インフィニット・ストラトス~A new hero, A new legend~   作:Neverleave

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ちょいとでも俺が失踪するとでも思ったか、マヌケがァ!!


言ってみたかっただけです、Neverleaveでございます。テストやら何やらで行事があり、思うように書くことが出来ないでいると、プツッと集中の糸が切れちゃったみたいです。気が付けば前の投稿から一か月以上経過……申し訳ねぇ……

しかも書き上げてみれば15000字近い内容のくせして全く展開が進んでいない始末。
あ、あと2,3話でクウガとIS出すから……(汗)

感想にも返信が全くできていない状況。とりあえず溜まっている分の感想にせっせと返信コメを書くのぢゃー



今話からオリジナルのキャラと、『あの人』を書こうと思います。
いったい誰が出るのかなー?(すっとぼけ)

推敲とはしないもの(哲学)


仲間

 ――警視庁――

   7:36 a.m.

 

 

 

「現場の刑事は散開して人通りの少ない地域を回れ! ただし決して一人で行動はするな、必ず二人以上の人数で調査にあたるんだ! 他のチームとの連携も忘れず、定期的に連絡を入れ合え!」

「万が一目撃情報を入手した場合は、情報を全チームに通達! 付近にいるチームでパトロール、避難勧告を行い、応援を待ってください! 現状の警察の装備では、まだ奴らと戦うことができません、遭遇した場合はすぐに退避を行うように!」

「「「「はい!!」」」」

 

未確認生命体が出現して、一晩が明けた警視庁本部。

今日もここは朝から慌ただしく、上からの指示と下からの報告で様々な声が入り交じっている。かつて最前線で未確認生命体と戦ったという自負と、市民の安全を守る使命がある彼らは、休んでいる暇などない。

 事件を追っていた刑事である杉田と桜井は、部下たちに通信で指令を出しながら、これからの行動を思案していた。

 現在彼らが最優先するべき行動は、一夏との交戦後行方知れずとなっている第50号の捜索。一晩かけて虱潰しに調査をしたにも関わらず、未だその影すら掴めていない50号を発見することが、彼らの第一目標である。

 

「通信を送る者は、人口が集中する地区、および事件の発生した地点近くの、人通りが少ない場所をリサーチ! 付近にいる警察官に連絡して、調査をするよう指示を飛ばすように!」

「了解!」

 

 杉田の言葉を受けた婦警は返答すると、彼の指示通りの調査と通達を実行し始める。

 

『こちら御手洗、現場でもし未確認生命体、およびそれらしき人物と遭遇した場合、どのように行動するべきでしょうか』

「もうじき日本のIS部隊が、こちらと合流する予定だが……それまでは、現時点の警察の武器では奴らに傷一つ負わせられない。悔しいが、距離を取れ! だが、無理をしない範囲で追跡し、見失わないようにしてほしい! その場に居合わせた一般人がいれば、救助が優先だ! 信号弾もあげることを忘れるなよ!」

「怪しい人物を見かければ、身体のどこかに動物や植物を模したタトゥーがないかチェックしてください! おそらく今回は蜘蛛のタトゥーをしているでしょう! また、カタコトの日本語や理解不能の言語を喋れば、奴らである可能性は非常に高いです!」

『了解!』

 

 自らの経験をもとに、部下たちへ的確なアドバイスを送る杉田と桜井。未確認と直接対峙した彼らだからこそ下せる判断と言動は、見事の一言に尽きる。

 

「……今回の第50号。おそらくだが、25年前の事件前半に出現してた奴らの感じがするな」

「ええ。憶測の域を出ないですが、おそらく今回の奴は殺人にルールを作ってません。その場に遭遇した人を片っ端から殺しているだけでしょう」

 

 どのように捜索していくべきか、杉田と桜井が相談して決めたのが、今回のこの調査。未確認生命体が殺人を実行する理由が『ゲーム』であると理解している彼らは、まずその『標的』がどのようなものであるのか、第50号の特徴が25年前のどの時期に出現した未確認と符合するのか、見当をつけることにした。

 第50号に殺害された被害者、事件が発生した現場、状況。様々な角度から現場を検証してみたのだが、どうにも共通点が見当たらない。まだ事件が発生してから一件目であるために何とも言いようがないが、対象の選び方に『不規則さ』を感じたため、この未確認はルールを作っていないのではないかと杉田と桜井は考えていた。

 その推測を裏付ける根拠として、第50号が日本語を話さなかった(、、、、、、、、、、)ことも挙げられる。複雑なルールを作って殺人を実行する個体は、どれもこれもが高度な知能の片鱗を見せる行動をとってきた。それらの個体に共通していたのは、『半端ではない強さ』と『大規模な殺戮』、そして『短期間での日本語の理解』である。

 目撃証言によると、第50号は理解不能な言語を終始喋っていたものの、日本語に聞こえるような発言は一切なかったという。となれば、今回の個体は殺人に関して制限を設定していない可能性が高い。

 これは相手が強い個体ではないと考えられる根拠にもなるが、だからといって安心できるはずもない。どれだけ弱かろうと、未確認生命体である時点で簡単に人間を虐殺できるだけの力があるのだ、むしろ被害の範囲が拡大してしまって、捜査しづらくなったと捉えるべきだろう。怪しそうな場所と人物を片っ端から調べる以外、見つける方法がないのだ。

 

「これで見つかればいいのか、それともそうでない方がいいのか……よくわかりませんね……」

「……見つかった方がいいに決まってる。俺たちの知らないところで、被害者が出るよりはな……」

 

 現状を鑑みて、苦言を漏らさずにはいられない桜井。

 桜井の言う通り、今の状況では、見つかったとしても見つからなかったとしても、被害の拡大を抑えることは極めて難しい。桜井の疑問に否定の言葉を返す杉田であったが、彼の言い分だって焼石に水、というものだろう。根本的な解決にはなりはしない。

 あれから科警研に取り合って、神経断裂弾の再生産を要請してはあるが、何せ設計図がない段階からの構築となると、かなりの時間を要することになる。それまでにいったいどれほどの被害が発生してしまうかなど、考えたくもない。

 結局のところ、今はISの力に警察は頼るしかないのだ。

 

「合同会議は確か、今日の午前8時からだったな?」

「はい。そこでISの操縦者、指揮官……あとは個人のたっての希望、ということで特別に、織斑千冬さんとを交えて行われる予定です」

「……千冬さんが参加してくれることが吉と出るか、凶と出るか……頼むから少しはいいことが起こってくれることを祈るばかりだ……」

 

 このところ、全くと言っていいほどに自分たちの思い通りに上手くいかなかったことから、弱音を零してしまう杉田。今回だって、結局自分たちで結論が出せないまま、千冬が事件に関与することが決まってしまったのだ。新たな第4号となった一夏が家族のためにと戦いに巻き込まれることがないかどうか、内心不安でたまらない。

 そんな杉田の姿を見て、桜井は彼を激励する。

 

「僕らが弱気じゃダメですよ、杉田さん。何が起こっても、僕たちは自分たちのできることをするだけです。何としても、解決させましょう!」

「……そうだな。すまない、ちょいとバカなこと言っちまった」

 

 桜井の言う通り、かつての事件を経験した自分たちも、この事件を解決するために必要な人材。それは過大評価でもなんでもない、正当な評価である。その自分たちが弱腰では、何事も上手くいくはずがない。後輩に感謝の気持ちを感じながら、杉田は謝罪の言葉を述べた。

 「気にしないでください」と気さくに微笑み返す桜井。知らぬ間に弱気になっていた自分を叱責し、何としてでも事件を解決してみせる、と杉田が自分を鼓舞した時。

 

 

 

『こちら久保田! 身体にタトゥーを入れた怪しい人物を発見!』

 

 

 

 現場からのその入電が入った途端、杉田達に緊張が走る。

 杉田と桜井は通信機まで即座に駆け寄り、報告した刑事と通信を開始する。

 

「こちら杉田! 発見したのはどんな奴だ!?」

『二十代前半と思われる年齢の男性、背丈は170cmほどの中肉中背の体格で、髪は金髪のショート! 首元にトカゲらしきタトゥーを入れています!』

「近くに人がいれば避難を呼びかけろ! いいか、接近し過ぎるなよ、適切な距離を取れ!」

「逃走しようとしたら、追跡をお願いします! 繰り返しますが、深追いはしないように! 未確認生命体であることが確認できれば、信号弾を打ち上げてください!」

 

 人相の確認をすると、杉田と桜井が口早に指示を飛ばす。もし未確認であった場合、信号弾を打ち上げることで周囲に警戒を呼びかける手はずとなっている。それならば一目でどこに未確認が現れたのかわかりやすく、避難勧告がしやすいと考えたうえでの判断だ。

 久保田という刑事が発見した人物はトカゲのタトゥーをしていた。第50号のものとは考えにくいが、新たに出現した別個体である可能性もある。警戒しすぎるぐらいがちょうどいいのだ。

 果たして発見した人物は、未確認生命体なのか、そうでないのか……。

 自然と、調査本部の一室はピリピリとした空気で張りつめていた。もしも本物出会った場合の新たな被害、警官の安否……様々な不安が職員たちの脳裏をよぎる中、そこにいる全員が通信機の入電に耳を傾ける。

 重い沈黙が一室を包み込み、数分とも数十分にも感じられるような時間が経過したとき――。

 

 

 

『――シロです。どうやら一般人の悪戯のようです』

 

 

 

 久保田からのその一報が届くと、全員が安堵のため息を吐いた。

 重々しい空気は霧散し、その場にいた皆が不安から解放される。しかし一方で杉田は苛立ちを禁じ得ず、言葉にして吐き出した。

 

「ったく、どこのどいつか知らねぇが、ややこしいことするんじゃねぇよ! そいつには二度とそんなことしないように言っとけ!!」

「全くです。いくらなんでもタチが悪すぎますよ、これ」

 

 同意するように桜井が言葉を漏らす。百歩譲って特に何の被害もなかった点はよしとしても、これは悪質だ。いらぬ不安を一般人や警官に煽るばかりか、最悪誤射してしまう可能性だってある。こんなことがいちいち起こっては、身が持たない。

 一般人を守っているはずの警察が、まさか一般人からの妨害を受けることになろうとは……杉田と桜井は、頭を抱えるしかなかった。

 次はもしかしたら本物かもしれない、また一般人から妨害が入るかもしれないという不安によって、一同の表情が浮かれないものになったそのとき。

 

 

 

「杉田さん。桜井さん。少しよろしいですか?」

 

 不意に、杉田と桜井を誰かが呼びかける。声がした方向へと二人が目をやると、そこには壮年の男刑事が立っていた。

白髪が混じり、皺が多く見えるその顔からは、現場での泥臭い経験を積み重ねてきたということが一目でわかるほどのオーラが溢れ出ている。ワイシャツにダークグリーンのコートという、いかにもなその恰好も相まって、誰が見ても彼がベテラン刑事であることがわかるであろうその風体の刑事を見て、杉田は表情を綻ばせた。

 

「おお、新井君か!」

「どうも、杉田さん。お忙しい時にすいません」

 

 朗らかな笑顔で迎える杉田。新井と呼ばれたその刑事は、本名を新井(あらい) 栄嗣(ひでつぐ)という。彼は新人時代、杉田と桜井たちによって扱かれた敏腕刑事の一人だった。

 一人前になった今でも彼は杉田たちのことを慕っており、また杉田たちも彼のことを可愛がっていて、一仕事を終えたあとの飲みによく連れて行ったりする仲でもあった。

 最初は朗らかな笑顔を浮かべる杉田と桜井であったが……彼がここにいる理由を察してか、それは苦々しいものへと変わる。

 

「……ここにいるってことは、つまり……」

「はい。未確認生命体合同対策本部に、志願いたしました」

 

 杉田の問いかけるその言葉に、新井はハッキリとした口調で応える。

 

「……三村君の、復讐か?」

「……違うと言えば嘘になります。ですがそれ以上に……あいつの意思を継いでやりたいんです。先輩が後輩の後を継ぐ、ってのはどうかとも思いますが」

 

 「おかしいでしょう?」と続けて口にし、どこか儚い笑みを浮かべる新井。その表情を目にした杉田と桜井は、何とも言えない空しい気持ちになった。

 新井は、昨日殉職した三村係員――死後、二階級特進したため、三村主任――の、先輩だった刑事でもある。

 彼の最後は……新井本人から、杉田も桜井も耳にしているのだ。

 第50号から第4号を守るため、一人立ち向かった、無謀にして勇敢な最後を。

 

「馬鹿野郎。だからって、こんな死と隣り合わせの事件なんぞに率先してるんじゃねぇよ」

「それを杉田さんに言われても説得力に欠けるってもんですよ。死ぬかもしれない目に遭うとしても、それだけの価値があると思っている。だからあなたも、桜井さんも、ここにいるんでしょう? 僕だって同じですよ。それに、あいつも」

「……? あいつ?」

 

 ふと、新井の末尾の言葉が気になった桜井は、新井に聞き返す。

 

「ああ、すっかり忘れてましたよ……おい、こっちだ」

 

 うっかりしていた、というようにハッとする新井は、肩越しに振り返って、部屋の入口の方へと声をかける。杉田と桜井が目を向けてみると、新井の声に応じて、二十代前半と推察される一人の若い男性警官が歩いてきた。

 その彼の顔を見て、一瞬杉田と桜井は目を丸くした。

真面目そうな印象を受けるその表情、髪型……それらを通して感じる印象。

あまりにも若いために違うとわかったが……それらすべてが、二人のよく知る戦友のものと非常によく似ていたのだから。

 

「紹介します。俺の後輩の刑事、氷川 誠です」

 

 案の定、新井やその刑事本人の口から出た名前は、『彼』とは違うものだった。

 ハッとして、杉田と桜井もそれぞれに名乗って挨拶し返す。

 

「杉田だ」

「桜井です」

「氷川 誠です。お二人のことは、新井さんからよくお聞きしております。いつも市民のことを考え、職務に全力であたる理想の刑事だと。僕もそんな刑事を目指してここに志願いたしましたから……僕も、お二人のことを尊敬いたします」

 

 氷川の言葉に、杉田と桜井は先とは別の理由で目を丸くした。

 いきなり初対面の人物から、自分のことを尊敬する、などということを言われたのだ。当然と言えば当然の反応でもある。

 そんな杉田たちのやりとりを見て、新井は笑って二人に語り掛けた。

 

「ハハッ、こいつ変わってるでしょう? 今時珍しい、クソがつくほど真面目なヤツですよ」

「いいことじゃないか。まぁ、面と向かってこう言われると、どこかむず痒い気持ちになるけどな……おい、というかひょっとして……?」

 

 こうして後輩を紹介することと、今回の新井の訪問。もしやと思い疑問の声をあげたところで、氷川は再び杉田と向き合って口を開いた。

 

「はい。僕もこの度、未確認生命体合同対策本部の一員として、立候補いたしました」

「…………なんですって?」

 

 新井の言葉に、思わず桜井は聞き返してしまう。

 

 未確認生命体事件が発生し、急きょ警視庁は対策本部を設立したものの、人員の確保は芳しくなかった。時間がなかったという理由もあるものの、大きな要因となっているのは『未確認生命体への恐怖』だ。

 あれから長い年月が経過しているものの、かつて万単位での犠牲者を発生させた事件。一般人の被害はもちろん、その事件を捜査し、実際に未確認生命体と交戦した警察官からも、大量の死傷者が出たのである。

かつて直にそれと対面したことのあるベテラン勢はもちろん、それを見聞きした程度しか知識のない若年層の警官であっても、進んで一員になろうとする人は少なかった(むしろ、杉田や桜井のような、経験者が再び立ち向かおうとするパターンこそ、この中では少数派だった)。

 そのため、こうして自ら未確認生命体合同対策本部の一員に立候補する若者は、非常に珍しかった。桜井が驚嘆の声を漏らしてしまうのも、無理はないのである。

 

「……人が足りない今、こうして若いヤツの手助けを得られるのはいいんだが……喜んでいいのかわからん」

「俺もやめとけと言ったんですがね。それでも、聞かないんですよコイツ。あんまりにしつこいもんですから、俺の方が折れちゃいました」

 

 人手が少しでも欲しい一方で、死ぬかもしれない危険を冒してほしくもないとも思う、矛盾した感情。それを抱えていた杉田は、この事態を喜べばいいのか、嘆くべきかわからず戸惑うばかりだった。

 

「死ぬつもりはありません。ただ、何もしないままでいるのも……僕は嫌でしたから」

「……他の事件にあたることだって、立派な刑事の職務だ。未確認の事件が重くて、他の事件が軽いとかは――」

「そんなつもりはありません! 重いとか軽いとか、そんなことじゃなくて……上手くは言えませんが……僕なりに、考えた結果なんです」

 

 桜井の言葉を遮るように、氷川が言葉を放つ。

 まっすぐにこちらを見つめ、真剣な口調でこちらに説きかけようとするその様は、杉田と桜井に、『彼』の姿を重ねさせた。

 やはりこの青年と、『彼』はよく似ている。不器用ながらも必死に、真面目な姿。愚直とすら感じられるほどのその真っ直ぐさ。そんな彼を見て、杉田と桜井は不意に笑みを漏らしてしまう。

 お互いに口を横に広げているのを見て、同じことを考えているのだろうと察した二人は、またおかしそうに笑った。

 

「お前も思ったか」

「ええ。すごく、そっくりです」

「……? 何か?」

 

 意味ありげに笑いあっている二人を見て、氷川と新井は首をかしげる。

 

「いや。お前に似た同僚のことを思い出しただけだ。馬鹿みたいに真面目なとこがホントにそっくりだ」

「ええ。きっと彼もこの合同会議の一員になるでしょうから、その時に会えますよ」

「ま、期待してるぜ。年寄り共にゃあちぃとばかり優しくない連中を相手するんだから、そこのカバーはしっかり頼む」

「――はいっ!」

 

 そう言いながら、杉田は氷川の肩を叩く。憧れの先輩刑事からの言葉を受け取って、喜びの色を顔に浮かべながら、氷川は勢いよく返事をした。

 威勢のいい声が部屋の中で響き、杉田、桜井、新井はお互いに顔を見合って思わず笑みをこぼす。

 

「……それで杉田さん。今日の合同会議には、あの『ブリュンヒルデ』も来るそうじゃないですか。お二人はすでにお会いしているとのことですが、どんな人でした?」

 

 そこでふと思い出したように、新井は千冬のことについて二人に訊ねてきた。

 その表情には、かの有名なブリュンヒルデの人物像についての興味と、ほんの少しの不安の色が見える。

 その表情の意味を読み取った杉田は、安心させるように新井の肩に手を置いた。

 

「なに、お前が不安に思うような人物じゃあない。まぁ、ちょいと厳しそうな人だが、良識あるいい女性だよ。俺らの世話になるような女どもとは違うさ」

「……そうですか。いやぁ、よかった。ホントにここ数年、ろくな女を取り調べてないもんですから、いろいろと女性について思うところがあってしまって……嫌な偏見が自分の中で出来てしまったようだ」

 

 杉田――信頼できる先輩の言葉を受けて、新井はほっとしたように安堵のため息を漏らすが、同時に自嘲気味の笑みを浮かべた。

 刑事たる者、様々な犯罪者を相手にする使命を負うことになるのだが……IS出現による社会への影響は凄まじく、近年『女尊男卑』によって誘発される犯罪が多発しているのだ。

 女性はその思想に悪い方向に感化され、男性に対する暴力やパワハラ、痴漢の冤罪などが後を絶たず……男性はそういったストレスを受け続け、爆発してしまうことが多くなった。

 

 犯罪に至る男女の割合は半々ほど。男性は一部を除き、『女性に精神的に追い詰められた』『殴られ蹴られ罵られ、もう我慢ができなかった』など、まだ自分たちでも共感ができるような理由から罪を犯すことも多い(だからといって同情できるかと言われればそうでもないが)。

 しかし一方の女性はというと、『女性に反抗する男なんて生意気』だの『男は女に奴隷のように尽くして当たり前』だのと、まぁ口を開けば耳にしたくないような発言ばかり。

 もちろん女性全員がこんな思想の持主であるなどとは思っていないものの、刑事という立場上、どうしてもそういった『人間の汚れた一面』を見る機会が多くなってしまう。連行したり逮捕すれば罵倒され、取調室では到底理解できない『女尊男卑』の思想を説かれ、男はゴミだの屑だのと散々聞かされれば、誰だって女性に不信感を抱いてしまうものである。

 さらに加えれば、今回未確認生命体対策にISが起用される際、神経断裂弾の装備を委員会が禁止したことも新井は聞いている。一般市民の命を軽視しているとしか考えられない判断を下したIS委員会の行動もあって、どうも新井はISの関係者にいい思いを抱くことが出来ないでいたのだ。

 

「お気持ちはわかります。でも、自分でもご自覚してる通り、色眼鏡で物を見ない方がいい。これから一緒に未確認と戦う『仲間』なんですから」

「……そうですよね。すいません、変なこと聞きました」

 

 新井と同じく、多くの女性犯罪者を見てきた桜井も彼の気持ちは理解できた。しかし、25年前と12年前の経験者でもあるからこそ、お互いの信頼関係が非常に大切であることも理解している。

 桜井の言葉を聞き、新井は恥ずかし気に頬を掻いた。

 

「杉田課長! 桜井係長!」

「ん?」

「その、織斑千冬様からお電話が……お二人のどちらかと、お話ししたいとのことで」

 

 職員からの連絡を聞き、杉田と桜井は訝しげに眉をひそめる。

 別に今連絡をしなくとも、これから合同会議で共に出席するのだ。そんなことをしなくとも、その場で話してくれればいいはずなのに、こうして電話を寄越すということはどういうことなのか。

……何かのっぴきならない事態が発生したのか。そう思い、杉田は三人に「少し待っててくれ」と言い残し、自分のデスクへと移る。

受話器を取り、電話がつながっていることを確認して、杉田は電話向こうの人物へと声をかけた。

 

「もしもし、杉田です。千冬さんですか?」

『その声は、杉田さんですか?』

「ええ……どうかなさったんですか? これから会議があるというのに、事前に連絡なんて」

『はい……そのことなんですが、その……』

 

 さて、こうして電話をしてきたことは吉報か、それとも凶報か……おそらく後者だろうな、と見当しつつ、杉田は千冬の言葉を待つ。

 一方の千冬はというと、言い出しにくい事情でもあるのか歯切れの悪い言葉が続いていたが……やや間を置いてから、いつものハッキリとした口調で杉田に話しかけてきた。

 

『――非常に申し上げにくいんですが……そちらに、一夏……愚弟を連れて行ってもよろしいでしょうか?』

「え?」

 

 身構えていた杉田が耳にしたのは、唐突な……そして吉とも凶とも判別しかねるような、千冬の懇願。困惑する杉田だったが、すぐに冷静さを取り戻して千冬の言葉に耳を傾ける。

 

『昨日の事件のことがあって、精神が不安定になっているようなのです。これからそちらに向かいたいのですが……ご存知かとは思いますが、私の家族は複雑でして……両親はおらず、お世話になっている方もちょうどここを留守にしているのです。とても一人にしておくこともできず、知り合いの手を借りることもできない状況でして……それで、せめて私の目の届くところに置いておきたいと思い、このような連絡をしてしまったのですが……』

 

 突然の事態に頭を悩ませる杉田だったが……この問題について、どうすべきか一考し始めた。

 昨日の事件で一夏の事情聴取はしており、彼の家庭環境については把握済みだった。両親も頼れる親戚もおらず、たまたま知り合った喫茶店のマスターのお世話になっていることも彼の話から知っていたため、今千冬がいなくなれば一夏は一人になることとなる。

 普通の一般人であっても、こんな事件に巻き込まれれば精神的に不安定になってしまうのは当たり前。それに加えて一夏には『第4号に変身できる』というとてつもなく厄介な問題が絡んでいるのだ。

 彼はまだ幼い子供。しかも正義感がかなり強いと見える。何がきっかけで家から飛び出し、再び4号に変身するかわからない。放置しておくにはリスクが高すぎる。

 しかしだからといって安易にこちらへ連れてこれば、実の姉が未確認と戦おうとしている事実を知ることとなる。それこそ未確認との闘いに身を乗り出すきっかけとなるやもしれない。

 

 ――さてここは、どうしたものか。

 

(……放置していた場合、こちらで彼の動きを把握することができなくなる……こちらに連れてきてもらったなら、傍にいる分、もしもの時に抑えやすい……それに、遅かれ早かれ彼は自分の姉が未確認生命体の事件に協力することを知るだろう。なら……)

 

 ニュースなどで千冬が未確認事件に乗り出すことは知るだろうし、それならばここにいてもらったほうがこちらも対処しやすい。

 杉田はそう判断し、この提案を受諾することにした。

 ――ちなみにこの提案は、いざという時に自分が一夏を抑えることが出来る、警察の助けを借りることができるなど、千冬にとっても都合のいいものであったりするのだが、そんな算段を相手がしていることなど、当の杉田は知る由もなかった。

 

「……そうですか、わかりました。そういうことでしたら、ご一緒にお越しください。お待ちしております」

『重ね重ねのご厚意、感謝いたします。では、今からそちらに向かいますので……失礼いたします』

 

 それだけ言うと、千冬は電話を切ってしまう。

 ピープ音を定期的に発する受話器を、杉田はしばらく眺めていたが、やがてそれを電話機に置いて、桜井たちのいるところへと戻る。

 こちらへやってきた杉田を見つけた桜井は、いったい何があったのかと杉田に問いかけた。

 

「なんだったんです? 千冬さんの電話って……」

「あぁ……どうやら一夏君の情緒が不安定らしくてな。あちらさんの家庭は……お前も調書見たろ?」

「……はい。少し特殊なものだったと記憶していますが……」

「それで、千冬さんがいなくなったら一夏君一人になっちまうらしくてな。ほっとけないってんで、警視庁に連れてきてもいいかって話だった……承諾したよ」

「一夏君が、ここに来るんですか?」

「あぁ……千冬さんは知らんかもしれんが、一夏君が……まぁ、『ああなった』からな。下手すると、また事件に首を突っ込みかねない。こちらとしても都合がいいだろうと思ったんだが……」

 

 事情を知る杉田、桜井、そして直に警視庁へと彼を連れて行った新井はともかく……何も知らない氷川がいるため、言葉を濁しながら説明する杉田。

 桜井は目を丸くして驚嘆の声を上げるが、彼の説明を聞いて、納得したように首を縦に振る。桜井としても、一夏に予期せぬ暴走をされるよりは、こちらの近くに置いておく方がいいと判断したらしい。

 

「杉田さん……一夏君、っていうのはまさか……」

「……ああ。君が昨日、ここに連れてきた子だよ」

「ご姉弟なんですか!? 千冬さんと、一夏君が……」

 

 訊ねかけてきた新井に、杉田が応える。その言葉を聞いた新井は、ただただ仰天することしか出来なかった。

 新井は目前で、第4号が一夏へと姿を変えたところを目撃している。そのため彼の正体を知っているのだが、まさか『ブリュンヒルデ』と血縁関係にあるとは思っていなかったようだ。

 

「(……それ、大分面倒なことになってませんか? 彼女は、一夏君のことを……)」

「(知らない、はずだ……これからも、知らないままでいてほしいが……)」

 

 新井も事態のややこしさを察したらしく、苦々しい表情を浮かべる。

 未だ姿を見せない未確認生命体第50号。

 そして――バラのタトゥーの女(B1号)が現れたことによりほぼ確定的な、他の未確認生命体の存在。

 これからのIS委員会との交渉。

 神経断裂弾の使用禁止。

 そして、織斑兄弟という〝爆弾〟。

 もはや考えるだけで頭が痛くなってくるくらい問題が多発している。しかもどれもこれもが国家を揺るがすレベルでの大問題が、である。

 ……果たして今回の事件、無事に解決させることができるのか。先ほど意気込んだばかりだというのに、少しでも気が緩むとすぐ弱気になってしまいそうだ。

 ここまで問題が度重なると、相手がこのタイミングを狙いすましたのかと考えたくなるほどの不運。もちろんそんなことはないだろうし、万が一にでもあってほしくないのだが。

 

「……あの、先ほどからいったい、杉田さん達は何の話をされているんですか?」

 

 と、ここで一夏の事情を知らない氷川が、杉田達の話題について問いかけてきた。

 どう誤魔化したものかと杉田と桜井が顔を見合わせ、顔をゆがめていると……新井が氷川にしゃべりかける。

 

「……氷川。三村はな、その少年を、第50号から守ったんだよ」

「……っ!!」

 

 重々しい口調で放たれる新井の言葉に、氷川は目を見開いた。彼の言葉に杉田と桜井もハッとして、彼の顔を見やる。

 新井の口から告げられたことは、紛れもない〝事実〟ではあった。ただほんの少し、〝真実(第4号)〟については一切触れられていないだけの、まごう事なき〝事実〟。

 

 三村主任が、第4号を守って第50号に殺されたこと……一夏が第4号に変身できることを知っているのは、新井含む現場に居合わせた警官数名と――それを新井から直接伝えられた、杉田と桜井の二人のみ。

 この事実を知った杉田と桜井はすぐさま箝口令を敷き、決して誰も『一夏の正体』を明かすことがないように言明しており、彼らが他の者に彼のことを告げることはまずあり得ない。

 つまり……氷川は〝三村が第50号によって殺された〟ことしか知らなかった。

 そして新井によってそっと告げられた新しい事実によって……氷川は〝新井の狙い通り〟、〝勝手に勘違い〟をする。

 

「……そう、でしたか……彼は……警官として、立派に……殉職されたんですね……」

「殉職に立派もクソもあるか。俺ら警官にとっての目標は、ヨボヨボになるまで生きて寿命で死ぬことだ。残された連中が泣くような死に方なんてしちゃいけねぇよ」

「……はい……」

 

 新井の言葉に小さく返答し、氷川は視線を落とす。

 自分たちの中で一人、〝真実〟を知らずにのけ者にしてしまっていることを内心申し訳なく思いながら、新井は元気づけるようにポンと彼の肩を叩く。

 

「……三村主任と友人だったんですか?」

「……彼は僕の同期で、親友で……尊敬すべき刑事でした。今の僕がいるのは……彼のおかげだと言っても、過言ではありません」

「…………気ぃ落とすなよ」

「……はい」

 

 桜井の問いかけに応える氷川の声には、隠しきれない悲嘆の響きが滲み出ていた。杉田の労いの言葉に、氷川は弱々しくもハッキリとした声音で返事をする。

 これほどの若輩でありながら、未確認生命体事件という危険に身を乗り出した理由。その一端を、杉田達は垣間見たような気がした。

 

「それで、杉田さん。どうします、一夏君を誰が見ておきますか? ……まぁ、ほぼ決まっているようなもんですが」

 

 新井はこの場面で出現した新たな問題について、杉田に言及する。

 ここにその一夏が来ると分かった以上、誰かが彼を見ていてやらなければならない。無論それは一般の警官でも構わないのだが……万が一の時のことを考えると、杉田、桜井、新井の三人のうち誰かが見ていた方がいいだろう。

 これから重要な会議があるのでその間は仕方がないとして、その後を誰が見ておくか。しかし新井の言う通り、人選はほぼ決まっているようなものだろう。

 なにせ杉田と桜井は、貴重な未確認生命体事件の経験者組だ。これから組むであろうIS操縦者、およびIS関係者、そして警察の捜査について指示を出すためにも、この二人を引き抜くわけにはいかない。

 消去法だが、必然的に残りの新井が適任となってしまうのだった。

 

「すまん。頼めるか?」

「いいですよ。俺も少し、彼と話したいなと思っていたので。それに杉田さんと桜井さんも、言ってやることは言ってやったんでしょう? まだくよくよしてるなら、俺がガツンと言ってやりますって」

「そいつぁまた……お手柔らかに頼むぜ」

「努力します」

 

 謝罪する杉田に、新井は気にしないで下さいと言わんばかりに手を振って笑う。

 軽快なやり取りをする二人だったが、そこで氷川が顔をあげて口を開いた。

 

「あの……僕も、その彼と話してよろしいでしょうか?」

「……うん?」

 

 唐突な氷川の発言。思ってもいなかった彼の言葉に、杉田たちは瞠目してしまう。

 

「突然また……どうしてだ?」

「……個人の感情にすぎませんけれど……どうしても、彼と話がしたいんです。彼が見た三村の最後のことを……彼の口から、聞きたくて……」

 

 杉田の問いかけに対し、言いづらそうに氷川は回答する。それは本人も認めている通り、感情論でしかない理由であった。

 氷川の懇願に、どう返すべきか唸る三人。氷川も刑事の一人であり、これから未確認生命体との対決という重大な任務が控えている身でもある。多くの市民の命がかかっていると言っても過言ではないこの事態を直前にして、公私混同はしてはいけないことを理解している。しかし同時に、彼はつい昨日、親友と呼ぶ人物を亡くしたばかりなのだ。

 その死に際を知る、少年がこちらへとやってくる。それは彼にとっては、とても知りたいことなのだろう。同じような経験を何度かしたことがあり、その気持ちが痛いほどわかる杉田たちにとって、それは断りがたい願いでもあった。

 節々で震えるその声から、氷川の想いを読み取る三人は何とも応えることが出来ず、口を閉ざしてしまう。氷川もそれ以上何と言えばいいのかがわからず、言葉が途絶えてしまった。

 

 四人の間で漂う、重い沈黙。

 どうしたものかと新井が言いあぐねていると桜井が口を開いた。

 

「氷川。俺たちは刑事です。俺たち刑事の仕事は、一般市民を守ること。それ以外のことのために動くことは、俺たちの仕事の範疇ってもんを超えてしまう。それは、一般市民を傷つけるという、本末転倒の結果を残す可能性を秘めた行為でもあるんですよ……そんなことを引き起こさないためにも、心が惑わされてもそんなことはしてはならない……わかりますね?」

「……はい」

 

 刑事として長い怒涛の人生を生きてきた、重みのある言葉。それは、ただ聞いているだけの新井の心にも圧し掛かる警句だった。直接言われている氷川からすれば、それはどれほどの重圧のあるものかわかったものではない。

 やはり、とでも言うべき対応。おそらくはそうなるであろうと、氷川本人も予測はしていたものの……実際に直面すると、表現のしようがない暗い気持ちで胸中が覆い尽くされてしまう。

 悄然とする氷川であったが……仕方がない、と気持ちを切り替えようとした時。

 

 

 

「――つまり。この場合は、このまま一夏君と話をしないまま、モヤモヤした気持ち(、、、、、、、、、)を抱えて事件に臨むことと……一夏君と話をして、きちんと気持ちを切り替えて(、、、、、、、、、、、、、)事件に臨むこと……この二択になるってことです。刑事としてはこの場合、どっちを選ぶべきなんでしょうか、杉田さん?」

 

 ――そこまで桜井が言葉を続けたところで。ハッとして、氷川は顔を上げる。

 意地の悪い笑みを浮かべた桜井に疑問を投げかけられた杉田は、わざとらしく腕を組んで唸り、やがて彼の問いに応えた。

 

「刑事としては、心身ともにしっかりとした状態で事件に臨んでもらうのが一番だからなぁ……大事な局面に立ってるなら、それは尚のことそうだろ。気持ちが切り替わるってんなら、それがいい」

 

 しょうがねぇな、と言葉を付け足して苦笑する杉田。仕方がありませんね、と続く桜井。

 事前に打ち合わせでもしていたかのような二人の会話の流れに呆然とする氷川と新井だったが、やがて氷川は感極まったように身体を震わせ、深々と頭を下げた。

 

 

 

「まったく……いくつになってもあなた方には勝てそうにないですね」

「そう簡単に追い越されてたまるかっての。ほれ、もうすぐ日本が誇るIS操縦者と、IS委員会の重役さんが来る。迎えに出るぞ」

「はい、杉田さん」

 

 呆れたように。しかし満足そうに。新井は杉田と桜井を見て、小さく呟く。

 杉田に呼びかけられ、佇まいを整えると、そのまま杉田たち4人は予定の時間に来訪するであろう『仲間』を迎えるべく、警視庁の入口に向かうのだった。

 




一条さんだと思った?
残念、氷川さんでした!!

……氷川さん、こんな感じでよかったか少し戸惑い気味です。クウガは最近全話視聴しましたけど、アギトはまだなんですよねぇ……無料で配信し始めたみたいなのでちょこちょこ見てるんですが、こんなのでよかったでしょうか?
新キャラ書く度に不安になっとるがな、作者(白目)

これから何度かオリキャラを書いていく予定があるのですが、登場するたびに後書きでそのキャラの詳細みたいなものを書いていこうかと思います。




・新井 栄嗣
杉田と桜井の後輩にして、氷川の先輩にあたる人物。
未確認生命体事件は25年前と12年前、どちらも未経験であるものの、刑事としての腕と熱意は二人に鍛えられたこともあり、かなりのもの。服装は、彼の世代で流行った刑事ドラマのとある刑事に憧れて似たようなものを着ている。
既婚者で二人の子持ち。敵(血涙)。
妻は女尊男卑の社会であっても歪んだ思想をもたなかったため、女性の汚い一面を見続けなければならなくなった彼にとって唯一の癒しとなっている。
『苦悩』にて殉職した三村主任とは先輩と後輩の仲であり、彼のことをとても可愛がっていた。
彼の意思を受け継ぐために未確認生命体合同対策本部の一員に志願するが、果たして彼の意思とはどのようなものなのか……。

・氷川 誠
ご存じ、並行世界ではとある仮面ライダーに変身(装着?)する主人公の一人。
この世界では産まれた年も違い、まだ警視庁に勤めて一年の新人。不器用ではあるが、その心には不屈の精神と市民を守る正義に燃えており、新井曰く『今時珍しいタイプの馬鹿』。
未婚、彼女なし。同胞(歓喜)。
射撃の腕前はかなりのもの。どこぞのコートのハンサムさんよろしく人間離れした射撃能力を披露することになるか……?

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