流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~ 作:フレイムナイト
「この章、前に投稿していたサイトで一番人気だった話だったんだ」
スバル
「へぇ~、どんな話なの?」
熱斗
「ホラー!」
スバル
「ウソ!?」
ウォーロック
『アンデット&スプラッタ!』
スバル
「ひぃいい!?」
フレイムナイト
「そして、太陽少年!!」
スバル
「ぎゃぁああああ!!!」
フレイムナイト
「勢いで怖がってるよね? スバル・・・」
※ちなみにそんなに怖くないです。
第四十二話 ヴァンパイア現る!?
『って、勇んで来たのはいいけどさ~』
アリエルは昔のことを思い出しながら、そう呟いた。
(なんか、あんまり役に立ってない感じなのよね~)
アリエルはそう考えながら、浮かない顔で、沈んでゆく太陽をボ~ッと眺めていた。
今はもう夕暮れ時で、太陽は静かに、ゆっくりと沈んでいく。
そんな光景を眺めていたアリエルは突然、自分の両頬をペシッと叩いた。
『あ~もう! クヨクヨお終い!! ウォーロック様も前に言ってたじゃん!!
チャンスがある!って!! 絶対ロックマンを取り戻して、ネビュラを打っ壊すチャンスがあるはずよ!!!』
アリエルは大声で、自分にそう言い聞かせる。 そしてそこで気が付く。
『ってあれ? もうこんな時間?』
周りが真っ暗なことに。 つまり、日はすっかり暮れていて、銀色達が心配している可能性があることに。
『やっば~! 早く帰んないと・・・・・・』
アリエルはそこまで言うと、急に険しい顔になり、辺りを見回した。
『・・・ダレ!!?』
アリエルは声を張り上げる。 すると、暗闇から不気味な声が返ってきた。
「ほぉ、私の気配に気付くとは、多少はやるようだな・・・」
アリエルは声がする方を向きながら、攻撃態勢に入って警戒する。
すると、ポツポツと雨が降ってきた。
(しめた!!)
アリエルは突然の雨に、口元に少し笑みを浮かべた。
アリエルは水と音を操る力を持つ。 この雨は自分に力をくれるものと思っていたのだ。
だが・・・
『あ、あれ?』
アリエルは思わずそう言った。 体から力が入らなくなり、目が霞んできたのだ。
(どうして、体から力がドンドン抜けて・・・)
アリエルはそこまで考えると、体を地面に預けるように、ゆっくりと倒れこむ。
そして気が付く。 自分に力を与えてくれると思っていた雨が血のように赤いことに・・・。
(赤い雨・・・?)
アリエルは地面に倒れ伏し、今にも気を失ってしまうようなボンヤリとした頭で、そんなことを考える。
「クッ、クッ、クッ・・・。 我が血の雨、体の芯まで味わってくれたまえ・・・」
(しまった! これは、アイツの、こう、げ・・・)
気が付いた時にはもう遅かった。 アリエルはそこまで考えると気を失ってしまった。
「クッ、クッ、クッ・・・。 この世界に来て最初のエモノだ、じっくりと味わうとしよう・・・」
声の主はそういうとアリエルを抱き上げた。
「そこまでだ!! 伯爵!!!」
突然、少年の声が聞こえてきた。 男が、伯爵が声のした方を見ると、そこには紅のマフラーを身につけ、顔に白いフェイスペイントをし、鎧のような服を着たクリーム色の髪をした少年が立っていた。
「太陽少年・・・ジャンゴ!!!」
「伯爵! その子を放せ!!!」