流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~ 作:フレイムナイト
「ロックマン・・・・・・」
熱斗はダークロックマンと向き合って、静かにその名を呼んだ。
『ジャンゴ、大丈夫か?』
オテンコサマがその間に、ジャンゴの傍によって、声をかける。
「う、うん・・・。 でも、あれってロックマンだよね?」
事情をまだ知らないジャンゴは、自分が知っているロックマンと雰囲気が違うことに困惑している。
『ロックマンは・・・ロックマンの心は今、闇の深遠にあるのだ・・・・・・』
オテンコサマは熱斗達から聞いた事をジャンゴに話した。
「ロックマン、オレを・・・助けてくれたのか・・・?」
熱斗はダークロックマンに静かに問いかける。
『勘違いするな・・・ボクはただ、確かめに来ただけだ』
ダークロックマンは熱斗にそう吐き捨てると、サンシャインマジシャンになっているスバルを見た。
『・・・オラシオン・ロックとの共鳴と、何かしらの力の影響を受けて、新しい力を手に入れたようだな・・・』
「・・・ロックマン」
スバルとダークロックマンの間に緊迫した空気が流れる。
だが、ダークロックマンは直ぐにスバルから目を逸らし、熱斗達に背を向ける。
『オイ! どこ行く気だ!!?』
ウォーロックがダークロックマンに叫ぶ。
『・・・言ったろ? ボクは確かめに来ただけだ』
『だから何をだよ!!?』
叫ぶウォーロックを無視し、ダークロックマンはその場を去ろうとする。
「ロックマン!!!!!」
「「『『『『・・・・・・!!!?』』』』」」
熱斗がダークロックマンに向かって叫んだ。 その目は迷いがなく、真っ直ぐな目をしていた。
「オレは信じてるぞ!! オレはロックマンのオペレーターだから・・・だから!! オレはもう迷わない!!! オレはロックマンの中の心の光を信じる!!! オレが必ず、ロックマンの心の光を取り戻す!!!」
熱斗は半分叫ぶように、でもはっきりとダークロックマンに宣言した。
『・・・・・・・・・・・・』
ダークロックマンは何も言い返さなかった。
熱斗とダークロックマンは、しばらく互いの目を見ていたが、ダークロックマンは目を逸らし、そのまま闇の中へと消えていった・・・。
「・・・もう行くのか? ジャンゴ、オテンコサマ?」
熱斗がジャンゴとオテンコサマに話しかける。
「うん、こうしている間にもボク達の世界で伯爵のような奴等が何かをしようとしているかもしれない」
『我らはヴァンパイア・ハンターとして、行かなくてはいけないのだ』
あの後、ダークロックマンが去った後、体力が回復したジャンゴとオテンコサマは、時空の歪みが消える前に帰ると言って、立ち去ろうとしいた。
「ジャンゴ君、ありがとう!! 君のおかげで伯爵を倒すことが出来たよ!!」
『感謝するぜ!』
『ありがとう♪』
スバルとウォーロックとアリエルがジャンゴにお礼を言う。
「えへへ、そうだ熱斗君、ロックマンの事なんだけど・・・・・・」
ジャンゴはそこまで言うと言葉に詰まる。
「? なんだ、ジャンゴ?」
「・・・ボクも信じるよ!! ロックマンが必ず戻ってくるって!!」
『私もだ! 少年!!』
ジャンゴとオテンコサマは力強く熱斗に言った。
「ジャンゴ、オテンコサマ・・・ありがとう!!!」
熱斗はニカッと笑いながら、ありがとうと返した。
『それではサラバだ、少年少女達よ!! 太陽と共にあらんことを!!!』
「熱斗君、スバル君・・・明日もまた日は昇る!!!」
「ああ!!」
「また会おうね!!」
ジャンゴとオテンコサマはそのまま時空の歪みを通って、太陽の街『サン・ミゲル』へと去っていった・・・。
『・・・ウォーロック様・・・』
『あん?』
アリエルがウォーロックにおずおずと話しかけてきた。
『あの、ゴメンナサイ、心配かけちゃって・・・それに、私何の役にも立てなくて・・・・・・』
『・・・・・・』
ウォーロックは何も言わずに、しょぼんとしているアリエルの頭に手を乗せた。
『・・・?』
『別に、オレは・・・お前のこと、役立たずなんて思ったことないぜ・・・』
『・・・! ありがとう、ウォーロック様・・・・・・♪』
アリエルがその時、ウォーロックに見せた笑顔は太陽のように輝いていた・・・。
ジャンゴ
「ちょっ、なんで最後はウォーロックとアリエルで終めるわけ!?」
オテンコサマ
『納得いかん!!』
いつも心に太陽を!!
ジャンゴ・オテンコサマ
「『ごまかすな!!!』」