艦これ&鋼鉄の咆哮【防空戦艦夜雨】〜夜空の防人と狩人〜   作:妖鵞夜雨

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複数人の人から

・変態を超えた変態紳士

・きちがいガチ勢。はっきり言って頭おかしい(ほめ言葉)

・駆逐艦のπ乙ソムリエ(名誉)

・目だけで艦娘を見分ける変人提督

・完全無課金で艦これをする厳選仕事人。控えめに言ってそこまでやる馬鹿はめったにいないだろwwwww(褒め言葉)

・本職が提督。他はおまけでしか生活してないだろw(ほめ言葉)

・ラジオライブの投稿開始から数分でこじらせた長いSS文章をアスキーアート付きで送り付ける変態。控えめに言って気持ち悪い(最上位の褒め言葉)


(※一部誇張表現やフェイク、ぼかし表現などがあります。鵜呑みにしないように)

等の名誉あふれる(?)称号をもらった妖鵞夜雨です。

いやー、まさかここまでもらうとは思ってませんでした(←?!)

え??前イベの結果??
完全勝利UCしてきましたよ???もちろん全部丙で。

丙提督を極めたいんですよねw

提督レベル100を超えてますけどねwwwwww第六駆逐のクエストすらやってないクソ雑魚厳選提督なんで…すいません許してくださいwwwwww

あ、珍しく9500文字を超えてしまいました。長めですいません()


由良改二の待ち時間にどうぞ!!!!!!


1‐1‐D ~台湾強襲!民間人や味方を救出せよ!~

夜雨side

 

阿武隈「無事立霧渓(たっきりけい)に入港、接舷出来ました。錨と舫を下してくださーいー!」

 

艦舷からロープが投げられもやいに結び付けられる。艦舷から錨がおろされ海底の岩に食い込む。

 

「投錨確認よーし。ここってこんなに深かったのですね…。こっちでは浅瀬だったから入れなかったよね…。」

 

我々の知る立霧渓は細い川と広い砂利の河川…涸れかけた川といっても差し支えはないと思う。

 

しかし、今私は確かにその川の真ん中を戦艦という幅広底深な船で遡上していた。

 

龍奈「こっちの記録によれば深海棲艦に削られた後、人口の港として流用されたみたいですね。ガスタービンエンジンおよび1.2番以外の主機停止。運行後点検(メンテナンス)をお願いします。いくぞ野郎ども!!!私に続け!!」

 

龍奈がCICの扉から機関室のほうへ走っていく光景はもう見慣れた光景である。整備というか調整というか…そういうのはとてもマメな人だからもう自由に任せている。

 

「艦娘の皆さん、お疲れ様です。ただいま台湾の立霧渓(たっきりけい)河川の南側に接岸しました。えーっと……随伴艦や輸送艦の補給の為ですけど、約1日半強ぐらいの自由時間が出来ました。えーっと……」

 

なんていうか…こういうのはあんまり得意じゃないからかなり考えながら言ってしまうのはあんまりよくないですね…w

 

琴音t『おう、割り込み失礼。お前ら久しぶりだな。琴音だ。今隣の二式大艇機内に武蔵共々居るんだが外でもぶらついて来たらどうだ?……と、言いたいが。昨日台北付近の港が空襲でやられ、さらに深海棲艦の強襲揚陸部隊に上陸され台湾市あたりが包囲されている。おかげで台湾基地は機能マヒ状態。ただし、今のところ艦娘は損傷こそあるものの全員無事らしい。現在は別動隊の航空母艦および軽空母によるタンクキラーが先行して支援攻撃を実行中。ただ敵の数が多いのと揚陸部隊による無限沸き状態でじり貧の模様だ。

作戦概要は

・敵揚陸部隊の分断及び撃破。

・北京市街地付近に取り残された一般市民および艦娘、司令部などの人員確保、保護および安全に離脱すること。

・機密資料の回収もしくは爆破破棄。

・試製艦娘用装備の回収。

以上だ。

不意打ち作戦のため隠密を要する。そのため陸路での移動になる。陸路の移動は新城からの「鉄道」か「9号線を自走」するかの二択になる。鉄路は台湾政府に無理をお願いして運行を入れさせて貰ってるが、量が量だけに時間がかかる。一回の輸送で移動できる量も制限があるから注意してほしい。詳しい画像とかはタブレット端末なりなんなりを見てくれ。これ便利過ぎてやばいわwサンキューな夜雨。』

 

「はい。…あ、この場合って多分ですけど…規格が違う私達(の車両や戦車)って高確率で……」

 

凪沙「自走だねー。重戦車、機動戦車、対空車両、六輪装甲戦車、後は自走車両2両があれば大丈夫だよねー。早めに下ろしておくよー。アレ動かすの、とってもめんどいし。」

 

琴音t『その件だが、夜雨。一度船を格納してくれ。目立ち過ぎると後々困る。』

 

「だそうですので、一度降りていただくことになりそうですね……w」

 

凪沙「オーマイガーwwwwwww船でゆっくりできると思ったのに―wwww」

 

琴音t『今台湾の鎮守府に連絡を取って確認したんだが、先日の空襲の被害で鉄路の一部や操車場がやられて今日使うはずだった機関車や列車の一部がお釈迦になってしまってな。結構な編隊を組まなきゃいけないから一部艦娘も戦車隊に分乗してもらうことになる。そこに関してはすまん。後で夜雨と龍奈、サラトガ、鈴谷、扶桑、山城、あと大発が載せられる艦は武蔵の所に集合。以上』

 

「……えーっと。とりあえず降り口は艦首艦尾だけですね。艦舷は車両の下ろし口になるので降りられません。では、私も準備とかがありますのでこれで失礼しますね。」

 

 

 

…さて。私も手伝えることがあるなら琴音提督の話が終わった後手伝いに行こっと。

 

 

 

 

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーー

隊列は先頭から

・日本陸上自衛隊の機動部隊所属10式量産後期型二両

・琴音提督と武蔵以下数名の乗るハマー

・私の乗る零式試作高機動重戦車

・龍奈の乗る五式装甲戦闘車両

・凪沙の乗る30mm機動対空車両

・鈴奈と夜雨所属の陸戦機動部隊が乗る兵員輸送装甲車両

・サラトガが乗るM1A2エイブラムス(バルカン砲仕様)

・米海兵隊が乗る水陸両用車両数両

・イギリス海兵隊のチャレンジャー2戦車

・ドイツ陸軍のレオパルト2マークスマン対空車両

……

【内訳】

・米(陸 軍)…戦車10 装甲9 輸送30 自走2 水陸6

・米(海兵隊)…装甲10 輸送10

・英……戦車3  装甲2 輸送2

・独……戦車2  対空4 輸送2

・露……戦車10 対空4 駆逐2  自走2 装甲1 水陸2

・日(自衛隊)…戦車8  対空6 装甲7  輸送12

・台湾…戦車15 装甲2 輸送2

・韓国…戦車2

・艦娘…チハ7 チハ新砲塔5 チト10  チヌ5 ホロ4 短12㎝チハ1 長12㎝チハ1  ソキ4 チリⅡ2 ソキ4

・夜雨陸戦隊… 重戦車1 対空1 装甲8 輸送3

・対空=対空車両

……ゲパルトや89式対空、レオパルト2マークスマン等

・装甲=装甲戦闘車両(装甲兵員輸送車両も含む)

……ストライカー、96式装輪装甲車、MT-LB等

・輸送=輸送車両(非装甲兵員輸送車やその護衛も含む)

・水陸=水陸両用車両

……AAV7、EFV、BMP3等

・自走=自走砲(という名前のミサイル戦車)

……シェリダン

・駆逐=戦車駆逐車両

……ISU-E122‘300‐深海後期生産型改(深海棲艦からの鹵獲品を参考に生産された型)

――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…どうしてこうなったんだろう。なんていうか、うん。琴音提督か武蔵さんが指揮を執ると思っていたんですよね。

 

それが名前も知らない、階級下のおっさんがしゃしゃり出てなんか指揮をすることになった…。

 

 

 

最後部車両に乗っている指揮官「先頭前進。沿岸環状高速防衛路を指定地点まで北進しろ。ぐずぐずしてると遅れるぞ!」

 

琴音『なーんであんな深海棲艦とまともに戦えないやつが指揮を執るんだ?意味が分からんぞ…。』

 

武蔵『普通なら私か指揮能力の高い義理妹(夜雨)がとるべきだろう。しかも最後尾から指揮ということは自分が一番安全な…』ブツブツ

 

 

「あ、あのお二人さん…あんまりぐちぐちいうのはよろしくないですよ…。」

 

最後部車両に乗っている指揮官『とっとと前進しろドアホ!!減らず口が!』

 

琴音『…階級が上の人に使う言葉がそれか?』

 

「ふ、二人ともやめてください。今はいがみ合うときじゃないです!!それにほかの人にまで丸聞こえなので第三者まで不快になりますよ!というか階級的にはなぜか私が一番高いのですが…。そこは置いといて前進してください。いつまでたっても進みませんよ!!」

 

無線越しで喧嘩を始めようとしているので形だけでも止めに入る。

 

 

琴音『…で。最後尾(チキン)かつ俺よりも階級下の分際がなんだ?』

 

赤城『え、チキンカツですって????私も食べたいです!!』

 

 

「赤城さんストップ!食べ物じゃないからね!琴音はとっととアクセル踏んで進む!!」

 

最後部車両に乗っている指揮官『怒られてやんのwwww m9(^Д^)プギャーwwwwwwwwwww』

 

「…このまま上層部に報告しますね。記録はちゃんととってますし。」

 

最後部車両に乗っている指揮官『おいまてくぁwせdrfgtyふjきおlp;@:「」?!?!?!』

 

「あー無線封鎖しているので何も聞こえないですねぇー???あ、ズッキー聞こえている?前進よろしく。じゃ✋。」

 

 

なんかもごもご言ってるけど聞こえないふりをして無線をガチャ切りし、操縦席に座っている妖精(ズッキー)に前進を指示する。

 

あ、ズッキーは人間の時に鈴木と呼ばれていたメカニックの奴で、ソフトウェアとハードウェアの両方いけちゃう変人さんね。

鈴木(ズッキー)『前進了解。VVVFインバータ初段作動確認。ノッチオン。出力上昇、トルク良好。前進します!』

 

高出力VVVFインバータ制御装置が動作し、無限軌道(クローラ)を回す。もちろん私は鉄道に乗っているわけがない。

 

私が今乗っている戦車は、既存の型落ち機を夕張、明石、龍奈、鈴木(ズッキー)が即席改造をして無理やり実用化した重装甲と高火力、そしてこう機動性の三立をしたMBTもとい重戦車である。

 

元の戦車の駆動方式が独特…ディーゼルエレクトリック式であった。

そのため、電力を外部供給すればエンジンをかけていなくても稼働ができてしまうことに魔改造に定評のある4人は気が付いてしまい、現状は実質外部電力で動く電動重戦車と言っても差し支えが無い。ちなみに電源は私の艤装から電力ケーブルを伸ばしバッテリーバッファを介して電動モーターに接続している。

防御用の装甲も強化され、さらには私が任意で防御壁を展開することによりAPFS-DSやFEAT-FS,HEAT-MPなどを一切受け付けない防御を誇る…らしい。

 

機動面に関しては操縦担当の妖精からは「こんなずんぐりむっくりした見た目だけどとても素直で乗っていて楽しい」とかなんとか。

 

龍奈『まさか産廃のハイブリッド機動システムがこんな所で役に立つとは思っていませんでした。開発者さんやりますね。』

 

「そういう龍奈と明石さんとばりん(夕張)、そしてズッキーの四人で小一時間…かな?それくらいで私の艤装から電力を供給するシステムを作ってなおかつ実用面でも問題ないぐらいまで仕上げるって何事……」

 

明石『いやー、そのへんに転がっていた鉄道車両に付いていたものを運良くチョチョイとパクって使わせて貰ったのですよ。』

 

夕張『楽しかったよ色々。いい感じでしょ!』

 

鈴木(ズッキー)『ソフトの書き換え大変でしたよ、ほんと。規格が違い過ぎて…w』

 

もともとはMBT…主力戦車とは口が裂けても言えないレベルでお粗末な戦車だった。わかりやすく言うならティーガー2やマウスみたいに重量の割にエンジンパワーもモーターパワーも足らない。何とか動けるようにと最大の重量物…装甲が削られた。がそれでも足らない代物。

 

主砲や砲塔旋回装置もきっちりメンテナンスはしていたが、長期間浴びていた海風でさび付いていて動かなかった。

 

そのようなものを約半日足らずで修理、改装、改造までしてしまった。

 

サラトガ『え、勝手に使ったってことですよね??それってOKなのですか?』

 

琴音t『スクラップになっていたかそのへんに転がって朽ち果てるよりはマシだ。と、思って許可した。』

 

サラトガ『ならNo problemですね。』

 

その辺に破棄…いや、破壊された鉄道や車からパーツをパク…無断で借りたということだろう。(もちろん返すつもりはゼロ。)

 

だからその辺にあったEF系列(電動六軸駆動)DD系列(ディーゼル四軸駆動)の機関車を引きずってかき集めてばらしていたのか…と、妙に納得してしまった。

 

「……はぁ……。だからと言って3000kw級の交流電気モーターをばらして四個1?五個1?して2つ用意してこれに積載するのはどうかと思いますよ…。さらに制御機器は半分自作で変速はほぼ無段階といっても過言ではないし、それでいて80トンの重量があるにもかかわらず160㎞/hまで速度計の針がありますし…。アスファルトの上で動かしても粉砕しないし、土の上でも沈んだりしないあたりを考えると、もう物理法則を完全に無視していますよね、これ…。妖精力学と艦娘科学は恐ろしすぎます……。」

 

琴音『まぁそれで色々助かっているのは事実だ。妖精と三人にしっかり感謝ぐらいは最低でもしろよ?礼儀だゾ。』

 

「もうすでにやりました。後でアイスか最中か饅頭か何か差し入れを用意しますよ。」

 

コマンダーキューポラに腰をかけ後ろをぼんやり眺める。真夏のセミの煩い鳴き声が聞こえ空には入道雲が浮かんでいる。日本の夏と似ているがそれほど暑くない。むしろ肌寒いといってもいい冷え方。これも深海棲艦の仕業、通称【深海性異常気象】というものらしい。強力な深海棲艦がいると起きるとかなんとか。

 

あぁそういえば列車移動組の最終便……蒸気機関車が牽引することになっていたっけ。

煤煙とかで深海棲艦にバレなきゃいいな。

 

最後尾『全車移動開始確認』

 

ーーー

 

4時間ほど道なりに進むと舗装路が砂や砂利、土で出来たような山道に変わる。

さらに空襲で道が穴だらけになり、更には深海棲艦の固有能力で地形が削られたりして川や水田からあふれでた水により膝上まで脚が吸い込まれる。

 

先ほどまで日照りだった天気も薄暗くなってきてただでさえ冷えていたのがさらに肌寒くなり、長袖の上着を着る兵も出てきた。

 

更にダメ押しと言わんばかりに深海棲艦の汚染…深海汚染で土地が紫色に変色していたり、変な色の泥水が染み出たりと進軍に影響が出てきた。

 

一応艦娘の除染能力を駆使しながら地ならしをしつつ進んでいるが、ここまで来ると悪路も走破できる戦車も装甲の自重で沈む。そして、隊列の進む速度が落ちる。 

 

M1A2三号車『クソ!泥に埋まってスタックした!引っ張ってくれ!』

レオ2二号車『へいへい。ロープ繋ぐよー!ってぁぁこっちもダメっぽい!!ヘルプ!』

チャレ2『落ち着きが足りませんね。こういう時こそ紅茶を飲んで…』ズブズブズブ

89式『皆さん埋まっていますよ!!!誰かダンボールもってこい!!』

 

…こんな感じに、である。

 

水陸両用車両や兵員輸送の一部は水陸両用なので浮かぶことが出来る。そのため問題なく進むことが出来ているが、

 

陸上自衛隊の89式自走高射機関砲や90式、10式

米陸軍のM1A2(エイブラムス)M551(シェリダン)

イギリス陸軍のFV4034 Challenger 2(チャレンジャー2)

ドイツ陸軍のLeopard Zwei(レオパルト2)Leopard Zwei/ITPSV 90 Marksman(レオパルト2マークスマン)

ロシア陸軍のT-14(Объект148)(オブイェークト148)T-15(アルマータ タイプC)

そして台湾陸軍のCM12(勇虎(よんふー))

などからなる実質国連軍は互いに引っ張りながら、もしくは進めない土地を迂回しながら四苦八苦して進んでいる。

 

泥まみれになりながら穴の淵にタイヤを引っ掛けて車を振り回し遊んでいる武蔵と琴音提督、量子格納による疑似ワープで回避できる艦娘、妖精は例外だった。

 

「そろそろ第3便…。蒸気機関車が追いついてくるころかしら。」

 

琴音t「時間的にそれぐらいだな。蒸気機関だから狙われやすいから多めに艦娘の護衛を付けた。多少は大丈夫だろ。お、追いついてきた。」

 

汽笛を鳴らし大量の黒煙を上げながら蒸気機関車三重連(機関車三台引き)で朽ちた草原を駆け抜ける。

 

琴音『はっはー。こりゃいい速度出とるな。どれ、追いかけっことでも行くか。いいだろ??』

 

武蔵『どうなんだ?大丈夫なら合図出してくれ夜雨(義理妹)?』

 

夜雨電探妖精『……ダメみたいですね…。複数方向から敵艦載機多数接近。数合計200ちょい。重爆と爆撃機(ボマー)及びエスコート(護衛戦闘機)接近中。カノーネンフォーゲル、Hs129(空飛ぶ缶切り)などのヤーボ(戦闘爆撃機)も確認。距離は充分ありますが雨か雪が降りそうな雲行きになってきたので十分に警戒してください!』

 

 

 

龍奈『ですよねー。』

凪沙『だよねー。』

琴音『知ってた。』

武蔵『やっぱり。』

鈴奈『…ですよね…』

鈴木(ズッキー)『まぁ展開的にはそのほうが美味しいよね。』

『まぁそうなりますよね。』

 

安心と信頼のメタい展開に見事に全員が同じタイミングでハモる。

 

隊列後尾『お前らハモっている場合か!!!!!隊列全速前進!!対空戦闘!!!』

 

「ハイハイ。隊列、対空戦闘用意。凪紗車は隊列戦闘組の右側に。龍奈車は隊列左に、鈴奈車は私の後ろに移動、展開してください。全兵器自由使用許可、各自対空自由射撃用意!ずきーは後ろは気にせず加速して!」

 

 

鈴木(ズッキー)『りょー、かいっ!』

 

段階制御機構によるギア進段が行われ急加速をする。

 

凪沙『了解、右対空戦闘用意だよ。電探連動、弾装填して。』

 

横に並んだ凪紗車の防弾版の隙間から4本の機関砲身が航空機の襲来方向に向けられる。

 

隊列最後尾『制空戦闘機および局地戦闘機、発艦始め!」

 

琴音t『げー。要らんこと言いやがって…。』

武蔵『…どうする?』

 

サラトガ『航空隊、発艦はじめ!』

鈴谷(航改二)『鈴谷航空隊、ト連送じゃん!キモいのやっちゃえ~、いっけー!』

大鳳『さぁ、やるわ!航空隊発艦始め!』

 

琴音『邪魔にしかならんけど、まあいいか…。はぁ…。』

 

大型の弓矢型以外の発艦システムを採用した艦娘が次々に艦載機を放つ。

烈風、紫電改二、強風改、震電が宙を舞い、高度を稼ぐべく上昇する。が、そこまでの距離はない。急降下してきた速度のある戦闘機にすれ違いざま数機が落とされ、苦しい旋回戦が発生する。

そもそも高高度迎撃用の震電をここで用いるのはどうかと思うが…。

 

琴音『夜雨、対空射撃はできるか?』

 

「と、唐突に聞きますね…。やります。主砲照準…きゃぁっ!」

戦車が窪みに突っ込む衝撃でコマンダーキューポラに簡易展開した右舷艤装砲塔部位がぶつかる。

「こ、この…。艤装完全展開(アーマーフルオープン)ロックボルトセット。ワイヤーを車体のフックに固定。脚部アンカーはコマンダーチェアに密結固定。スタビライザー最大!対空射撃用意。弾種対空気化榴弾。左舷砲は進行方向左、右舷砲は進行方向右、Clws及び高角速射砲は正面!ずっきー、車高下げて!」

 

鈴木(ズッキー)『了解!車高下げます!』

 

艦舷を模した艤装の下面から二本のワイヤーが戦車の履帯シュルツェン下部のフック拘束機にかけられ、電動巻き上げ機で戦車と艤装を固定。さらに脚部艤装から楔が椅子に食い込み足の踏ん張りを補佐する。それが完了したのを確認してから車高がゆっくり下がる。もちろん100㎞/h近い速度を出しながらである。

 

琴音『行け武蔵!!』

 

武蔵『第一主砲左砲、撃ぇ!』

 

爆炎が紫色の地面ごと砲弾を吹き飛ばす。その反動だけでランドクルーザーが急減速し止まる。そして琴音提督がアクセルをふかして急加速して元の位置に戻る。

 

「三式弾は敵の隊列の後ろで炸裂。次元調定もっと手前です。…直鞍機が退避しないので撃てないです!はやく退避してよ!」

 

苦しい旋回戦を繰り広げている見方機に敵機が群がっているのでこのまま撃ったら味方ごと吹き飛ばしてしまう。空母陣も退避命令を出しているが一向に退避する気配がない。

 

琴音『構わん。警告してどかないやつが悪いから撃っちまえ!』

 

「…了解。砲g」

武蔵『どきやがれこのクソアマァ!!!』ドゴォ!!!

 

その威力は陸上にいて弱体化しているとはいえ、腐っても46㎝砲である。

それの斉射を受けて吹き飛ばない艦載機などほとんどいない。ましてや深海棲艦や艦娘の艦載機レベルでは皆無といってよいかもしれない。味方ごと巻き込んでの巨大な三式弾(ショットガン)を9発叩き込まれた空域の飛行物体は文字通り紙切れのように舞い落ちる。

 

「うわぁ…豪快すぎる味方撃ち(フレンドリーファイア)…。」

 

凪沙『うっわwwwwwやりやがったwwww』

龍奈『うわあ…w』

鈴奈『…w』

敵は味方にまとわりついていたら食らわないと考えていたのか、味方撃ちを見て一斉に散開し始める。

 

武蔵『義理妹(夜雨)やっちゃっていいぞ。』

 

「了解!試射一発!」

 

駐退推進(復座)装置と砲身および砲塔の高性能スタビライザーと戦車のスタビライザサスペンションダメ押しの戦車の自重により反動は抑え込まれているためさほど車体は揺れない。

 

鈴木(ズッキー)『大丈夫そうですね。やっちゃっていいよ!』

 

「砲誤差修正自動モードへ切り替え。サスペンションスタビライザと同期良好。交互撃ち方始め!」

 

高高度の見方機を追いかけている戦闘機を優先目標として高精度な交互連続射撃を叩き込む。

 

武蔵電探妖精『正面高角砲射程圏内!』

 

武蔵『よし、高角砲射…「武蔵、および正面担当の艦娘、車両は統率射撃用意。諸元はこっちから送ります。同期システム起動完了。統率射撃用意!臨時対空指揮官さん頼みますよ!」…おk了解!』

 

妖精さんが私の頭の上によじ登り猫耳ヘッドセットにつかまる。

 

夜雨臨時対空戦闘指揮官参謀妖精「へいへい任されました。対正面統率射撃、諸元算出完了。零式通常対空砲弾および三式通常対空砲弾、遅延算出完了。転送および逐次更新中!いつでもどうぞ!」

 

…いつの間に私のヘッドセットのお揃いというか似たようなのが小型化…というか魔改造?されたの…。

 

「了解。各自で細かい誤差は修正してね。行きますよ。第一次目標、推定進路が線路上のヤーボ!統率射撃開始!!」

 

約15隻と約20両程から構成される先頭の集団は大量に捨てられる空薬莢を踏みしめながら対空火器の火を焚く。

 

曳光弾の線が先頭のヤーボと重なった瞬間、左右の翼がもげ、テール部分が粉みじんに粉砕されて空飛ぶ棺桶になり果てる。

後続の期待も統率射撃による分厚く正確な弾幕に突っ込んでいっては爆発四散するか、スクラップになり地面と激しくキス(墜落)するかの二択の道を歩む。

 

対空参謀「次目標、進行方向右重爆撃機!!」

 

琴音『俺らも負けてられねぇな!』

武蔵『ッシャオラァッ!!!』

その間を縫って46㎝のショットガン(三式弾)が火を噴き落下する機体の残骸や投弾した爆弾ごと消し炭にしていく。

 

「次、左上空急降下爆撃機隊。射撃用意。砲身冷却は各自判断で行うように!」

 

艦娘の25㎜機銃などはよく過熱するため適宜に冷却をしないとコックオフなどが起こって大変なことになる。

 

初月『夜雨!こっちにも射撃データをくれ!!』

摩耶『摩耶様にも頼むぜ!』

 

蒸気機関車の排煙まみれになりながら貨物車の屋根や戦車のキューポラに登っている艦娘から射撃データをよこすように言われる。

 

「対空参謀!あっちにも頼むよ!」

 

対空参謀妖精「了解。送信中。逐次更新していってね!」

 

しかし、敵も複数方向からの同時攻撃のため、正面からの隊の撃墜はできても長い隊列の側面や後方からの機はカバーしきれない。そのため隊列後部では次々に爆弾やロケット弾の直撃、至近弾で撃破されていく。

 

『隊列後部より先頭。最後尾付近に敵艦載機多数!援護要請!ぐぁっ!!!』

 

対空参謀「艦長!隊列最後尾から救援要請!」

 

「マークスマンとゲパルト、89式高射機関砲各2両ずつ、ソキ4両は隊列後ろの援護を!凪、後ろ撃てる??」

 

凪沙『狙えるけどちょっと無理!』

 

「おけ。狙えたら頼むよ!」

 

凪沙『了解…っと。砲身異常加熱確認、射撃停止!交換するよ!!』

妖精が砲身4本を外しひっかけに紐をつけて邪魔にならない位置に投げ捨てる(リリース)

車外に投げ捨てられた砲身4本は地面で数回バウンドした直後、紐の張力により一定の距離を保ち引きずられる。その間に新たな砲身を取り付けが終わり、射撃再開。射撃中に紐を引っ張り車体後部まで引き上げ拘束する。

 

琴音『もう少しでトンネルだ!!あとひと踏ん張りだぞ!!!』

 

 

---

 

空襲第一波が去るころには隊列の約半数弱が損傷もしくは撃破されて動けない状態だった。

 

しかし、奮戦のかいがあってか蒸気機関車は無事深海棲艦に襲われる心配のないトンネルの中に滑り込めた。

 

「とりあえずトンネルの中で修理してダメそうな奴はここで退路の確保をお願いしするしかなさそうですね…。」

 

龍奈と凪沙がトンネルの入り口で左右にはけて後続車両を中に誘導する

 

琴音『だな。誘導ありがとう。とりあえず使えないやつはバリケードに、使えるけど動けない奴は固定砲台に。歩兵車両に乗れないのはタンクデサントを頼む。艦載機収容、給油後、対地装備で再発艦用意を急がせろ。…龍奈と鈴木(ズッキー)と夕張、そして明石、ちょっと来てくれ。』

 

龍奈『了解です。』

 

「…何か企んでいるのですか?」

 

琴音『なーに。我に秘策ありってやつよ。』

 

琴音提督が何か含んだ笑顔をしている時って、ろくなことがない気がするんですが…。

 

 

 

 




あとがき…うーん。何を話せばいいんですかね…w

あ、感想や意見、誤字脱字等は歓迎ですけど、意味の分からない文(例えば全く関係のない作品の話とか…)そういうのは…ねぇ…瑞雲の刑(?!)ですかねw

武蔵が夜雨のことを義理妹とか呼んでますが特に深い意味はありません()

なんか兄弟喧嘩ならぬ姉妹喧嘩みたいだなーとか書いてて思っただけで採用しましたぬw

前になんか言っていた新人提督向けのなにかはどうしたかって??書いてる書いてりゅ!!!ちゃんと書いてりゅ!!!!



あ、公式Twitter作りました。あんまり見ていませんがお気軽にどうぞ。

あっとSpRain_ADBBH2 です。

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