流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~ 作:フレイムナイト
「ネビュラ基地が建設途中ってどういうことだ?」
ウォーロック
『作者がさぼって基地作るの忘れたんじゃねえか?』
スバル
「まさか、最終章でボク達が闘う場所なんだよ。 いくらなんでも・・・」
その頃・・・
フレイム・ナイト
「わーー!! 最後だからと思ってネビュラ基地の建設を後回しにしてたら、もう最終章!? ダークロイドども、急いで建設しろーー!!!」
ダークロイド達
『ふざけんな貴様ーーー!!!』
※その後、熱斗達が到着する前に、ネビュラ基地はギリギリで完成した・・・
「ここが、ネビュラ基地・・・」
ヘリに乗って数時間。 熱斗達は、ネビュラ基地があるフジ山火工へと降り立った。
「まるで軍事基地ね」
やいとがネビュラ基地を見た感想を言う。
ネビュラ基地は一見すると、気味の悪い緑色のビルだが、その建物や周りのあちこちに小さな砲弾が備え付けてある。
建物から生えているかのように付けられているパイプは、火口まで伸びている。
そして、熱斗達から見たビルの正面には、大きな扉とそこに続く階段が付けられていた。
「どうする? あの扉からは入っちまうか?」
デカオが扉を指差して言った。
「駄目だ! この人数でいきなり正面突破するなんて自殺行為だ!」
炎山が即座に反対する。
『それにしては、ヘリで堂々と来ているじゃないか?』
不意に、誰かの声が聞こえてきた。
「この声は・・・!?」
「あ、あそこ!!」
メイルが扉に続く階段を指差した。 しかし、熱斗と銀色だけが、その前に階段へと走り出していた。
「熱斗!?」
「オイ待てよ!!」
炎山達がその後を追う。
「ハァ、ハァ・・・彩斗兄さん!!!」
階段の前で止まった熱斗は、階段中央付近に立っているダークロックマンに向かって、彩斗の名を叫んだ。
『! 銀色、話したのか・・・!?』
ダークロックマンは熱斗が彩斗の名を呼んだことに驚いて、銀色に話しかける。
「えぇ、彩斗・・・」
銀色はそう言うとダークロックマンを見つめた。 ダークロックマンも銀色を見つめ返す。
二人の間に、悲しみに近い雰囲気が流れる。
だがすぐにダークロックマンは銀色から視線を逸らし、熱斗の方に視線を変える。
「彩斗、兄さん・・・闇の力なんかに捕らわれないでくれよ!! 一緒に、秋原町へ帰ろう!!!」
熱斗は必死にダークロックマンに向かって叫ぶ。
『・・・言っただろ? 君が知っているロックマンは、ダークチップの力によって心の奥底に閉じ込められてしまった。 君の目の前にいるのは、"ロックマンの心の奥底に眠っていた感情"、ロックマンの心の・・・闇の塊だ。』
(えっ・・・?)
熱斗はその時、自分の叫びが届かなかった事のショックよりも、ダークロックマンの言った事に何か引っ掛かりを感じた。
『ポロロン、それで? あなたは一体何のために、ここで出迎えてくれた訳?』
実体化したハープがダークロックマンに問いかける。
その横ではミソラがギターを構え、戦闘体勢に入っている。
『・・・・・・・』
ここで戦うのか!?
ハープの問いに無言で返すダークロックマンに全員が息を呑み、無意識の内に身構える。
『そんなんじゃない。 ただ、ボクは・・・』
そこまで言うとダークロックマンは言葉を詰まらせる。
そして、熱斗と銀色を交互に見た。
「「・・・?」」
だが、ダークロックマンは直ぐに目を逸らし、その場で消えてしまった。
「えええぇ!!? き、消えちまったぞ、おい!」
デカオが幽霊にでも会ったかの様に叫んで驚く。
『落ち着け! ロックマンの奴、ただ実体化を解いて電脳世界に戻っただけだ!』
ウォーロックがデカオを落ち着かせる。
「・・・彩斗兄さん」
「熱斗・・・」
熱斗の隣にメイルが立って、熱斗に話しかけた。
「きっと、ロックマンは『熱斗と銀色さんに会いたかった』って言おうとしたんだよ。 まだ、元のロックマンの心が消えてしまった訳じゃないはずよ」
「メイルちゃん、そうだな・・・まだ、希望が消えた訳じゃない!!」
熱斗はそう言うと、ネビュラ基地を見据えた。
(待ってろよ! Dr.リーガル、Dr.ガルナ!! 絶対お前達の野望をぶっとばして、ロックマンを、彩斗兄さんを取り戻してやる!!!)
「みんな急ぐぞ!! 基地に突入だ!!!」
「「「「「「「おう!!!」」」」」」」