シズ・デルタに恋をしたナザリックの機動兵器 作:t-eureca
「森の拳王?」
「字が違いますマシンナーさん、世紀末覇者ではありませんし黒い馬にも乗ってませんし『我が生涯に一片の悔い無し!』とか言いませんから」
モモンガさんが言うにはその森の賢王という魔獣はカルネ村の付近にある森の中で最も強い伝説の魔獣らしい。
何でも数百年を生きてたり、蛇の尻尾を持つ白銀の四足獣という言い伝えがある。
「あれですか?もの◯け姫のシシ神様的な奴ですか?そうだと俺達命吸われかねませんよ?」
「いやマシンナーさん、俺達は体が機械と骸骨じゃないですか、というか見た目が鹿だと決まったわけではないですし」
「わかりました、じゃあモモンガさんその『森の賢王』…略して『森賢』をぶっとばしに行くんですね?」
「はい、ですのでマシンナーさん達はンフィーレア達の護衛を頼みます、何が起きるかわかりませんし」
「了解です、ところでその森賢は殺すんですか?」
「いえ、もしかしたら何か情報持ってるかもしれません、なんせ数百年も生きているらしいですし」
「じゃあこっちに引き込むと?」
「ええ、出来ればそうしたいです」
「了解です、それでどうやっておびき寄せるんですか?」
「はい、それはですね…」
モモンガさんが言うにはアウラに頼んで森賢を住処からたたき起こしてモモンガさんとこにおびき寄せて、それからモモンガさんが戦うらしい。
「で、一つ聞きたいんですがマシンナーさん」
「なんですか?」
「なんでゴルドソウルまでいるんですか?」
「あー…」
後ろの出発メンバーの中でほとんど人間の見た目の中に一際目立つトリコロールカラーのゴルドソウルが腕組みして突っ立っている。
「その…エンリから頼まれたらしいんです、ンフィーレア少年を守れと…」
「よくあっさり承諾しましたね?」
「生みの親の色眼鏡もありますけどあいつ中々律儀で頼もしいんですよ?」
ゴルドソウルや他の団員から聞いた話だと村人の信頼を得る為に護衛だけではなくゴブリン達と一緒に訓練や農作業、土木工事なども手伝ってるらしい。
その行動により徐々にではあるが彼らの信頼も上がってきている。
「万が一の事もありますので、連れてきても損は無いかと」
「確かにそうですね、念には念ですし」
モモンガさんの許可が出たことを<メッセージ/伝言>の魔法でゴルドに伝え、俺達は出発した。
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「あとはお願いします!」
「頼みましたぞ!」
俺達は今薬草採集に来ている。モモンガさんとの打ち合わせ通りアウラが森賢をたたき起こして蛇行しながらこちらに向かってくるんだけど、『漆黒の剣』とンフィーレア少年からすれば見たこともない未確認生物が来るもんだから退避を始める。
<失敗しましたね…>
<……最悪足の一本は斬り飛ばしてきます>
<わかりました、ご武運を>
<はい、マシンナーさんも頼みましたよ>
<了解っす>
俺は<メッセージ/伝言>の魔法を切り、『漆黒の剣』とンフィーレア少年の所に向かう。
向かう先には身構えている『漆黒の剣』と心配そうな顔をしているンフィーレア少年、その正面に立つゴルドソウル。
歩いている時シズが小声で話しかけてきた。
「……アインズ様の援護に行きましょうか?」
「……心配するな。援護がいる時はアインズが<メッセージ/伝言>を飛ばすと言っていた、その時で良い」
「御意に……」
シズとの会話を終え、俺はンフィーレア少年達と一緒にモモンガさんを待つことにする。
「あの…レイヴンさん」
「ん?なんだ?」
ンフィーレア少年が俺に声をかける、多分モモンガさんの事だろう。
「あの、もしもの話なんですがこちらに近づいている生き物ってやっぱり『森の賢王』なんでしょうか?」
「さぁな……もしそうだったらどうする?」
「その……相手が森の賢王だった場合、モモンさんは大丈夫でしょうか?」
「心配するな、そう簡単にあの人は負けん。伊達にかつての俺達のまとめ役をやってた訳じゃないんだからな」
「…………」
「あの……レイヴンさん」
「ん?なんだぺテルさん」
俺がンフィーレア少年と話と会話をしている時に漆黒の剣のリーダーのぺテルって人が申し訳なさそうな顔でこっちに近づいてくる。
「バレアレさんの身を守る為にレイヴンさん達がモモンさん達の代わりに付いてきてくれたのは本当にありがたいと思っているんですが、本当なら貴方もモモンさん達と一緒に戦いたかったでしょうに、……申し訳ありません」
と深々と頭を下げてくる。
こころなしか他の漆黒の剣のメンバーも少し暗い表情をしている。
「気にするな、それにもしも俺とモモンが共にその森の賢王に挑んで負けた場合、護衛の人数が減って依頼者のンフィーレア少年の生存率が下がっちまうより1人でも護衛が多くいた方がいいだろ? それにもしかしたら別のモンスターが俺達を襲う可能性もある。だから俺達はあの人を信じて待つ、それだけだ」
「レイヴンさん……」
まあ本当にヤバくなったら<メッセージ/伝言>で伝えてくるから大丈夫だろう。
モモンガさんもいざとなったら少し本気出すって言ってたし。
「あの、レイヴンさんってモモンさんとの付き合いは長いんですか?」
「ん?ああ、俺が昔所属していたチームのまとめ役をやっててな?よく悩みも相談もしてたよ…ってどうしたんだ急に?」
「いえ、レイヴンさんがモモンさんをあまり心配していないのでとても信頼されているんだなと感じて……」
「ああ、そういう事…まああの人の強さはよく知ってるから、心配はしてねえよ…まあチームの仲間達も揃いも揃って化け物並みだが…」
「あ、でもタフネスだけなら俺の方が一番だったんだぜ?」という軽口を叩きながら昔の話をする俺をンフィーレア少年は意味深に見てきてたので不思議に思ったので質問をしてみた。
「どうした?」
「いえ、レイヴンさんが話している雰囲気が昨日のモモンさんに似ていたので…」
「昨日?ああそういう事」
昨日のモモンガさんの話でンフィーレア少年が意味深にこっち見てた理由がわかった。
昔の事を話していた時の雰囲気がモモンガさんに似てたらしい。
「あれ?レイヴンさん知ってたんですか?」
「昨日、若干本人の雰囲気が沈んでたように感じたんでな、話聞いてみて…な」
「あ…」
それを聞いて漆黒の剣のメンバーの1人のニニャが少し落ち込んでしまう。
……やっぱり気にしてたか。そうおもいながら俺はニニャに話しかける事にする。
「ニニャだっけか?どうした?暗い顔して…」
「その…原因は私なんです。慰めようと思って言ったんですが、かえってモモンさんを傷つけてしまいました…」
「……」
そう言って更に落ち込んでしまうニニャ。
本人はもう気にしてないって言ってたけど、やっぱりそういうのは気にしてしまうよな。
けどこのままモモンガさんが帰ってきてもしんみりしてる雰囲気だったらあれなのでどうにかすべく俺は行動することにした。
「なあニニャさん」
「は、はい」
「話を聞いた後本人はもう気にしてないって言ってたぞ?」
「え?」
「後『慰めるつもりで言ってたってわかってるのに逆に苛立ってしまった…』って反省もしていた」
「モ、モモンさんが?」
「ああ、だから普段通りに話しかけても大丈夫だと思うぞ?」
「は、はい!ありがとうございますレイヴンさん!」
モモンガさんも仲直りしようと頑張ってるらしいからな、こういう所もサポートしないと。
そう考えていると、今度はンフィーレア少年と他の漆黒の剣のメンバーが興味津々な目でこっちを見てくる。
「今度は何だ?」
「あの、レイヴンさん、他にもレイヴンさんの事教えてくれませんか?」
「え?」
「チーム時代のモモンさんやモモンさんのチームの人達がどういう人か私たちも知りたくて」
「あと、なんでナーベちゃんがあんなにモモンさんの事慕ってるのか俺すげ~知りたくてさ~」
「おい」
「うむ!レイヴン氏の強さはモモン氏から聞いたが、やはりここは本人の口から直接お教え願いたいのである!」
「……すみませんレイヴンさん」
「…………」
その後、俺は真実と嘘を交えながらかつての出来事をンフィーレア少年と漆黒の剣のメンバーに話していたら、シズとアルティマ、ゴルドソウルまで興味津々に聞いている。まあギルドのメンバー以外誰にも昔の事を話してなかったしな。
しかし話し込んでいくうちに段々と楽しくなってきて過去の珍事件まで話してしまったがそこはご愛嬌って事で。
そして話しているうちに気配を感じたので俺は立ち上がり気配のする方を見る。
「待たせたなレイヴン」
「レイヴンさん、只今戻りました」
「おう、お帰りお2人さん!」
モモンガさんとナーベラルがこっちに歩いてきていた。
………話し込んでいくうちに少しの間忘れていたのは口が裂けても言えない。
しかし2人の後ろにもう一つの気配を感じたのでモモンガさんに聞く。
「モモン、後ろに何かいるが……」
「あ、ああ…こいつは」
「おいおいもしかして後ろに居るのは噂の森の賢王、略して『森賢』か?生け捕りに出来たのか……!」
どうやらモモンガさんが噂の『森賢』を生け捕りにしたらしい。
これはどんな姿をしているのか非常に楽しみだ!
さてさてどんな奴かな……?
「ええ、レイヴンの言う通り『森の賢王』ですよ。中々の魔獣でしたがねじ伏せて服従させました……おい」
「こっちに来い」とペットを呼ぶような感じで噂の『森賢』が姿を見せる。
「なん……だ…と……?」
俺はその姿を見て固まってしまう。
尻尾こそ蛇のように鱗に覆われた鞭のような感じだが、まあるくてうるうると輝く円らな黒い瞳、モフモフフワフワの毛並み、短い手足とまん丸の愛くるしい体。
体長は羆の如くに巨大ではあるが、これは…これは…どう見ても……。
「ジャンガリアンハムスターじゃねぇかあぁぁぁあぁぁ!?」
「ああ、うん……そうだお前の言う通りデカいジャンガリアンハムスターだ」
森の賢王のその正体に「嘘だと言ってよバーニィじゃなかった嘘だと言ってよモモンガさん!」と内心絶叫する俺。
驚愕の声を上げる俺に驚いたような顔をするシズとアルティマとゴルドソウル。
何故かシズとアルティマ以外の漆黒の剣のメンバーとンフィーレア少年は警戒して武器まで構えて一歩引いている。まあそりゃ驚くけどさ…うん。
「いやいやなんでこんなデカいハムスターがいるんだよ!水爆実験の影響で巨大化したってパターンか!」
「いやいやゴ◯ラじゃないんだから…というかレイヴン落ち着け」
「というよりなんでハムスター?普通そこゴリラか鹿だろ森で賢い動物って!なんで?何故ハムスター!?」
「お、おいレイヴン…」
精神作用効果無効化のスキルが連続で発動しているが全然収まらずそのまま俺は興奮のまま森賢に肩を怒らせながら近づき、右手で森賢の頭を所謂プロレス技の「アイアンクロー」のように鷲掴みにし十分力加減しながらぶんぶんと左右にふる。
「レ…レイヴン!」
「なんでハムスターなんだよ!ねえなんで!?なんか言ってみろこらぁ!?」
「な、な、何でござるか殿!?この剛力は!?それがしが幾ら抵抗しても全然通用しないでござる!しかも揺らす力が妙に手加減している感じなので逆に恐怖を感じるでござるよ!!」
「……え?」
荒ぶっていた俺が一瞬だけ揺らしていた手を止め聞きなれない声の主の方角を向く。
若干気持ち悪そうな顔をしているがはっきりと森賢が話していた。
「…………え?お前喋れるの?」
「そ、そうでござる…………後凄い勢いで頭揺らされて気持ち悪いからお願いだからもうこれ以上揺らさないでほしいでござる……オェェェェ」
(ご、ござる?)
「あの~…レイヴン?」
「何?…………あ」
一瞬揺らすのを止めた影響か、漸く精神作用効果無効化が働き我に返る。
……やっちまった。
いやだってさ……ねぇ?
「ああ……その、悪い。だってほら伝説の魔獣の正体がまさかでっかいハムスターだったなんて思わなかったからさ……だからその」
「あの森の賢王にあんな事するなんて…レイヴンさん、貴方という人はどこまで……」
「え?」
「あれ程の強大な力を感じる魔獣を力で真正面からねじ伏せるとは…レイヴン氏もモモン氏と実力者であると認めざるを得ないのである!」
「はい?」
「しかも、あの見る限り恐ろしい魔獣を気迫で圧するなんて……凄いです」
((……え?恐ろしい?))
恐ろしい?いやうんちょっと待とうか?うん俺の感性もしかしてずれてる?
俺は自分の感覚が狂ってないか確かめる為にモモンガさんに質問をする。
「…………モモン」
「…………なんだ?」
「こいつ恐ろしい?」
「…全然恐ろしくない、まあ少し驚いたが(予想外すぎて)むしろ可愛いならわかるが」
「だよな、どう見ても可愛い方だよな?」
うん俺の感性は大丈夫だ。うん。
そう言うとその言葉にその場に居たナザリックメンバー以外の人達が「ありえない!」という目を向けてくる。
いや俺達からすればその反応の方がありえないんだけど……。
それでモモンガさんと俺はそれぞれのパートナーに意見を聞く事にする。
「ナーベ、お前はコイツをどう思う?」
「実際の戦闘力と知能はさておき、力強さと知性を感じさせる姿ではあると思います」
「ジナイーダ、マギー、お前らコイツの事どう思う?」
「……僕もナーベと同意見ですが、恐ろしさならドランザー……ゲフンゲフン、機龍の方が恐ろしいかと、後そんな毛玉にレイヴンさんのアイアンクローと説教は勿体ないかと思われます」
「可愛い…抱きしめて…頬ずりしたい」
「ゴルドソウル、おまえは?」
「……率直に言うとどこが怖いかわからん、これなら俺の同僚の方が厳ついと思う」
他3人はともかくシズは普通の反応だな。
そういえばシズの好きな物って確か可愛いものだったよな?
…………俺もなんか可愛いものに変形できればワンチャン…いや止めよううん。
てかアルティマよお前一瞬ドランザーって言いかけたな? あと、目が殺気立ってる。
EXAM全開のブルーデスティニーみたいになってるぞ?
怯えてるから、ハムスター怯えてるから。
そのころナザリック第6階層『機械の楽園』隊長舎にて……。
「ブェックショイ!!?」
「おわぁ!」
「おいドランザー、くしゃみする時は鼻の火炎放射器のスイッチ切っておけと言っただろ?部屋が燃えるだろうが」
「イヤ急ニ来タンダ……」
「アルティマかゴルド辺りが噂でもしてるんだろ?」
「……変ナ噂デ無ケレバ良イガ……」
「いや気にする所そこかよ?」
・
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巨大ハムスターを恐ろしいと思っているのとそれを可愛いって思っている俺達を凄いって思われている事に俺とモモンガさんは『えぇ……』と内心困惑するが、ンフィーレア少年が「あの…」と不安そうに声を掛けてきたのでそっちに意識を切り替える。
「その魔獣がこの森一帯を縄張りにしていたのならここから連れ出した場合、カルネ村に被害が及ぶ可能性はありませんか?」
……そういえばコイツは見た目はともかくここら一帯の頂点だったな。
伝説の魔獣と呼ばれていた事もあり、相応の強さは確実にあったんだろう。
まあそこら辺は俺とモモンガさんで話済みだ。
「確かにそうだな……おい」
「むむ!それがしの意見をお求めでござるか?任せてほしいでござる!!」
(だからなんでござる口調なんだよ…)
ござる口調を心の中で俺は突っ込みを入れる。
そして当の本人?はその長い髭を震わせながら話しだした。
そしてこのハムスターの話では『最近周りがかなり物騒になってきていたらしく、もう自分が居ても安全とは限らない』と言った。
それを聞いたンフィーレア少年はショックを受け暗い顔になり、顔を俯かせてしまう。
「モモンさん、レイヴンさん」
「何でしょうか?」
「ん?」
「お願いします!!僕を貴方達のチームに入れてほしいんです!!」
(ふぁっ!?)
(えぇ!?)
「僕も出来る事なら自分の力で大事な人を守りたいんです!でも今の自分じゃそんな事夢のまた夢だってことはよくわかってるんです。だから……その為にモモンさん達のその強さを欠片でも教えてほしいんです!」
(……ごめんンフィーレア少年、おれ身体が超合金と機械と兵器とコンピューターでできてるから強さの欠片教えるにしても機械化か改造人間みたいな感じの知識しか教えられないの……あ、でも平成仮面ライダーみたいにアタッチメント方式ならイケるかもしんない……おっと、考えが逸れてた)
「それは俺達を長い間雇えないから、代わりに俺達の所に入って強くなりたいと?」
「はい、僕は今まで薬師として勉強をしてきたので薬学に関して多少は自信があります。どんな雑用だって決して文句なんて言いません!だから……どうかお願いします!」
「少年の才能を考えると魔法詠唱者のような職業を極めたいと?」
「はい!」
「どうするモモン?」
ンフィーレア少年の意外な頼みに大いに驚いたが、俺はモモンガさんの方を向く。
そしてモモンガさんも俺の方を向いている。そしてお互いに頷いた。
元からンフィーレア少年の異能と薬師としての能力を知って俺とモモンガさんはンフィーレア少年を『こっち側』に引き入れさせようとお互い考えていたんだが、まさかこうもチャンスが転がり込んでくるとは。
「私個人としては君の気持ちは本当に嬉しいのだが君を私のチームに加える事は出来ない……」
「……その代わりだがカルネ村に力は貸すし、状況に依って君にも戦い方を教える事はできる」
「まあ俺の戦い方はちと特殊だが、基本だけなら俺も教える事も出来るぞ?」
「あ、ありがとうございます!宜しくお願いします!モモンさん!レイヴンさん!」
「ああこちらこそよろしく頼む」
「お互い長い付き合いになりそうだ」
そう言って俺達は笑いながらお互いに握手を交わす。
握手を終えてから俺はあることを思いモモンガさんに声をかける。
「そういえばモモン、コイツ(森の賢王)の名前はどうする?」
「え?名前?」
「いやだってずっと『森の賢王』じゃいちいち呼ぶの面倒くさいだろ?別に森賢でも良いが、ペットにしたんだから名前つけるべきだろ?そのほうが愛着湧くと思うし……」
「おお!それは良い考えでござるよ御屋形様!殿!それがし是非殿に名前を授けてほしいでござるよ!!」
「俺は信玄公じゃねえ!……まあ本人もこう言ってることだし名前付けてやったらどうだモモン?」
名前を付けた方が呼びやすいし、愛着も湧いて日々の激務を頑張っているモモンガさんの癒しにもなると思うんだ。
え?逆にお前の癒しはなんだって?そりゃシズに決まって…………言わせんな恥ずかしい。
「ん~…急に言われてもな…」
「なら俺が候補出すからそこから決めたらどうだ?」
「え?」
「まずシンプルに『ハム◯郎』」
「う~ん…」
「じゃあ『ガ◯バ』?」
「いやコイツそういう名前の感じじゃなさそうだし…」
「『ジェ◯ー』?」
「いや~……」
「なら『ミッ◯ーマ◯ス』………」
「アウトォ!!?」
結局名前は『森の賢王』改め『ハム助』に改名された。
それなら「ハム太◯」でよくね?と思ったが本人?も満足しているみたいだから良しとしよう。
やっぱり『夢の国のネズミ』は駄目だったよ………ハハッ!
初期構想ではアインズ様とマシンナーのタッグで森の賢王に会いに行き、戦闘ではマシンナーがメカ恐竜に変形して森の賢王とタイマン勝負をするという感じでしたがそれだとモモンさんの功績が減ってしまうのでやめました。
森の賢王の見た目がハムスターじゃなくて「ガンバの冒険」のノロイ様のような白くてデカいイタチだったらモモンさんも(多分)怖がっただろうに……。