オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》 作:XENON
アストレイ・エクシェス《エールストライカー+タクティカルアームズ》
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南米経由で輸送中のハイペリオンを謎の集団にうばわれ、回収もしくは破壊ミッションを連合に依頼された時の装備
エネルギー消費(長時間の探索および飛行、作戦行動に適している為)を抑えるためにストライクの《エールストライカー》、そしてブルーフレーム・セカンドLのタクティカルアームズ(対アルミューレリュミエール用にラミネート装甲、刃に強力な対ビームコーティングが施してある)。
過去に劾がカナードが駆るハイペリオン一号機と戦い、アルミューレリュミエールの弱点に気づいた。 後に有効なラミネート装甲+刃に対ビームコーティングを施したタクティカルアームズで三号機を撃破した事を聞いていたマルスはナガスミがギガフロートから持ってきた補給物資の中にあったコレを装備、呼びかけに応じず回収は困難と判断し撃破に使われた
アストレイ・エクシェス《アメイジングウェポンバインダー》
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マルスが翔真達と共にミッドチルダへ向かう際に装備された武装収納コンテナ兼スラスター。それを背中のVLユニット、両脚の左右外側脹ら脛に設けられたアタッチメントで固定され一見、動き辛そうに見えるが各バインダーにはパワーエクステンダーとスラスターが内蔵され稼動時間と機動性は向上、用途に合わせた武装を多数収納し状況に合わせ武器を選択できパワーエクステンダーと武器を使い切れば切り捨て本来のノーマル状態に戻すことができる
また、その質量を利用し急激な方向転換で加速。重い蹴りなどを繰り出せる他にパワーエクステンダーが残った状態で投げつけビームで撃ち抜くと簡易的なビーム爆弾にも使える
ただ、製作コストはMS一機分に当たるため必ず無傷で持ち帰ること……
北極海を潜航するトレミーⅡ…その背後から一つの影。テイワズが有する巨大輸送潜水艦が接近、輸送ゲートが延びドッキングした
「ドッキング完了……搬入を始めるよハロ、クリス、ノーヴェさん、アインハルト」
『了解、了解♪♪』
「まかせな兄貴♪」
「は、はい!精一杯がんばります!」
「ああ、あたしにまかせな」
マルスの声に頷きゲートからMS用補給物資、日用品、食料が収められたコンテナが列を運び込まれていく。手分けしていると、ひときわ大きなコンテナ、いやMS用ハンガーかデッキへ収められ覆われていた布がノーヴェ、アインハルト、クリスの手で挽きはがされ見えたのは銀色の装甲に骨をも思わせる装飾が目立つMSの姿に作業の手が止まる中、リナーシタの整備をしていたナガスミが、マルスに声をかけた
「マルス?コレは」
「ん?ナガスミくんか。コレはテイワズから貰った機体でファント…」
「違うわよ。この機体はXM-XX…ゴーストガンダム。マクマード会長とアラン主任……テイワズがアナタのタメだけに改修したスペシャル機よ」
「………そ、その声は………ま、ましゃか」
背後から聞こえた声、油が切れたロボットみたいにキギギと振り返る。声の主は《この世界》にはいないはずの人間…ややウェーブがかった髪に悪戯っぽい笑み、白衣に胸元が開いたブラウスからこぼれ落ちそうな胸にタイトスカートから覗くムチムチとした太もも…魅力的な大人の女性に身を強ばらせる
「ミ、御門先生!?な、なぜここに」
「あら、私はこの子…ゴーストガンダムのバイオコンピューターの開発者よ?ひさしぶりねマルス……」
「ひゃう!?」
「あら、あいかわらずココが弱いのは変わらないわね…」
「そ、そんなことす、する……痛!?」
「………(またこんなにキズを増やして、傭兵なんて危ない仕事やめさせたいわね)…さて、バイオコンピューターのフィッティングの前にアナタと重病患者の治療をするわよ…じゃ、マルスを借りていくわね♪」
「ちょ?待ってまだリストチェックが?ひ、引きずらないで!?」
マルスの首をロックしメディカルルームへと歩き出す御門先生…ぽかんとしながらみるナガスミは突然身震いする…
(………またかよ。兄貴……勝負決めねえとな)
(ふふふ…マルスさん。あとでゆっくりときかせてもらいますよ)
(……なんなんだよ!あんなに馴れ馴れしくしやがって…でも女として…いや!若さでしょうぶだ!)
、
光が消えた瞳を向ける3人から沸き立つ怒気に当てられハロ達も震えていたとかないとか…
Mission:疾風なるモノ達、天の軍神は彼の者と対話する《前編》
「……ナノマテリアル、バイタル安定、もう大丈夫。明日、明後日あたりに傷も治るし意識も目覚めるわよ」
「ほんと!ミカミカありがとう…本当に」
メディカルルールにマルスを伴い来た御門は意識不明のツバサを診るや、運び込んでいたメディカルシリンダーへ寝かしつけ治療に適した医療用ナノマシンセッティングを終わらせ告げられた言葉に涙ぐむネプテューヌに笑顔を見せながら翔真に向く。
「いいのよ。あなたがこのトレミーの責任者?」
「ああ、そうだけど…」
「テイワズMS第一開発室《御門涼子》。XM-XX《ゴーストガンダム》バイオコンピューター開発主任兼医師としてここに居させて貰うわね」
「こ、こっちこそよろしくな」
握手する二人にじと~っと視線を送るなのは達に気づいたのか
「大丈夫、あなたたちの彼氏には手は出さないわよ。まあマルスにしか興味ないから安心しなさい」
笑顔を向けられホッとした時、艦内にアラートが鳴り響く。急ぎブリッジにあがるメンバーがみたのは中国、オーストラリア、ヨーロッパの各都市で原因不明の病気で苦しみ倒れていく人々、そして病院でも患者受け入れが許容を超え屋外に仮設病棟を作り治療にあたるも回復の兆しすら見えない。患者たちは全員高熱をはつし咳き込み体力を消耗するのを家族たちはただ手を握りしめ見守るしかできない映像をみたマルスはある病気と似ていることに気づき食い入るように見ながら端末を操作、御門も無言で現在までわかった症状と病原菌に関する情報を集めている
「マルス、あの病気知ってるのか?」
「うん…この症状は………S2型インフルエンザだ」
「S2型インフルエンザ!?なんでそれがこの世界に!?」
マルスの口からでた言葉に驚きを隠せない翔真。ガンダムSEED世界で蔓延したS型インフルエンザの突然変異し、従来のワクチンが効かないS2型インフルエンザ…しかしワクチン開発に成功し完全根絶されたはずのそれが蔓延している現実が思考を引き戻した。治療には発症して三時間以内にワクチンを投与するしかない。しかし《IS世界》にはS2型インフルエンザの流行した事はなく、ワクチンを大量に精製できる施設はおろか医学者はいない、例え二つがそろっても三時間以内に感染者すべてに与えるワクチンがそろえられない
どうすればいい、どうしたら…思考がループし始める翔真に声が届いた
「…………ワクチンなら作れるわよ」
「本当か!なら急いでくれ!!」
「少し落ちつきなさい、今回テイワズから持ち込んだ私の機器を使えば一時間、いえ三十分以内に数は揃えることはできる。でも問題が二つあるの」
「一つは中国、オーストラリア、ヨーロッパに向かうにはザフト、連合の勢力圏を抜け、なおかつ時間内にマッハを超える加速と飛行可能な機体が三機必要になってる」
「今の俺たちの情勢を考えてみて、ザフト、連合の部隊に遭遇する可能性がある…戦闘は避け確実にワクチンを届ける………マルス、機体の候補は?」
「候補はナガスミくんのリナーシタ、翔真さんのウイングゼロ、そして僕のゴーストガンダムだけ……僕の知り合いからの情報だと連合、ザフトに妙な動きがあるみたい……」
「今回は戦闘がメインじゃないが、不測の事態が起こるって事か?」
「こうして話している時じゃない。マルス、すぐに機体の発進準備を。御門先生はワクチンを必要数用意してくれ!!」
「うん、まかせて」
「わかったわ。ネプテューヌちゃん、さっきS2型インフルエンザウィルスのサンプルデータも集めたから作るのを手伝って」
「まかせて!」
それぞれ、自分の出来ることをするためにブリッジから離れ三十分後に必要数のワクチンを製作し終え流線型のコンテナへと入れられリナーシタ《VLブースター》、スーパーバーニアを四基ウイングバインダに固定されたウイングゼロ《バードモード》、銀色の体躯を輝かせるXM-XXゴーストガンダム《ミラージュ・ワゾー》へ懸架ジョイントで固定された
「ミッションの説明を始める。俺とウイングゼロはオーストラリア、ナガスミは中国、マルスはヨーロッパへS2型インフルエンザのワクチン輸送をする。連合、ザフトの勢力圏を抜け必ず届けるんだ。もし両陣営の部隊にあった場合は無視しするんだ」
「………了解」
「わかった」
モニター越しに頷くマルス、ナガスミに力強く返すと同時にカタパルトが開く…海面に出たトレミーⅡの発進口に夕日が入り込む。カウントタウンが始まる
「綾崎翔真、ウイングガンダムゼロ《スーパーバーニア》でる!!」
「ウイングガンダムフェニーチェ・リナーシタ、任務を開始する!」
「ゴーストガンダム《ミラージュワゾー》。いきます!!」
翔真のウイングゼロ《スーパーバーニア装備》が弾かれたように飛び出し、続けざまナガスミのリナーシタ《VLブースター》、マルスのゴーストガンダム《ミラージュワゾー》が続きやがて三方向へと別れた
同じ頃、南米にあるサー・マティアスの屋敷Ⅱあるゲストルームで黒く絹のような長い髪を揺らす長身の女性が様々な装飾がめだつ椅子に座り香り高い紅茶の薫りを楽しみながら見るのは一人の男性、連合軍制服に身を包んだ彼の内面を見透かすようにしながらも静かにティーカップをソーサに置いた姿からは優雅で高貴な気品が醸し出された
「私に話があると聞きおよび地上へ降りてみたが。なにようだ…」
「いや~今この世界で起きている戦争を裏から操る存在…それについてだよロンド・ミナ・サハク」
「……………ほう?」
天の軍神…アメノミハシラの主《ロンド・ミナ・サハク》の瞳に鋭い光が見えた…自分の前に座る男《大東貴一》の言葉にわずかながらに興味を抱いた
Mission:疾風なるモノ達、天の軍神は彼の者と対話する《前編》
了