流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第四十話   Past Of Aliel Ⅰ

 LM星 AM星やFM星と同じ電波生命体が住む小さな田舎のような電波惑星・・・。

 

それが、私、アリエルの生まれ故郷・・・。

 

そして、そのLM星はもうこの宇宙にはない。 

 

AM星が滅んだ二,三年後に、FM星が送り込んできた最終電波兵器『アンドロメダ』によって、滅んでしまったから・・・。

 

あれは、ほとんど一瞬のことだった。

 

私はまだ物心ついたばかりだったけど、はっきり覚えてる。

 

突然、上空から禍々しい色のロボットが現れて、そのロボットが放った光で・・・

 

全てが一瞬で吹き飛んだ。

 

その爆発に巻き込まれてながら私が生き残ったのは、奇跡と呼ぶ以外、言葉では表すことは出来ないと思う。

 

 

 

(ダメ・・・体がまったく動けない・・・)

 

 動けない程にひどい傷を負ったアリエルが、宇宙空間を漂っていた。 

ここはLM星があった場所、でも今は小さな星屑が大量に漂う宇宙空間だ。

幼いアリエルはそこで、星屑と共に漂っていた。

 

 

(私、このまま死ぬの? 一人ぼっちで・・・?)

 

 そんなことを考えていたアリエルに何者かが近づいてきた。

 

(・・・誰!? もしかして、FM星人!?)

 アリエルは何とか体を起こそうとするが、体に全く力が入らない。

そうしている間にも、人影はだんだんアリエルに近づいて来る。

 

 

『・・・お前、生きているのか?』

 その人影はアリエルの顔を覗き込みながら聞いた。

 

『F・・・M星・・・人?』

 アリエルは唯一動くその口で、その人物に言葉を返した。

 

『・・・・・・そう、だ』

 その人物は、少し間を置き、ためらいがちに言った。

 

『・・・何の用なのよ・・・いっそ、殺してよ・・・』

 アリエルはそういいながら目に涙を溢れさせていた。

これ以上恐ろしい目にあう位なら死んでしまいたい・・・。 そう思っているのだ。

 

『・・・・・・』

 謎の人物はしばらくアリエルと見詰め合うと、アリエルを抱き上げて、移動しようとする。

 

『!? えっ!?』

『・・・お前、本当に死にたいのか?』

 静かにアリエルにその人物は問いかける。

 

『・・・そうよ、殺しなさいよ!!』

 アリエルは、語尾を荒い口調で言い放つ。

 

『・・・違うな』

『えっ・・・!?』

『その目は、死にたがりの目じゃねぇ・・・。 FM星に復讐したがってる目だ』

『・・・・・・!!?』

 

 アリエルには訳が分からなかった。 そう思うなら、何故自分を殺さず、生かそうとするのか?

 

『あんた、一体・・・?』

 アリエルは震える口で、その人物に名前を聞く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『オレの名は、ウォーロック。 お前と同じ、FM星をぶち壊したいのさ・・・』


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