流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第三十八話  Ver.ナイトマジシャン!!!

___今より少し前 銀色とスバルが通信してきた時___

 

「ちょっと、熱斗がさらわれたってどうゆう事!?」

 洋館内にメイルの声が響く。

 

「ゴ、ゴメン・・・」

『すまねぇ、オレ達が付いていながら・・・』

 通信越しにスバルとウォーロックの申し訳なさそうな声が聞こえる。

 

「クソッ!! ロックマンだけじゃなく熱斗まで・・・!!」

 デカオがこぶしを握り締める。

 

「とにかく、早く光君を助けないと!!」 

 やいとはかなり焦った声で言う。

 

「だがどうやって!?」

 やいとに炎山が問う。

 

「そ、それは・・・」

 やいとは炎山の言葉に声を詰まらせる。

 

 

『方法ならあるわ!!』

 突然、ハープが通信に入ってきた。

 

「えっ!!」

『本当か、ハープ!!?』

 

『エェ! 私達電波体だけに使える手が!!』

「熱斗君のPETに残ってるスバル君の残留電波を追えば・・・!!」

 ハープの言葉を次いで、ミソラがその方法をみんなに教える。

 

「そっか、その手があったか!!」

『行くぞ!! スバル!!』

 

 

「スバル君、君は先に行って!! 私達もすぐに後を追うから!!」

「ハイ!! 銀色さん!!」

 スバルはそうゆうと蒼き光に変わって、夜の空へ駆けて行った。

 

 

___現在 ピュアル___

 

「スバル!!?」

 

「ね、熱斗君!!」

『だ、だいじょーぶか!?』

 スバルとウォーロックは息切れ切れに言う。 どうやらあの洋館からここ、ピュアルまで全力疾走して来てくれたらしい。

 

「星河 スバル・・・!!」

 ブライは熱斗達から今度はスバルの方に向き直る。

 

「ブライ・・・。 一体何をして・・・って!? ロックマン!!?」

『ど、どうゆうこった!?』

 スバルとウォーロックはここでやっと、熱斗の後ろにいるロックマンに気が付く。

 

「あ、いや、これはその・・・スバル危ない!!」

 熱斗が事の状況は話すのに詰まっていると、突然叫んだ。

 

「えっ?」

 スバルが自分の前方を見ると、ブライがまたもや大剣を振り下ろそうとしていた。

 

「うわぁあああああ!!!?」

 スバルは慌てて横に体を反らし、避ける。

 

『あ、あぶねえじゃねぇか!! テメェ・・・!!!』

 ウォーロックは心臓が飛び出す程に驚いて、ブライに怒鳴りつける。

 

「邪魔をするなら・・・消す!!!」

 ブライはそういうとスバルに再び切りかかった。

 

「くっ・・・!!」

 スバルはブライの剣を見切ってかわす。

 

 

「スバル!!!」

 熱斗はスバルの元に駆け寄ろうとしたが、ダークロックマンがその腕を掴んだ。

 

「離してくれ!!」

『行ってどうなる!? 邪魔になるだけだ!!』

 ダークロックマンはそういうと、握った左手を熱斗に見せた。

 

「・・・?」

 不思議そうに見る熱斗にダークロックマンは握った左手を開いて見せた。

 

 

「・・・・・・!!?」

 熱斗は目を見開いた。 ダークロックマンのその手には、金色に光るパーツがあった。

 

「これ、もしかして!?」

『ホープ・キー・・・第四のパーツ・・・』

 ダークロックマンはゆっくりとパーツを熱斗に握らせた。

 

 

『剣を、イメージして・・・』

「えっ?」

 

『ホープ・キーは君にしか使えない・・・』

 ダークロックマンはそういうと熱斗の首を戦っているスバルとブライの方へ向けた。

 

『もう一度言う。 剣をイメージするんだ。 ブライに対抗できる剣を!!!』

「・・・・・・!!」

 ダークロックマンにそう言われた熱斗は、何も言わず目を閉じる。

 

 

(あの時と同じように・・・。 初めて変身出来た時と同じように!!)

 

 熱斗は、剣をイメージする。

 

(剣・・・あの黒い剣に太刀打ちできるような、すごい剣を・・・!!!)

 

ブライの剣と対になるような、白く輝く剣を・・・!!!

 

 

 

 

 

「!? これは!!?」

 ブライは驚くと、後ろに下がった。 スバルの体が突然光りだしたからだ。

 

『スバル!!』

「うん! クロスマジシャン、発動!!!」

 スバルがそういうと、周りが見えなくなる程の光が起こった。

そして光が収まった時、そこにいたのは・・・

 

 

 

 

 

 白い体にプラチナのマントを羽織り、両腕両足に銀色のアーマーを身に付け、白く光る聖剣を持った、聖騎士のような姿をした少年・スバルが立っていた。

 

 

「・・・!?」

 ブライは変身したスバルを見ると何かを感じ取ったかのように後ろに下がった。

 

「スバル・・・」

 熱斗はそれを少しうつろな目で見ていた。

 

 

「・・・クロス・マジシャン、Ver.ナイトマジシャン!!!」

 スバルは聖剣の矛先をブライに向ける。

 

「ブライ、これ以上戦うというのなら、ボク達も全力で戦う!!!」

「・・・・・・フッ」

 ブライは少し間を置いて、静かに目を閉じて、ラプラスをウィザードの姿に戻した。

 

 

「えっ・・・!?」

 スバルは突然戦闘体勢を解いたブライに驚く。

 

「今回は引いてやる・・・だが・・・」

 ブライはそういうと、ダークロックマンを睨み付ける。

 

 

「ネビュラには必ずそれ相応の報いを食らわせてやる・・・!!」

 ブライはそういうと周波数を変えて、姿を消した。

 

「ブライ・・・」

『ケッ、相変わらず生けすかねぇ野郎だぜ!』

 

 

 ドサッ!!

 

 

突然、何かが地面に落ちる様な音がした。

スバルが音のした方を向くと、熱斗が倒れこんでいた。

 

「熱斗君!?」

『どうなってやがる!?』

 スバルは慌てて倒れた熱斗に駆け寄ると、熱斗を抱き起こした。

熱斗はひどく疲労しているようで、顔に血の気がなく、息遣いも荒かった。

 

 

『今までの行き当たりばったりの変身ではなく、状況に応じた変身をさせようとしたから、反動がきたんだ』

 ダークロックマンは突然口を開いた。 その目は相変わらず、暗い海の底のような黒い光があった。

 

「ロックマン・・・どうして君がここに? ネビュラに捕らえられているはずの君が・・・?」

 事情を知らないスバルは、ダークロックマンに問いかける。

 

 

『いずれ全てが分かる。 キーとロックが揃った時、『イキシア』が目覚める時に・・・』

 

「えっ・・・?」

『イキ・・・シア・・・?』

 ダークロックマンはスバルの問いには答えず、謎めいた言葉をスバルに告げた。

そしてそのまま、夜の暗闇に溶け込むようにスバル達の目の前から姿を消してしまった・・・・・・。




フレイムナイト
「第六章、どうだった?」

スバル
「い、いきなりシリアスに急展開していって頭が混乱してきた」

ウォーロック
『心臓がまだバクバクしてやがる・・・』

フレイムナイト
「ロックマンが敵になったりホープ・キーが残りワンパーツで完成したりブライが現れたり・・・一体この小説どうなっちまうんだ(恐)・・・」

スバル・ウォーロック
「えっ、この先何も考えてないの!!?」

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