流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第八十五話  暗黒の夜空

___ダークチップファクトリー第六層部___

 

ただ漆黒の闇のみが広がっていた第五層部とは違い、第六層部には灯りがあった。

いや、灯りと言うよりもそれは、"星"と言うに近い光だった。

 

 

「・・・ウヮ」

 熱斗が思わず声を漏らす。 だがその声は感動した訳でも、驚いた訳でもない。

 

 

熱斗達が見ている"灯り"、星の光のようだと表現したが、それは輝き方が星と同じだと言っているだけで、星のように美しく優しい光を放っているわけではない。

 

どす黒い紫色の光 天から降り注いできそうな程の大量の紫色の光が漆黒の闇の中によく映える。

 

「暗黒の夜空」 ここを表現するならこれが一番ピッタリな言葉だろう。

 

 

「ウォーロック、これって・・・」

『スバル、オレも同じ事を考えていたぜ』

 

「スバル、どうかしたのか?」

 熱斗がスバルに話しかける。

 

「熱斗君、ボク達は以前、「ディーラー」という、ネビュラとは違う悪の組織と"ある物"を巡って戦ったことがあったんだ」

 スバルは、熱斗にメテオGを巡る戦いであったことを語り出した。

 

「そんなことが・・・でも、なんでそれを今ここで話したんだ?」

「熱斗君、落ち着いて聞いて欲しい。 この場所は・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「メテオGの内部とまったく同じなんだ」

 

 

「・・・えっ?」

『見た目はオレ達が入ったメテオGとは違うが、この吐き気がするような居心地の悪さ、間違いねぇ・・・』

 スバルに代わってウォーロックが熱斗に説明する。

 

「だけど、そのメテオGっていうのはスバルとうでナビが破壊しちまってもう無いんだろ? どうしてソコと同じような場所がここに?」

 

 

 

 

 

『Dr.ガルナが造ったんだ』

 

「「『!!!』」」

 

熱斗達の前方、第六層部の奥から誰かがこちらへ向かってくる足音が聞こえてくる。

 

 

『とうとうお出ましか・・・!』

 ウォーロックが思わず身構える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ロックマン!!」

 熱斗が目の前に現れたロックマンの名を呼んだ。

 

 

暗黒の夜空の中、ダークロックマンの冷たい黒い眼がスバルを見据える。

スバルとロックマンが闘うのはこれで二度目だ。 一度目の戦いの時は、熱斗はロックマンをオペレートしてスバルを倒した。

 

だが今回はその真逆、熱斗はスバルをオペレートしてロックマンと戦うのだ。

 

 

「ロックマン、教えて欲しい。 本当に戦うしかないの?」

 スバルがダークロックマンに問い掛ける。

 

『・・・そうだ。 ここで全てを終わらせる為にも、ボク達は戦うしかない』

 ダークロックマンが淡々とした口調で返す。

 

『全てを終わらせる? どういうこった?』

 ウォーロックがダークロックマンに聞き返す。

 

『破壊するんだよ。 全ての引き金となったオラシオン・ロック、そしてホープ・キーを・・・!』




次回、ダークロックマンが驚愕の事実を語る・・・!

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