流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

28 / 105
第二十七話  渾身のガッツ・アース!!

「ブライ!!?」

 スバルは思わず大声を上げてしまった。 ブライの出現に驚きを隠せなかったのだ。

 

「熱斗!!?」

「デカオ、大丈夫か!?」

 デカオは地下遺跡入り口付近にいる熱斗に驚いた。熱斗は地下遺跡に入った瞬間に

スバルをプラグインしたのだ。

 

「熱斗、なんでここに!?」

「なんでって、お前が大声上げたからなんかあったのかと思って・・・」

「あ・・・・・・」

 デカオが思わず声を漏らす。

確かにデカオは遺跡中に響き渡るような大声を上げていた。 何かあったと思われていても不思議ではなかった。

 

 

「ブライ・・・なぜ君がここに・・・?」

 スバルがブライに近づきながら問いかけた。

ブライをスバルを見た後、前方のコスモマンに向き直り言った。

 

 

「ムーの力を悪用せし者に裁きを・・・」

「えっ!!」

 スバルもコスモマンを見る。コスモマンは二対一のこの状況に少しも焦らず、悠々とした態度をとっていた。

 

 

『ふっ、Dr.ガルナの言っていた、ムーの末裔か・・・』

「・・・・・・」

 ブライはコスモマンの話を聞き流す。

 

「スバル、あのブライって奴、それにムーって・・・?」

 熱斗がスバルに話しかける。

 

「熱斗君、話は後にして・・・」

 スバルはそういうと戦闘体勢をとる。

 

 

 

 

 

「来るよ・・・!!!」

 スバルがそういうとコスモマンが頭上のゲートからまたも隕石を降らせてきた。

スバルはガッツマンを担ぎ上げジャンプしてかわし、ブライは電波障壁のバリアでかわした。

 

 

「ガッツマン、ここにいて!!」

 スバルはガッツマンを少し離れたところに置く。

 

『ス、スマンでガッツ・・・スバル』

「ううん、気にしないで、君達がここを見つけたから、コスモマンを見つけることが出来たんだから」

 スバルはそういうとコスモマンと戦闘しているブライの方へと向かった。

 

 

『コスモバスター!!』

「ブライアーツ!!」

 コスモマンとブライの技がぶつかり合い、両者は少し距離を置いた。

そこにスバルがやってくる。

 

「熱斗君、後十分位で爆発するよ!」

「時間がない・・・一気に決めるぞ!!

クロス・マジシャン、Ver.スノーマジシャン!!!」

 スバルはスノーマジシャンに変身すると、ブライの隣に立った。

 

「・・・新しい力を手に入れたのか、ロックマン・・・」

「うん、まあね・・・」

 スバルは頭をポリポリと掻いた。

ブライはスバルをすこしジーっと見る。

 

「あ、ははははは・・・」

 ジーっと見られてスバルは苦笑いをした。

だが突然、コスモマンが笑い出したので、ブライはコスモマンに視線を戻した。

 

 

『フフフ、二百年後のロックマンか。 いいだろう、二人まとめてかかってきなさい」

 コスモマンがスバルとブライを挑発する。

 

 

「舐めるな!! ブライナックル!!!」

「雪結晶!!!」

 ブライは複数の拳の闘気をコスモマンに向かって放出する。 スバルは雪の結晶の形の弾丸を撃ち込んだ。

だがコスモマンはその場から一歩も動かず、二人の技が直撃した。

 

 

「やった!!?」

「・・・・・・」

 スバルとブライはコスモマンがいた場所を見つめていた。 だが土埃が晴れると、そこには不敵な笑みを浮かべたコスモマンが立っていた。

 

「な・・・!!?」

「・・・・・・!!?」

 スバルとブライは目を見開いて驚いた。

 

『君達は私には勝てない。 この闇宇宙がある限り、君達の攻撃は無意味だ!!!』

 コスモマンの周りに複数の紫の空間が現れた。

 

「くっ・・・コナユキ!!!」

 スバルは杖を振るい、電脳世界に吹雪を降らせた。

だがコスモマンは吹雪をすべて周りの空間に吸い込ませてしまった。

 

「なっ・・・!?」

『フフフ、クラウドマンとの戦闘時に、対策は立ててあったのさ。 コスモゲート!!!』

 コスモマンは隕石をブライとスバルにぶつけ続けた。

二人もコスモマンに攻撃し続るが、コスモマンの周りの紫の空間が攻撃を吸い込み、コスモマンにダメージが与えられない。 二人はジリジリと追い詰められていた。

 

「くっ・・・」

「ちっ・・・」

 

 

 デカオとガッツマンはそんな様子を見ていて、もどかしい気持ちになっていた。

(ガッツマンは、また役に立たないんでガスか・・・)

(オレ達は、こんなところで終わりたくない・・・!!!)

 そう思ったガッツマンとデカオはゆっくりと立ち上がった。

 

「デカオ!?」

 みんなはデカオとガッツマンが突然立ち上がったのに驚いた。

 

『ふん、あんなパワー馬鹿になにが出来るものか・・・』

「ガッツマン・・・!!」

『なにやろうってんだ!?』

 コスモマン、スバル、ウォーロックの順に言った。

 

「オレ達は、熱斗と・・・」

『ロックマンの永遠のライバル・・・』

 デカオはPETを強く握り締めながら、ガッツマンは両手をハンマーに変えながら、静かに言った。 そして次の瞬間・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大山 デカオだーーーーーーーーーーー!!!!!」

『ガッツマンでガスーーーーーーーーーーー!!!!!』

 叫ぶように怒鳴り声を上げると、ガッツマンはハンマーを地面に叩きつけた。

それと同時に電脳世界が大きく揺れ始めた。

 

 

『な、なんだ!?』

「わわわ!!?」

「くっ・・・」

 みんなその揺れにパニックを起こし始めていた。 そしてコスモマンの足元から、巨大な土の槍が突き出した。

 

『ぬおおおおーーー!!?』

 コスモマンは予期せぬことに対処できずに、槍を思いっきり喰らってしまった。

 

「ガッツマン!!!」

 スバルはガッツマンに走って近づいてきた。

 

『ガッツアース・・・決まったでガス・・・』

 ガッツマンは二ヒヒと笑った。

 

そんな様子をブライはすこし離れた場所で見ていた。

 

(・・・あのナビに、これだけの力があったとは・・・・・・)

 

 

「すごいぜ、デカオ!!」

 熱斗は興奮気味にデカオに言った。

 

「へへ、オレはオマエのライバルだからな!!」

 デカオは自慢げにガッツポーズをした。 だが・・・

 

 

 

 

 

『まだだーーー!!!』

「「「「『『!!?』』」」」

 スバルたちが声をした方を向くと、ズタボロになったコスモマンが立っていた。

 

「な、あいつまだ・・・!?」

『まずいぜ、スバル!! あと三分位で爆発するぞ!!!』

『ガス!!?』

 

『フフフ、あと三分だ。 あと三分で全てが終わる・・・!!!』

「くっ・・・」

 スバルは歯軋りをするとガッツマンを庇う様に前に立った。

 

『だいだい、そんなパワーだけの役立たずが私に勝つなど、ありえぬことなのだよ!!!』

 

「「・・・!!!」」

 熱斗とスバルはその言葉を聞いて大きく目を見開いた。

 

 

「違う!!」

『・・・ん?』

 スバルが小さく呟き、コスモマンは不思議そうに首を傾けた。

 

「ガッツマンとデカオ君は、役立たずなんかじゃない・・・!!!」

「ああ、スバルの言う通りだ!! 二人はオレ達の大切な仲間なんだ!! オレ達の仲間をバカするような奴は・・・!!!」

 その時、スバルが首にかけてたホープ・キーが熱斗とスバルの気持ちに呼応するように輝きだした。

 

「「絶対ぶっ倒す!!!」」

 スバルを光が包み込み、眩い光を放つ。 そして光が消えた時、そこに立っていたのは、スノーマジシャンのスバルではなかった。

 

 

 

 

 

 黄色い体にベージュの小さなマントを羽織り、両腕両足にオレンジのアーマーを身に付け、頭にはヘルメットではなく、金具の付いた黄色いヘアバンドを付けたスバルが立っていた。

 

『なっ・・・!?』

「あの姿は!?」

 

「クロス・マジシャン、Ver.アースマジシャン!!!」




フレイムナイト
「新たなる変身、クロス・マジシャン、Ver.アースマジシャン」

熱斗
「一体どんな能力が・・・!?」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。