流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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投稿が二か月近く遅れてしまって本当にごめんなさい。

しかも、またこちらの都合で投稿が遅れてしまうかもしれませんが、
どうか長ーい目で読んで下さい。


第九十一話  立ち上がれ、熱斗!

『ウッ、ウッ・・・』

 自分の本当の気持ちを打ち明け、ロックマンは、熱斗の肩に顔を埋め、泣き始めた。

熱斗はそんなロックマンの頭に優しく手を置く。

 

「ロックマン・・・」

『ヘッ! 熱斗の野郎、上手くやりやがったな!!』

 スバルとウォーロックは、熱斗がロックマンの心を取り戻すことに成功した事に、安堵の表情を浮かべる。

 

 

「熱斗君!」

 スバルが熱斗に駆け寄る。 熱斗もそれに気が付き、スバルを見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハッピーエンドか・・・気に食わないシナリオだ!!」

 

 

一瞬のことだった。

 

 

ダークチップファクトリーの奥の暗闇からファントム・ブラックが現われて、持っていたステッキを熱斗に向かって振り下ろしたのは・・・

 

 

 

 

 

グサッ!!!

 

 

ステッキが何かを突き刺したような、鈍く恐ろしい音が周りに響いた。

ファントム・ブラック以外の全員が、時が止まってしまったかのように動きを止める。

 

「そ・・・んな・・・!!」

『ファントム・ブラック・・・テメエ!!!』

 

 

「・・・ロックマーーーーーーン!!!」

 熱斗は、目の前でファントム・ブラックにステッキで体を貫かれたロックマンに向かって叫んだ。

 

 

『ね・・・っと・・・』

 ロックマンは熱斗の名を言い終わるのと同時にその場に崩れ落ちてしまう。

熱斗はロックマンに駆け寄るが、それよりも先にファントム・ブラックがロックマンを抱え上げる。

 

 

「ファントム・ブラック!! ロックマンを放せーーー!!!」

 スバルはそう叫びながらファントム・ブラックに殴り掛かる。 しかし、ファントム・ブラックは後ろに素早く移動して回避する。

 

 

「ンフフフ・・・すまないね。 ネビュラにはまだコイツが必要なのだよ」

 ファントム・ブラックは熱斗とスバルを嘲笑う様に言う。

 

 

「返せ!! ロックマンを・・・彩斗兄さんを返せーー!!!」

「熱斗君!!」

 熱斗は怒り任せにファントム・ブラックに飛び掛かろうとするが、スバルがそれを制す。

 

 

「ンフフフ・・・取り返したかったら、この奥のココロサーバーへ来るんだ!

光 熱斗! 星河 スバル!!」

『待ちやがれ!!』

 ウォーロックが叫ぶが、ファントム・ブラックは闇の中に溶け込んで消えてしまった・・・。

 

 

「・・・・・・」

「熱斗君・・・」

 スバルは、手を床に付き顔を伏せる熱斗に声をかけるが、どう言えばいいのか分からず黙り込んでしまう。

ようやくロックマンの、兄の気持ちを知って、取り戻すことが出来たと思ったのに。

 

『オイ! 何やってんだ、熱斗!! とっとと奥に行くぞ!!』

「ウォーロック! 少しは熱斗君の気持ちを考えて・・・」

 

 

 

 

 

「・・・行こう!!」

 熱斗が顔を上げず、地に手をつけたまま言い切った。

 

「熱斗君!?」

「ロックマン、言ったんだ。 『みんなの所に帰りたい!』って、だから、オレ達が迎えに行かなくちゃ!!!」

 熱斗はそう言うと勢いよく立ち上がった。 その目には涙の一滴も流れていない強い決意を表した眼だった。

 

『ヘッ! お前はそうでねぇとな、スバル、お前もちょっとは見習えよ!!』

「なんだよそれ! ウォーロック!!」

 

 

「ハハッ! ・・・よし、行こう!」


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