艦これ&鋼鉄の咆哮【防空戦艦夜雨】〜夜空の防人と狩人〜 作:妖鵞夜雨
実用化二歩手前の架空兵器を想像するのは楽しいですが、かなり強過ぎってのも面白くないですし、スペック不明のも多いですし、、大変なんですよね()
そして遅くなってすいません……。War Thunder楽しいです。重戦車無双( * ´ д ` *)ハァハァ
夜雨は防空特化とか言いながら普通に大和型をぶちのめせるスペックを持ってますからね……結構調整が……(大嘘)
※誇張表現ではないです。真面目な話強すぎ無双は極力控える方向で……。
一体防空戦艦とは何だったのか・・・。とか、突っ込まないでくださいね。
鋼鉄製なんだから仕方ない。(((
んじゃ、演習編本編、行っ↑ちゃっ↓てー!!
夜雨side
時間は前回よりも少し遡る。
注水警報と共に特設ドックに注水が始まる。
「……すぅ……はぁ……よし。各班点呼!搭乗確認後、主機起動用意!」
《総員点呼!》
《点呼よし!搭乗確認!》
「了解!外部送電用電力ケーブル切断!」
《了解、切断します》
艦舷と集電板を接続していたケーブルが妖精さんによって抜かれ、格納される。
背面艤装の中からガスタービンエンジンのファンが甲高い音を奏でる。
不安定になりながらも私の足が地面から浮かぶ。
そろそろ艤装の電源を切れば多分私の足のくるぶしぐらいまで沈むだろうか。
『両腰の接合部が正常に接続されているのを確認……内部電源onの確認……スタビライザー出力5…正常域……確認……』
脚部につけられたスラスターノズルのようなものが下を向いて私の安定を保つ。
『システムの最終チェック……完了。安全起動水量、水位を確認……よし!』
いくつものウインドウが私の周りで開いては閉じ、数字をスクロールする。
そうこうしている間にも注水され続け、海水は私を10m以上持ち上げている。
多分後ろに格納されている艦も浮き始めている頃かな?
時計の針が14:00を指す。本来の予定よりも1時間程遅れだが、この時間と昼に指定されているから大丈夫だろう。
「14:00、予定時間ですね。機関、
《了解。主機核融合炉、起動!》
吸水システムを起動……核融合炉の安全起動域まで加圧と加熱をする。
足の裏から海水が吸い込まれて水素と重水素、三重水素を生成、核融合炉がプラズマ化してぶつけヘリウムとともに莫大なエネルギーを艤装に供給する。
「出力、炉心圧、温度正常。重水素濃度よし。起動確認。正常動作、発電出力確認よーし。総員傾注せよ」
副長から艤装の上から艦内用の…いや、艤装内用と呼んだ方が正解か。
マイクと猫耳のようなものがついたヘッドフォンを渡される。眼鏡の邪魔になりにくいタイプなのでかなりありがたいけど
(なぜに猫耳…)
演習用の砲弾が近くで爆発したのか、小さな爆発音とともに仮設ドックの壁がカタカタと揺れる。
「爆発音…?まぁ、いいか。総員、緊張して待機。今日は我々の為に皆が用意してくれた晴れ舞台だ。縁の下の力持ちの皆、提督の皆、艦娘一同に感謝と敬意を持って堂々と行きましょう。大丈夫。誰でも必ず始めてという物がありますよ」
「とかいう私も緊張してますけどwまぁ、頑張っていきましょう」
「鈴ちゃん、龍奈ちゃん、艦をお願いね」
上半身だけひねって後ろ向きに敬礼。
二人もそれに答礼する。
後は開門を待つだけ……
《スリットオープン…ゲート… Error!!》
門の下部のスリットが開き海水がダバダバと流入するが、門は一向に開かない。
(……あれ?時間を間違えたのかな……?)
一応密閉空間ではないが、気温と海水による湿度により蒸し暑くなっている。
「えーっと……冷房のスイッチは……これかな?」
空中にウインドウを開き冷房のスイッチと思われるモノを叩く。
ヒンヤリとした空気が身体を包み不快な空気をシャットアウトする。あー、快適。
「こんな便利な機能も付いているんですね。変な所は先進的というか…無駄な所に力を費やし過ぎというか……」
《…あのー…夜雨さんでしたっけ?冷房ありがとうございます。しかしこの艦は快適ですね。》
灰色の救命胴衣を身につけた赤いリボンをたなびかせる青いセーラー服の妖精さんが双眼鏡を手に持って居た。
なんとなくだが鳥海に似ている。
「えーっと、確か……演習の時に判定をする妖精さんでしたっけ?」
《あ、はい、そうです。厳密には【熟練見張り員】って呼ばれてますがそれでも構いません。あ、えーっと。これから私は貴女の専属になります♪》
「専属…ですか。慣れないと思うけどよろしくお願いしますね。」
《こちらこそよろしくお願いします!》
何この娘ぴょこぴょこと可愛いんだけど。
よく見るとサイコロとか謎のカードとかルルブとか持っているんだけど。これが終わったらTRPGでもやる気なんですかね。私も一回やってみたいんですが。
《にしても開きませんね》
「ですねー。時間を15分も過ぎてますし…」
《どうなってるんですかね…(双眼鏡で開閉装置を観察中)…あー…あそこの回線がショートして開閉装置のワイヤーを切断してますね》
指をさされた方向を見上げるとワイヤーがプランプラン揺れてたまに火花を発している。
「あちゃ…ほんとだ。あ、扉の近くの妖精さん!電気が漏れてるから近づかないで!」
『えっ、り、了解!』
直そうと梯子を登っていた妖精さんに注意を促す。
《ナイス判断》
「とりあえずは感電回避できたから良しとしましょう」
漏電箇所を修理するためにブレーカーが落とされ一気に真っ暗になる。
ソナー用の猫耳のようなものがついたヘッドフォンを外し壁の外に耳を傾けるとまだか、まだか、と催促する声が出てき始めている。
扉開閉装置が息をしてないから外にでるには扉を引っぺがして開けるしかない。
これ力ずくで引っぺがして大丈夫かな……。
「艦長、弟提督から通信です」
「繋げて」
『夜雨、聞こえるか?』
猫耳ヘッドフォンから弟提督の声が聞こえる。通信機も兼ねてるようだ。
「こちら夜雨、感度良好。どうぞ」
『時間が押してるから端的に言うぞ。扉をぶっ壊しても構わん。とりあえず出てこい。』
「了解!ドック内の妖精さんと甲板員は退避せよ。弟提督さん、次の私の発言を拾ったらミュートにして頂戴。スピーカーをぶっ壊したくなかったらね」
とある面白いことを思いついたので、一応程度の空砲警報を鳴らす。
普通に考えれば入り切るはずが無い艤装内に次々と妖精さんが入っていく。なんでや。
最後に熟練見張り妖精さんが入ったのを確認して扉を閉める。
それを確認してから眼鏡と猫耳ヘッドフォンを装着、同期を行う。
「妖精さんの退避を確認。超重力電磁防壁、定格出力で起動!主砲1、6番、仰角65度でシャッターと屋根の接合部をなぎ払え!2から5番まで左右25度、仰角20±10度!火薬空砲!斉射!ソナーミュート!」
光線が開閉装置を蒸発させ、腰の艤装についた主砲の爆風によって特設ドックのシャッターの開閉機と厚さ5cmは確実にある分厚いシャッターとの接合部を無理矢理引き剥がす。
「……よし。超重力電磁防壁、シールドフレア!主砲第2射!」
腰を落として手を伸ばし、シャッターに触れる。
私を中心に半円形に覆うシールドから外向きの斥力と主砲のブラスト圧による爆風が発生し、建物の壁や天井を吹き飛ばす。
金属製のシャッターは紙吹雪のように舞い、海面に落ちる。
突然の炸裂音と聞きなれない声で観客スタンドが静寂に包まれてこちらの動きを注目しているであろう。
「…甲板員は外に出る時、出てる時は落ちてくる破片に注意してね?軸ブレーキ脱!微速前進!」
ゆっくりと扉をと屋根を吹き飛ばし、基礎部分とわずかな壁だけが残った特設ドックから進み出る。
まさか私が直々に出て戦うとは思ってなかったけどこれはこれでかなり新鮮かも。
「空砲斉射。てぇー!」
水面を凹ませ、髪の毛をやスカート等を吹き乱す。
「主砲、もどーせー。一応砲身を冷却して待機。前進10knot!」
剛と水面を切り裂き波が爆ぜる。
『皆さん、あの艦娘が見えますか? あの人が我々の期待の星、春雨型防空戦艦 二番艦 夜雨 です』
観客席に向かって敬礼。それからヘッドフォンを首に下げ、手を振る。
ざわめきと歓声。
わざわざ''防空用''の戦艦を用意するなら、普通の防空駆逐艦でも良くないか?
なにこの娘かわいい!という声も聞こえる。
前二つは置いといて最後のはちょっと恥ずかしいかな…。
『夜雨、いきなりだけど対空攻撃演習よ。目標、上空機!』
「了解、右舷対空戦闘用意!取り舵20!」
ゆっくりと左旋回を行うが、身体は正面を向けたまま標的敵機を捉え高角速射砲とCIWSの砲身を向ける。
編隊は回避機動を取りつつ私に攻撃を仕掛けてくるであろう。
「距離370!ちょっと近過ぎるけど一斉砲火するからね。右舷上空3機をαとする。撃ち方よーい!」
電探連動射撃装置により常に矛先……高角速射砲とCIWSの砲口はα編隊を追い続ける。
『演習はじめ!』
「攻撃開始!」
タイミングはほぼ同時。CIWSと連装高角速射砲が空薬莢を排出し、演習弾を打ち上げる。
先の6隻の対空攻撃を合わせて同時に放つよりも多い弾幕が空で青黒い花弁を開く。
見た目重視で無作為にばらまいてるわけではなく、その殆どが正確に直撃弾、もしくは至近弾である。
あっという間に4機が
的確に攻撃する目標選択、追尾能力。そして1発目から至近弾、命中弾を出す照準能力。
高レベル艦娘が熟練砲や高性能電探、高射装置を用いてもほぼ不可能な高速&正確な射撃能力。秋月型や海外艦娘《主にアイオワ》も裸足で逃げ出したくなるような対空火力
「全機撃墜判定を確認。対空戦闘用具収め!」
『……このように我々が誇る最新鋭の超音速機も易々と撃墜出来ます。この娘は艦娘なので深海棲艦にも有効打を勿論与えられます。……みなさんは夜雨がどれぐらい強いか気になりますよね?』
《え、プログラムそんな流れありましたっけ……?》
「絶対ないですね。誰かがアドリブで入れたのでしょう」
あたりめーだろー!!
早く魅せろ〜!
《やっぱりそうなりますよね……》
「デスヨネー……あ、これ戦艦4隻と戦う流れですね…読めましたよ…」
《いや、それは流石にベタ過ぎじゃ……》
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《どうしてこうなった……》
熟練見張り員妖精も頭を抱えている。
演習に関しては全く問題無い。演習弾を利用するとかそのへんのルールにも問題は無い。
問題が有るのは編成のほうだ。
イタリア代表Italia
アメリカ代表Iowa
ドイツ代表ビスマルク
そして伊、米、独、日の混載、最後の砦。戦艦武蔵。
《…表現的にこれが一番しっくりきますね…しかも予想通り…》
全員が全員ゴツい艤装を担ぎ、いかつい砲身を水平に掲げている。
「全員倒せばいい事だけですし、なんとかなりますよ」
《理屈はそうですけど…いくら何でも…》
「…
《アイツらとは??》
「あー……えっと。戦況をそれ一つでひっくり返せるほど強い艦船等です」
《成程。また後でコソッと教えてくださいね??》
「はいはい。そのうち、ね」
『それでは演習を始めます。全艦前進15knot。READY?』
煙突から濃いめの煙を吐き出し、各艦がゆっくりと加速し始める。
「……んじゃ、やりますか。前進15knot」
煙突からはユラユラと陽炎の揺らめきが空に吸い込まれるが黒くなることは無い。
『Fight!!!』
「一番、二番主砲狙え…今よ、撃て!」
姉提督からの開始の合図と同時に砲をこちらに向けたItaliaが砲撃する。
大和型戦艦よりも長射程なのはItalia砲-改のおかげか。
4発の砲弾がこちらに向かって飛翔する。
「戦艦Italiaの砲撃を確認。命中コース。両舷増速40knot。面舵10。艦の被弾面積を減らします。2.3番主砲、AGSは砲撃用意!熟練見張り妖精さん何かに掴まって!」
私をゆっくりと前進させていたスクリュー軸を引き込み、電磁水流推進システムによる急加速を行う。艦首が海水をかき分けて大きく揺れる。
同時に三角錐のてっぺんをそぎ落としたような物体から起き上がった三つの砲身が目標からはるか上の青い空を睨む。
《っ……な……なんだこの加速は……!》
「まだまだ序の口ですけどね。増速55knot」
《ごじゅう・・・・ご・・・?》
多段階で加速する私に砲身の旋回が追いつかず、水柱がはるかうしろに上がる。
「主砲交互射撃、AGS、攻撃開始!」
お返しと言わんばかりに砲口から走る稲妻。大気をかき分ける砲弾。それに続いて三角錐から超高弾道で飛び出す砲弾。
私が積んでる主砲はほかの主砲と違いライフリングの刻まれていない滑腔砲に近い。
厳密に言えば
その代わりライフル砲とは違い砲弾の初速が桁違いに速い。
海面すれすれを飛翔しイタリア周辺に水柱を、遥か上空からほぼ垂直に降ってきたAGS砲弾が直撃し、
「武蔵の射程までにItaliaを倒せれば……」
《熟練さん、マイクを失礼。戦艦武蔵の連装砲からの発砲を確認!》
「……え?連装砲?」
大和型戦艦の主砲は三連装のはず……。
簡単に積み替えられるシステムをこちらでも……。
「っ!減速取り舵!回避後増速!後部主砲も撃ち方始め!」
このまま直進していたら確実に直撃するであろう位置に水柱が上がる。
「危なかった……」
武蔵とアイオワからの砲撃を回避するために急加速、急減速を連発する。
その間にも倍に増えた主砲と上空へ砲弾を打ち上げ続けるAGS砲が回避行動を続けるItaliaを的確狙い、直上から降り注ぎ続ける。
「いやぁぁぁ?!…くぅ…かなりのダメージが…でもこのくらいでは、沈みは…しません!」
『戦艦イタリア、命中弾多数により轟沈判定!』
「そんな……皆さん、あとはお願いします」
イタリアが敵の戦列から離れる。
「撃沈判定を確認。次目標、ビスマルク。砲撃!」
金剛砲よりも少し大きい砲塔が素早く旋回し、狙いをつけて砲弾を放つ。4発と上空からの6発の砲弾がビスマルクに突き刺さる。
「初弾命中。諸元そのまま!」
≪なっ…初弾から?!≫
さすがに数発は耐えたがビスマルクにも轟沈判定が出た。
「……残るは武蔵とアイオワ!…っ!超重力電磁防壁展開!」
私と砲弾の間に虹色の六角形の障壁が浮かび輝き、そこに着弾する。
金属同士が擦れ合う鈍い音。
''4発''の内の2発の砲弾が第1の硬い壁で粉砕され爆発し、残りの2発は重力領域により急減速、第二の壁により弾かれる。
《あれ、砲弾が空中で爆散…?どういう事…?》
「一種のバリアですよ。取り舵増速65!」
《つまりダメージは受けないと》
ふと艤装を見ると今まで大量の砲弾を休みなく撃ち続けていたAGSの砲身が、モニターでオレンジ色に表示されている。
「そゆことです。面舵減速25!そろそろAGSの砲身冷却を!」
AGSが正面を向き、その砲身の先から冷却水と湯気を出す。
《……話が変わりますが武蔵の砲弾の種類が多いですね》
「多分…重いのは46~51cm連装砲。早いのはイタリア連装砲、命中精度が良いのはビス子連装砲。…残りの三連装砲は誰のでしょうか……増速85knot面舵反転!後部砲で砲撃継続!」
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*夜雨脳内*
アイオワ ビス子 Italia 46or51
三連装砲 連装砲 武蔵 連装砲 連装砲
↓正面↓
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《成程……主砲論者の混載タイプって事ですね》
「多分そうだと思います。っ!全速前進!」
脚部のアーマーの一部が変形し、スラスターが露出。
慣性の法則により妖精さんが振り落とされかけたが、ほかの妖精さんが引っ張っているので何とかなりそうだ。
《…物凄い…加速……》
「…成程…レーダー射撃装置はやはり無いようですね。超重力電磁防壁のジャミングの意味が無いみたいですし。なら、よっ」
更に激しく右に左に前に後ろにチョコマカとフェイントを入れつつ回避行動をとる。
バレリーナのように美しくは無いし、タップダンスのように激しくもない。
髪の毛を振り乱しながら海面を疾走する。
《よくもまぁ…こんなに動き回れること…オエップ…》
私も負けじと主砲弾を五月雨式に撃ち込むが、アイオワの上部構造物の損傷判定しか出ない。
ヴァイタルパートに当たった砲弾はあらぬ方向に弾き飛ばされている。
「流石にIowaと武蔵は硬い…ならば。
艤装のVLS部位から白煙を纏う白い矢がIowaめがけて殺到する。
砲弾より貫通力に劣る
「全速前進!回して!!」
最大速度の120knot以上で海面をすっ飛び、Iowaの背面滑り込もうと突っ込む。
「AGS、高角速射砲、CIWS、直射モード!
無限装填装置から繰り出される無尽蔵の砲弾を竜の咆哮の如くアイオワにたたきつける。
文字通り弾幕のミシン縫いをかけられながらも防御姿勢で突っ込むが、、、。
「oh shit! うぅ…」
何かを察してか急速後退を始める。しかし、所詮その速度は私にとってほぼ止まってるのも同然の速度。
背面にスライディングしながら回り込み、艤装にそっと手を伸ばす。
それと同時にシールドフレアを放つ。障壁に蓄積されたエネルギーが一方向に開放され吹き飛ばす。
「?!?!やってくれたわね…必ずお返ししてやるんだから!必ずよ!」
艤装込みの
『戦艦アイオワ大破判定!』
(これって一応大破判定なんですね…明記されてなかったので……。)
《これは…一応こちらは無傷なのですが…Iowaさん大丈夫ですかね…?》
「多分大丈夫だとは思います。殴る所は一応選んだから…。」
海面にうつぶせで突っ込んだアイオワ。ごめんよ…。
重重量物を吹っ飛ばした為か超重力電磁防壁の状態が不安定になり、警告メッセージが出る。
「…超重力電磁防壁解除。面舵ー!次目標武蔵」
《超重力電磁防壁再展開まで後30秒!》
「前進70knot。主砲!
8つの砲弾が武蔵の艤装の艦首と思われる所に当たるがあらぬ方向に弾き返される。
「くっ、硬い…VP外もこんなに硬いなんて…弾種榴弾!」
武蔵の上部構造物に数発着弾し、機銃座や高角砲を薙ぎ払う。
そして、右に左に回避するが…。
「この主砲の本当の力、味わうが良い!」
私に向かって吸い込まれるように直進する各国の合計9発の砲弾。
ラッキーパンチ……よけれない!
「……っ……!」
小型の4発の砲弾が至近に着水し、水柱を上げる。
海水が顔にかからないように両手を目の前でとっさにクロスにする。
残りの5発が私の艤装に突き刺さり、私は煙と炎に包まれた。
鋼鉄の咆哮艦が艦これ世界で無双するのはよくある話ですね。
ならば私はほぼ互角ルートにしてしまおう。え?何故?
レ ベ ル が 足 り な い か ら だ 。
(※安定感あふれるレベルを上げて物理で殴る思考)
え?光学兵器?出番は「まだ」です。
このまま世界の武蔵(?)に夜雨は負けてしまうのか?それとも……?
次回、決着。