シズ・デルタに恋をしたナザリックの機動兵器   作:t-eureca

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1月1日 少し編集しました。


第3話 オーバーロードとの再会

まず状況を把握しよう。とりあえずコンソール開いてどのぐらいの時間が経ってるか確認しなければ。そう思い、俺はいつも通りコンソールを開こうとするのだが……。

 

「反応しない?」

 

もう一度開こうとする、やっぱり反応しない。

故障か? それともさっきのエラーが原因か?

 

次は時間を見る、そして俺は驚愕した。

 

「サービス終了時間を過ぎてるだと?」

 

何がしたいんだ運営は? ユグドラシル2でも始めたのか?

俺は顎に指を添えて考え込み、「ん~……」と唸る。

確か友達が持っていたラノベにゲームに閉じ込められて、そこでデスゲームが開始されるってやつだったけ?

そうなると洒落にならんぞ……!?

 

「マシンナー…様?」

 

話しかけられて、俺は我に返り声の方角を見ると、シズがこちらを心配そうに見ていた。

 

「いや何でもない、気にしないでくれ」

 

仕方ないこうなったら周囲を散策するか、あまりにも情報が少なすぎる。

とりあえず少し身体を動かそう、戦闘になっていざって時に本調子じゃなかったら洒落にならんし。

 

ベッドから降り、基本動作を確かめる。基本は人間と変わらない、だけど手首は360度回転させることができるようになってる。

戦闘用のフェイスガードを下ろす「シャキン……!」という音ともに口に金属のマスクが装着された。

軽くシャドーもしてみる。驚いたことにスピードがユグドラシルの時よりも速くなっている。何か風が巻き起こったけど……。

フィニッシュブローをした後。腕を引いて構えた。

一通りの動きが終わった後、全身から「プシュー……」と音が鳴り、少量の煙が出る。

本当に機械の身体になったみたいだ、違和感が無く、むしろ身体が軽い。

 

「……………」

 

なんかシズがジーっと見てる。「そんなに見ないでくれ、照れちゃうだろ?」じゃなくてどしたんだろ?

 

「どうしたシズ? 大丈夫か?」

 

「!……いえ、何でも、ありません、至高の御方の前で、とんだ失態を……!?」

 

一瞬だけ「ビク」っとなり我に返る。あら可愛い。

こういう不思議系がこういう反応するってすごくいいよね? それが好きな子になると尚更だ。

 

しかしそんな姿を見せられると何だか、こっちが申し訳なくなってしまう。

確かにシズ達プレアデスや他のNPC達はAOG(アインズ・ウール・ゴウン)のギルメンたちに仕える設定だが、最初から忠誠心高すぎじゃね?

忠誠度のパラメータがあったら、絶対にぶっちぎってるぞ?

 

あ、でも一人だけニューリーダー病設定されてた奴いたな? 確かペンギンのエクレールだっけ? エクレアだっけ? それともエクシア? アイツどうなんだろ?

とりあえず畏まっているシズとコミュニケーションしなければ…!?

 

「気にしていないよ、それより何か用事があってきたんだろ?」

 

「ッ…ありがとう、ございますマシンナー様、差し違えなければ、教えて下さい、御身体の調子は如何でしょうか?」

 

心配そうな感情をこめた声色で俺の身体の心配をしてくれるシズに心の中で号泣する俺。

そんなに心配してくれるとは……。

 

「まだ起きたばっかりだから、ちょっと寝ぼけてる感じかな? 身体の痛みとかは全く無いし、そういえばシズが俺の部屋に来たって事はシズが看病してくれたのかい?」

 

「はい、マシンナー様がセバス様に保護された後、ペストーニャ様が回復魔法で治療なされた後にマシンナー様の個室に運びました。その後にモモンガ様の命により、マシンナー様がお相手ならば、私が良いだろうと仰せに……。特別に個室に入らせて頂く許可を頂きました。」

 

なんということでしょう! シズがずっと看病してくれてたとは…!!

それにペストーニャが治療してくれたとは、後で礼を言わないと……。

ん? まて? 今モモンガ様って言わなかったか?

 

「シズ、今モモンガ様って言わなかったか?」

 

「はい、言いました」

 

「あの人もいるのか!!」

 

「モモンガさんがいる」その言葉を聞いて俺は思わず声を大きくしてしまった。

 

「! は…はい、第十階層の玉座におられます」

 

あ、やば! これ絶対引かれてる!?

 

「す、すまない驚かせてしまった…ついうれしくて……申し訳ない」

 

咄嗟に頭を下げる俺、これで少しはマシな印象になるか?

 

「! そんな事、ありません…! どうか御顔をお上げください……!?」

 

慌ててるシズ可愛い……。………おっといけないモモンガさんがいるんなら早く行かなければ。

その前にシズに御礼を言わないと。

 

「シズ」

 

「ッ! なんでしょうか?」

 

「シズの献身的な看病のお陰で俺は意識を取り戻せた、本当にありがとうシズ」

 

「……! 勿体無いお言葉……! 至高の御方にお仕えする者として当然の事を果たしたまでです!」

 

シズの声がすごく嬉しそうに聞こえる。そう言ってくれると本当に嬉しい。

あっ、また鎮静化、嬉しい時もなるのかよ……。

チクショウめぇ……。

 

「じゃあ、モモンガさんに会いに行っても……?」

「はい、元よりそのつもりとの事です…。目覚め次第こちらに伺うと…」

 

じゃあ、シズは俺が目を覚めた事を報告するんだろうか。じゃあ、こっちから出向いた方が手っ取り早い、身体も大丈夫だし。

 

「あ、それなら一緒に行こう。そのモモンガさんの下へ案内してくれ」

「かしこまりました……。第十階層へご案内致します……」

「ありがとう」

 

そういえばシズも言ってたけど、なんで玉座なんだ? いつもの円卓じゃないとは。

ま、本人に聞けばいいか。

 

おお、一か月ぶりのナザリックだ……!

 

俺の目の前には久しぶりの、ナザリック地下大墳墓の第九階層。ナザリックに帰ってきたって感じがする。

 

そんなこんなでモモンガさんが待ってる玉座の扉の前に到着。

 

尚、第九階層の周辺をずっと見てたためその間のシズとの会話ゼロ、オオゥ……。

 

それと、途中で見覚えのあるNPC達が俺を向いて次々に跪いていた。

 

ギルメンの個室は第九階層にあるので、割と近くて助かる。

 

「モモンガ様はマシンナー様と二人きりでのお話を御所望ですので、ここで失礼します……」

「ああ、道案内ありがとう」

 

ペコリと頭を下げ、シズがそそくさと去っていった。あー……もっといたかった。

 

また会えるだろう、ポジティブに考えるんだ。今はモモンガさんとの面会が先だ。俺はやたらでかくて豪華な扉を開ける。

 

おお、玉座も相変わらず凄い出来だ。RPGのラスボスの部屋みたいだが、俺にとっては実家のようなものだ。

 

この玉座の間にいるはずのアルベド等のNPC達はモモンガさんと二人きりで話したいとの事で、ここにはいないようだな。

 

玉座に座す神器級アイテムに身を包んだ死の支配者(オーバーロード)。どう見てもモモンガさんだ。たくさんの思い出が沸いてくる。何から喋ればいいか分からねぇや…。

 

「……」

 

「……」

 

お互いになにも喋らず。互いに何から喋れば良いか考えてるのだろう。だがこのままじゃお互い何も話せなくなりそうだから、俺から言おう。

 

「えっと……ただいまモモンガさん?」

 

「お帰りなさい、マシンナーさん……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 




シズの口調再現すんの難けぇぇぇぇ!!

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