オリ主が再びIS世界でいろいろと頑張る話だけど…side:ASTRAY《本編完結》 作:XENON
プトレマイオスⅡ、同MSデッキ
「……ふう、エイハブリアクター調整終わりと」
カレルと一体化したハロが機体整備の為、せわしく動きまわる。そんな中でマルスは数時間前にミッドチルダ、Gspirits隊が拠点をおく海上基地から強奪いやそうするように偽装し受領されたイノベイター専用機《ダブルオークアンタ》、ユニコーンガンダム二号機《バンシィノルン》を見上げていた
「バンシィノルン……整備をしたいけどツバサくんに触るなって言われてるし」
「兄貴~フリーダムのPS装甲のチェックおわったんだけど」
「ありがとクリス。休憩してきていいよ」
「え?兄貴は」
「ん~僕はクアンタの太陽炉、ツインドライブシステムをチェックするから…そうかからないから先いってて」
「………やっぱりあたしも手伝う。まだ来たばかりだし、この船の連中に借りがあっからさ……それに…」
マルスとお揃いのオレンジのつなぎを着たクリスが目を向けた先には
「え、えとVPSの電圧調整は……き、きゃ!?」
「………パワーシリンダーの交換とエレクトロニックレコジロイドは……」
同じようにつなぎを着たアインハルト、ノーヴェ。その手つきは危なっかしい。最近クリスが整備副主任になったと聞き二人も見習いで参加しているが、まだまだ不慣れ感満載…まあ好きな人のそばに居たいのもあったからだ
それに好意オーラ全開のクリスに危機感を覚えてもあるが
「アインハルト、ノーヴェさん。バルバトスとウイングゼロは後で出来るからクアンタのセッティングをてっだって」
「は、はい!が、がんばりまひゅ………」
「あ、ああ、仕方ねぇな…どうしてもっていうなら手伝ってやんよ」
かたや舌をかみ、ツンデレ全開な二人に笑みを浮かべるマルスをじと~っとクリスがみていたのはさておいて、四人で整備を始める…マルスがクアンタのコックピットにはいりシステムを立ち上げる
PHASE-47.5~48.5「ツインドライブー繋がる断片(ピース)ー」
「………太陽炉の調整が終わっていないのに粒子生成量はダブルオーライザーを超えている………いまは考える事じゃないか……」
「兄貴~ソードビットはドコにおいとくんだ?」
「ソードビットは調整はあとでやるよ……ってノ、ノーヴェさん!?」
「アストレアと違うんだな…ああ、整備わかんないとこあってさ……前いいか?」
「は、はう?(うわ。すごく柔らかいし暖かい…それにいい匂いがする)」
マルスが座る前に滑り込むノーヴェの身体の柔らか、さらに微かに揺れる髪から甘い匂いにくらくらする…それはノーヴェも同じだった
(マ、マルスに抱かれてる…なんかあん時以来だ……)
たがいの体温、さらに吐息を間近に感じながらもシステム周りの調整を始める中、マルスはミッドチルダでの戦闘中に浮かんだ記憶の断片。そして翔真の強い後悔、悲しみ…痛み
大事な何かを失う痛み……この痛みを自分は知っている…それが何かを思い出せない。
それに蒼いガンダムと交戦した時に感じた何か…失った記憶と関係あるのかと考えながら操作をしていたのがいけなかったのだろう、太陽炉…ツインドライブの出力スロットルを一気におしてしまった
「うわ?ま、マルスなにしてんだ!?」
「ご、ごめん今止め……」
ツインドライブの出力スロットルを戻そうとした時、青みががった翠色の粒子があふれ、コックピット内にまで届いた瞬間、マルスの瞳が黒から赤みかがった金へ変わるとみたこと無い風景、そして声
ーサードとDr イオリアをにがすな!ー
ー…………ーーー、ここにいくんだ…そこには私の義父と妻がいる……必ずたすけてくれるー
血まみれの白衣姿の男性から紙を握らされた少年。人目を避けながら逃げる姿…再び場面は変わる。ボロボロの布をかぶりある研究所の前に立つ少年、入り口が開き現れたのは黒髪を三つ編みにした女性。怯えながら一枚のボロボロの紙を手渡した
ー………アナタがーーーー……さあ、入りなさい……私が…ううん私たちが守ってあげる……ー
ー………にぃに~ー
ー…………ちゃん。エライエライ♪♪さすがはワタシの弟ね~ー
(な、なに……コレは…ぼくは知ってる……の、のいんお姉ちゃん……は、は~てぃ……)
ノイズ混じりの顔、声を最後にマルスの意識は途絶え、異変を感じとった翔真が束に肩を貸されMSデッキに来てみたのは
「目をあけろったら…なあ兄貴!」
「目を覚ませよ……バカ…」
「マルスさん、きこえてますか?こたえてください」
意識を失ったマルスを抱きかかえ必死にクリス、ノーヴェ、アインハルト。目に一杯の涙をため何度も呼びかけていた。急を擁すると判断しツバサはすぐさまメディカルルームへ連れて行くように伝え診察しながら移動しはじめた
PHASE-47.5~48.5「ツインドライブー繋がる断片(ピース)ー」
了