流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~ 作:フレイムナイト
「ガンデルソル!!」
ジャンゴが太陽銃の太陽ショットで伯爵を攻撃する。
伯爵はそれを横に避けることによってかわすが、その隙にスバルが伯爵の前に立ち、聖剣で斬りかかる。
「ホーリーブレード!!」
スバルは伯爵を真横一文字に斬る。
「グオ!!」
伯爵はそれを一瞬、身を引くことで直撃を避ける。
『きゃ~~!! ウォーロック様~~!!』
「いっけー、スバル!!」
『がんばるのだ!!』
アリエル、熱斗、オテンコサマがスバルとジャンゴを応援する。
「スバル君、伯爵に止めを!!」
ジャンゴがスバルに攻撃するように促す。
「終わりだ、伯爵!! HFB、シャイニングオーバーロード!!!」
スバルは、剣から光の極太いレーザーを伯爵に向けって放つ。
この場にいた誰もが「勝った!!」と思った。 だが・・・
バシュン!!
HFBが伯爵に当たる直前、シャイニングオーバーロードが蒸発したかのように消え失せた。
「「えっ!!?」」
スバルとジャンゴは突然起こった現象に驚く。
「クックック、念には念をと思っていたのが、役に立ったな・・・」
伯爵はひざまずきながら、不気味な笑い声と共に言った。
よく見ると、伯爵の周りには、いや、頭上から赤い雨のようなものが降っていた。
『!? なんだ、あの赤い雨は!?』
「ひぇ、気持ち悪い!!」
ウォーロックとスバルは赤い雨に気が付くと、一歩後ず去る。
「! ブラットレイン!!」
『いかん!! 少年、こっちに来るんだ!! ジャンゴ!!』
ジャンゴとオテンコサマは何かに気が付くと、ジャンゴはスバルをオテンコサマの所に押して移動させる。
「えっ!? ジャンゴ君!!?」
スバルはジャンゴに押されるまま、オテンコサマの傍に行き、ジャンゴを見る。
「月光魔法、トランス!!」
だがジャンゴは、そんなスバルにお構いなく、再び黒ジャンゴに変身すると、単身、伯爵に攻撃を仕掛けようとする。
『みんな、私の傍によるのだ!! 太陽ぉーーー!!』
オテンコサマがそう叫ぶと、熱斗やスバル達の周りに薄い金色の膜が張られた。
「どうしたんだよ!? オテンコサマ、ジャンゴ!!」
『この雨は・・・!!?』
熱斗は二人のいきなりの行動に驚くが、アリエルも何かに気が付いたらしく、顔を強張らせる。
『どうした、アリエル? 何か知ってるのか?』
『うん、ウォーロック様、私、この雨にやられたの・・・。 この雨は、アイツの攻撃よ!!』
「なんだって!?」
『そうだ、少年。 これは伯爵の必殺技、ブラッドレイン!! 血の雨を降らせ、相手にダメージを与える技、少しでもこの雨に触れたら、人などひとたまりも無い!!』
オテンコサマは熱斗に説明する。
「でも、この雨どこから・・・!?」
スバルはそう言うと、オテンコ様の太陽の膜から、周りを見渡す。
そして気が付いた。
ホールの消火用スプリンクラーから、血の雨が降っていることに。
「! みんな、あそこ!! スプリンクラーから雨が降ってる!!」
スバルが天井を指差して言った。
「フッフッフ、気づかれたようだな・・・」
伯爵はそう言いながらも、余裕の笑みを浮かべている。
「卑怯だぞ、伯爵!!」
ジャンゴは伯爵に飛び掛りながら言った。 しかし伯爵はそれを意図も簡単にかわす。
「何度でも言うがいい。 この血の雨が降っている限り、あいつらはオテンコの太陽の結界の中から出られない。 出た瞬間にお陀仏だからな。
そしてジャンゴ、お前はその姿でいる限り、我がブラッドレインの中にいても平気だが、太陽の力を使うことは出来ない。 それすなわち、私に止めを刺すことは出来ないということ!! じっくりとなぶり倒してやる!!」
「くっ・・・」
『ジャンゴ!!』
「一体、どうすれば・・・」
ジャンゴ、オテンコサマ、熱斗はそういうと、歯軋りをする。
打つ手がまったく見えないのだ。
熱斗とアリエルを伯爵の手から取り戻し、形勢逆転したかと思ったが、伯爵の卑劣な罠によって、再び危機に陥ったジャンゴ達・・・・・・。
だが彼らは、ブラッドレインが発動したその瞬間から、希望が動き始めていたことに気が付いていない・・・・・・。