姉が勇者として転生してきた為、魔王の右腕になって復讐することにした【凍結中】   作:ベクセルmk. 5

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5号袋「今回から魔法とかが出てくるぞ!」


2話 ○ 蒼き勇者

「勇者様、報告します」

瘴気の大峡谷前の教国指揮所。一番大きな天幕の中にその人物はいた。

「ご苦労様です」

やんわりと微笑んだ黒髪の少女、イザヨイ・カクヤ。彼女は聖血騎士団を指揮する勇者だ。

「現在はこちら側が優勢で、敵防衛戦は鬼人1000人、ゴブリン2500。対するこちらの戦力は騎士団800名、ベレニス教会騎士団が1200名です。他にも、戦闘に加わっていない、クラウディア大聖堂騎士団の3400名が待機しております」

瘴気の大峡谷は道幅が狭く、大軍を動かせない。オルドー山脈や、剣の森には上位級(グレータークラス)のドラゴンが多数生息しており、突破すら不可能に近い天然の防衛戦が貼られているのだ。

「瘴気をどうにかするには、魔法しかないですものね」

魔法。人間に限らず全ての生物に存在する魔力という力を外に放出して特殊な現象を起こす事だ。魔法は通常赤、青、黄、緑、白、黒、紫の7系統、下位、中位、上位の段階と、21の属性、攻撃、防御、付与、召喚、妨害の種類の魔法がある。他にも発見されてない系統と、現在は魔王や勇者しか発現したことがない超位段階魔法などがある。

聖血騎士団は青系統中位段階を使えるメンバーと白系統上位段階を使えるメンバーのみで構成されている。

「他にはなにか?」

「はっ、確認されている限りでは『十本指』が来ていると」

「『十本指』という事は、彼も?」

『十本指』。去年将軍になったばかりの魔族の少年が作った十人だけで編成された戦闘部隊の名前だ。カクヤ達勇者はおろか、教会騎士団の団長ですら知っている。

「ありがとうございます。また何か変化があれば、お願いしますね」

微笑むと、新兵と思われる青年は顔を赤くしながら天幕を出てゆく。

(ラウル・デス・ムーン・・・いえ、江良儀・死月)

~~~

「もう少しだ、押しきれ」

ベレニス教会騎士団騎士団長、バリザ。貴族の次男坊で、コネで出世した男だ。しかし、魔法の実力だけは高く、魔法顕現限界と呼ばれる魔法を一系統で発動できる限界を、生まれた時から突破していた。そのため、生まれた時から黄系統と赤系統の魔法を使えた。

現在鬼人族の防衛戦はバリザを含めたベレニスの騎士団の魔法攻撃で半壊状態まで追いやっている。

「共振魔法準備!」

そう言うと、騎士数十名が集まって同じ魔法を発動させる。

「「「〈攻撃 銀閃の法剣〉」」」

「〈守護 黒縄結界〉」

巨大な銀色の光の剣が黒い縄に絡み取られ、消滅した。

目の前に現れたのは黒い魔女帽を被った白い神官服を纏った少女と、肩と胸を露出させた金髪の美女だった。

「カサン、あんたその服やめてくれる。下品な胸が上下右左に揺れてムカつく」

「いいじゃないですか。我が君が喜んでくれるんですから」

敵兵の前で呑気に会話している彼女たちを見て、敵兵が叫んだ。

「じゅ、『十本指』!」

「「さて、蹂躙しましょうか」」

 




言い訳をしよう。スプラトゥーンやってて全くかけなかった。
ダンまちの方も書かなくては。
mk5の魔法論は魔力で干渉、事情の改変。ではなく、魔力で、この場に無い事情の発生なので、分かりにくいと思います。
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