流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第五章  君への想い
第二十九話  銀色の誘い


「銀色さん!!」

「熱斗君! おはよう!」

 熱斗は駅前の時計塔前に待っていた銀色に呼びかけて近づいた。

 

「ごめんなさい銀色さん、待ったかな?」

 熱斗はすこし息を切らしながら言った。

 

「ううん、私もちょうど来たところ」

 銀色は手をすこし振りながら答えた。

 

「さあ、行きましょう!」

 銀色はそういうと熱斗の手を掴んで駅の中に入っていった。

 

 

何故、熱斗と銀色は二人っきりでいるのだろう?

その理由は、昨日の朝、熱斗が家に帰った時まで時間が遡る。

 

 

___秋原町 公園前___

 

「またな~」

「分かったら連絡するぜ」

 今は明け方。 熱斗、メイル、デカオ、やいとは帰路に着こうとしていた。

スカイバートから帰った熱斗達は最初、科学省に行ったのだが・・・

 

 

___三十分程前 科学省___

 

「えっ、プロテクトがかけられてる!?」

 熱斗達は光博士にこれまでのことを話し、次の目的地を聞こうとしたのだが、パーツの在りかを示すテキストデータには、四つ目以降の目的地の場所を示すテキスト部分にプロテクトがかけられてあったのだ。

 

「ああ、どうやら安全を考えて、一部のテキストにプロテクトをかけていたらしいんだ。 といっても、プロテクトは旧式の物で二、三日すれば解除できる。 それまでは、みんな家に帰って休んでいてくれ」

 光博士はそういうと研究室に戻っていってしまった。

それでみんなは仕方がなく、それぞれの場所へ帰ることにしたのだ。

 

 

___場面戻り 秋原町 熱斗自宅前___

 

「ふぅ~、これでパーツは残り二つか・・・」

 熱斗は家の前で、PETに保存されているパーツを見ながら言った。

 

「新しい力も手に入れたし、これからもこの調子でいこうね!」

『おうよ!』

 スバルとウォーロックがPETから話してきた。

 

 

「熱斗君・・・」

 不意に、道の向こう側から熱斗を呼ぶ声が聞こえてきた。 

熱斗が見るとそこには、銀色が立っていた。

 

「銀色さん!? なんでここに?」

「電波変換して来たの」 

 銀色はそういうと熱斗に近づいてきた。

 

 

「熱斗君・・・明日、暇かな?」

「えっ、うん、暇だけど・・・」

「熱斗君に話したいことがあるの。 明日十時に、秋原駅に来てくれないかな?」

 銀色はオズオズとした感じで熱斗に聞いてきた。

 

「うん、分かったよ。 十時に秋原駅だね?」

「ええ、ありがとう。 それじゃあ、また明日」

 銀色はそういうと小走りに走って行った。

 

 PETではスバルとウォーロックがコソコソと話していた。

 

「ウォーロック、これって・・・」

『ああ、デートだな・・・」




波乱の幕開けかも?

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