流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~ 作:フレイムナイト
LM星 AM星やFM星と同じ電波生命体が住む小さな田舎のような電波惑星・・・。
それが、私、アリエルの生まれ故郷・・・。
そして、そのLM星はもうこの宇宙にはない。
AM星が滅んだ二,三年後に、FM星が送り込んできた最終電波兵器『アンドロメダ』によって、滅んでしまったから・・・。
あれは、ほとんど一瞬のことだった。
私はまだ物心ついたばかりだったけど、はっきり覚えてる。
突然、上空から禍々しい色のロボットが現れて、そのロボットが放った光で・・・
全てが一瞬で吹き飛んだ。
その爆発に巻き込まれてながら私が生き残ったのは、奇跡と呼ぶ以外、言葉では表すことは出来ないと思う。
(ダメ・・・体がまったく動けない・・・)
動けない程にひどい傷を負ったアリエルが、宇宙空間を漂っていた。
ここはLM星があった場所、でも今は小さな星屑が大量に漂う宇宙空間だ。
幼いアリエルはそこで、星屑と共に漂っていた。
(私、このまま死ぬの? 一人ぼっちで・・・?)
そんなことを考えていたアリエルに何者かが近づいてきた。
(・・・誰!? もしかして、FM星人!?)
アリエルは何とか体を起こそうとするが、体に全く力が入らない。
そうしている間にも、人影はだんだんアリエルに近づいて来る。
『・・・お前、生きているのか?』
その人影はアリエルの顔を覗き込みながら聞いた。
『F・・・M星・・・人?』
アリエルは唯一動くその口で、その人物に言葉を返した。
『・・・・・・そう、だ』
その人物は、少し間を置き、ためらいがちに言った。
『・・・何の用なのよ・・・いっそ、殺してよ・・・』
アリエルはそういいながら目に涙を溢れさせていた。
これ以上恐ろしい目にあう位なら死んでしまいたい・・・。 そう思っているのだ。
『・・・・・・』
謎の人物はしばらくアリエルと見詰め合うと、アリエルを抱き上げて、移動しようとする。
『!? えっ!?』
『・・・お前、本当に死にたいのか?』
静かにアリエルにその人物は問いかける。
『・・・そうよ、殺しなさいよ!!』
アリエルは、語尾を荒い口調で言い放つ。
『・・・違うな』
『えっ・・・!?』
『その目は、死にたがりの目じゃねぇ・・・。 FM星に復讐したがってる目だ』
『・・・・・・!!?』
アリエルには訳が分からなかった。 そう思うなら、何故自分を殺さず、生かそうとするのか?
『あんた、一体・・・?』
アリエルは震える口で、その人物に名前を聞く。
『オレの名は、ウォーロック。 お前と同じ、FM星をぶち壊したいのさ・・・』