自分は福岡なんですけどそこまでの被害はありませんでした。
これからも投稿は問題なく行えそうです。
今こそ劇場版仮面ライダーオーズのサンバと劇場版仮面ライダー鎧武の鎧武乃風を流し希望を与えるときだと思います。
『ん? 絶体絶命の状態に陥った時の対処法?』
何時だったか聞いたことがあった。
魔術協会や聖堂教会などからの依頼となれば、それこそ予期していない事態などが起こりうるかもしれないと思ったからだ。
『そもそもそんな状況に陥らないように前準備とかしとかなきゃいけないんだけど……そういう意味じゃないんでしょ?』
その通りだ。
自分が聞きたいのは、前準備していたとしてもそういう事態に陥ったときの対処法だった。
例えば、手持ちの道具が少ない時だったり、自分に圧倒的に不利な状況だったり、相手の優位な地理だったりした時だったり。
まぁ、色々あるがそうなものだ。
『そういう場合は―――――――』
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体の重心を右に傾けて、いつでも動けるように構える。
目の前に一人。右斜め上に一人。背後に二人。身なりは紫の髪に黒い装束を身に纏っていると統一されており、その全員が
「(辺りは狭い路地裏で完全に挟み撃ちの状態………。買い物つって出てきたから助けが来る見込みは無い……)」
横目で背後に目を向ける。
背後にいるのは二人のアサシン。そのどちらも大人ほどの身の丈があり、それぞれナイフを片手に持っている。目の前のアサシンもナイフを持っており、恐らく先ほどのナイフを投擲したのも彼女なのだろう。
少し上にいるアサシンも同じくナイフを構えている。武器は全員ナイフと考えてもいいだろう。
こちらは
「(……最悪だ。どうしてこんなことに…………)」
―――――考えるまでもなかった。
全ては自分自身が招いたこと。
アサシンが町中に潜んでいることは知っていたはずだ。例え夜でないにしても、隙あらば敵のマスターの命を狙っていることも知っていたはずだ。
それら全てを承知していたにも拘らず、自分自身の身勝手な行動で他でもない自分自身を窮地に追いやってしまった。
『あなたは現実主義者のくせに理想を求めようとする』
再三ツバキに言われて来た事であった。
……生きたい。
ただそれだけの為に、生き残るための術を学んできた。それら全ては自分を生かすための術だ。人助けをするための手段ではない。
―――――それでも、それでもだ。
―――――自分には、目の前の命を切り捨てることは出来ない。
例え切り捨てなければいけない命だとしても………助けられるのならば生きててほしい。
「(――――そんなことより今はこの状況をどうするか、か………)」
どちらも相手の動きを窺っている状況。
どちらかが動けばその均衡は直ぐに崩れ去るし、もうしばらくしても崩れ去ることは明白であった。
………故に―――――。
「――――――ッ!」
――――先手必勝。
先に動き出し、自分のペースに引き込む。
相手は人間を凌駕する
これ以上相手のペースで動かされてはいけない。
仕事上その危険性を熟知していた零司は直ぐに行動に移す。
右肩に背負っているポスターの箱を右腕を使って回転させ、構えようとする。
………
この世界とは別の……神秘が存在する世界に存在する魔人の刃。本来の役割は人間の世界と悪魔と呼ばれる存在の世界とを繋げるための扉を開くための『鍵』の内の一つだが、その刃は悪魔を切り、その命を絶つ。
それは世界を超えても例外ではない。
この世界の神秘………ことさら霊体や魔力の塊などとはめっぽう相性がいい。刀自体には神秘が宿っている。その為、サーヴァントの宝具と打ち合っても易々と壊れることもない。
零司の主戦力の一つだ。
――――だが。
「……………ッ?!」
背後から投擲されるナイフ。
その射線上にはまたも零司の頭。流石は
一瞬……ほんの一瞬だけ動きが止まる。
「ふっ……!」
その一瞬だけで十分すぎた――――。
前方のアサシンが直ぐに距離を詰めて近付いてくる。……と、同時に閻魔刀が入っている箱を上に蹴り上げる。
「! しまっ………!!」
槍兵というだけありそのリーチの長さを補うだけの
対するアサシンは文字通り暗殺者。
しかし、
暗殺者故の利点―――――相手を仕留める為の技術。
どうすれば相手を効率良く殺せるか。どうすれば相手に気取られないように気配を消せるか。どうすれば素早く動けるか。どうすれば………――――――。
相手を殺すためだけに鍛え上げた技術。それだけは
先手を仕掛けた零司の動きを上回ったのも暗殺者故の動きの素早さだった。
相手がこちらに気付いたとしても容易く懐に入り込むための『動作』。キャスターのエンチャントと重ねたお陰とはいえ、零司自身の身体強化で強化された目でもランサーの動きを捉えきれたのに気付けば懐に入り込まれていた………。
それが『戦士』と『暗殺者』との違い。
己の人生を殺しに捧げた者たちの『強さ』―――――。
空中で箱から放り出され、鞘から外れる閻魔刀。
重力に従って落ちて来るそれを掴み取ったのは………
「……………」
……アサシンだった。
「……………」
「残念だが、貴様はここで終わりだ」
武器を失い、素手のマスターに告げる。
暗殺者に到底似合わない刀を構えるが、戦力としては問題無かった。
暗殺者相手に先手を取ってきたのは驚いたが、それももう関係ない。
後は確実に仕留めるのみ―――――だった……が。
「………!?」
その場にいた全てのアサシンが動きを止める。
刀を失い、狭い路地裏で囲まれたという状況なのに零司が取った行動は驚きよりも疑問が大きかった。
足元に落ちてきた閻魔刀の鞘を足で蹴り上げ、掴み取り構える。
疑問に思ったのはその構えだった。
刀のように扱うのではなく、両手で鞘の端を握り締め、さながら槍のように構える。剣のように構えることもせず、槍のように持ちながらも、突き刺す刃も振り払う長さもない。
80人ほどいる全てのアサシンでも今まで見た事も無い
「(槍……いや、棒……なのか?)」
見た事の無い構えに一瞬動揺するが、たかが鞘だ、大したことは出来ないだろうと結論付ける。相手が如何に英霊と打ち合うほどの実力を有しているとしても、何ら障害にはなりえはしない。
武器を失い、数においても勝っており、何より”路地裏”と言う地理的有利もある。
何ら恐れることは無い。
「ふっ……!」
周りにいるアサシンに目配せし、閻魔刀を構えて踏み込む。対する零司は構えたまま微動だにしない。完全に『受け』に出るようだ。
刀を上段から振り下ろす。鞘はランサーと戦った時のように魔術で強化しているのか蒼い線が奔っている。恐らくそのまま受け止めるつもりなのだと予想する。
愚かな……アサシンが思ったことはその一言に尽きる。
自分が正面から切りかかったとはいえ、背後にもう二人み頭上にも一人いることを忘れているのだろうか?
受け止めれば一瞬だけ止まる。その一瞬さえあれば十分。
鍔迫り合うだけの一瞬を狙うなど造作も無い。
「(他愛なし………)」
勝利を確信した………その時だった。
零司が左手を離し、鞘を刀のように持ち替える。
刀を振り下ろしている途中での急な動きに動揺したが何ら問題は無いと構わずに刀を振り下ろし――――視界がひっくり返る。
「(なッ……! こ、れ、は………!!?)」
刀と鞘が打ち合った瞬間、鞘の力が内側からではなく外側に掛かり、刀に引っ張られる。
突然のことに戸惑うアサシンだが、持って行かれぬよう踏ん張る。だが、即座に足払いされそのまま地面にうつ伏せに倒れ掛かる。
直ぐに起き上がろうとするが、刀を持つ右手を鞘に絡め取られ、そのまま動きを止める。
抜け出そうともがくが、逆に右手に痛みが奔り続けて動こうにも動けない。
「(関節技……ッ! 武器を使った戦いで使うものなのか?!)」
右腕を完璧に極められ全く身動きをとることができないアサシン。
―――関節技。
素手での格闘技などに用いられる技で、その用途は総じて相手を組み伏せたときに身動きを止める為の業である。
腕や足などの骨の弱い部分などを押さえつけることによって人体的に身動きを封じ込める。無理に抜け出そうとすれば、逆に自分の力で自らの骨を折ることになる。
骨などを外すことが出来れば抜け出すことも出来るであろうが、それとて相当の技量を有する必要がある。
本来は素手でやるものだが、アサシンが驚いたのは零司がそれを『鞘』で行ってきたことだった。
腕で腕を極めるのではなく、鞘で腕を極めてきているが故に対処法が見つけられずにいた。
「っ!」
頭上から飛んでくるナイフを避ける零司。その隙を逃さず、アサシンも抜け出し閻魔刀を構えるがそのまま蹴りを放ち、閻魔刀を弾き飛ばされ、壁に突き刺さる。
数歩下がり再び鞘を構える。アサシンの方も先程投擲されたナイフを地面から抜き取り、逆手に持ち替える。
「(これで完全に鞘にも警戒しだすだろうな………)」
――――ここまでは凡そ予想通り………。
内心思うが、相も変わらずこちらが圧倒的に劣勢なことには変わりない。
「(
覚悟を決める―――――死なない覚悟を。
上手くいくのかどうかは分からないが、確実に言える事はある………失敗すれば確実に死ぬ。
成功したとしても状況を打破できるのかどうかは分からないが、相手がこちらの手の内を知らないうちに状況を少しでも有利にしておかなければならない。
アサシンの宝具は分裂。それ以外は何て事の無い本人たちの殺しの技術のみ。それだけでも非常に脅威なのだが、相手も感情のある
それにアサシンは公には脱落したことになっている。時間が掛かり過ぎるのも相手の本望ではないはずだ。仕留められる見込みが少しでも薄くなれば撤退するはず。
それに懸けるしかない……。
意を決し、走り出す―――――。
「(―――――勝機はある……!!)」
『生きる技術』対―――――
「――――ふっ!」
―――――『殺す技術』。
ナイフを突き出すがそれを左手の甲で払いのけ、右手で裏拳を繰り出す。
ナイフを手元から落とすが続けて来た裏拳を左手で受け止める。恐らく顎を狙ってきたのだろう。如何に英霊といえど人体的には普通の人間と何ら変わりない。顎を打ち抜かれれば脳震盪を起こす可能性がある。
ギリギリの所で防ぎ、目の前を見据え――――
「!!!?」
――――目の前が揺れた。
「(脳、震……盪………ッ!!? 馬鹿な……防いだはず………!!)」
定まらない視界の中でアサシンが見えたのは自らの右手を左手で殴りつけた零司だった。
左でナイフを持った手を振り払い、右手の裏拳をかます………が、防がれる。そこまでは零司の計算通りだった。防御すれば相手は油断してそこから目を離す――――その心理を利用して零司が仕掛けた。
やったことは何て事の無い。裏拳を仕掛けた
人間の手の甲は体中を構成する骨の中でも屈指の強度を誇る。手首のしなり具合によっては相手を昏倒させることすら可能なほどだ。
顔すれすれで防御されたが、零司にはそれだけで十分だった。こちらの攻撃を防御し、油断したアサシンの隙を突き、掌を殴りつけ、手首でアサシンの顎を打ち抜いた。
やったことは単純だが、揺らされた顎の振動はダイレクトに脳に伝わり、ごく僅かな脳震盪を起こした…………。
―――一人。
倒れこんだアサシンを跳ね除け、前に突き進む。
「しっ!!」
続く目の前のアサシンを蹴り付けるが、壁を飛びながら回避する。
もう一つの最悪な状況………『立体機動』。
この路地裏の壁は日照時間が少なく、普通のコンクリートと違って脆くなっている。閻魔刀のような武器だけでなく、アサシンが使う小さなナイフでも簡単に刺さる位に………。
アサシンの身のこなしを持ってすれば、ナイフを壁に突き立てながら壁を飛び回るなど造作も無かった。
「(ぴょんぴょん飛び回りやがって………
頭上から投擲されるナイフを防ぎながら、懐からエボニーを取り出し発砲する。しかし、壁を飛び回る相手を打ち抜くという普通なら遭遇しない状況の所為か命中しない。
「! ……ぐっ!!」
弾幕をすり抜け、かかと落としを繰り出されるが腕を交差して防御する。
「おらぁっ!!」
「ぬおっ!?」
そのまま右手で足を掴み取り後ろに引っ張り上げ、引き寄せたアサシンの首を左手で掴み取り、遠心力を使って未だ脳震盪で蹲っているアサシン目掛けて投げつける。その拍子に更に顔を地面に打ち付けていたが気にしなくてもいいだろう。
―――二人。
「ふっ……!」
「せいッ!!」
右手で振り下ろされるナイフを押さえつけ、右手でアサシンの肩を掴み取り右足を腹に添え、そのまま後ろに引っ張り上げる。
「(巴投げ……?! 馬鹿かこいつは! 足が、がら空きだ………!!)」
巴投げ。
柔道などで使われる畳の上などで行う技の一つである。
本来は相手の服などを掴み取り、右足を相手の腹に添えて、後ろにひっくり返る要領で倒れ掛かり、添えている足で相手を後方に投げ飛ばす技だ。
だが、それはあくまで素手での戦いの場合にのみ使われるものだ。相手がリーチの長い武器を持っていた場合、地面に付いている脚を狙われる危険性がある。
当然、その好機をアサシンが見逃す筈が無い――――。
アサシンがリーチのあるナイフを持ち替え、足を切ろうとした―――――時だった。
「な………!??」
後ろに倒れ掛かるのではなく、左足で跳ぶように引っ張り上げられ、そのまま左足も腹に添えた。
零司とて左足が狙われることは分かっていた。故に対処法を考えていた。投げる際、軸足を攻撃されないように”対武器”用に編み出された巴投げ。
その名も―――――
「―――――空中巴投げッッ!!!」
勢いのまま投げ飛ばされ、背後にいるアサシンに衝突する。
―――三人。
「はぁっ!!」
「ふん!!」
四人目。最後に控えていたアサシン目掛けて踏み込む――――が。
「……っ!?」
「悪いがここまでだ。最初は驚いたが手の内は大体分かった」
左に鞘を構えながら進んでいたがアサシンに右肘を押さえつけられ止まる。
続けて蹴りを繰り出そうとするが、繰り出す前に膝を上から押さえつけられそれすらも適わない。
――――これで止めだ。
そう確信しながらナイフを振り下ろす。
頭に向かって振り下ろされたナイフが零司の頭に突き刺さろうとした………直前。
「―――――がはっ……!!」
アサシンが吐血し、動きが止まった。
アサシン自身も何が起こったのかわからなかった。確かにナイフを相手の頭目掛けて振り下ろしていた筈だ。目の前の
ふと、腹部に違和感を感じた。
続けて激痛が走るのを堪えながら自らの腹部を確認する。
そこにあったのは―――――
「――――刀……だと……!!」
―――――先程壁に突き刺さっていたはずの閻魔刀だった。
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『―――――まぁ、諦めるしかないんじゃない?』
いやいやいやいやいやいや、それでは困る。
そんな簡単に諦めるなどと言われたらこちらとしてはもう返す言葉は見つからなくなるじゃないか。
ここは年長者として少しくらい助言的な何かをくれるだけでもしてほしいんだが………。
『大丈夫大丈夫。その為の
そう言いながら閻魔刀を持つツバキ。
そういえばしばらく預けていたが、一体何をしていたのだろうか?
『調べてみたけど本当に摩訶不思議だね~こいつは。刃の材質を見ても世界中のどの材質とも一致しないし、内部構造もほとんど分からず仕舞いだったし』
『でもま、あんたの命を繋ぐ手助けになるようにはしといたから』
そう言って、閻魔刀を投げ渡してきた。
『手を付けれるだけ付けてみて、多少改良を施しておいたから』
改良って……具体的には?
『主に二つ。まず一つは鞘に魔術式を組み込んで強化できるようにしといたから。これでその鞘は魔力で強化すれば武器なんかと打ち合うことが出来る』
『そしてもう一つはその鞘と刀自体にある魔術式を組み込んどいたから』
ある魔術式って?
『簡単に言えば――――刀が鞘に、鞘が刀に戻ろうとする命令式』
刀が鞘に……鞘が刀に………?
『そう。ある程度の距離に限られるけど、刀のほうに魔力を込めれば跳んでいった鞘が刀に引き寄せられて収まって、鞘の方に魔力を込めれば跳んでいった刀が鞘に引き寄せられるって訳。もちろん刀が鞘に戻ろうとする訳だから、刃がこっち向いたまま跳んでくる訳だけど……ビビらなくても大丈夫だから!!』
いや、俺目掛けて刀が飛んでくるって……鞘に入る寸前にずらしたら後ろにそのまま飛んでいくんじゃねえか…………。
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零司も最初はどんなホラーだよ、と思っていたが今回はそのホラー要素に救われた。
最初に蹴り飛ばした際に奥に跳んでいったが、もちろん狙って蹴り付けていた。問題は相手が四人だったという事………。
相手が一人だったならば直ぐに不意打ちとして行うことが出来るが、相手が複数だった場合気付かれる可能性があった。
故に確実に一人仕留める為には危険を冒して一番奥の一人を狙うしかなかった――――。
アサシンの背後に手を回し、閻魔刀を掴み、上に向かって引き抜く。腹部から両断されたアサシンは声を上げることも無く粒子になって消えていく。
「(これでほぼ全部の手は出し尽くした……このまま退いてくれればいいんだけ、ど………)」
閻魔刀を構えながら背後のアサシンたちを見る。
それぞれのダメージから回復したのか、立ち上がりナイフを構える。しかし、一人やられたことで警戒したのかそのまま動きを止める。
一人倒したことで少しの期待をした零司だが、それは良い手段だったとも言えるし悪い手段だったとも言える。
アサシンの宝具は生前多重人格だったハサンがその人格の数だけ分裂する宝具だ。
そう、生前共に過ごし自分たちがお互いを支え支えられ生きてきた者たちを具現化する宝具だ。そんな彼らが自分たちの一部ともいえる人格が一人消えたとしたら一体どう思うだろうか?
答えは簡単―――――
「貴様………!!」
―――――むちゃキレる。
「(もしかして……逆効果だったか?)」
骸骨のような面で顔を隠しているが、それぞれから放たれる恨みのような怒りのような
零司としては自分が考えれる中で最も最適な行動をした結果なのだが、これで失敗ならもうどないせいっていう話である。
「覚悟……決めるしかないか………」
閻魔刀を構えてアサシンを見据える。
アサシンたちもナイフを構えて零司に警戒する。
お互い相手の動向を探り、一気に加速しようとした――――
「な~にやっとるんだお前たちは。こんな朝っぱらから」
―――――直後だった。
一番後ろに構えていたアサシンの首が飛ぶ。
驚いたアサシンたちが後ろを振り返るとそこにいたのは粒子になって消えてゆくアサシンと――――
「ライ……ダー………?」
「おお! 誰かと思えばキャスターのマスターではないか!! 奇遇だなこりゃっ!!」
自らの剣を持ち、現代風の服を身に付け、飾り気の無い笑顔を浮かべているライダーだった。
呼符10枚に石120個に呼符3枚。
注ぎ込んだ結果来てくれましたよジャンヌ・オルタが!!初めてのイベント限定サーヴァントが!!
来た瞬間に心臓の鼓動が煩くなる位びっくりしましたよマジで。
とりあえず最終霊基再臨まであと少し。
ジャンヌ・オルタが主役でぐだ男をヒロインにして贋作英霊たちの皆で織り成す学園モノアニメが見てみたいなーーと思ったのは自分だけじゃないはず。