”聖櫃”と呼ばれた小さなプラットフォームの中にカズヒラ・ミラーは到着した。
(時間前、早すぎたか)
夜中ということと関係なく、この場所はいつもこうして静かだ。死者達が眠る大きな墓場を思いおこさせるほどに。
念のため、最初に管理室に入り。自分以外にここを訪れた者がいないか、監視装置で確認したが誰もいないことはわかっていた。
待ち合わせる場所はこのプラットフォームで、としか表現されていないので。こことは言っても、どこにいればいいのかわからない。
とはいえ、目立ちたいわけでもないし。「誰にも知られてはならない」とも書いてあったから上のプラットフォームには行きたくない。
彼の足は自然と、内部の倉庫に展示されている品々の中を歩く羽目になる。
(何で俺はこんなことを。こんなものを、見なくてはならないんだ)
炎の男、不気味な遺体。
第3の少年、なにがしたいのかわからない子供。
そしてスカルフェイスと、彼の残した遺物の数々。
そこで足が止まった。
この男には珍しいが、感傷的なものが自然と心の中にわきあがったのだ。
今もはっきりと思い出すことができる。
最高の復讐が叶ったとスネークと2人、満足した時だった。自分の中の穢れが、一気に浄化されたかのような感覚に喜びを感じていた。
だが、それは再び”穢された”のだ。
あの役にも立たない、人に迷惑なものしか作り出せない男。ヒューイによって。
散々に手を焼かされ、出来もしないのに秘密を作ろうとし、ようやくに追い詰めて聞き出した。
取り繕うように、へつらうように、頭を低くして最後尾から作戦に参加してきたくせに。
それが「敵を討った」だ?仲間の顔をして、なにもしなかったのにしゃしゃり出て。誰の許しも得ずに、資格もないのにあのスカルフェイスを”楽に死なせ”て満足していた。
スネークはあのときのやつの姿を、特に何も思わなかったのかもしれない。
だが、自分は無理だった。
ダイアモンド・ドッグズが全てをかけてのぞんだ大勝負に、ほとんど貢献しなかった男の姿を不快感というだけでは言い表せない、殺意を含んだ憎悪に近いそれを感じていた。
そして実際に、そうなった。
スネークの帰還から、瞬く間に全てが戻ってくる感覚は。
あの時の万能感に酔いしれた若い自分が戻ってきたようにも感じられ。さらに隙のなくなった自分ならば、世界が自分たちに向けてくるあらゆる脅威などというものは、たいした問題ではないように感じていた。
だが、スカルフェイスが死ぬ。
すると別の欲求が、新しい憎悪となってカズの心に取り付いた。
彼は新しくヒューイの死を望んだ。
スネークは体裁にこだわっていたが、思えば理由などいくらでもつけられたし。舞台さえ整えられればいつだって自分たちの手で処分も出来る。
復讐を穢された、その思いからの開放はそれしか方法がないと、憎悪を自覚して以来ずっと思っていたことだ。
カズは、この男は疑問を持っている。
果たして、ヒューイは無実であったのか?
そんなわけはない。それはスネークもわかっていたはずだ。彼はカズが用意した舞台と演出に沿わないで、彼の罪を上手に裁いて見せただけだ。
ヒューイはただ、ひたすら弱いだけの男だった。
強さというものをまったく理解できない、哀れな男であった。
例えば、強風が、揺れる地面が、押し寄せようとする高波が。彼の体を通り抜けたとしよう。するともう、それだけで恐怖に自分の立ち居地を見失い。呼吸が困難になって酸素を求めて必死に息をしようとする。
これがヒューイという男だった。
友を、仲間を信じることが出来ず。弱い自分の安全だけを気にかけ。自分の欲求だけにしたがって、想像力を放棄して危険な存在を平気で生み出し続ける。その全てをとがめられても、必死に言い訳にもならない言葉を尽くして、自分をだましていく。
別に特別に罠などこちらで用意してやる必要もなかった。
手元で、ただ1秒でも長く生き続ける。それだけで災厄は彼自身の服のポケットからポロポロと勝手に次々とあらわれては零れ落ちていく。それを掬えば、罪過などいくらでも増えしていくことが出来る。
カズはヒューイに常に緊張をしくことで、気の休まらない状況に彼を置き続けた。そしてあっけなく、考えていた通りになった。
ヒューイは今、本国(アメリカ)に戻り。奴の息子を取り返して、あちこち飛び回りながら生活しているそうだ。
日本の時代劇に、時に「殺す価値もない」とはき捨てる場面があるが。まさか自分がそれを”敵”に口にする日が来るとは思わなかった。
ヒューイは、今のあの男は息子と自分をそれで”恐ろしい世界”から守っているつもりなのだ。
奴のヘイブンは――この世界からの避難所など。スネークがとっくに奴から取り上げてしまったのだというのに。それにすらまだ気がついていない。
そしてあの様子なら、遠からず破綻するのも目に見えている。
―ー君は、まるで自分は別だとでも言いたいようじゃないか
カズの心臓が飛び上がった。
いきなり耳元で、あの男の――ゼロ少佐の長らく聞いていなかった声が聞こえた気がしたからだ。
(まさか!?まさかっ、ゼロが俺をっ)
落ち着かなくモニターの並ぶ管理室に戻って確認し、再びそこから出ると、展示物の並ぶ倉庫の中に入っていって周囲を油断なく見回してみる。時計も確認する、そろそろ約束の時間も近い……。
「お前!動くなっ」
第3者の声が背後からカズにむかってかけられた。
聞きなれたスイッチ音は、銃についている安全装置が解除された音だと理解する。
「いいか?動くんじゃない、手を上げろ。武器があるなら出してもらおう」
「武器は持っていない!ご覧のとおり片足がなくて、不自由している。すまんが、手の方も勘弁してもらおう」
相手の顔を見て確認しておきたかったが、後方にいてまだ顔を向けられない。
しかし声には聞き覚えがあった。ダイアモンド・ドッグズの隊員の一人だ、どうやらどこからかの組織の手のものを、マザーベースに進入を許してしまっていたのかもしれない。
「足を?片手?まさか、副指令?」
「――ああ。おれはダイアモンド・ドッグズの副司令官。カズヒラ・ミラーだ」
なにか様子がおかしかった。
名前を名乗ると、相手はあわてて「失礼しました」と言い出し。武器を構えるのをやめてカズのそばに無防備な様子で近づいてきた。
「こんな夜更けに、こんな場所で一人。どうしたんです?」
「ああ――なんだか眠れなくてね。誰もいない、静かな場所を探したら。ここしか思いつかなかった」
「はぁ。まぁ、ここは誰もいませんから……」
「お前は――どうしてここに?」
「巡回の交代で。その後でたまたま、電源がなぜかこのプラットフォームに送られていることがわかりまして。一応、侵入者の疑いもあったので、上を車で一回りしに来たのです。
すると、倉庫内の電気も全部ついていましたから。つい――」
「ああ、すまなかった。それは全部俺がやったことだ。もうすこし見て廻ったら、気付かれないように元に戻しておくつもりだった……。フフ、どうやら勘が鈍ったようだ。逆に迷惑をかけてしまったらしい」
この兵士が、自分を呼び出した相手でないことがわかって。すぐにそれらしい嘘を口にしたが。これは困ったことになった、とカズは考えていた。
この場所に誰にも見つからずに来る。それが相手の条件だというのに、気の利く部下をこのままにはしておけない。
彼を、どうにかして黙らせたまま。自室に帰らせる必要がある。
だが結局、その方法は考える時間も、機会もなかった。
いきなり遠くで鋼鉄を引き裂くようなゴウン、ゴウンという音とともに空気が振動した。
カズはなぜか脳裏にMSFが海の藻屑となったあの夜の一部始終を思い浮かべていた。この音、この空気、そして騒ぎはあの夜の始まりを告げるものとよく似ていた。
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たった一発の銃声だけで、またまた立場は逆転した。
顔を腫らしたオセロットはリバルバーをしっかりと握りしめて立ち。反対にスネークは片膝をついている。
オセロットの放ったそれが彼の片足を貫いたのだ。
「これは――」
ゴクリと口の中にあふれ出てくるなにかを飲み下しながら、オセロットは口を開いた。
「これはあんたに”余計な気を使わせない”ために、必要な一発だった」
「急所はそれている」
「当然だ。あんたを殺すつもりはない。勝負もすでについている」
そういいながら、どこからか取り出したバンダナをオセロットは差し出し。スネークはそれを受け取ると、膝の傷口を縛って止血しようとする。
「そのわりにはキツイ一発だ」
「許せ、ボス。そもそもが、この戦いは俺たちの――俺の個人的な決着を求めてのことだった」
「感情をむき出しにしていた。殺されるかと思った」
「俺が?あんたを?まさか、フン。そのつもりはない。ナバホの老人も言っていたろう。まだ世界は、ビッグボスを必要としている。俺も任務は投げ出さない」
「お前の……個人的な決着、とはなんだ?」
「ん?」
「お前との間に遺恨があるとは知らなかった。あるなら、今のうちに聞いておきたい」
「――いいだろう」
オセロットは暗い屋上の床を、そこに転がってないかと自分のテンガロンハットを探した。しかし、見当たらない。
どうやら、風にでも飛ばされたのか。それともふさがりかけた目では探しきれないのか。とにかくここにはもうないのだと、諦めることにした。
「ボス、俺は――俺はあんたに嫉妬した」
「なに?嫉妬?」
「フフフ、笑ってくれてもいいぞ。そうだ、おれはあんたという存在に嫉妬し。憎悪し、殺そうとした。情けない男さ」
「意味がわからないぞ、オセロット」
「当然だ。俺はかつて2つの大国に3重スパイとして潜入した男だぞ。寝言でだって本心は語らない。読ませない」
知られてたまるか、と思った。
そこまでこの男に見抜かれてしまっては、今ある感情に敗北感も加わり。ミラーよりも先に自分のほうが限界を迎えていたかもしれない。
だがそうはならなかった。皮肉なことだが、救われた。
「あんたが戦場で戦うのを見ているうちに、俺は徐々に苦しむようになった。あの日、俺はゼロはただの影武者を用意したのだとばかり考えていたが。実際はあんたが。こんな怪物が送り込まれてきた」
「おい」
失礼な言い方に抗議の声を上げたが、オセロットはそれを無視した。
「あんたは異常だ、やることなすことすべて。まるで本物のビッグボスに見えてくる。目の前で起こっていることに、何度も驚かされた。そして思い知ったよ、ボスは――いや、スネークは確かに自分の目の前にもいるのかもしれない、と」
誉められて、いるのだろう。
だが、そこにはどうしようもなく鬱屈する、オセロット自身の中の何かがあるのだとも告げているようだった。
「それで、嫉妬?」
「わからないのか?そこはオリジナルと同じく鈍感なふりをしているのか?」
「――ウウン」
「ハッ……あんたにはわからんよ。
おれ自身を苦しめた悩みの答えは簡単だった。俺は、己自身の間違いを。あえてゼロの言葉に乗せられる事で、だまされたと信じたかった自分の愚かさを思い知ったのさ!」
「?」
どうしてこんなことになったんだ?オセロットは乱れた己の前髪を左手でかき上げた。
それはスネークが力強く奇跡を起こすように、任務をこなすようになってからの彼の中に生まれた最大の問いだった。
答えは出ている。奴のあの言葉は今も耳に生々しくよみがえる。
あの時は気がつかなかった。気がつけなかった。
――それから君にひとつ、これは提案だが
断るべきだった。
必要はない、と。「まだ自分がいる」と、奴への不信でエゴを露にするべきだった。
――秘策をひとつ、用意した。気に入ってもらえるだろう
確かに、そのときは有効な手だと思っていた。これをうまく使えば、彼にとっても利益になるはずだと考えてしまった。
全てがあの男(ゼロ)の差し出してきた策だというのに!
あれはオセロットが気に入る、と言ったわけではなかったのだ。
”オセロットが口添えすればビッグボスでも気に入る”という意味で、ゼロは口にした言葉だった。
――あいつをもう一人、用意したんだ
ゼロ少佐によって新たに生み出された蛇。
神罰を敵も味方も関係なく、この蛇は噛み付いては毒を流し込む。
この世界に、俺たちの住む業界で身奇麗に生き続ける者など、どれほどいるだろうか?いるわけがない。
皆がその手に、誰かの誰かの血をつけて汚れてしまっているのだ。
だから毒はすぐにも全身に巡り、彼に近づく者たちは次々に命を失っていく。
このスネークは、このビッグボスは、この男は。ゼロが作り出したそういう装置でもあったのだ。
「ゼロがカリブで回収したビッグボスを差し出してきたときのことだ。
奴は取り繕うように、スカルフェイスの追放と自身がビッグボスから完全に手を引くと申し出てきた。そして俺に『彼のことを頼む』と言った。口にはしなかったが、正直にそんな言葉をゼロに言わせた自分に酔いしれていたんだ。
俺は馬鹿だった、あんな言葉。真に受けてしまうなんてな」
「?」
「当時、ゼロはビッグボスに異常なほど入れ込んでいた。
彼が軍を離れても、再び復帰する手段も彼自身がプロデュースした。それには、この俺も参加した。
そしてサンヒエロニモ半島の事件で壊滅したFOXの。精神的後継となる部隊、それを餌にビッグボスを一度は取り戻すことができた。
だがゼロもその時は、わかっていなかったんだ。
スネーク――ビッグボスは、ゼロと共に消されることなく再びFOXの技術を後に残そうと考えて戻ったが。ゼロにとってはFOXなど過去のものでしかなかった。だからビッグボスが新しく立ち上げる部隊は、言ってみれば本人を自分の近くに縛り付けるための足枷でしかなかった」
「……だから、国を捨てた」
「最終的にはな、そうだ。そうなった。
だが、もうひとつある。
ゼロが考えた『恐るべき子供たち』計画。そう、イーライのことだ。ボス」
「恐るべき、子供達」
「それはいきなりだった。彼は”当時の仲間”には何もつけずに消えた。ゼロも、俺も、必死に探したが見つけることはできなかった」
「そしてMSFを……」
「彼はすべてに失望し、絶望したんだ。
国は政治でその色をなんでも好きに変えてしまう。軍もそんな政治に付き合って一緒に態度を変じてみせる。ビッグボスの力だけで本当に作りたい部隊は、あの国の中では期待できない」
「国家なき、部隊」
「OUTER HEAVEN、それが彼の夢の実現。だがな、ボス。もうわかるだろう?」
「?」
「俺は、オセロットは。そこには名前を連ねていない。俺は、ビッグボスにその資格がないと見捨てられたんだ。そして、それを自らが証明していた」
「いや、なぜそうなる?違うだろう、オセロット!」
このスネークがそう声を上げては見たものの、オセロットの自嘲めいた笑いの浮かぶ顔は変わることはなかった。
「皮肉だな、あんたはこんな俺を弁護してくれるのか。だがあんたの存在が、そうなのだと俺に教えてくれた」
「俺が?俺が何を――」
「俺たちがあんたに期待したのは、影武者であればよかった。デコイで十分。だが、あんたはそうじゃない。それ以上のものだ。
今、このマザーベースでは。あんたをビッグボスをだと認めない者はいない。あんたの活躍は、本物とだって引けはとらない。あんたが自分で言ったように、あんたはすでにビッグボスへとなろうと。成り代わろうとしている」
「……」
「その権利が、あんたにはある。あんたは――彼の、蛇の系譜、そこに連なる一人となった。あんたが自分の力で、その場所を勝ち取ったんだ」
「――そうかもな」
「そして俺は気づかされた。俺は、俺はずっとビッグボスの友人だった。だが、それだけだ。
俺は彼の夢を引き継ごうと、未来しか見なかった。だがその方法が間違っていた。この世界に必死にとどまろうとする彼を、ただひたすら守り続けるだけで満足してしまった」
悔恨、そんな表情をこの男もするのだと始めて知った。
「それが、嫉妬か」
「そうだ……あんたに嫉妬した。俺は自分の、自分が本当に望む姿をあんたに見せ付けられてしまった。『あんた次第だ』、これは最初にあんたに俺が伝えた言葉でもあった。
あんたは自分の力でビッグボスの伝説をよみがえらせた。そして、彼と同じように未来をともに築く道を進もうとしている。あんたは、今や彼の正当な後継者になった」
「俺が、ビッグボスの後継者だって?」
「もし今、片方のビッグボスが倒れても。彼の夢はもう消えることはない。あんたがいる。あんたがもう一人のビッグボスとなって、この世界にOUTERHEVENを実現させる」
それは言われるまで、確かに本人でも考えてなかった事実であった。
「俺は蛇にはなれなかった。そのチャンスを手にしておきながら」
「だが、オセロット――」
「いいんだ、ボス。これはあんたには迷惑なだけの話だ。俺個人の、くだらない話だ。
そして俺はこんな日を迎える機会を、心のどこかでずっと待ってもいた」
オセロットの言葉には別れの時間が、もうすぐそこまで来ていると告げていた。
「今夜、俺とミラーからあんたを解放する。この先はあんたの好きにしてくれ。処分も、できるだけしやすく立ち去らせてもらうつもりだ」
「オセロット――」
「蛇とオセロットは再び敵となる。懐かしい感覚だが、それでいい」
「わかった。だが、本当にそれでいいのか?」
「ああ。俺はこれから、俺の戦いを。ボスの口にする未来のための戦いを始める。俺なりのやり方で」
「俺を呼び出し。すべてを告白し、任務を明らかにしたのはそのためか」
「そうだ、それがこんなみっともない決闘を仕掛けた理由でもある。だが、その前に”俺に課せられた任務”もやりとげさせてもう」
「”お前の任務”だと?」
遠く夜の空にうねる国運を見続けるオセロットの目にはいつになく力強い光が輝くはじめていた。
「お別れだ、ビッグボス」
「わかった――お前も元気で」
「ふふふ、俺を止めないんだな。スネーク」
「さらばだ、友よ」
対決を終えてから、結局2人の視線は一度として合わさることはなかった。
オセロットはそのまま力強く屋上の端まで歩きながら、懐から起爆スイッチをとりだし躊躇せずにボタンを押した。
新しく延長された戦闘班プラットフォーム上の建物の中から爆破音が次々と起こり始める。
建物の内部につながる扉の数々が吹き飛ばされ、炎を吐き出し。最後にプラットフォームを支える支柱から爆発する。
あのカリブの夜、それを思わせるような爆破がマザーベースの片隅でおこなわれている。
スネークは、スイッチを押して早々に屋上からプラットフォーム下の海に向かって飛び込んでいくオセロットの背中を見届けると。自分も足を引きずりながら、反対方向に駆け出した。
階段から建物の壁面にのたくるパイプ管にしがみつき、地上までするすると足を怪我している男とは思えぬ素早さで降りていくと、やはり彼もまた夜の海に向かってダイブする。
この夜、最初の変事を察したマザーベース内に。襲撃を伝えるサイレンがこの時ようやく鳴り響き始めた。
続きは明日。