Toloveるダークネス ~トランス兵器編~   作:野獣君

17 / 25
セフィ・ミカエラ・デビルークの来日その1

「はぁ~、なんで俺がセフィさんの護衛なんだか…」

 

ぶつくさ文句を言いながら彼女が今歩いていると思われる商店街に向かう。何故こうなったのかと言うと昨日の夜になってセフィさんが地球に行くと言い出し、急遽俺が護衛として抜擢された。その連絡が今朝入ったものだからこうして急いでいるのだ。それならザスティンに頼めばいいじゃないかと言ったらザスティンよりも俺の方が頼みやすいらしい。

 

「早く見つけないとな、もしセフィさんの身に何かあったら俺がギドに殺されるからな」

 

商店街を見回してみるが全然それらしき人物は見当たらない。

するとむこうがなにやらざわついていた。もしやと思いその場所へ行ったら案の定セフィさんだった。

しかもリトさんと美柑さんと接触している。

 

「探しましたよ、セフィさん」

 

「あら、大夢くん。随分遅かったわね」

 

「仕方ないでしょう、連絡が今朝に入ったばかりだったんですよ」

 

「まぁそれもそうね」

 

セフィさんとの会話が終わるとリトさんが俺に聞いてきた。

 

「なぁ、大夢とあの人はどんな関係なんだ?」

「ああ、その事ですか…彼女は…」

 

大夢がリトに説明しようとした時商店街にお馴染みの変態が現れた。

 

「むひょーー!顔が見えずとも隠しきれない超絶美女オーラ!わしの中の神がムクムクと目覚めてきますぞぉーー!」

 

「まぁ…情熱的な方…」

 

「セフィさんどうしますか?切り刻みますか?」

 

「まぁ、ここは私に任せてください」

 

彼女は襲い掛かってくる校長の目を見て言った。

 

「それだけの情熱を世界に向けてくだされば、きっと多くの悲しみを取り払うことができるでしょうね…」

 

その言葉を聞いた校長は突然立ち止まり、脱いだ衣服を身につけ始めた。

 

「貴女の温かいお言葉心に染み渡りましたぞ、ご婦人…。私はこれからゴミ拾いに行くとでもしましょう。では、ごきげんよう…」

 

急に穏やかになった校長にその場にいたほとんどの人が驚いていた。

 

「校長がキレイになった!?」

 

「声をかけられただけであんなに穏やかになるなんて……てゆーかあのピンク色の髪…この人って…」

 

「察しがいいですね、美柑さん。この方はララ姫達のお母様なのです」

 

「「えーーーっ!?」」

 

 

セフィさんが結城家に迎えられたのだが、何故か俺も一緒に来ることになった。改めてセフィさんがリトさんと美柑さんに自己紹介をする。

 

「セフィ・ミカエラ・デビルークです。娘達がいつもお世話になっております」

 

「あ…いえ、こちらこそ!」

 

「ごめんなさいね。本当はもっと早くにご挨拶に伺いたかったのですけど」

 

「いえいえ!お忙しいって話はララさんから聞いていましたし」

 

「そうですか。三人とも元気そうね、安心したわ」

 

ララ姫、ナナ姫、モモ姫を交互に見ながらセフィさんが言う。

 

「あ、そうだ。母上、あいつには近寄っちゃダメだぞ。ケダモノだからな!」

 

「ちょっとーー!!」

 

「こら、ナナ!いつもお世話になってるリトに失礼だよ」

 

「でも、本当のことだろ姉上。もしリトがいつものズッコケで母上の素顔を見たらマズイじゃん」

 

「ん~、そうかな~。大夢はどう思う?」

 

「確かにナナ姫が仰る通りリトさんがセフィさんの素顔を見たら大変なことになりますね。しかし、リトさんがギドや俺のようにセフィさんの能力が通じない可能性もゼロではありませんよ」

 

セフィさんの能力が気になったのか、美柑さんがペケに聞いていた。

 

「ねぇ、ペケ。何で素顔を見たらダメなの?世界一美しい人なんでしょ?」

 

「美しすぎるのも考えものなのです。セフィ様は宇宙一美しい容姿と声を持つ少数民族チャーム人の最後の末裔なのです。種族を問わずあらゆる生物を魅了するその美しさはもはや能力の域に達しており、セフィ様の素顔を見た男性はどんな紳士でもたちまちケダモノとなってしまうのです」

 

「そっかぁ。だから顔を隠しているんですね」

 

「はい。顔を隠せばチャーム人の特性はある程度抑えられますから」

 

特性は抑えられているといえど油断はできない。現に商店街で歩いていたときは既に何人かセフィさんに襲い掛かってきそうだったからだ。まぁ例えリトさんだろうとセフィさんに危害を加える輩は殲滅する。今回は彼女を無事にデビルークまで帰すのが俺に与えられた任務だと思っている。

 

「…大夢くん?どうかしたの?」

 

少しぼーっとしていたのか、我に返るとセフィさんが心配そうな目でこちらを見ていた。

 

「何でもありませんよ。それよりどうかしましたか?」

 

「久しぶりにみんなでお風呂に入ろうと思っているんだけど大夢くんには見張りをお願いできるかしら?」

 

「了解しました。しかし、結城家の風呂では全員入れませんよ?」

 

「大丈夫よ。モモのバーチャル空間に温泉があるらしいから、そこにみんなで入ることになってるの」

 

「ああ、なるほど…」

 

「それじゃあ頼んだわね」

 

ということでみんなの入浴時の見張りを任されてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は原作を見て書いたので文章がそのままになっていたり、おかしな部分があったりしますがおたのしみ下さい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。