シズ・デルタに恋をしたナザリックの機動兵器 作:t-eureca
マシンナー「フラグ作成乙」
フラグとか言わないで!!
「で?アルベド、私たちへの用とは?」
アインズはアルベドがこちらに来た要件を尋ねる。
先ほどまでアインズに「美人」と言われて狂喜乱舞していたアルベドはハッと我に返り、自身の目的をアインズ達に話す。
「そうでした、戦闘メイド達プレアデスの事なのですが…」
アルベドの用件はどうやらプレアデスたちがアインズ達に謁見を求めているらしいい。
しかしアインズは名前は全員知っているが、詳しい設定等はあまりよく知らない。
(プレアデス、メイド達の中で唯一戦闘力を持つメイドチームなんだけど俺よく知らないんだよな…)
(俺はシズの事をもっと知りたいです…)
(少し変態入ってませんマシンナーさん?)
「よい、気にするな。共にこのナザリックを守る者たちだ。私たちが時間を割くことになんの異議がある」
「俺もアインズと同じ思いだ…」
「アインズ様…!マシンナー様…!」
しかし抑制を一時的に失っているアインズにとって今謁見するのは不味い。下手をすればプレアデスの信頼を失いかねないのだ。
「ただ…ちょっと体調が悪いから今日は…」
「それでは副リーダーのユリ・アルファに申し付けてきます、失礼致しますアインズ様!」
それでなんとか断ろうとしたアインズだが、アルベドはそれを聞く前に部屋から出て行ってしまった。
「え…」
「自分で耳かなりいい方って言ってたのに…」
一瞬惚けるアインズだがすぐに我に返り、頭を抱えた。
「困った、超困った!い、いや落ち着くんだ俺!」
「そうですよ落ち着いてくださいモモンガさん!何時も通りやれば怪しまれませんよ……多分」
「でもこれからどうすれば…」
マシンナーはそう言うが、内心とても不安だ。
互いに打開策を考えていると、扉からノックする音が聞こえた。
「げぇ!もう来た!?」
予想よりも早い来訪の知らせに思わず狼狽するアインズ、しかし扉の外から聞こえたのは予想外の人物だった。
『失礼いたします!『マキナ』総隊長のアルティマです!』
それはマシンナーが創り出したシモベの一人であるアルティマだった。
アルティマの来訪に不思議に思いながらもアインズは入室を許可する。
「え?アルティマ?」
「(どうしたんだ一体?)入っていいぞ」
アインズの言葉の後にアルティマは扉を開けて入り、アインズとマシンナーに跪く。
「アルティマ・レイ・フォース、御身の前に…」
「うむ、どうしたアルティマ?」
「は、我々マキナ七大隊長、アインズ様、マシンナー様に謁見を申し上げたいのですがよろしいでしょうか?」
アルティマもプレアデス達と同じ内容の願いを聞きアインズは本来出ない冷や汗が大量に出る感覚に襲われる。
(不味い、プレアデス以上にマキナの事はよく知らないぞ!)
(さらっと酷い事言わないでくれます?どうしますか?断るわけにもいきませんし……)
アインズは再び頭を抱えると、ある案を思いつく。
(う、うむ…そうだなぁ……そうだ!)
「うむ、わかったアルティマよ、七大隊長の謁見を許可する、お前達はマシンナーの子同然、無下にすることはできん」
「ありがとうございますアインズ様、それでは今から呼んでまいります失礼いたします」
「モモンガさん、何か思いついたんですか?」
「マシンナーさん…俺決めました」
「え?」
「いっそのこと思い切って…」
アインズはマシンナーにある事を伝える。
それを聞いたマシンナーは驚愕した。
「え?えええええ!?」
・
・
・
暫く時間がたった後、ユリ率いるプレアデスとアルティマ率いるマキナの七大隊長が揃う。
そしてそれぞれのまとめ役であるユリとアルティマがアインズとマシンナーの御前に跪く。
「マキナ、アルティマ・レイ・フォース、御身の前に」
「同じくプレアデスがユリ・アルファ……御身の前に」
跪く二人にアインズは制止をかけてる。
「うむ、少し待て、私から一つ提案があるマキナ七大隊長も聞いてくれ」
「提案などなさらずに御命令してくれれば如何様にも…!」
「うん、いや、うむ…!」
(おい)
一瞬素になってしまったのをマシンナーに突っ込まれた後、アインズは自分が思いついた考えを皆に発表する。
「お前たちは戦闘メイドとして私やマシンナーのそばに居ることが多いだろ?」
「そして七大隊長も護衛としてそばに居ることが多い…」
「私は御命令があればアインズ様の御傍にひと時も離れずにお守りいたしますのに…!」
アインズはアルベドを華麗にスルーしつつ、言葉を続ける。
「今後ナーベラルやシズ、そしてアルティマの様に行動を共にすることがあるかもしれん、そこでマシンナーと考えたのだが仰々しい物言いをすれば時と場合によっては作戦が失敗することがあるかもしれん」
「はい」
「仰る通りでございます」
「試しにそうだなぁ…少し砕けた感じで私達にプレアデス同士で会話をするように接してくれないか?」
思いもよらない提案に驚くアルベドとアルティマとユリ。絶対の主である二人にそのような口を聞くとはシモベとして考えたことすら無かったのだから仕方がないと言えばそうなのだが……。
「え!?」
「あ、アインズ様とマシンナー様にそのような口を聞くなど…!」
「そ、そうです!とてもそのような…!」
慌てる二人にアインズは「落ち着け」と言い、アルベド達に自分の提案の内容を話す。
「物は試しだ、私たちが砕けた感じで話すからお前たちも接するように試してみよう」
「かしこまりました、それが造物主様の御意思であれば」
「同じく七大隊長も承知いたしました…」
(よしいけた!これはいけたな!)
アインズは自分の提案が通った事に思わずガッツポーズをする。
その後、アルベドにもそのように接するように命令する。
「アインズ?」
「おっとすまない、アルベドも構わぬな?」
「承知いたしました」
アルベドは少々不服そうだったが渋々承知する。
そしてアインズはユリとアルティマに最初の命令を出す。
「それではプレアデスたちよ砕けた感じで私たちに跪くがよい」
その命令にユリは若干戸惑いながらもなんとかくだけようと思いながら跪いた。
「ゆ、ユリ・アルファ…御身の前に」
(普通だな)
(普通ですな)
いつもとあまり変わらない感じで跪くユリ、あまり砕けてないが真面目な彼女ならこうなるのも仕方ないだろう。
「ルプスレギナ・ベータ、御身の前っすー!!」
(メッチャ砕けてる…)
(跪いては無いですけどね)
跪いていないが元気いっぱいなルプスレギナらしさが出ており、十分砕けていた。
「ナーベラル・ガンマ、御身の前に…」
どこから出したテーブルの上にティーセットを出して紅茶を飲みながら挨拶をするナーベラル。
(その机どこから出した!)
(そのティーセットはどこから出した!!)
本当にどこから出したんだろう?四次元ポケットでも持っているんだろうか?
「シズ・デルタ…いる…」
なぜか柱の影に隠れながら言うシズ。
(なんでそこで言うの?)
(可愛い(可愛い))
アインズはツッコミ、シズ大好きなマシンナーは一人萌えていた。
「ソリュシャン・イプシロン、御身の前におりますわ」
プレアデスの中でグラマーなソリュシャンはそれを十分に活かした感じにだ。
(セクシー路線で来た!?)
(一番グラマーっすからね)
「エントマ・ヴァシリッサ・ゼータ、御前ですわぁ~」
(砕けてるというかだらけてる!?)
(寝そべりから自己紹介するのか…)
何故か寝そべりながら挨拶をするエントマ、アインズの言う通りもの凄くだらけている。
(でもこれはこれで新鮮ですね!)
(シズ可愛い!!)
プレアデスが終わるのを確認したアルティマは一度隊長達を集合させ話し合いを始める。
(どうしよう、まさかこうなるなんて…)
(だがやるしかあるまい…)
(しかしプレアデスのインパクトに勝つのは難しいぞ?)
(諦メレバソコデシアイ終了ダゾ!?)
(当たって砕けろだ!)
(後は野となれ山となれという言葉もある!)
(やってみる価値はありますぞ!!)
「よし、次はマキナだ…」
アインズの言葉と同時に話し合いを終え、アルティマ達は何故か特撮の戦隊モノのヒーローのようなポーズを決める。
「は、はい!」
「アルティマ!」
「バレット・ローグ!」
「ゴルドソウル!」
「ドランザー!」
「ソニック・スレイヤー!」
「ディアヴォルス!」
「アンヘル!」
「「「「「「「マキナ七大隊長定刻守って只今見参!!!!!!!」」」」」」」
ポーズを決めた後何故か「ドガアァァァァァアン!!?」と大爆発が起こり、アインズとマシンナーは心の中で絶叫する。
(砕けているというよりなんか戦隊ヒーローみたいになってますけど!!!?)
(その爆発はどうやって起こった!)
マキナやプレアデスのを見て何故か闘争心を燃やすアルベド。
「ま、負けてられないわ!!」
「アルベド…」
「はいアインズ様!」
「ちょっと黙ってて?」
「うあぁぁぁあん!」
ルプスレギナ「ユリ姉の普通だったっす!」
ユリ「なっ!?」
アルティマ「次の機会にはこのギニュー特戦隊をモデルにしようかな?」
バレット・ローグ「待てアルティマ、一つ問題があるこのギニュー特戦隊は…」
ゴルドソウル「5人しかいない…だと!クソったれえぇぇぇえ!!」