流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第七章  アリエルの初恋
第三十九話  それぞれが抱えるもの


___科学省 病室___

 

「熱斗君・・・」

 スバルが、ベットの中で眠っている熱斗を心配そうに見る。

あのピュアルでの騒動の後、ハープ・ノートとアリエル・ウォーティーのナビゲートでやって来た炎山達が、気絶したままの熱斗を連れて科学省に帰ってきたのだ。

 

 

「熱斗、大丈夫だよね・・・?」

 スバルの隣で、メイルも熱斗を心配そうに見る。

 

「うん、ひどく体力を消耗していたみたいだけど、今はもう回復して、目覚めるのを待つだけらしいんだけど・・・」

 スバルはそういうと顔を伏せる。

そう、熱斗はもうすでに三日近く目を覚まさないのだ。 起きるかどうか、心配しているのだ。

 

 

___科学省 廊下___

 

「・・・・・・」

『銀色、大丈夫?』

 病室の前の廊下で顔を伏せ、壁にもたれ掛かっている銀色に、アリエルが声をかける。

 

「うん、大丈夫よ・・・」

 銀色はPETを取り出して、アリエルにそう答える。

銀色も熱斗の様子を見に来たのだが、ロックマンとの事もあり、なかなか病室に入れないでいるのだ。

 

『銀色、私、ちょっと出かけていいかな?』

「? エェ、構わないけど・・・」

『じゃあ、出かけてくるね!』

 アリエルはそういうと、PETから姿を消した。

 

 

(みんな、今回の事で、なんか暗くなっちゃってるな~)

 アリエルはそう思いながら、外へと飛び出す。

 

(私、ウォーロック様の役に立ってるのかな? 結果的にはパーツを手に入れられたけど、ダークロックマンに横取りされたのは確かだし・・・)

 

(あの人の役に立ちたい・・・。 私を救ってくれた・・・)

 

 

 

 

 

(私を・・・LM星人の私を救ってくれた、AM星人のウォーロック様のために・・・)

 

 

___ニホン某所___

 

「ダークロックマン・・・」

 Dr.リーガルが、目の前に実体化しているダークロックマンに問いかける。

 

「何故ホープ・キーを光 熱斗に渡した・・・?」

『・・・知っているはずだ。 アレは光 熱斗の手になければ意味を持たない。

オラシオン・ロックがボクにしか使えないように・・・』

 ダークロックマンはDr.リーガルを睨み付けるように言い返す。

 

「あまり、反抗的なことはしないほうがいい」

 部屋の扉が開くのと同時に、Dr.ガルナがそう言って入ってきた。

 

「ダークロックマン、お前を目覚めさせたのはこの私達だ。 その気になればお前を再びロックマンの心の中に閉じ込めることも可能だ」

 Dr.ガルナはそういいながらダークロックマンの頬をなでる。

 

『・・・分かっている。 ボクは、目的を果たすためならなんでもする。 世界が闇に覆われようが関係ない!!』

 ダークロックマンはそういうと姿を消す。 実体化を解いて、電脳世界に戻ったのだ。

 

 

「・・・リーガル様、あいつを好きに行動させてよろしいのですか?」

「大丈夫だ、奴は必ず私の望み通りに行動してくれる」

 リーガルはそういうと一旦間を空けた。

 

 

 

 

 

「光 熱斗と光 彩斗の過去を知っている私の望み通りにな・・・」

 

 

 熱斗、アリエル、ダークロックマン・・・・・・。

それぞれが抱えるものは、今、物語と共に巡っていこうとしている・・・。




スバル
「え、LM星人!? アリエルってFM星人じゃなかったの!?」

銀色
「・・・・・・」

フレイムナイト
「ぎ、銀色さんも知らなかったみたい・・・」

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