかく一安心である。
「さて、藤丸くんもきたことだし始めようか。百聞は一見に如かずというし、まずはこれを見て欲しい」
ロマンが指し示したのはカルデアスに浮かび上がる赤い灯だ。人類史における七つの特異点を指し示す座標である。
そしてロマンの人差し指はそのうちの一つ――――最初の特異点であるフランスへと向けられていた。
「オルレアンになにかあったのですか? まさかジャンヌ・オルタが復活して、特異点が再び焼却されたのでしょうか?」
「え゛ またあのワイバーン地獄を味わうのは勘弁して欲しいんですけど」
「……違う、あの赤い灯をよ~く見てくれ。光が微妙に重なっているだろう」
「本当です! 第一特異点のオルレアンの北にもう一つ赤い灯があります。これは一体……」
一部が重なっているせいで気付かなかったが、改めて観察するとマシュの言う通りオルレアンの上にも光が点灯していた。
赤い灯が人類史焼却の原因である特異点を示すのであれば、それが新たに点灯したという事実が指し示す答えは一つしかない。
「まさか新しい特異点が出現したんですか?」
「正解だ。六つ目の特異点が修復されたことで焦った『魔術王』が急遽聖杯を送り込んだのか、ただ単にこれまで観測できなかっただけなのか、はたまた別の要因があったのか。
残念ながら原因は定かじゃないけれど、新しい特異点が出現したという事実は疑いようがない。僕達はこの新しい特異点を『β特異点』と命名した。不幸中の幸いというべきか人理定礎値は過去最低のランクC。敢えて無視して後回しにするという選択肢もないわけじゃないけど、第七特異点のグランドオーダーは嘗てない難易度であることが予想される。万全の状態で第七へ挑むためにも、不安要素は予め解消しておきたい」
「分かりました。じゃあこれまで通りその特異点にレイシフトして聖杯を回収してくればいいんですね」
「ありがとう。まだ第六特異点での疲れが抜けきっていないだろうに。藤丸立夏、カルデアの臨時のトップとして改めて感謝の言葉を送りたい。ありがとう」
「や、止めて下さいよドクター! 改めて神妙にお礼されても困っちゃいますよ。いつも通りの作戦なんだから、いつも通りいきましょう」
「はは、そうだね。じゃあこのβ特異点の説明をしよう」
「オルレアンの北ということは、パリあたりでしょうか?」
花の都パリ。現代においてもフランスの首都である都市だ。
フランスの地理なんてさっぱりの自分には、パリの正確な位置なんて分からないが、首都であるなら特異点になる可能性は十分にあるだろう。
「ちょっと外れだね。この座標軸はパリより西、イヴリーヌ県のヴェルサイユを示しているようなんだ」
「ヴェルサイユ……? ということはもしや」
「おやおや~。マシュにはもう分かってしまったようだね。そう、β特異点の時間軸はAD.1793。人類史が最も血と情熱に狂していたフランス革命の時代さ!」
お気に入りの生徒に花丸をあげる教師のような表情で、ダ・ヴィンチがにこやかに告げる。
柔和に笑いながら手の方はカルデアのコンソールを高速で操作しているが……これは指摘した方がいいのか迷うところだ。
「フランス革命……ですか」
「もしかして藤丸くん、フランス革命を知らないとかはないよね?」
「あ、いや確かに俺は歴史には疎いですけど、フランス革命くらいは知ってますよ! 世界史の授業でここは重点的にやりましたから」
慌てて否定する。確かに魔術師的には知ってて当然レベルのサー・ガウェインを知らなかった自分だが、それは学校の授業でアーサー王伝説についてなんてやらなかったことが原因である。
流石にフランス革命を知らないほど無知ではない。とはいえ詳細を語れと言われても厳しいのであるが。
「学校の授業とはまたのどかだね。だけど授業でみっちりやるっていうことは、それだけその時代が重要という証さ。自由、平等、博愛。後世における共和制国家の民衆が当たり前に享受している概念は殆どがこの時代に生まれたといっていい。
第四特異点の産業革命が技術的な革新ならば、フランス革命は精神の革新だ。人類史に与えた影響は計り知れないものがある。もしもこの時代が焼却なんてことになれば、間違いなく人類史はこの現代に辿り着かなくなるだろう」
「けどダ・ヴィンチちゃん、それだけ重要な時代なのに人理定礎値そのものは低いのはなんで?」
「それは行ってみないことには分からないけど、恐らくまだ歴史の歪みそのものが少ないんじゃないかな。ほら、ランクEXの第六なんてエルサレムにピラミッドがあるわアトラス院があるわキャメロットがあるわで、もはや原型を留めてないレベルで滅茶苦茶になっていただろう? 対してランクの低いオルレアンやセプテムはちゃんと元の国の形が残っていた。だからきっとβ特異点もフランスという国そのものは残ってるはずだよ」
「けどそれは現段階の話だ。放置すれば取り返しのつかないことになる可能性は十分に有り得る」
それに第七特異点と黒幕である魔術王との戦いが控えている以上、余り長い時間はかけられない。
タイムリミットである2016年の終わりまで残り僅か。早々に片を付けておくべきだろう。
「……先輩。フランス革命の時代ということは、やはり」
「分かってるよマシュ、分かってる」
脳裏に蘇るのはオルレアンで出会った掛け替えのない仲間の顔だった。そう、1793年はマリー・アントワネットが処刑された年号なのである。
これを偶然と切り捨てることなどできない。
再会の予感がある。β特異点へレイシフトすれば、きっと自分達はもう一度彼女と出会うことになるはずだ。もしかしたらデオンやサンソン、アマデウスとも再会するかもしれない。
だけどきっとそれは味方ではなく――――、
「どうする? 一応時間がないわけじゃない。なんならもうちょっと考える時間を挟んでからでも」
「……俺は、大丈夫ですよ、ドクター。始めて下さい」
「分かった。これまでの特異点のようにきっと現地にも協力してくれるサーヴァントがいるはずだ。時間がないからといって、くれぐれも焦らないようにね」
マシュと一緒に所定の位置へつく。
特異点Fにイレギュラーなα特異点も含めれば今回が八回目のグランドオーダーになる。だがいつになってもレイシフト前の流れた汗が瞬間的に凍てつくような緊張感は消えてなくならない。
そこでふと前と違ってダ・ヴィンチが一緒ではないことに気付いた。
「ダ・ヴィンチちゃんは今回は一緒じゃないんですか?」
「天才の助けが欲しい気持ちは分かるとも。ご期待に沿えず申し訳ないけど、私はここで第七の調査もしないといけないからね。ロマンが君達の存在証明をするのに手がかかりきりになるから、私がこっちに残らないと」
「そっか……」
ダ・ヴィンチの発明品は前回の特異点でも大活躍だっただけに残念だが、そういう理由なら仕方ない。
『アンサモンプログラム、スタート。霊子変換を開始、します。レイシフト開始まで、あと3.2、1……』
聞きなれたアナウンスが響く。
ブラックホールのように深い場所へ落下していく感覚。
『全工程、完了。グランドオーダー、実証を開始します』
肉体が、精神が、魂が吸い込まれていく。
嘗てレイシフトした場所へ、未だレイシフトしていない時代へと。
人理定礎値 C
第βの聖杯:“コルシカの人喰い鬼”AD.1793 絶対革命王政ヴェルサイユ