姉が勇者として転生してきた為、魔王の右腕になって復讐することにした【凍結中】 作:ベクセルmk. 5
エ?前回の話、タグの割に拷問描写少なかった?
了解、今度は増やそう。
けどどこまでがセーフかわかんないんだよなあ・・・・・・
え?早く本編?
わかったよ
「ん?
夜よりも黒い闇色の空、草木が一本も生えない不毛の大地。シャングリラの外なのでは?と思うような黒と灰色の光景を見ながらグリームが呟いた。
「当然だ。多かったら魔法戦で俺に勝てんだろ?」
魔粒子。魔法のメカニズムは発動者の魔力で周囲の魔粒子に干渉して
「さて、僕がお前と戦う理由はただ一つ。気に入らない!」
高らかに宣言すると、何もない空間から一冊の本が出現する。【偽典・叡智の魔書】、得意系統と苦手系統以外の魔法を使用可能にするスキルだ。原本はシャングリラ四大魔王の一人、魔法王リーマン・モロソンの所持する400冊の魔道書の1つだ。
「魔道書系のスキルって、原本に比べて性能が落ちるんじゃないのか?」
「御託はいい。<攻撃 雷剛魔斬砲><攻撃 嵐撃崩玉>」
黄系統の上位段階の攻撃魔法を同時発動する。魔粒子が少ないということはそれだけ魔法が使いづらいということである。しかし、ラウルは一切そんな素振りを見せずに、魔法を発動させていく。対するグリームは、
「<鋼の城壁>」
難なく防いで見せた。
「灰系統魔法か!?」
灰系統魔法。基礎7系統すべてを効力は低くなるが短縮発動することが出来る例外系統の魔法だ。
「<滅竜爆炎焼>」
「<大海の防壁><召喚
【青系統完全短縮】と、
『ねえグリーム?モンスター出たし、いいんじゃないの?』
いつの間に現れたのか、147cmほどの銀髪紅目の女が立っていた。女は黒の蛇王を見ると、舌なめずりをする。その表情を見た瞬間、ラウルに悪寒が走った。
「黒の蛇王!その女に近づくな!!」
『<攻撃 白夜の謳槍>』
しかし、間に合わなかった。神聖属性最大の攻撃魔法が、黒の蛇王の首を跳ね飛ばした。
「おいソウル!剣の状態に戻れ!」
『いいじゃない。名前付きなんて、滅多に倒せるものじゃあるまいし』
「何もんだ?」
ラウルが訝しげに尋ねる。が、女は答えずに黒の蛇王の死体を手にとった。
『<融合 汝の魂を我がもとに>』
透明系統の融合魔法。魔法の発動対象と同化し、自らの物にしていく魔法。ラウルも同じ魔法を使える。
「彼女はソウルイーター。俺の剣だ」
『はぁーい。ソウルイーターよ!ねぇ、楽しいこと、しましょう?』
剣を片手に斬りかかってくるソウルイーター。その剣を槍で逸らし、脇腹に蹴りを入れる。ソウルイーターはそれを利用して距離を取り、攻撃魔法を唱える。
『<攻撃 銀閃の法剣>』
「<防御 黒縄結界>」
銀色の光の剣がラウルに飛来すると、黒い縄のような何かが剣を縛り、消滅する。
「<攻撃 聖杖羅刹磓>」
しかし、白銀色のメイスが横合いから振り下ろされて岩山に激突した。
~~~
ソウルイーターは久々の強敵を相手に、少し暴走していた。
「ソウルイーター!あれほど加減をしろと・・・・・・」
『あら、失礼。十分加減したつもりよぉ?』
「すまん、加減の仕方を教えるべきだった」
頭を抱えながらため息を吐くと、同時にラウルの激突した岩山を見る。
――――――――――――ぞぉ!
そこを見た瞬間、いわれもない悪寒が走った。そして、本能が警鐘を鳴らすのが聞こえた。ふたりは顔を合わせると本能に従い、そこから飛び退く。
先程までいた場所に、幅5m程の線が抉られていた。岩山の方から、遥かその先まで黒い線が通り抜けた瞬間に起こったことだった。
~~~
「【
そう言って片手を掲げる。そこには、真っ黒いなんの装飾もなされていない投擲槍があった。
「【黒流星 一番星】」
投げた瞬間、黒い光を放ち、大地を抉りながら飛んでいった。
APOCRYPHA様ありがとうございます!
・・・・・・なんでだろう、本編より幕間のほうが思いつきやすいんだが