シズ・デルタに恋をしたナザリックの機動兵器   作:t-eureca

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友達がスパロボVを買ってクリアしたらしいので遊びに行って(作者はPS4を持ってないので買ってません)個人的に気になっていたマジンガー系の武装を見たら平常運転のZERO様に笑いエンペラーGの武装に痺れてました。
でもZERO様とゲッターエンペラーのコンビの絵面は誰でも心折れると思うの。


第33話 報告、そしてカルネ村にGO

エ・ランテルの宿の一室のマシンナー達が宿泊している部屋。

マシンナーは先程簡単な依頼を済ませ、部屋に戻っていた。

 

(冒険者の仕事っていうよりどっちかっていうと使いっぱだな…)

 

マシンナーとしては下級でもいいからゴブリンなどのモンスターと戦闘がしたかった。

しかしあるのはお使いなどのもの、先ほど彼が言ったように冒険者というより使いっぱのような感じだった。

 

(まあ…最下級の銅プレートだから仕方ないか)

 

さてこれからどうしようかと考えていると、マシンナーはあることを思いついた。

 

(そういえば俺達のアイテムってこっちだとどのくらいの価値なんだろう?)

 

この前マシンナー達が戦ったスレイン法国は中級の威光の主天使を大天使扱いしていた。

ユグドラシルプレイヤーからしたら失笑物だが、中級の威光の主天使がその扱いなのだ、なら自分達が普通に使っているアイテムはどんな価値があるのだろうと思った。

 

(鑑定ぐらいなら別にいいか。売ってくれと言ってきたらきっぱり断ろう、しつこかったら威圧で黙らせるか…)

 

「アルティマ、シズ」

 

「はっ!」

 

「……」

 

「この辺りの薬屋に下級の治癒薬を鑑定させる、念のためついてきてくれ」

 

「わかりました!」

 

「了解です…」

 

「よし行くか」

 

マシンナーはアルティマとシズを引き連れて部屋を出る、すれ違う他の冒険者からは少し好奇の目で見られていたが、気にしないことにした。

 

 

 

 

「あの、マシンナー様、聞いてよろしいでしょうか?」

 

「ん?」

 

「何故ここで下級のポーションの鑑定を?」

 

「ここか…」

 

マシンナー達が来たのはとある薬屋。

この薬屋にはどんなアイテムでも使用できるという異能持ちの薬師のンフィーレア・バレアレとその祖母のリイジー・バレアレ。

マシンナー達も最初の仕事でこの二人のことを知り、ポーションの鑑定を兼ねてどういう人物か見ておこうとも思った。

 

カランカラン……。

 

マシンナーは躊躇なく足早に薬屋に入店した。ドアのカウベルが大きな音を立て、薬屋に客が来たことを告げた。

 

「ん? いらっしゃい」

 

マシンナーの応対に出てきたのは老婆であった。年はとっているがそこらへんの若者よりも活気があり、はつらつとしているのが見て取れる。

マシンナーの印象は元気ハツラツな婆さんという印象だった。

 

「すみません、リイジー・バレアレさんでしょうか?」

 

「如何にも、私がそうじゃが?」

 

「私は今日この街に来た冒険者を務めるレイヴンと申します。後ろに居るのは仲間のジナイーダ、マグノリアです」

 

「初めまして」

 

「以降お見知りおきを…」

 

「……確かにここら辺では見ない顔だね、それでなんの用だい?」

 

「はい、あなたにあるポーションの鑑定をしてほしいんですが、よろしいでしょうか?」

 

「ん? なんだそんなことぐらいなら別に構わないよ、そこの椅子に座ってブツを見せてみな?」

 

お互い向かい合うように席に座ると、レイヴン(マシンナー)は懐から下級のポーションを取り出した。

 

「!?」

 

明らかに驚愕しているリイジーの目を見て「やっぱりこの世界では値打ち物か」とマシンナーは確信した。

 

「……やれやれ、また一日で『神の血』に2回お目にかかるとは…!」

 

「……神の血?」

 

(え? 下級のポーションでそんなレベルのシロモノなの?)

 

リイジーの神の血という言葉を聞いて首を傾げるマグノリア(シズ)とこのポーションがそこまでの価値があることに少しレイヴン(マシンナー)は少し驚いた。

 

「……いや、すまんね。今日他の冒険者がこれと同じものを持ってきたんでね、物が物だからまさか2回もお目にかかるとは思わなかったのさ」

 

(ん? 他の冒険者?)

 

リイジーの他の冒険者のことを聞き、マシンナーはモモンガを想像した。

 

「そんなにすごい物なんですか?」

 

ジナイーダ(アルティマ)の言葉によくぞ聞いてくれた。という顔をしそのまま答えた。

 

「ああそうだよ! 全くの不純物も介さない完成された一個のポーション! これは私ら薬師、錬金術師が、何十年何百年かけても辿り着けない境地にある究極のポーションと言っても過言ではないシロモノさ!」

 

「は、はぁ……」

 

レベル差的には、自分より遥かに劣るリイジーだが、この気迫に思わず圧倒されてしまうジナイーダ(アルティマ)。

 

「リイジーさん、聞きたいことがあるんですが」

 

「ん?」

 

「先程このポーションと同じ物を持ってきた人物って誰ですか?」

 

「ああ、持ってきたのは女の冒険者だが、くれたのはモモンっていう冒険者だよ」

 

(…やっぱりか)

 

「モモンか…成程、納得しました」

 

「ん? 知り合いかい?」

 

「ええ、まさかここに来てるとは…」

 

「さっき孫がそのモモンに依頼を出しに行ったよ」

 

「成程、まあモモンなら大丈夫か……」

 

「そんなに凄いのかい?」

 

「まあそこらの奴なら相手にもなりませんよ、それでコイツの価値なんですがどれぐらいなんです?」

 

「そうだね…売ってくれるんなら…色をつけて金貨32枚でどうだい?」

 

「申し訳ないんですが、そいつの効きめは知っているので売ることはできないですね…」

 

レイヴン(マシンナー)がそう言うと、リイジーは「はぁ…」とため息を吐き残念そうな表情を浮かべた。

 

「まあ冒険者っていう因果な職についてる身なら仕方ないね…にしてもお前さん、これをいったいどこで?」

 

「さっき話した通り、モモンからです。ですが…あいつもこれの作り方を知っているかは聞いてないのでわかりませんね、申し訳ない…」

 

「いやいいさ、この話はあたしとあんたらだけということにしておくよ」

 

「それはありがたい、なら今後ともよろしくお願いいたします…」

 

「ああ、あんたの持っているブツほどじゃないがこっちもそれなりの物を持ってるから必要になったらいつでも来な」

 

「じゃあそろそろおいとまします、ではまた…」

 

「……ああ、また来なよ」

 

そしてレイヴン(マシンナー)達は工房を後にした。

 

「にしても今日は色々と起こる日だねぇ…」

 

「そういやさっきのレイヴンって奴、なんか僅かに油の臭いがしたような……まあ気のせいかね…」

 

 

 

 

その後また一つ簡単な依頼を終え、宿屋に戻っていた。

部屋についた後の空はもう夜になっており星が光っている。

そしてマシンナーにモモンガからのメッセージの魔法が飛んできた。

 

『はい、モモンガさん』

 

『あ、マシンナーさん…』

 

『どうしたんですか? なんか元気なさそうですが…』

 

『ああいや…そんなにたいしたことじゃないんですが…』

 

モモンガが言うには先に言っていた四人の冒険者チーム〈漆黒の剣〉と協力して依頼を受けたのだが、

夕食のときに話の流れでかつてのナザリックのメンバー達との身の上話をしてしまい、それを聞いた漆黒の剣のメンバーの一人であるニニャという人物が慰めの言葉をかけたのだが、それに逆に苛立ってしまったらしい…。

 

『…そんな事が』

 

『…ええ、今はマシンナーさんが居るのに、あの対応は不味かったなと思ったんです』

 

『…いや逆の立場だったら多分……いや…俺も同じ反応したと思います』

 

『…マシンナーさん』

 

『そう簡単に忘れられる問題じゃないですからね…』

 

『…』

 

『モモンガさんはその漆黒の剣のメンバーをどう思ってるんですか?』

 

『え? そうですね…一言で言えば昔を思い出す存在です、かつてのアインズ・ウール・ゴウンのように…』

 

『なら嫌ってる訳じゃないんですね?』

 

『はい、そうです』

 

『なら多分すぐに仲直りできると思うんです、モモンガさんの性格ならすぐに仲直りできると俺は思ってます。すみません、こんなことしか言えなくて…』

 

『いえ、そんなこと無いです、ありがとうございますマシンナーさん』

 

『いえ、俺なんかで良ければいつでも相談乗りますよ』

 

『ありがとうございます。ではそろそろ…』

 

『はい、頑張ってください』

 

『ええ』

 

メッセージの魔法がそこで終わり、部屋のドアが開きアルティマとシズが入ってくる。

そしてシズが静かに口を開いた。

 

「……マシンナー様」

 

「ん? 何だ?」

 

「…先程この街に潜入している諜報部隊から情報が……入りました」

 

「…ほう?」

 

思ったより早いな、と思いながら報告を聞いてみることにした。

 

「……墓地に怪しい人影?」

 

「…はい、報告によると見た目の装備で職業は戦士職とネクロマンサーの可能性が高い」

 

「成程、よし諜報部隊にそいつらをマークさせろ。動きを見せたらこちらが先手を打つそれから…」

 

「……もう一つ」

 

「ん?」

 

「……その二人が探しているのがンフィーレア・バレアレと言ってた」

 

「あの婆さんの孫か? そういえばどんなアイテムでも使える異能を持っているって聞いたな…」

 

(その能力を使って何らかのアイテムを使う気か? しかも異能を持っているンフィーレアをわざわざ探してるんだ、ということは曰くつきのアイテムの可能性があるな…)

 

マシンナーが思案しているとアルティマが口を開いた。

 

「そういえばアインズ様が護衛している人間の名前はンフィーレア・バレアレでしたよね?」

 

「……あのお婆さんも言ってた」

 

「となりゃ…やることは一つだな」

 

マシンナーが起き上がり、黄色い目を力強く発光させる。

 

「シズ、アルティマ、準備しろ。今からカルネ村に向かう」

 

「了解しました!」

 

「……任務…了解」

 

(俺もモモンガさんにメッセージ送るか)

 

マシンナーはすぐにモモンガさんにメッセージを送る。

 

『モモンガさん』

 

『マシンナーさん、どうしたんですか?』

 

『すみません、今からカルネ村に向かいます』

 

『え? そりゃ急ですね、いったいどうしたんですか?』

 

『現地に着いたらお話します、それでは』

 

そこでマシンナーはメッセージを切った。

そこでメッセージが切れたモモンガはこう思った。

 

「……別にメッセージで話してからでも良かったんじゃないか?」

 

その後途中でそれに気づいたマシンナーは内心「やっちまった…」と思った。

 




先の話で書き忘れましたが、マシンナーが着ている鎧のモデルはBASARAの本多忠勝をベースにしています。(でも忠勝の武装等は着いてません)
武器も最初は忠勝の槍を使おうと思いましたが先端がドリルの為流石に無理かと思い、マシンナーがいつも使用している斬艦刀の下位の(モモンが使っている大剣と同じくらい)武器を使っています。

活動報告にアイディア募集を書きました。
情けないですが作者である私の経験不足の為、この作品の肝心のイチャラブシーンやラブラブな展開等が中々思いつかないません(涙)。
何か見てみたいアイディアやマシンナーが出してほしい武装等のアイディアがありましたらドシドシ下さい!
皆様の意見をお待ちしてます。

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